雑談掲示板

美味しい水そうめん
日時: 2022/02/22 01:01
名前: ヨモツカミ (ID: CwCIVkM2)

人間どもめ。

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Re: 【雑談】暇なら小説でも書けよ。 ( No.355 )
日時: 2021/05/28 19:28
名前: ヨモツカミ (ID: NT0xywtg)

枯れたカフカを見ろより、
琥珀と成れば

 美しさとは、ただそれだけであることを赦されないのだ。薔薇の花に香りと棘がなければならないように、美しさを秘めているだけでは、真の価値を生み出さない。そういう仕組みが、出来上がっているのだ。
 彼は美しく、それでいて危うかった。細雪の如き透き通る髪も、陶器のような肌も、額に嵌め込まれた二対の紅玉も。彫刻のような鼻筋と桜の唇も。今にも壊れてしまいそうな、庇護欲を自然と翌発させる彼という美は、ただ美しく在るだけに留まらなかった。
 陶器の内側は、柘榴石が流れている。その皮膚を銀のナイフで切りつけたとき、ガーネットの輝きが滴った。
 そのときに浮かべた微笑は慈母のそれを遥かに凌駕していたと、慄きさえした。
 嗚呼、なんて。なんて美しいのだろう。
 薔薇の花の如き香りも棘も持たぬ、ただ美しいだけの彼が。壊れてしまえば、その瞬間の美貌を、この世の言葉で言い表せるのだろうか。
 死化粧の彼。永久を納めた棺の中で、命を持たないことに価値が付与される。
 神は残酷だ。眠るように息を引き取った美しきひとに、冒涜的で悍ましいまでの美貌を与えたのだから。

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