雑談掲示板
- 美味しい水そうめん
- 日時: 2022/02/22 01:01
- 名前: ヨモツカミ (ID: CwCIVkM2)
人間どもめ。
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Re: 其の花束の夜も ( No.96 )
- 日時: 2019/01/11 20:47
- 名前: ヨモツカミ (ID: QqTb7qn2)
アナザーバーコードでいつか書きたいやつシリーズ。
オリキャラさん同士の関わりも大事にしたいなと思って、この2人は相容れない関係だろうから、あえて絡ませたかった。
あざばファイルNo.02
目を閉じて、手を合わせるその横顔を、睨みつけていた。
バーコードという存在は忌むべき者であって、その命に価値はない。
そのはずなのに。
ルートは肩にかかるワインレッドの長髪を軽く払って、その女の横顔を黙って睨んだ。ブロンドアッシュの短髪で、自分よりも若干背の高い彼女は、オーテップという名の群青バーコードだ。彼女は長いこと自分で葬ったバーコードの死骸の前で手を合わせていた。それは、死んだ者を悼む行為。
「……弔いが、なんになる」
ルートは堪らず口を開いた。顔を上げたオーテップと視線が交差する。
バーコードなんかに、手を合わせる必要はない。何故ならバーコードは皆、望まれない命なのだから。生まれてくるべきでは無かったのだから。カイヤナイトの群青バーコード達だって、今は共闘関係にあるが、いずれ時が来れば処分される。結局は無駄な命として淘汰される者なのだ。
ルートは家族を奪ったバーコードを、バーコードという存在を許すことはできない。だからオーテップのことだって嫌いだったし、その行動も許せるものではなかった。
「そんな死骸に手を合わせて。無駄なことはいいからさっさと──」
その死骸を運べ。終わったら帰還の準備をしろ。ルートは事務的な言葉を連ねようとしたが、それをオーテップの声に遮られる。
「ルートさん。あなたにも、いつかわかるときが来ますよ」
何処か寂しそうな笑顔と、静かな声が、嫌に耳に残った。
いつかわかる。
そんなことを、群青バーコードなんかに言われるとは思わなかった。
ルートは目を見張って、オーテップを凝視していた。哀悼を湛えた眼差しが、痛いと感じた。
ああ。自分は今、バーコードに哀れまれていたのだ。
それを自覚した途端、胃の中で煮え滾る感情が這い上がってくるように錯覚したが、どうにか飲み下した。
俺は哀れなのか?
バーコードを恨み忌むことしかできない自分の姿は、周りにどう見えるのだろう。自問自答したところで、答えは転がってきやしない。
ならば、この胸に引っかかった居心地の悪さは何であろうか。
誰に問えば良いかもわからないが。ルートは答えを渇望した。
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