雑談掲示板
- 【完結】〜V計画〜【夢をありがとう】
- 日時: 2019/03/25 17:31
- 名前: 名無しのアキラ◆gAG34vIFP2 (ID: PtJBEP/Y)
皆さま初めまして。今はこの名前で失礼いたします。
こちらは某スレ閉鎖につき、臨時で建てた避難所スレになります。
主に某合作の創作物の保管庫として使う予定ですが、私以外の関係者の方のリクエストや、全く関係のない新参の方からのご質問や問い合わせ等も受け付けておりますので、よろしくお願い申し上げます。
荒らしスレではございませんので、皆さまのご理解を頂ければなと思います。
※2019/03/24 完結しました。また同日を持ってこちらのスレは閉鎖となります。短い間でしたがお世話になりました。
〜書いてる小説リスト〜
●「合作!!三千世界のヴァルキュリア!!」(完結)(リク依頼板・複雑ファジー板)
~創作イラスト紹介~
●「オリキャラ“ヴァルキュリア部隊”設定画」(>>2)
連レスもどる
Re: 【暫定】〜V計画〜【2月完結】 ( No.112 )
- 日時: 2019/02/06 01:55
- 名前: 名無しのアキラ (ID: AYUK9zl.)
目覚めた時、彼は仰向けになって見たことのない星々が輝く空を眺めていた。それはフレスヴェルグの能力によって召喚された宇宙空間である。これがまだ健在ということは、フレスヴェルグを倒しきれていないという証拠だ。
彼は記憶を辿る。自分はヴァルキュリアや他の異界人と共にフレスヴェルグの上に降り、総攻撃を加えている最中だった。しかし途中でフレスヴェルグはヴァルキュリアと同じ“バリアー”を使ってきたのだ。
更にフレスヴェルグの胸元に光を放つ程まで圧縮されたエネルギー空間が現れ、奴はそれを一気に放出して辺り一面を真っ白にする程の大爆発を発生させたーー
と、そこから記憶は飛んで今に至る。己はやられてしまったのか、辺りを見渡すと、視界の端に膝を折って何かをする集団を見つけた。
2人とも見覚えがある、1人は黒いワンピースと羽織ったローブ、そして銀髪のショートボブが対照的に映える少女フィアだ。異世界からやってきたホムンクルスでもあるフィアの手には、味方を回復させる効果のある火の灯ったカンテラが握られている。
もう1人は黒いオールバックの髪型でスーツ姿の男、ミヤギだ。異世界のビジネスマンであり、大企業の社長でもあった彼は経済的な面で皆んなをサポートしてくれていた男だ。
「ーー傷は癒したのに、なぜ目を覚まさない?おい、どうしたんだ“ソル”」
「ーー意識が無いみたいですね、でも彼女の瞳に映る文字には見覚えが......“リブート”?」
2人の声が聞こえてくる。
彼ーー“不動仁王”は起き上がり、そして全身に剣山が刺さったような鋭く、しかも深く鈍い痛みによろめいた。ここまで彼がダメージを受けたのは、これが初めてかもしれない。
それでも不動は起き上がり、フィア達へ近づく。
そしてそこに仰向けに横たわる、一機のヴァルキュリアを見つけた。
彼女はヴァルキュリア・ソル、ヴァルキュリア達のリーダー的な存在の少女だ。
しかし、今のソルは仰向けに倒れたまま、目を見開いて身動き1つしなかったのだ。
こんな緊急時に寝てるとは、不動は彼女の身を案じる前に、すぐに気持ちが高ぶってしまった。
「これは......おいガキ! どうした! どうしたんだ!?」
不動の怒号にも、ソルはピクリとも応じない。いつもなら、その毒舌で散々言い返してくるのに......今は死んだように静かだ。
「不動さん落ち着いて......私も医学には詳しくありませんが、これは一種の“ショック状態”に近いのかと」
「なんだと? どういうことだ!?」
ミヤギの胸ぐらを掴まんばかりに接近してくる不動。
「いや、だから落ち着いてって......彼女の瞳に英語で“リブート”という文字が出ていますが、これは“再起動”という意味なんです」
「それで“ぱそこん”という機械もそうらしいが、こういう精密機械は“はーどうぇあ”が危なそうな状態になると、自分から一度機能を停止して、また再起動をかける......だったよな?」
ミヤギとフィアの解説に、不動は心覚えがあった。
フレスヴェルグが放った最後の一撃、あの強烈なエネルギー攻撃が彼女を機能停止に追い込んだのか。
「なんてことだ、俺に散々殴られても壊れなかったお前が、あんな奴の攻撃如きでこのザマかあ! お前は“8ビットのパソコン”かあああ!?」
「あのー、わたしの話わかります?」
「おおー、これが“機械を叩いて直す”ってやつかあ」
よきライバルが敵の攻撃に倒れ、それでも気合いで目を覚まさせようとソルの肩を揺らす不動に、ミヤギは呆れ気味、フィアは(勘違いして)ふんふんと頷いている。
そこへ集まってくる面子がいた。
上空からは純白の翼を羽ばたかせながら舞い降りるエリアスが、そしてその両腕には、箱のような頭部装備のヴァルキュリア、ファランクスが抱きかかえられていた。ソルと同じく、目を見開いたまま気絶して動かない。
「ああ、皆さんご無事で!」
「エリアスさん! そしてそのヴァルキュリアは......?」
「ええ、それが......さっきから全く反応が無くなってしまって、どうしたら......」
2人とも同じ状態......その場に居た面子に過ぎった不安は、この後現実になる。
そこへ更にやってくる面子、小さな身体でよろめきながらも一機のヴァルキュリアを担いで、ヨロヨロと歩くメイド服の少女、嘉元。
そして黒スーツに黒とんがり帽の長身の男、目黒も、一機のヴァルキュリアの首根っこを掴んで、蝙蝠のような羽を使って飛んできた。
「おおー......重すぎるわ! あたいを散々連れ回した挙句に、今度はこのあたいに“おんぶ”してもらうのかい!」
「おい、こいつ“上”から落ちてきたから一応拾ったんだが......生きてる、のか? 流石に“電池切れ”とか無いよなコイツら」
「うむ、回収ご苦労。とりあえず並べようか」
「フィアさん、なんか偉そうですね......まあ貴方しかヒーラーは居ないから、別にいいんですが」
フィアの態度に突っ込むミヤギ。
そしてフィアの指示通りにエリアスは丁寧にそっとファランクスをソルの横に寝かせ、その後に嘉元が担いできたヴァルキュリア、“フェイルノート”と目黒が拾ってきたヴァルキュリア“アイギス”がそれぞれ並べられる。
フィアがカンテラの灯りをヴァルキュリア達に近づけると、すぐに彼女達の傷は消えていく。
しかし......誰1人として目を覚ますことはなかった。
「なんて事だ! ヴァルキュリアが揃いに揃って全員このザマか! このポンコツどもがあああ!」
「まあ、真面目にヤバいよなこれは。さっき見てきたが、そこら中で戦ってた“はぐれファランクス”達も、全員ひっくり返って動かなくなってたぞ」
頭を抱えて叫ぶ不動と、珍しく冷静に事の重大さとその対応策を考えている目黒。
「これまでファランクスを始めとするヴァルキュリア達が食い止めていた戦線が全て無くなったとするとまずいですね」
「ヴァルキュリアが居なくなったから、敵が押し寄せて来るってかい? 冗談じゃないね!」
思考を張り巡らせ、この先の策を練るエリアスと、更に機嫌を悪くする嘉元。
ここに来て濁り水が流れ出す......
連レスもどる
総合掲示板
小説投稿掲示板
イラスト投稿掲示板
過去ログ倉庫
その他掲示板
スポンサード リンク