雑談掲示板

【完結】〜V計画〜【夢をありがとう】
日時: 2019/03/25 17:31
名前: 名無しのアキラ◆gAG34vIFP2 (ID: PtJBEP/Y)

皆さま初めまして。今はこの名前で失礼いたします。


こちらは某スレ閉鎖につき、臨時で建てた避難所スレになります。

主に某合作の創作物の保管庫として使う予定ですが、私以外の関係者の方のリクエストや、全く関係のない新参の方からのご質問や問い合わせ等も受け付けておりますので、よろしくお願い申し上げます。

荒らしスレではございませんので、皆さまのご理解を頂ければなと思います。


※2019/03/24 完結しました。また同日を持ってこちらのスレは閉鎖となります。短い間でしたがお世話になりました。


〜書いてる小説リスト〜

●「合作!!三千世界のヴァルキュリア!!」(完結)(リク依頼板・複雑ファジー板)


~創作イラスト紹介~

●「オリキャラ“ヴァルキュリア部隊”設定画」(>>2)

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Re: 【暫定】〜ヴァルキュリア開発計画〜 ( No.52 )
日時: 2018/12/15 20:43
名前: 名無し (ID: bdjBkUDc)

ーー“伝説”と呼ばれたヴァルキュリアがいた。

ある日、突然空から落ちてきた彼女は、彼の地でもう1人の名もなき少女と出会い、2人は文字通り「世界」を変えた。
たった2人で世界を駆け出した彼女たちの後には、その姿を追って多くの者たちが続いた。
ある者は導きを求め、ある者は希望を求め、そして、人は、彼女の中にーー


【神】を見たーー


ある者にとってそれは“絶望”であり、けれどもまたある者にとっては、まさに“英雄”だった。





ラヴォン達は瓦礫の山の上に立つ人影を見上げていた。石像のように彩度が抜け落ち、灰色に石化してしまっている。そんな彼女の表情は、この上にないぐらい笑顔だった。
一体何を思ったのだろう、彼女にはーー伝説のヴァルキュリア「イクリプス」は、最後に何を見たのだろうーー
動かなくなったそれにもはや意味はないけれど、しかし彼らはなぜか彼女から目を背けられなかった。
撃つべき敵の筈なのに、もう戦争も、ヴァルキュリアの時代も終わったというのに。
どこか、なぜか、それは寂しさのような、自分達の存在意義や居場所がなくなったような、虚無で、虚空なものだった。

「ーーったくよお」

最初に沈黙を破ったのは、先頭に立つラヴォン本人だった。

「ーーなーにがしたかったんだ、お前は」

彼女の笑みに問いかけるも、無論返事はない。その言葉はラヴォンの呆れとも、そして史上最大の遊敵手への親しみにも似たような気持ちが込められているようだった。

「他に、私たちに道は無かったんでしょうか......ヴァルキュリアと人間は分かり合えたのでしょうか」

スター流のヒーロー、美琴が後悔して呟くように言う。するとその背後から、そっと彼女の肩に手を添える人物がいた。美琴の師匠のスターだ。

「いや、分かり合えたさ。ヴァルキュリアは悪者なんかじゃなかった。
この事をこの世界の人達に伝えれば、きっとヴァルキュリアと人間の争いは無くなる」

「それが、これからの僕達の“戦い”なんですね」

スターに続き、美琴と同門のヒーロー、ヨハネスもやる気満々の表情で呟いた。
すると、人間側の連合軍所属のヴァルキュリア、ユキカゼがみんなの前に出てきた。

「本当に、恐ろしい敵だった。君達の協力がなければ、きっと勝てなかったと思う。
改めて礼を言わせてほしい。本当に......ありがとう、みんな」

ユキカゼの言葉に、みんなの表情にふと笑みが浮かんでいた。

「一応俺も本職は“頼まれ屋”だからな......依頼された仕事をしたまでだ」

「へえー、でもヴェルゼ。それって随分な大仕事だったよね。
じゃあ、ちゃんと報酬は貰わないとね」

「まあ......そういう話は、おいおい、な」

異世界からやって来た死霊術師の少年ヴェルゼに、同じく異世界の組師の少年リクセスが、少し意地悪そうな笑みを浮かべて語りかけた。

「うむ、報酬は勿論、古代遺跡の解析を進めれば、君達が元の世界に戻る方法も解るかもしれない。
今後も是非我々に協力させてくれ」

「いや、私は大丈夫だぞ。この世界に居ても、食べ物と酸素には困らなそうだし」

「私も最悪この世界でも問題ありません。
うちに会社の商品を買ってくれるカモは、この世界にも幾らでも居そうですし」

ユキカゼが提案する中、異世界からやって来たホムンクルスの女性フィアと、異世界で会社を経営していたビジネスマンのミヤギは、すっかりこの世界に適応してる様子だった。
というかこの2人なら、きっとどんな世界に飛ばされたとしても、上手くやっていけそうだ。

「貴方達ねえ......でも、どっちの世界でも、どちらにしろ、わたくしは戦いの運命からは逃げられなくてよ」

異世界からやってきた王族の血を引く少女、グラエキアはそう言うと、石になったイクリプスを見上げた。

「あの世でまた出会ったその時は......一緒にお茶でもしましょう。イクリプス」

「まあまあ、そんな事を言わないで下さい、グラエキアさま。今は、彼女が無事天国に行ける事を願いましょう」

グラエキアは異世界の天使、エリアスと一緒にその場を後にした。

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