── あっははは、よく間違われるけど、僕は“間篠”幸一郎だよ。君は、“城見”研究所所長に用があるんだよね? 所長なら、奥の部屋にいるんじゃない? ──
間篠 幸一郎(ましの こういちろう)/32y/男
一人称「僕」
いかにもな優しいお兄さん。常に穏やかで滅多に怒ることが無い。休憩中ならともかく仕事中でも積極的に話しかけてきたりするぐらいに話すことが好き。研究員の中では比較的精神的にも熟成しており、極端に気分に左右されたり等の不安定な部分は特にない。まぁまぁ安定した人である。
黒髪のショートヘア、アップバング。優しそうな目つきをした垂れ目で紫色の瞳。若々しく爽やかな雰囲気だが、年相応の顔つき。ほどほどに焼けた肌。身長175cm程度で、それなりに鍛えられた体。ぴったりサイズのスーツに白衣を羽織っている。
〇研究所内最年長という理由からか、研究所所長だと誤解されがち。彼はただの研究員である。
〇弟に幸人が居るが、(理由は不明だが)兄弟で一緒にいることが少なく、故に二人が一緒にいる場面を目撃する機会はあんまり無い。でも幸人の分の弁当は作っている。
「ごめんね、ちょうど手が空いてるの君しかいなかったからさ。危険な仕事だろうけど──……まぁ、なるべく死なないように、サポートするよ」
「えっ……? テンション低くないか、って……そ、そうかな、もしかしたら、今日卵焼き失敗したせい……かもしれない」
「所長のこと? うーん……僕的にはあまり得意ではないんだよね、こう……掴みどころがないっていうかさ。あ、いや、悪い人ではないと思ってるけど」
── あっ、え、俺っ怪しい者ではなくてっ……間篠、じゃなかった、幸人って言います ──
間篠 幸人(ましの ゆきと)/23y/男
一人称「俺」
自ら自分のことを出来損ない・役立たずだとよく罵っている。ネガティブで暗いが、誰よりも承認欲求が強い。周りに認められたいと努力をしているが今のところ全て空回り気味。だが、他人にいざ誉められるとお世辞だの裏があるだのと疑い深い。卑屈気味で変に諦めている節がある。
黒髪のショートボブ、天然パーマ。くりっとした紫色の瞳で垂れ目がち。眉は自信無さげに垂れ下がっている。童顔。色白の肌で、そばかすあり。黒ぶちの丸眼鏡を掛けている。身長は165cm前後で、華奢な細い体つき。オシャレには無頓着気味だが唯一のこだわりとしてオーバーサイズのぶかぶかな白衣を常々身に纏っている。
〇好きな食べ物は「春巻き」「豚カツ」「牛肉コロッケ」。揚げ物系が好き。
〇名前を名乗るときに「間篠」と名字だけ名乗る癖がある。が、それだけでは兄の幸一郎と勘違いされることもあるため、「幸人」と言い直す場面がしばしば見受けられる。
「……今日は上手に出来そうだと思ったのですが。やっぱり下手くそは下手くそですね」
「わ、ッわぁっ、びっくりしました……。これ壊れてない、ですよね。凄い音たてて倒れちゃいましたけど……」
「無理してフォローして頂かなくても大丈夫です……」
── そんなの知らねぇっす。大体、キョーミ無いし ──
五百木 有里(いおき ゆうり)/26y/女
一人称「私・自分」
食べるゲームオシャレの三つが好き。好きなこと、興味があることには熱中するが、それ以外のことには冷めている(まず興味がない)。元々器用で何でもできる奴だが、興味ない、やる気が出ない等といった理由で仕事を放棄する。また、いい意味でも悪い意味でも嘘が吐けない。ずけずけと物を言う人。
白藍色の髪で極端な前下がりボブ。前髪は切り揃えている。黄緑色の緩やかな垂れ目に、つり眉。右目下に泣きぼくろ。大きめな銀色のイヤリング。身長は167cmほどでスラッとした出で立ち。モノクロのゆるっとしたコーデが多め。ネイルをしたりリングを着けたりと、オシャレの中でも特に指先に気を遣っている模様。
〇お気に入りのリングは魚をモチーフにデザインされたもの。よく仕事場につけて行っている。
〇好きなゲームのジャンルはスポーツ系。実際に体を動かしてやるゲームが好きらしい。RPGやカードゲーム等は苦手。
「今日の私はやる気なんで。珍しいっしょ?」
「もーしょうがないっすねー、何手こずってるんすか? んー……そーっすね、もし焼肉に連れていってくれるんならお手伝い、してあげてもいーっすよ? あ、勿論、あんたが無事で帰って来れたらっすけど」
「それほんとーっすか? それ、超面白いじゃないっすか、早く言ってくださいよー。そしたらもっと早くにやる気出したのに」
── えー、嫌だなぁ、お世辞じゃないですよー。あたしのこともっと信用してくださいよぅ ──
折坂 千晴(おりさか ちはる)/19y/女
一人称「あたし」
本音と建前を上手く使い分けており、非常に世渡りが上手。一見誰にでも心をすぐ開くようなコミュ力お化けに見えるが、実は全くの真逆である。他人に心を開くことがあまり無いからこその愛想の良さである。大して他人に興味が無いので、いざと言うときは簡単に他人を切り捨てるドライな一面も。
インナーにピンクが入った黒髪。セミロング程度の長さで、普段は耳の位置あたりでポニーテールにしている。焦げ茶色の瞳でくりっとしており、可愛らしい雰囲気。顔立ちそのものはどちらかといえば中性的で、目鼻立ちは割とはっきりしている方。服装はスポーツウェア系で、ピンクを差し色とした黒基調のものが多い。身長は160cm前後で細身。
〇シューマイの肉餡は挽き肉と玉ねぎだけでないと苦手なタイプ。タケノコやキャベツ、ネギ、エビなど入っているものは好きではないらしい。
〇表立って態度には出さないが、五百木と城見双子が嫌いである。五百木に関してはさっさとどこかに飛んでしばえばいいと思っているし、双子についてはなぜ彼らが所長なのか理解できないと考えている。
「急に話変わるんですけど、中山さんっていつも忙しそうですよねー。まぁ、だからどうってことはないんですけど」
「うーん……じゃあ、分かりました。後でまた来ますので、その時に助けてあげますよ。だから、それまで頑張って生き延びてください。それじゃあまた、五時間後に」
「えっ、今日はもう泊まり込みかなって思ってピザ頼んじゃいましたよ。どうしてくれるんですかぁ」
── っはは……大丈夫だ。欲を言うなら、十分な睡眠時間が欲しいがなぁ ──
中山 こうき(なかやま)/21y/男
一人称「俺」
研究所きっての常識人かつ人が好い性格で、割と苦労性。感情豊かだが激しい怒ったり泣いたりすることはなく、大抵は落ち着いているか笑って受け流すことが多い。また、体調管理や時間管理は勿論、金銭管理などあらゆる面において管理能力が高い一面も。
焦茶色のベリーショートヘア。サイドは刈り上げ気味にカットしている。丸みを帯びた黒い瞳で垂れ目。三白眼気味である。身長は180cm強と大きいが、ぽっちゃり体型であり体が大きい。元々スポーツをしていたため筋肉自体はあり、がっちりした頼りがいのある体型。インナーにシャツを合わせたフード付きパーカーに、ステンカラーコートを羽織っていることが多い。
〇元々仕事はできる方で要領は悪くないのだが他の研究者の手伝い(主に幸人と五百木の尻拭いと城見双子の世話)に追われる日々であり、仕事が終わらないとよく嘆いている(納期までには間に合わせるが)。
〇好物はエナドリとコーヒー、そしてコンビニのサンドウィッチ。コーヒーは好きだがカフェオレはそこまで好きではなく、無糖を好んでいる。
「カフェオレは、あまり好きでは無いんだ。何故って……ノンカフェインのものが最近増えてきているだろう?」
「はぁ……どいつもこいつも遠巻きにしやがって、俺を可哀想がるだけだ……。たまに折坂が手助けしてくれるだけだよ……あいつの優しさが沁みる」
「またあいつは遅れてきて……既読もつかない、まだ寝ているのか……?」
── はぁ……すまない、世間話は苦手でね ──
濤川 真由美(なみかわ まゆみ)/28y/女
一人称「私」
必要以上のことは話さない。故に仕事ぐらいでしか喋る機会が無いが、伝えたいことは必ずはっきりとストレートに言う。完全なる良い人なので、あまり人を疑うことがない。割と寡黙な為意外と思われがちだが、ロマンチックっぽいことも軽率にしてくる少女漫画系無自覚王子様タイプ。やや天然が入っているところも。
黒髪のショートで、前髪はセンター分け。髪色と同じ色で流し目がとても似合う、切れ長な瞳。ややつり目。やや日に焼けた小麦色の肌。身長は171cmと高身長で、薄く腹筋が割れている。首筋と鎖骨にそれぞれ黒子が一個ある。服装は女ものだがやや男ものに近い雰囲気。パンツスタイルが多い。
〇可愛いものにそこまで興味はないが、ある程度の理解はある。コスメやメイクに関しても似たような認識であり、メイクはしているがほぼほぼすっぴんに近い状態らしい。
〇ちなみに少女漫画を読んだことはあまりない。漫画、というよりは、漫画を含め雑誌や本等をあまり読まないタイプである。
「いや、私は男ではないが……え、“濤川さんが女性なのは知っている”、そういう意味ではない? ……ふむ、そうか」
「景が言っていたが、片割れが失踪したらしい。……悪だくみでもしているのか、それとも本当のことなのか、……君はどっちだと思う?」
「ふむ。そうだね、街の外に出るというのなら、私がお供しよう」
── いい加減覚えろよなぁ、俺が航で、あっちが景。俺らを見分けるコツは、前髪。これで分かったか? ──
城見 航(しろみ わたる)/16y/男
一人称「俺」
わがままで態度が大きく、また、相当な箱入りである。周囲をあの手この手で困らせたり、振り回したりすることが趣味な構ってちゃんで、無理難題を吹っかけたり、手の込んだ悪戯を仕掛けてきたりする。すぐに調子に乗るし、すぐにカッとなるタイプ。他人を煽りがち。
ネービーブルー色のショートヘアでウルフカット。前髪はやや長めで左に流している。赤紫色の瞳で、悪戯っけのある勝ち気な雰囲気のつり目。身長は170cm前後で、それなりにがっしりとした体つき。普通体型である。白いシャツにパーカー、暗色のチェック柄が入ったショガーパンツ。パーカーは白だが、内側は青色のネオンカラーである。
〇景とは双子で、瓜二つの顔。声もほとんど一緒。違いは前髪で、これはいついかなる時であっても変わらない。服も色違いではあるものの、たまに交換することがあるため注意が必要である。
〇城見研究所所長である景の代理として、代わりに所長を務めるときがある。
〇炭酸ジュースとリンゴジュースが苦手。反対に好きな飲み物は果汁100%のブドウジュースである。
「たしかに、飲み物を買ってこいとは言ったけど。炭酸はやめろと伝えなかったか?」
「今俺は忙しいんだ、プライベートな話なら業務時間外にしてくれないか。……何だその顔は。俺は絶対に定時上がりするんだよ」
「じゃー、今から五分以内にブドウジュースとシュークリームを買ってきたら許してやるよ。ほら、お金はやるから」
── 服は僕たち交換することもあるから ──
城見 景(しろみ けい)/16y/男
一人称「僕」
面白いことと楽しいことが好き。航と同様、相当な箱入りである。航の悪戯や悪ふざけに「面白いから」という理由だけで一緒に悪ノリしだすが、ごく稀にストッパー役になったりする。感情の起伏が小さく表情は乏しい方で、大体が仏頂面だったり真顔だったり。頭は切れる方である。
ネービーブルー色のショートヘアでウルフカット。前髪はやや長めで右に流している。赤紫色の瞳で、アンニュイでややミステリアスな雰囲気のつり目。身長は170cm前後で、それなりにがっしりとした体つき。普通体型である。黒いシャツにパーカー、暗色のチェック柄が入ったショガーパンツ。パーカーは黒だが、内側は赤色のネオンカラーである。
〇航とは双子で、瓜二つの顔。声もほとんど一緒。違いは前髪で、これはいついかなる時であっても変わらない。服も色違いではあるものの、たまに交換することがあるため注意が必要である。
〇城見研究所所長である。体調が優れない時などは航に代理を任せていることが多い。
〇やや体が弱く、体調を崩しがち。体力もそこまで多くなく、運動も苦手な部類に入る方。貧血を起こしやすい体質である。
「へぇ、航のお使い? ちょうど良かった、僕の分のプルーンも買ってきてくれない?」
「僕がここの研究所の所長さ。……そうだ、ここに来るまでに誰かと間違えたりはしていない? たとえばほら……あそこのお兄さんとか」
「ッ……、ごめん、少し……体の調子が悪くて。ちょっとだけ、航と変わってもいいかな」