雑談掲示板

【完結】〜V計画〜【夢をありがとう】
日時: 2019/03/25 17:31
名前: 名無しのアキラ◆gAG34vIFP2 (ID: PtJBEP/Y)

皆さま初めまして。今はこの名前で失礼いたします。


こちらは某スレ閉鎖につき、臨時で建てた避難所スレになります。

主に某合作の創作物の保管庫として使う予定ですが、私以外の関係者の方のリクエストや、全く関係のない新参の方からのご質問や問い合わせ等も受け付けておりますので、よろしくお願い申し上げます。

荒らしスレではございませんので、皆さまのご理解を頂ければなと思います。


※2019/03/24 完結しました。また同日を持ってこちらのスレは閉鎖となります。短い間でしたがお世話になりました。


〜書いてる小説リスト〜

●「合作!!三千世界のヴァルキュリア!!」(完結)(リク依頼板・複雑ファジー板)


~創作イラスト紹介~

●「オリキャラ“ヴァルキュリア部隊”設定画」(>>2)

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Re: 【暫定】〜ヴァルキュリア開発計画〜 ( No.83 )
日時: 2019/01/19 16:50
名前: 名無しのアキラ (ID: LQgs.WAU)

上空からのフレスヴェルグの攻撃が増す中、その下では、ソルが はぐれファランクスを使って、味方へ一通り無線機を渡し終えたところだった。弾幕から身を隠しつつ無線機だけで行う短時間の作戦会議というのは、非常に環境が悪い。しかし全く違う異世界からそれぞれ終結した戦士達へまとめて情報を伝達する手段はこれぐらいしかない。

一同の無線機に、同時に少女の声が入った。

『各位、聞こえます? こちら“ヴァルキュリア・ソル”。時間がないので、端的に我々がこれより実施する“フレスヴェルグ攻略作戦”を説明します』





旧市街の地形に陰に作られた野営地にもソルの無線は届いていた。
仮設司令所のテント内ではレジスタンスのリーダー、ラヴォンとその副長、アミラが無線の音声を聞いていた。机の上の無線機本体の音量を上げ、耳を傾ける。

「本当にやるつもりなんでしょうか......」

「やるしかねえだろう、俺達も全力で支援するぞ!」

ラヴォンが無線機を片手に立ち上がると、アミラも「はい!」と最高に威勢のいい声で返した。





崩れた大橋の下にも、レジスタンスと異界人のメンバーが集まっていた。はぐれファランクスが持ってきた無線機からの音声に一同は注目する。

『作戦の概要を説明します』

「ヴァルキュリアの声ですな」

「ようやく動き出したのかい。慎重にやるのはいいんだけど、こっちの負担も少しは考えて欲しいね」

白い軍服に身を包んだ異界人のヒーロー、シャドウは、優秀な策士でもある。彼はあまりヴァルキュリアには好感を持ってはいないものの、彼女達が繰り出す作戦や仕掛けの数々は、正に敵ながらあっぱれであった。今回ばかりはシャドウも熱心にヴァルキュリアへ肩入れする意気込みだ。
その隣には魔術で栄えるアンダルシア地方からやってきた魔術師、リクセスも片膝をついて息を整えていた。ついさっきまで散々、上空に鎮座するフレスヴェルグへ魔法による対空砲火に数々を撃ちまくってきた後だ。最高クラスの魔術師である彼も今回ばかりは少し疲れたようだ。

『旧市街上空の未確認兵器“フレスヴェルグ”を撃墜します。皆さんの活躍により、敵機動兵器の“死角”が分かってきました』

「ーー“弱点”があるのか?」

スター流の創始者、スターもその無線をシャドウ達の後ろで聞いていた。最初は驚きと希望に満ちた表情を浮かべるが、それはすぐに怪訝の表情へと移る。そんな簡単に事は運ばない。普段は前線へは出てこない彼も、この一大事を前に動かないわけにはいかなかったのだ。





塔の影に身を隠す、天空の王国“エンジェリカ”からやってきた天使のエリアスと、とある大災害により滅んだ亡国“ウィンチェバル”の王族の少女グラエキア。そしてヴァルキュリアのファランクスの3人も、無線の音声を聞いていた。

『まず奴の主兵装と思われるレーザー砲ですが、あの手のものは指向性のエネルギー兵器である以上、必ず“射角”が存在します。見たところ正面90度の角度が限界なのでしょう。
その範囲に入らなければ、あれが当たることはありません』

「ううー相変わらず難しいお話をしますわね、貴方方ヴァルキュリアは......つまりどういう事なんです?」

「まあ要は、“射角に入らなければ、如何なる攻撃も絶対に当たらない”訳やな」

苦い物を食べさせられたような表情をしていたグラエキアも、ファランクスの言葉でスッキリしたようで「なるほど」と感心する。
どんな威力の攻撃であれ、当たらなければ意味はない。そしてそれを実現するには、敵の武器や能力の射程距離と範囲を知る必要がある。

『そして奴の事を色々“スキャン”してみたところ、恐らく体内のどこかに“コア”に該当する器官があるかと思われます』

「そこを破壊すれば、奴も機能を停止すると」

「せやな」

エリアスの問いにファランクスが即答する。
そこへ無線へ割って入ってくる人物がいた。

『ちょっとよろしいかな、ソル殿』

男性の声、少し高く、どこか他人を小馬鹿にしたような人だった。

『ーーシャドウさんですか、どうぞ』

『その“コア”、即ち“弱点”があるという確かな根拠は勿論あるんでしょうなあ?もしも無ければ、如何なる策であれ事実上の特攻になってしいますぞ』

『いや、あるに決まってるでしょ』

少しカチンと来たのか、突き返すように応答するソル。

『奴の身体をスキャンした所、エネルギー兵器や自律兵器を使用する際、体内外の温度や放射線量等に急激な変化が確認できます。しかしその一方で全く温度の変化のない部位もある事から、明らかに体内にエネルギーを生成する器官があるはず。というか、無ければこれだけのレーザーを撃てません』

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