雑談掲示板
- 死神さんの雨宿り。
- 日時: 2020/05/22 22:12
- 名前: 恋するウサギちゃん◆0RbUzIT0To (ID: c.aOmOBU)
小説掲示板の方では脳内クレイジーガールと名乗っております。はじめまして。
小説になれなかった短い文章とかが溢れるくらい沢山あるので、ここに載せていきたいと思います。自己満足な上にポエムみたいな感じですがご容赦ください。
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Re: 死神さんの雨宿り。 ( No.1 )
- 日時: 2020/05/26 23:25
- 名前: 恋するウサギちゃん◆0RbUzIT0To (ID: PDz4qdQs)
どこにも行かないで、と言えたら良かった。
澪がいなくなる前に、私は殴ってでも、監禁してでも止めなきゃいけなかった。
ずっと澪が泣いていたことに気づいてたのに、見ないふりしてた。
行かないで。私から離れていかないで。そばにいて。
私のことを好きになってよ。
吐き出せない感情を、必死で飲み込んだ。
足下にあるアルミ缶を思いっきり踏みつぶす。
澪の心もきっとこんな風にぐちゃぐちゃになってたんだろうな。
ごめんね、と泣きながらまた私は澪のスマホを抱きしめた。
***
Re: 死神さんの雨宿り。 ( No.2 )
- 日時: 2020/05/28 21:40
- 名前: 恋するウサギちゃん◆0RbUzIT0To (ID: 9hU7Jbsg)
星が落ちるまで、君を愛おしく思うのを許してください。
海岸に落ちたシーグラスがキラキラしていて綺麗だねと君は僕を見て笑う。そうだね、と相槌を打つのも今日で何回目になるんだろうか。
君は裸足で砂浜を走ると、早く、と僕に手招きして呼んだ。
待ってよ、と僕は彼女を追いかけるけれど、僕の足は動かなかった。
遅いよ、ばあか。
君の笑った顔が脳裏に浮かぶ。何度目の夜だろう。
目が覚めると、僕はベッドからおりてベランダに向かった。
星が散りばめられた空。きっと君が傍にいたなら「綺麗だね」と歯を見せながら笑ってくれただろうに。
もう会えない。君の夢を見る。甘ったるいクリームを無理に飲み込まされたかのような、胃がむかむかする感覚に襲われながら、僕は今日も一人で眠った。
Re: 死神さんの雨宿り。 ( No.3 )
- 日時: 2020/08/11 00:16
- 名前: 恋するウサギちゃん◆0RbUzIT0To (ID: eoZtmj/A)
会いたいとか、そんなの馬鹿みたい。
今すぐ会いに行くよ、とかそんなのメール越しでしか言わないくせに。
君はいつも私を喜ばせようと嘘ばっかりついて、結局上手くいってない。
でも、そういうとこが好きなんだよ。
寝室で私の枕元のスマホがブンと振動する。閉じていた瞼をゆっくり開いて通知を見る。君の名前が見えた瞬間、私はぎゅっと両手でスマホを抱きしめる。期待しても無駄なのに。
君の「好きだよ」というメッセージが、胸の奥をぎゅうっと締め付けるんだ。
ばあか、と返信して私はまたゆっくり瞼を閉じる。
明日も君に会えないのに。それなのに、私は期待をしてしまう。
今すぐに、君が私を迎えに来てくれるって。
□
このあと雨が降るよ、と君が窓越しに呟いた。
私がそうなんだ、と相槌をうってスマホで天気予報を調べると、降水確率は彼の言葉とは反対にとても低かった。
「あれ、雨降らないじゃん」
「降るよ」
簡単に信じてしまった私が馬鹿みたいだ。
君が私のむくれた顔を見て笑って言った。
「いつもその天気予報に騙されてばっかなのに、信じちゃうんだ」
「たまに外れるけど、でも今日は降らないってほら」
私が見ていたスマホの画面を君に見せる。彼は笑って私の頭をくしゃって撫でた。
君がそう思うなら、それでいいんじゃない。君が下駄箱から靴を取り出して足早に進んでいく。私は少し駆け足になりながら追いかけて、君の隣を歩いた。
君からほんの少しだけ雨の匂いがした。
地面が濡れていたのに気づいたのは、君がどや顔をして私の頭をまたぐしゃぐしゃにした時のことだ。君が「だろ」と嬉しそうに言うから、私もつられて笑ってしまった。
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