結核 ( No.20 )結核とは、結核菌(英:Mycobacterium tuberculosis)によって引き起こされる感染症(>>1)。肺に影響を与えることが多いが、他の臓器にも影響を与える場合がある。
[感染経路]
感染者(>>144)の咳(>>132)やくしゃみ(>>145)を通じる飛沫感染による。感染しても免疫系が働くことで症状が出ない場合(無症状)もあるが約10%の人は発症(>>192)する。また非感染者は感染源(>>194)にはならないが、発症した場合は周囲に感染を広げる可能性がある。
[症状]
結核の症状は風邪(>>176)に似ており、以下の通りである。
・咳(2週間以上続くことが多い)
・痰(血が混じることもある)
・発熱(>>130)
・体重減少
・寝汗
[治療]
結核は抗生物質(>>186)によって治療可能だが、近年では多剤耐性結核(MDR-TB)や超多剤耐性結核(XDR-TB)といった治療が難しいタイプ(>>19)の結核も増加している。そのため早期の診断と適切な治療が重要である。
日本では、結核は感染症法(>>17)に基づく2類感染症に分類されており、患者は保健所に登録されることとなっている(詳しくは>>1及び>>17を参照してほしい)。
[状況]
日本で結核患者は減少傾向にあるが、世界的には依然として多くの患者が存在している。そのため正しい知識を持ち、感染予防に努めることが重要である。
結核は過去には「不治の病」とされていたが、現在では適切な治療を受けることで管理可能な病気となっている。そのため早期発見と治療が、感染拡大(>>25)を防ぐ鍵となると考えられる。
[カテゴリ]
本記事は「二類感染症」というカテゴリに含まれます。
・ポリオ(>>18)
・結核(本記事)
・ジフテリア(>>21)
・重症急性呼吸器症候群(>>22)
・中東呼吸器症候群(>>23)
・鳥インフルエンザ(>>24)