雑談掲示板
- 【完結】〜V計画〜【夢をありがとう】
- 日時: 2019/03/25 17:31
- 名前: 名無しのアキラ◆gAG34vIFP2 (ID: PtJBEP/Y)
皆さま初めまして。今はこの名前で失礼いたします。
こちらは某スレ閉鎖につき、臨時で建てた避難所スレになります。
主に某合作の創作物の保管庫として使う予定ですが、私以外の関係者の方のリクエストや、全く関係のない新参の方からのご質問や問い合わせ等も受け付けておりますので、よろしくお願い申し上げます。
荒らしスレではございませんので、皆さまのご理解を頂ければなと思います。
※2019/03/24 完結しました。また同日を持ってこちらのスレは閉鎖となります。短い間でしたがお世話になりました。
〜書いてる小説リスト〜
●「合作!!三千世界のヴァルキュリア!!」(完結)(リク依頼板・複雑ファジー板)
~創作イラスト紹介~
●「オリキャラ“ヴァルキュリア部隊”設定画」(>>2)
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Re: 〜V計画〜初の合作完結を目指す ( No.76 )
- 日時: 2019/01/07 05:31
- 名前: 名無しのアキラ (ID: DJGcfnI6)
フレスヴェルグの下では激しい攻防戦が繰り広げられていた。
スター流の美琴とヨハネスはレーザーの雨を建物を使って上手く避けながら、再び跳躍して本体を目指す。大樹のように拡散するレーザーの樹の枝を、浮遊するの自律兵器を踏み台にしながらフレスヴェルグ本体に近づき......
「この間合いなら!」
美琴が腕を振り翳し、ヨハネスは拳に炎をちらつかせ、技を撃つ体制に入るが......
フレスヴェルグは大きく羽ばたき、移動を開始する。突風が2人を押し返し、フレスヴェルグとの距離はますます遠くなっていく。
無理に飛んで接近しようにも、再びあのレーザーによる迎撃の嵐によってついに押し返されてしまった。
ピンポン球のように飛んで行った美琴とヨハネスは真下の建物の屋根を突き抜け、地面に叩きつけられた。
更に上空では、エンジェリカの天使、エリアスがフレスヴェルグへの追撃を行なっていた。飛行機には真似出来ない複雑な航路を飛ぶことにより、弾幕に囚われずにいたエリアス。
しかし周辺を同じく飛び回る、羽型の自律兵器のせいで攻めあぐねている。自律兵器はフレスヴェルグ本体と同じ材質で出来ているのか、破壊こそできるものの、とても頑強で対処に時間がかかる。しかも本体からは未だに後続の自律兵器が射出され続けている事から、恐らく相当の装弾数がまだまだあると思われる。
地上からはアンダルシアの魔術師、リクセスとエクセリオによって、空を焼き尽くさんばかりの魔法の数々が打ち上げられては炸裂していた。
リクセスの炎の大魔法“滅亡の業火(ロストフレイム)”は、火の玉として打ち上げられた後、空中で太陽の如く輝きを放って大爆発し、空中の自律兵器を吹き飛ばし、その炎は本体へも到達した。
エクセリオは自身は隠れながらも、多数の幻影を操りながら戦っている。彼の能力による「幻花千隊」は、空気や水蒸気に魔力を混ぜて作り出した、ほぼ本物の兵士達による軍隊だ。展開した弓兵の軍団による矢の雨、魔導師達による魔法の一斉放火は、この世界でも最大規模の火力だ。
フレスヴェルグの周辺は爆発し続け、その合間からは美琴やエリアスが絶え間なく纏わりつく。
しかしーー
なにかがおかしい
フレスヴェルは微妙に身体を動かしたり、羽ばたいて移動するだけであり、動きに鈍りはなく、しかもちゃんと反撃をし続けてくる。
むしろ攻めているレジスタンス側の方がダメージが蓄積していっていた。
前線から一歩引いた間合いの後方でその様子を見ていた、レジスタンスのリーダー、ラヴォンは、唸るように歯を食いしばり、戦局に焦りを感じていた。
その隣ではスター流ヒーロー群の創始者、スター=アーナツメルツも額に汗を浮かべる。
そこへ同じくレジスタンスの副長、アミラが、異界からやってきた学生であり、今は色々あってヴァルキュリア化までした少女、嘉元と、他のスター流のヒーロー達を連れてやってきた。
スターがその面子を見た瞬間、表情に一気に余裕と安心が過った。
「カイザー君! それに不動君とシャドウ君まで! みんな無事だったかい?」
「俺たちは全員大丈夫だ、それよりもーー」
「ーーあのでっかい鳥と戦ってる連中を心配した方がいいんじゃないかい?」
不動と嘉元は、並んで旧市街の上空に鎮座するフレスヴェルグを睨みつける。もはや周辺の邪魔者をどけたのか、ゆっくりとこちらに向かってきていた。既にあの口から放たれるレーザーの射程圏内ではあるはずだが、恐らく発射毎にチャージの様なものが必要なのだろう。まだ撃ってはこないが......
一同は各々の構えを取った。また、スターは両腕を組んだままの不動の姿勢で、空の怪物と対峙する。
「シャドウ君、何か策はあるかね」
スターが前を向いたまま、後ろのシャドウに問う。
「ふっ、愚問ですな!ーーと、言ってやりたい所ですが......」
シャドウはいつものお得意、高飛車な笑みと口調で途中まで喋っていたが。
「あいにく、あんなものに策も何もないかとーーまずあんな巨大な物が、しかもあれだけの大火力を持ちながらも飛行してる時点で“イレギュラー”だ。しかも、見たところ奴は“生き物”でも“機械”でもない。更に破壊困難で再生までする未知の物質で構成されてるときたら......」
「まあ、“殴ってく”しかないんじゃないのかね」
シャドウの詰まる言葉に、嘉元が強気の姿勢を見せた。
「その通りだ、俺に出来るのもそれだけだ。俺に砕けぬものは無い!」
不動も加減の姿勢を後押しするように拳を固める。
その時、更にふわりと空から降りてきた人物がいた。胸元の青い宝石と、白を基調とし黒い幾何学模様の入った不思議な衣装を纏う少年。異世界からやってきた謎の人物、デスタムーアだ。
先の対ヴァルキュリア戦で活躍し、主力のヴァルキュリアだったイクリプスを打ち取った。戦争の終結に大きく貢献した、圧倒的な戦力の持ち主の1人だ。
「俺も行こう、お前達の戦い方は見てられんからな」
「デスタムーアか! イクリプス戦のダメージは大丈夫なのか?」
ラヴォンの問いに、「余計の世話だ」と言わんばかりにデスタムーアは小さく溜息をつく。
「あんなもの、ダメージでもなんでも無い。平気だ」
「ははは、なかなか強いじゃないか。まあ、お互い無理せず行こう」
しかしデスタムーアも全くの無傷ではないことを、カイザーは察知していた。その上で上手く声かけをしていく。
フレスヴェルグの口の中が再び発光する。またあのレーザーを撃つ気だ。(来る!)全員がそう思い、それぞれの構えを取り、回避に移ろうとした時だったーー
上空に複数の飛来物あり。そしてそれは空で弾けるとともに、大量の白い煙幕を発生させた。フレスヴェルグの巨体とその周りの自律兵器が雲海に飲まれていく。
するとその途端、フレスヴェルグの攻撃と移動が止む。レーザーも撃ってこなかった。
「なんだこれは......目潰しのつもりか、ふん、“相変わらず”ちょこざい連中だな、“アレ”は」
「ーー左様、“元敵”ながら脱帽だ。“効率的”そして“近代的”。確かに“こんな仕掛け”を好む連中なんて、いかなる世界を探しても“ここ”にしかいないですなあ」
デスタムーアとシャドウは何かを察したように呟き合う。
それは明らかな「支援攻撃」だった。けれども、これ程の大掛かりな煙幕......そう簡単に用意できるものではないが、一同にはこの手の策に心覚えがあった。
『ーーやはり、奴は“目視”で敵を捕捉してる』
そしてそれを裏付けるように、背後から聞き慣れた少女の声が聞こえてくるーー
振り向くとそこには、腰まで届く長髪を後頭部で束ねた、一機の“ヴァルキュリア”の姿があった。白を基調とした装甲服にはピンク色のラインが入っていたデザインが描かれている。
『時間がないので端的にお話ししますが、“策”があります』
少女の言葉に、一同は目を見開く。不動仁王が、見慣れたその少女の前に一歩出てきた。
「ーー“ソル”、それはどんな策だ?」
「あの、そんなの決まっているでしょう?」
少女ーーヴァルキュリア・ソルは、今にも舌打ちしそうな表情で不動の問いに返した。
『アレを“撃ち落とす”策ですよお!』
ソルが言った途端、フレスヴェルグが煙幕を吹き飛ばしでまた姿を現した。
対峙する両軍、まさに今、決戦の火蓋が切られようとしていたーー
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