雑談掲示板

【完結】〜V計画〜【夢をありがとう】
日時: 2019/03/25 17:31
名前: 名無しのアキラ◆gAG34vIFP2 (ID: PtJBEP/Y)

皆さま初めまして。今はこの名前で失礼いたします。


こちらは某スレ閉鎖につき、臨時で建てた避難所スレになります。

主に某合作の創作物の保管庫として使う予定ですが、私以外の関係者の方のリクエストや、全く関係のない新参の方からのご質問や問い合わせ等も受け付けておりますので、よろしくお願い申し上げます。

荒らしスレではございませんので、皆さまのご理解を頂ければなと思います。


※2019/03/24 完結しました。また同日を持ってこちらのスレは閉鎖となります。短い間でしたがお世話になりました。


〜書いてる小説リスト〜

●「合作!!三千世界のヴァルキュリア!!」(完結)(リク依頼板・複雑ファジー板)


~創作イラスト紹介~

●「オリキャラ“ヴァルキュリア部隊”設定画」(>>2)

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Re: 【暫定】〜V計画〜 ( No.70 )
日時: 2019/01/02 20:17
名前: 名無しのアキラ (ID: xBn81qVs)

旧市街は中心部に近づくにつれ、戦火が激しくなっていく。原因は、その上空にいる巨大な敵「フレスヴェルグ」のせいだ。羽を広げたその姿は全幅100mは行くだろう、巨大な鳥型の怪物だ。半透明な鉱石で出来ているようなそいつは、およそ生き物やロボットの概念からは大きく外れた存在だ。
そして空を覆い尽くすほどの宇宙空間が上空に敷き詰められており、そこには見たことのない星々が輝いている。
もはや未知のエリアと化した街。その中を風のように突き抜けていく、白い少女たちの姿があった。

“ヴァルキュリア”ーー人は彼女たちをそう呼んだ。人間にそっくりな別の生き物で、何者かが作り出したとされる。

先頭を走るのは、一団のリーダー格である「ソル」だ。太ももまで届く銀髪を後頭部で纏め、軽装甲のアーマーを着ている。自分にも他人にもとても厳しい性格な彼女は、常に努力を怠らない、真面目でみんなを纏めるのに相応しい人間だった。
その少し後ろ側から、ソルと並ぶように駆けるのは、同じくリーダー格のヴァルキュリア「イクリプス」だ。皆人形にように整った顔立ちをしているヴァルキュリア達の中でも、イクリプスは特段際立って美しい顔立ちと、モデルのような体格に恵まれていた。茶髪のツーサイド縦ロールと蒼いチャイナドレス風のタクティカルウェアとはためくマント、そして王冠型の頭部パーツがとても象徴的だ。優しくていつも落ち着いている、ソルとは対照的な性格だが、とても頼りになる年上のお姉さんだ。
ヴァルキュリアの中でも彼女とソルは合わせて『ヴァルハラの双剣』の異名を持ち、先の大戦で圧倒的な戦果を挙げ、英雄視されている。それこそヴァルキュリアを虐げ、自分達に向かってきた世界中の敵対勢力をほぼ全て倒しきってしまった程である。

その後ろに続くは3体のヴァルキュリアだ。
いつも無表情で何を考えてるかわからない、面倒くさがり屋な「ファランクス」。黒い癖毛を後頭部で纏め、箱のような頭部パーツを被っているのが特徴だ。面子の中では盾役を担当し最も重装甲だが、実は中々のプロポーションを誇る美少女だったりする。めんどくさがり屋な性格が玉に傷。
2人目はファランクスと同期のヴァルキュリア。いつもテンションを維持してチャラい、チームのムードメーカー的な存在「フェイルノート」。ふわふわの桃色の髪を両サイドで纏めたツインテールが可愛らしい、いつも被ってる青い帽子がトレードマークな事から、敵対組織からは“青帽子”とか呼ばれてたりもした。チーム内で1番胸が大きく、露出の多めで大胆に肉抜きされたアーマーを着ており、かなりエロい装備だ...
担当は狙撃手であり、また見た目によらず実は非常に頭の回転が早い、中々出来る子だったりする。
3人目はチーム内で1番背が小さいが、頑丈なアーマーと多彩な火器を装備したヴァルキュリア「アイギス」だ。“馬鹿”が付くほど真面目で素直な性格で、いつもだらしないファランクスとフェイルノートへ、リーダーが不在の際に口頭で注意できる貴重なチームメイトだ。短めの銀髪をツーサイドアップで纏めた彼女はとても手先が器用でもあり、エンジニアのように武器を修理したりするのが得意な一方、高火力装備で範囲攻撃もできる、中々頼りになる奴だ。

上空に鎮座するフレスヴェルグは、地上の前線で戦っている異界人やレジスタンスへターゲッティングしているようで、建物を陰にして近づいてきたソル達にはまだ気づいていないようだ。

ソル達は前線が見える位置まで来て一旦隠れる。
フレスヴェルグの下では、レーザーの雨を弾きながら上空へ飛んで近づこうとするスター流のヒーロー達や、浮遊する自律兵器を掻い潜りながら聖槍を叩き込んでいくエンジェリカの天使、地上から強力な魔法を対空砲火として撃ち続けるアンダルシアの魔導師達の姿があった。

「センパイ!早く皆んなを助けるっすよ!」

フェイルノートが指をさしながらソルに叫ぶ。

「あれだけの集中砲火を受けても、傾きすらしない。しかもそれどころか、更なる火力で押し返してくるなんて......このままじゃ前衛が崩壊しかねない。いつもみたいに、私達が最前線に出て行きたい所ですがーー」

ソルの網膜には、事前に飛ばしておいた髪留め型の“偵察オービット”から送られてくる、膨大な情報が流れていた。地形データ、味方の残存勢力とその強さや能力、そして敵戦力の解析......フレスヴェルグは策無しに飛び込むには、いくらヴァルキュリアとはいえ無理がある。
そしてソルの網膜に、1つの“最善手”が映る。けれどもそれは、結局“いつもの定石”とさほど変わりは無かったのだ。

ソルは4人のヴァルキュリアに振り返りーー


『このまま人間に手柄を取られるのも癪です。
横槍入れて、あのデカブツに“一泡吹かせてやりましょう”!』


ーーソルの、いつもの強気な言葉に、4機のヴァルキュリアは勇気を鼓舞して拳を固めた。

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