雑談掲示板

【完結】〜V計画〜【夢をありがとう】
日時: 2019/03/25 17:31
名前: 名無しのアキラ◆gAG34vIFP2 (ID: PtJBEP/Y)

皆さま初めまして。今はこの名前で失礼いたします。


こちらは某スレ閉鎖につき、臨時で建てた避難所スレになります。

主に某合作の創作物の保管庫として使う予定ですが、私以外の関係者の方のリクエストや、全く関係のない新参の方からのご質問や問い合わせ等も受け付けておりますので、よろしくお願い申し上げます。

荒らしスレではございませんので、皆さまのご理解を頂ければなと思います。


※2019/03/24 完結しました。また同日を持ってこちらのスレは閉鎖となります。短い間でしたがお世話になりました。


〜書いてる小説リスト〜

●「合作!!三千世界のヴァルキュリア!!」(完結)(リク依頼板・複雑ファジー板)


~創作イラスト紹介~

●「オリキャラ“ヴァルキュリア部隊”設定画」(>>2)

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Re: 【暫定】〜V計画〜【2月完結】 ( No.119 )
日時: 2019/02/07 12:20
名前: 名無しのアキラ (ID: AYUK9zl.)



上空から再び迫るフレスヴェルグに対峙する2人の黒い影。1人は異世界からやって来たという黒髪の少年デスタムーアだ。自称「ただの異界人」という肩書きであり、過去や職業を一切明かしてくれないミステリアスな少年だが......巧みな剣術に強力な魔法、更には重力の操作や流星の召喚など、明らかに普通の人間のレベルじゃない。
最初は冷たかったが、この世界の崩壊の危機を前に、なんと皆んなに味方してくれたのだ。
そしてもう1人は......

「おい、“闇野”といったな。いけるのか、お前は?」

デスタムーアは横に並ぶもう1人の男に「まあ......無理せんでも俺は困らんが......」と、心配というか、皮肉も込めたように吐き捨てた。
彼の横に並ぶのは、黒いロングコートと先の尖った帽子で身を包む長身の男だ。口元で笑みを浮かべるこの男、“闇野”には一見なんの特徴もない、あるとすれば首元の金色の数珠状のアクセサリーぐらいだ。

「大丈夫だとも。私は見ての通り準備は万端だ!」

「ほう、じゃあ行く前に“一応”軽く話しておくか」

デスタムーアはフレスヴェルグを指差す。

「とりあえず“アレ”を倒す。アレは見ての通り生き物でも機械でもない、【概念】や【言葉】のような未知の敵だ。故にもしも狙うならあの頭部の“コア”しかなかろう」

フレスヴェルグの頭部は半壊しており、内部で赤く光る球状のコアが剥き出しの状態だった。狙うなら今がチャンスだ。

「ーーだがしかし、このまま素直に正面から奴に向かうのは愚の骨頂。そこで奴の両サイドから挟み込むように攻めるぞ、それならお互いの“技”の範囲に味方が入る事も無いだろう」

「成る程、心得た」

そしてデスタがふわりと宙へ舞い、「だがしかし、俺はお前を助けてやる事は出来ぬ。万が一の時は自分でなんとかしろ」と冷たく吐き捨てて飛び立っていく。
それに合わせ、闇野も強く地面を蹴り、空へ駆け出す。そして彼の姿が消えたかと思うと、その遥か前方に急に現れる。闇野の移動方法は瞬間移動と呼ぶに相応しいものだった。消えてはすぐにその先の場所に現れ、みるみるフレスヴェルグとの距離を縮めていった。
その反対側からはデスタムーアが飛びながら回り込み、丁度左右からフレスヴェルグを挟み込んで行く2人。

そして最初に闇野が仕掛ける。輝く右手、太陽の拳、早速大技だ。半端者が使えばたちまち反動で自らの魂を削られてしまう程の威力を誇る。
闇野は瞬間移動でフレスヴェルグのクチバシの先に現れ、その光を纏う程まで熱せられた拳を解放し、フレスヴェルグを焼き尽くすーー筈だった。

太陽の拳の熱と爆風はフレスヴェルグの手前で何かに阻まれ、ただ目黒の拳を中心に周囲へ拡散していくだけだった。
その光景を見ていたデスタムーアは息を飲む。

(なんと、“そんなこと”も可能なのか!?)

ーーフレスヴェルグの正面を全て覆える程の巨大な「魔法陣」。しかもその形状に合わせて、フレスヴェルグから抜け落ちた自律兵器の群れが集まって来て巨大な円を描き、綺麗に魔法陣と重なって、山のように大きな【円盾】を描いていたのだ。
一粒一粒は対処できる自律兵器でも、このような集団防御によって一能力者最大級に必殺技でも防ぎきれる程の防衛能力を得ようとは。
太陽拳を受けても、ついに何のダメージを出なくなったフレスヴェルグに、初見の闇野も流石に少し驚く。


「まさか! この世界にはこんな化け物がいるなんーー」


パーン!という破裂音とともに、フレスヴェルグが口から放ったレーザーの枝が闇野にクリーンヒットした。鞭のようにしなる、しかも大木のように太いレーザーを当てられ、そのまま元いた場所の地面に突き刺さる闇野。
その手前にいた面子は、一瞬言葉を失った。

「おー、大丈夫かあんた。ワンパンじゃないか」

「なんだい、弱いじゃないかこいつ」

「お、お前らあああ! 闇野様向かってなんて事を!」

寄ってきてうつ伏せに倒れる闇野を見下ろす嘉元とフィアに、不動がまた吠える。
すると闇野は「よいしょ」と平然と起き上がってきた。あれ程の攻撃でも殆どダメージを受けていないようだ、彼もタフである。

「待ちたまえ君達。今のは“本当の本当の本当の本当の本当の本当の”、“まぐれ当たり”だっ! ほら、その証拠に、見たまえ。私は全くダメージを受けていないだろう! これが私の能力だ! 次は大丈夫だよ」

「おおー、そうなのか。じゃあ私は戦えないから、代わりにもう一回行ってきてくれ」

「おい......」

いまいちよく分かってないようなフィアに、不動の怒りが殺意へ切り替わりそうな時、ゴソゴソと起き上がろうとする人物あり。
気絶して動かなかったソルが、ふらつきながらも起き上がろうとしてるのだ。
そして機能が回復したのか、素早く立ち姿勢に戻る。

「ソルちゃん!」

「イクリプス? わたしは何を......皆んなは?」

イクリプスの声に完全に意識が戻ったソルは、辺りを見渡し......まだ目覚めないファランクス、フェイルノート、アイギスの3機のヴァルキュリアを発見する。
そして記憶が蘇ってくる。フレスヴェルグの攻撃によって自分たちは気を失っていたが、時間経過でリブート(再起動)に成功したのだと。
更に上空にはフレスヴェルグ、地上にはまだ異界人の面子が残っていた。
ソルはすぐに気絶している3機起こそうと「ちょ!起きなさい!」と声をかけていく。するとどうだろう、時間が経過したせいもなくはないのだろうが、今までが嘘のようにすぐに3人とも飛び起きたのだ。これもヴァルキュリアのリーダーであるソルのカリスマ性というか、お母さん的なキャラができる技や能力なのだろうか。
ここに異界人とヴァルキュリアによる戦線が再び復活した。

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