*煙草がとにかく好き
もし煙草を全く吸わない人が、煙草の匂いをつけていたら。喫煙者側とその周りの人間だけ、その真意を分かっていたら。
頻繁に家に出入りさせて、その度に煙草で相手の匂いを塗り替えて。独占欲、所有欲、そんな邪な考えがきっかけで、癖になると戻れない、下手したら一生モンの喫煙の沼に浸かって。
「お前煙草なんて吸うの?」って言われて、「一回も吸ってない」って返せば、こいつ相当愛されてるな、なんて思われたりするんだよな。
それだけなら香水でも構わないけど、煙草は違う。曰く、喫煙者とのキスは苦いらしい。
最初は慣れなかった筈なのに、キスの度に「ああ、この人の味だ」なんて安心を覚えていく。そうやって侵食されるみたいに段々好きになっていくのが良い。
まじで駄目なんだけどな、未成年喫煙も何だかんだ性癖なんだよ。
単なる火遊びじゃない。欲を抑える為にとか、それで何だかんだ背徳感が癖になるとか、「あいつが見たらどんな顔すんのかな」とか。
怒ってくれるか、何も言わずただ肯定されるか、それとも幻滅されるか。相手の事で頭を埋め尽くしながら、良さもあまり分からないまま吸ってて欲しい。