雑談掲示板

【完結】〜V計画〜【夢をありがとう】
日時: 2019/03/25 17:31
名前: 名無しのアキラ◆gAG34vIFP2 (ID: PtJBEP/Y)

皆さま初めまして。今はこの名前で失礼いたします。


こちらは某スレ閉鎖につき、臨時で建てた避難所スレになります。

主に某合作の創作物の保管庫として使う予定ですが、私以外の関係者の方のリクエストや、全く関係のない新参の方からのご質問や問い合わせ等も受け付けておりますので、よろしくお願い申し上げます。

荒らしスレではございませんので、皆さまのご理解を頂ければなと思います。


※2019/03/24 完結しました。また同日を持ってこちらのスレは閉鎖となります。短い間でしたがお世話になりました。


〜書いてる小説リスト〜

●「合作!!三千世界のヴァルキュリア!!」(完結)(リク依頼板・複雑ファジー板)


~創作イラスト紹介~

●「オリキャラ“ヴァルキュリア部隊”設定画」(>>2)

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Re: 【暫定】〜V計画〜【2月完結】 ( No.132 )
日時: 2019/02/15 23:05
名前: 名無しのアキラ (ID: EezEIWpY)

遂に地面に落ちたフレスヴェルグに、異界人とヴァルキュリアの連合軍のメンバーは、各々の武器を構えた。その丁度先頭にいた5機のヴァルキュリア“最初の5人”のメンバーは、リーダーであるソルを中心としたひし形の陣形を組む。
ソルを守るように正面に立つヴァルキュリア、蒼い王冠とはためくマントがトレードマークのイクリプスは、その魔眼で前方のフレスヴェルグ睨みつけていた。

更にその両翼にもそれぞれ異界人が集結していた。
異界人の天使と王族のコンビであるエリアスとグラエキアは、それぞれ前衛と後衛を担当するいつものスタイルで身構える。
反対側では異界のヒーローである巌のような大男、不動仁王が拳を構え、更にその間には異界の学生であり、ここに来てヴァルキュリア化した少女である嘉元がフットワークを効かせられる態勢で構えている。

そしてソルの掛け声とともに全員がフレスヴェルグへ畳みかけようとした時だった。
粉塵の中で建物の数々を押しつぶしたまま動かなかったフレスヴェルグの巨体が、見た目以上の素早さで起き上がってきたのだ。更にしっかりと連合軍の布陣へ対応するように正面へ立つ。
流石に地面に落とされたばかりの空の怪物が、ここまで素早く起き上がってくるとは、誰も想定出来なかっただろう。

(なっ!もう動けるの!?)

ソルを始めとした面子の驚きは、それだけでは終わらなかった。


『ガアアアアアアアッ!』


ここで、初めてフレスヴェルグが「吠えた」。ついにキレたという感じだろうか、街中どころかその先の地平線まで届くレベルで空気を震わせながら吠えるフレスヴェルグ。
更に、なんと胸部の装甲が開き、中から肉食恐竜の腕のようなアームが伸びてきたのだ。姿勢は先ほどよりも前傾姿勢になり、翼は上側にスライドし、文字通り【変形】していく。
素早く起き上がった事といい、咆哮といい、そしてこの変形といい、地上に落ちたのに、不利な状況になったというのに、「絶望」しているのはこいつではなくこちら側の連合軍だった。

「ソルさん! これは!?」

「なんて奴ですの......」

声を漏らすエリアスとグラエキア。

「こいつ......空を飛ぶ怪物でありながら【地上戦】まで想定してたのか!? どこまで......」

「なんだって!? じゃあアイツは“陸地でも戦える”って事かい!? これじゃあ地面に落とした意味がないじゃないか!」

ソルの考察に加減が文句を吐き捨てる。しかしその隣の不動は、動じることなく敵を洞察していた。

「ーーだが、奴の負ったダメージが消えたわけじゃない!あの頭部の傷はまだそのままだ!」

不動が指差す先には、フレスヴェルグの半分が吹き飛んだ頭があった。先の戦闘で大破し、内部の弱点である“コア”がまだ剥き出しになっていたのだ。
グラエキアの鎖が解け、フレスヴェルグは再び口を開いて例の広範囲を焼き払うレーザーを放とうと口を光らせ始める。
その時、ソルには、迷う暇も、他に選択種も無かった。

「ーー行くぞ皆んな! 活路は“ここ”しかない!」

そう叫び、ソルは先陣を切って飛び出した。フェイルノートの「センパイ!」という制止も振り切り、弾丸のように駆ける。そう、あのレーザーを今撃たれれば回避するのは不可能、損害は避けられない。後ろには多くの仲間が控えている、助かる道はーー


【今この瞬間、フレスヴェルグを倒す事!】


ソルに続き、他のヴァルキュリア達と異界人、そして不動と嘉元、エリアスとグラエキアも続いた。
正面からは残っていた自律兵器達が一斉に火を噴いてそれらと対峙する。綱引きからの正に連合軍と上位者の正面衝突、最終決戦!
ソルのバリアはとっくに割れ、その身に攻撃の雨を受ける。それでも止まらない。
そして彼女はヴァルキュリアの腕部一体型のレーザーブレードを起動するーーが、光の刃が現れない。見ると彼女の網膜には“武器故障警報”が出ていた。先の戦闘と今受けたダメージもあり、ついに身体が限界を迎えたようだ。
しかしーー

「まだだっ!」

ソルは壊れた右手で、腰から一本のナイフを抜くと、その身1つでフレスヴェルグへ跳躍する。
当然正面からはフレスヴェルグの弾幕が襲いくるがーー

「来いドラグーン!」

ソルは最後の力を振り絞り、自分の愛機であるドラグーン・プロミネンスを召喚した。そしてそのドラグーンを盾にしつつ踏み台にし、更にフレスヴェルグへ飛びかかる。自律兵器の猛攻を前に、ついに大破し、爆散していくドラグーン......だがその先には、ソルを始めとする5人の影があった。
敵の攻撃を搔い潜った嘉元、不動、エリアス、グラエキア、そしてソルの5人はフレスヴェルグの破損した頭部から覗くコアへ一斉に一斉に飛びかかったーー


『いっけえええええええええええええええ!』


5人の咆哮、そしてーー


キッ


ソルの手にした鋭いナイフの刃先が、フレスヴェルグのコア触れた時だったーー
周囲を飲み込む白い閃光が、周りの全てを飲み込んでいったーー


ーー第3章 完結

次回 第X章へ続く

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