『僕も鍵』
あなたのことが大切です でも
あなたのことが嫌いです
素直に口すら割れない僕に すら
わざわざ面倒見られてます
朝は起きられないし
昼は体調を壊すし
夜は寝れないと僕の様子を見に来ます
あなたもきっと同じなだけで
僕と一緒に 踊れたら
どんなに幸せが訪れようとも
僕らは落ち行くものだから
あなたが幸せでないと
僕だけが 困るのです
どんなに苦しみが訪れても
あなたと一緒にいられるのなら
僕は
僕の心を贄にします。
『ジリリリリ』
僕の声が響く
『朝ですよ』
僕の詩が響く
こんなものを声というのだろうか
代えはいくらでもきくはずなのに
朝を呼ぶ声の音
昼で終わるあなたとの
夜が過ぎるまで一緒にいてあげるから
あなたと一緒なんて望まぬだけで
僕の言葉が 響くだけ
僕のことだけ 置いてくの?
チクタクチクタク
僕のオト
あなたの声が聞こえるまでは
ただこの音すら
解けていく
靴ひもは喚き
心は歩き
僕はほどける
どんなに痛みで逃げ出したくても
僕とは一緒に居られないなんて
あなたの笑った顔だけが
僕だけを 苦しめる
どんなに苦しく辛い夢でも
あなたと一緒に目覚められるように
僕と
手の中を繋いでいましょう