雑談掲示板
- 【完結】〜V計画〜【夢をありがとう】
- 日時: 2019/03/25 17:31
- 名前: 名無しのアキラ◆gAG34vIFP2 (ID: PtJBEP/Y)
皆さま初めまして。今はこの名前で失礼いたします。
こちらは某スレ閉鎖につき、臨時で建てた避難所スレになります。
主に某合作の創作物の保管庫として使う予定ですが、私以外の関係者の方のリクエストや、全く関係のない新参の方からのご質問や問い合わせ等も受け付けておりますので、よろしくお願い申し上げます。
荒らしスレではございませんので、皆さまのご理解を頂ければなと思います。
※2019/03/24 完結しました。また同日を持ってこちらのスレは閉鎖となります。短い間でしたがお世話になりました。
〜書いてる小説リスト〜
●「合作!!三千世界のヴァルキュリア!!」(完結)(リク依頼板・複雑ファジー板)
~創作イラスト紹介~
●「オリキャラ“ヴァルキュリア部隊”設定画」(>>2)
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Re: 【暫定】〜ヴァルキュリア開発計画〜 ( No.61 )
- 日時: 2018/12/29 17:13
- 名前: 名無しのアキラ (ID: dGeWrAwk)
アイギスがかざした両手の前に投影される、ホログラムの設計図は、次第に立体と質量を伴う実物となっていった。そしてソルは完成した部品を手に取ると、直ぐに反対側の手でフィアのカンテラを掴む。
そして2つを組み合わせ......ソルはイクリプスへアイコンタクトを取る。
すかさずイクリプスは、はぐれファランクスの胸元の空間を能力で切り開き、そこへ手を入れ、引き抜く。と、同時に はぐれファランクスは機能を停止した。イクリプスの手には白い光が握られている。
フィアのカンテラの炎は、正に風前の灯火。フィア本人も既に意識はなく、眠ったように目をつぶって動かない。息もどんどん弱くなっていた。
(間に合えー!)
ソルは心の中で願いながら、イクリプスにファランクスの魂を装置に入れてもらい、そしてカンテラと繋ぎ合わせて起動する。
しかし......気づけば、徐々に小さくなっていった炎は既に消えていた。
「ああ!火が......」
いつも冷静で生意気なミヤギも、今は真っ青だった。散々他のメンバーを下に見ていたくせに、いつのまにか仲間意識が芽生えていたようだ。
装置は稼働してる、みんなが静かに見守っていると......瓦礫の中、ボロボロになった全員を、暖かく照らす光があった。
そう、フィアのカンテラだ。フィアのカンテラに火が戻ったのだ。
成功した、皆は互いに顔を見合わせ、笑みを浮かべあった。
種族の壁を超え、世界の壁を超え、彼らが「分かち合った」瞬間だった。
★
上空に浮かぶ巨大な怪物、上位者“フレスヴェルグ”の雨のように降り注ぐ猛攻。その空に不気味に開く大口が稲妻のごとく光ると、そこから木の枝のように無数に分岐していく光線を放ち、地上を薙ぎ払っていった。
「なんてことなんですの!まるで天災じゃない!」
異世界からやってきた王族の血を引く少女“グラエキア”は、その闇の鎖を操る術を持って、うまく追いかけてくる光線や飛んでくる瓦礫を跳ね除けながら、地上をちょこまかと走っていた。
更にその上空、同じく異世界の天使“エリアス”も、フレスヴェルグの攻撃を避けながら、渾身の聖気の槍を閃光の如く放ち反撃をしていた。エリアスの槍は直撃すればヴァルキュリアですら大破される程の威力がある。しかしフレスヴェルグの半透明の身体は幾ら攻撃しても、強化ガラスのように少し砕けるだけであり、大したダメージを与えていないように見えた。
それだけじゃない、エリアスの周りには自律飛行する鳥に羽のような兵器が複数浮いており、それらも地上や空中へレーザーを撃ちまくっていた。
前世では敵無しだったエリアスも、フレスヴェルグの光線や自律兵器の数々のせいで、上手く近づけずにいた。
「これは、なかなか手強い相手ですね......」
エリアスが自律兵器に囲まれながらも、槍を振り回して攻撃をいなしていた。
その時、上空から一筋の光が、エリアスを追い回していた自律兵器の軍団を吹き飛ばした。
その光を見たグラエキアは顔を上げる。
「今のは!? 新手......いや、援軍?でもあの光、どこかで......」
立て続けにその光の一線は上空の自律兵器を撃ち落としていく。そして、一際大きなレーザーが、フレスヴェルの頭部に命中して爆散した。
エリアスは目を凝らすと、雲の間から現れた“彼女”の姿を捉えた。
『ーー手こずっているようだな、ボクの“胸”を貸そう......』
白い板状の兵装に器用に乗り、波乗りの如く空を滑空する。フレスヴェルグの対空砲火の間を縫うように空を滑り周り、しかも両手のエネルギー火器で反撃もしていく。
長くクセのある桃色の髪を両サイドで束ね、白い装甲服を身にまとっている。なかなか自己主張の強い、良い体格をした“青帽子”の少女。
『なんつてー!だーっはっはっは!いつだって、こんな時はボクにお任せーっすよ!』
『“フェイルノート”!』
グラエキアとエリアスは声を合わせて驚く。撃破された筈のヴァルキュリアが、しかも今は援護射撃までしてくれている。驚かないわけがない。
一通り自律兵器を撃ち落とすと、フェイルノートは地上のグラエキアを庇うように着地してきた。
「やっほー!調子はどうっすか?えーっと......名前なんだっけ?確かグラコロなんとか?」
『わたくしぃのぉ名前はぁ!
“グラエキア・ド・アルディヘイム・クラインレーヴェル・ヴァジュナ・フォン・アリアンロッド”ですわっ!
しかも貴方!“胸を貸す”の意味違うし!』
早速名前を間違えられ、今までの戦闘に使った以上の体力を全て声に放出する勢いで己の名を叫ぶグラエキア。きっとこの戦場中に響き渡っただろう。
「ええー?......まあ、もうグラコロでいいじゃん!」
「おい......」
「まあまあ、グラエキア様」
今にもその闇の鎖でフェイルノートを絞め殺しそうな勢いのグラエキアの前に、エリアスが降りてきた。
そして警戒するようにフェイルノートと向き合う。
「フェイルノートさん、これは一体?」
「うーん、ボクもよくわかんないっす!でもとりあえずは、今は皆んなと一緒に戦うっすよー!」
そう言うと、フェイルノートは再びボード上の兵装の上に飛び乗って高度を上げていく。
「でも、今はちょっと“会わなきゃいけない人”が居るから、後はちょっと任せたっす!」
「ええ!?ちょ、待ちなさい!」
グラエキアの制止も無視して、そのままフェイルノートはどこかへ飛び去った。しかしフレスヴェルはまだ健在だ。再び顔をエリアス達に向けてくる。
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