等速直線運動については、>>8を参照してください。
滑らかな斜面上で物体を静かに放すと物体は一定加速度で直線運動する。このような運動を等加速度直線運動という。
加速度αで等加速度直線運動をしている物体を考える。時刻tにおける物体の速度u(t)は
u(t)=∫αdt=αt+C₁.(C₁は積分定数)
時刻t=0において
u(0)=a・0+C₁=C₁↔C₁=u(0).
したがって
u(t)=u(0)+at(1.5)
となる。更に、時刻tにおける物体の位置x(t)は
x(t)=∫u(t)dt=∫(u(0)+at)dt=u(0)t+1/2at²+C².(C²は積分定数)
時刻t=0において
x(0)=u(0)・0+1/2α・0²+C²=C²↔C²=x(0).
したがって
x(t)=x(0)+u(0)t+1/2at²(1.6)
となる。これら初速度u(0)、初期位置x(0)は初期条件である。
また、(1.5)を変形すると
t=u(t)-u(0)/α
が得られ、これを(1.6)に代入すると
x=x(0)+u(0)u(t)-u(0)/α+1/2α(u(t)-u(0)/α)² ∴(故に)u(t)²-u(0)²=2α(x(t)-x(0))(1.7)
が得られる。なお、変位△x=x(t)-x(0)とおくと、(1.6)、(1.7)は
△x=u(0)t+1/2at²
u(t)²-u(0)²=2a△t
に変形できる。
∫は積分記号と呼ぶ。
積分定数とは、微分積分の関係に基づいて導入される任意の定数である。