雑談掲示板

美味しい水そうめん
日時: 2022/02/22 01:01
名前: ヨモツカミ (ID: CwCIVkM2)

人間どもめ。

***


>>24身長メモ
>>43>>71>>77創作メモ
>>80あざばファイルNo.01
>>96あざばファイルNo.02
>>98まあ座れあらすじ紹介
>>101あざばファイルNo.03

>>185つぎば・イメソンまとめ

>>200>>211>>213>>291落書き
>>215>>283創作メモ

>>269>>274>>289>>353枯れカフメモ

>>216自己紹介
>>272俺の推し
>>276嬉しかった
>>282ゲーム実況のすすめ
>>306>>319スレタイとポエ

連レスもどる



Re: 気ままに隨に夜も掴み【雑談】 ( No.100 )
日時: 2019/04/06 20:06
名前: ヨモツカミ (ID: cdXHIeHk)

 数日前に出会った少女は、その存在を人に知られてはならない精霊だという。黒いつややかな髪は肩の辺りで切りそろえられ、丸くて大きな翡翠色の瞳からは何処か幼さも感じられる。見かけだけは、15歳くらいの普通の少女だ。
 そんな、ただの少女を私は図書館の隠し部屋の奥へ閉じ込めた。彼女を、私だけの精霊にしたかったから。
 政府に精霊の所持を知られれば、私もここにはいられなくなるだろうし、なにより彼女と引き離されるのだけは避けたかった。せっかく私が出会った精霊。きっとこれは神様が私達を引き合わせてくれたのだ。運命なのだ。その運命を、他人の手で引き剥がされてたまるものかと思ったのだ。

「──精霊は何処だ」

 何処で聞きつけたのか、エルヴァンが私の精霊を探しているという話を聞いた。精霊の所持を知っているのは、親友のフィルだけのはずだ。まさかフィルが情報をもらしたというのか。そんな訳が。そんなわけがあるものか。
 図書館の隠し扉は私の魔法で惑わしてあるから、簡単には見つからないだろう。それに、中はとても入り組んでいて、私ですら迷子になってしまいそうなほどだ。エルヴァンが図書館の隠し扉を突き止めたとしても、そう簡単に彼女は見つからない。
 でも、心配なのだ。私は一度、彼女を閉じ込めている空間に足を運んだ。中は銀の壁がどこまでも続き、弱いフェアリーであれば入りこもうとも考えないであろう。エルヴァンの連れているフェアリーはこの銀の壁を突破することはできないはずで──。

「誰かいるのか」

 気配がした。入り組んだ通路で、くつくつと女性の笑い声が響く。まさか。誰がここに入り込んだんだ。

「誰だ!」
「怖あい。そんなに声を荒らげないでよ」

 私が震えた声で呼び掛ければ、ソレは姿を表した。見事な金色の髪は風もないのに自然となびき、体を包む絹のドレスも同様に揺れていた。恐ろしく整った顔に埋め込まれた双眸は、湖の底のように緑とも青ともとれる光を放っている。人ならざるその姿。
 フィルの従えているフェアリーだ。私はゾッとして、一歩後ろに下がった。親友のフェアリーが何故私の秘密の隠し場所に入り込んでいる? そもそも、フェアリーは銀を嫌い、こんな場所へは入ってこないはずだ。

「うふふ。あなたの考えていること、よぅく見える。ねえ、どうしてワタシがここにいるか、気になるの? でも、そんなことより心配することがあるはずよ?」
「何を……いや、どうやって入ったのだ。今すぐに出ていけ」
「あら、いいの? 私に聞くことがあるでしょう?」

 小馬鹿にしたような笑いで彼女が私の側まで歩み寄ってきて、耳元で囁く。

「精霊は何処? と、聞くべきじゃあないの?」

 私は彼女を押し退けて、部屋の奥へ走った。入り組んだ道にじれったさを感じつつ、ようやく奥までたどり着いたとき、そこはもぬけの殻で。

 彼女が、いなくなっていた。

***
今日見た夢を一部小説風に書いてみました。本当はもっとエルヴァンの捜索が怖かったり、精霊と色んなところへ行ったりした気がしますが、夢なのでだいたい忘れました。ただ、親友のフェアリーのイタズラで精霊が消えたところだけ覚えてたので書きました。
時々ファンタジーな夢を見るので楽しいです。

連レスもどる