雑談掲示板

【完結】〜V計画〜【夢をありがとう】
日時: 2019/03/25 17:31
名前: 名無しのアキラ◆gAG34vIFP2 (ID: PtJBEP/Y)

皆さま初めまして。今はこの名前で失礼いたします。


こちらは某スレ閉鎖につき、臨時で建てた避難所スレになります。

主に某合作の創作物の保管庫として使う予定ですが、私以外の関係者の方のリクエストや、全く関係のない新参の方からのご質問や問い合わせ等も受け付けておりますので、よろしくお願い申し上げます。

荒らしスレではございませんので、皆さまのご理解を頂ければなと思います。


※2019/03/24 完結しました。また同日を持ってこちらのスレは閉鎖となります。短い間でしたがお世話になりました。


〜書いてる小説リスト〜

●「合作!!三千世界のヴァルキュリア!!」(完結)(リク依頼板・複雑ファジー板)


~創作イラスト紹介~

●「オリキャラ“ヴァルキュリア部隊”設定画」(>>2)

連レスもどる



Re: 【暫定】〜ヴァルキュリア開発計画〜 ( No.89 )
日時: 2019/01/28 21:59
名前: 名無しのアキラ (ID: xTPTfHQo)

地上での攻防戦も続いていた。アンダルシアの緑衣の魔術師リクセスも体力を回復し、石畳を華麗なステップで駆け回りながら、追って来る怪物達に強烈な魔法をお見舞いしていた。
その隣では小さな背丈でメイド服を着込んだ少女、嘉元が、ヴァルキュリア化によって手に入れた両手のレーザーブレードで敵陣に風穴を開けている。

「まったく、執念な連中だねえ!」

「ほんと、僕たち人気者になっちゃったね」

背中合わせになって息を整えながら言葉を交わす2人。そしてそんな2人に1匹の化け物が飛びかかったとき、何者かが放った閃光のような斬撃と共にそれは文字通り一刀両断された。
そしてふわりと水干のような衣装を身にまとった、流れるように美しい漆黒の髪をうなじにあたりで白い紐でまとめた少年が現れた。その手には切れ味が良さそうな刀が握られている。
少年を見た瞬間、リクセスの瞳に希望の光が浮かんだ。

「時雨! 君まで召喚されていたのかい!?」

「なんだい、仲間かい?」

時雨と呼ばれた少年の事を、嘉元が見上げる。とても背丈が小さく、両手に光をまとい、更にフワフワのメイド服を着て戦う嘉元の事を気にしながらも、時雨は刀を納めながらリクセスと向き直る。

「遅くなってすまない、リクセス。ここはやたらしぶとい敵が多いな。それにどいつもこいつも“変な奴”ばかりじゃないか。
さっさと帰りたい所だが......聞いた話だと、“上”にいるあの“デカい鳥”を撃ち墜とさなきゃ帰れないんだろう?」

『そうっすよー!』

時雨の問いに、空から稲妻の如く落ちて来る1人の少女。ピンクのツインテールと青い帽子がトレードマークのヴァルキュリア、フェイルノートだ。相変わらず挑戦的な露出の多いアーマーを着ており、彼女のルックスも相まって、男子には目のやりどころに困るような装備だ。
彼女はフワフワと宙を浮くボード状の武装に波乗りが如く乗っている。
時雨にとって彼女は代表的な“変な奴”の1人であるが、警戒する彼にお構いなくフェイルノートはボードから降りるとぴょんぴょんと近づいていく。

「うわー! 新しい異世界の男の子じゃないっすかー! おっす!ボク、フェーたん!」

「おい近いぞ......リクセス、こいつは?」

「まあ、一応味方だよ。“今は”」

リクセスの言葉があっても、時雨は警戒心を抱き続けていた。
するとフェイルノートが先程降りたボードに目を向けると、それが勝手にこちらに飛んできた。それに再び飛び乗ると、今度はフェイルノートが嘉元へ手を伸ばす。

「嘉元ちゃん、このボードの先端に乗るっすよ! 嘉元ちゃんならボクと一緒に乗せて飛べるっす!」

「え、ええー? ここに乗るのかい? 大丈夫かい、あんた?」

そう言いながらも嘉元はフェイルノートのボードの先端にすぐに飛び乗った。嘉元はヴァルキュリア化の影響で、スラスターによる移動も行える為、落下死の心配はないのだ。いざとなれば自分で飛び降りで逃げることもできる為、普通の人間よりもそういう事への心配は少ないのだろう。

「オッケー! ではではー、“フェイルノート急行フレスヴェルグ”行き、発車しまーす!」

「あんたねえーー」

嘉元が言いかけた途端、フェイルノートは彼女を乗せたまま時雨の視界から消えた。否、まるで打ち上げ花火の如く一瞬で上空まで上昇していったのだ。

「ちょー!? は、速すぎるわー! あんた後で覚えておきなー!」

押し付けられるGで顔面を変形させながらも、必死に姿勢を低くしつつボードにしがみつく嘉元。その姿を唖然と見上げる時雨とリクセス。

「ーーなんなんだ、あいつらは......それで、次はどうするんだ?」

「そうだね......とりあえず、あの上のいるフレスヴェルグって奴の上に皆んなで乗ってしまおうっていう作戦を今やってるんだけど」

「なんだって? 冗談にしか聞こえないぞ、それは。僕はごめんだよ......」

時雨は上空を見上げる。空では多数の光の軌跡が飛び回り、フレスヴェルグと激戦を繰り広げていた。

連レスもどる