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雨恋【リュウ様と一対一】
日時: 2017/07/24 22:38
名前: ランゴスタ (ID: OLpT7hrD)

とある学園の話。
俺達は他愛ない出会いがきっかけだった。
どしゃぶりの雨の中を駆けていた日だ。
地面に鳴り響く雨の音は騒音をかき消し、前を見通せない霧を作っていた。
そんな中で、俺は鞄を傘替わりに雨を防いで駆けていた

雨宿りができるバス停まで着くと、服はびしょびしょになり、身体が湿気で熱くなってくる。

そんな最悪の日に、1人の彼女がバス停に駆け寄ってきたのだ。


それが、
俺(私)と君との出会いだった。





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Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.5 )
日時: 2017/07/26 22:16
名前: ランゴスタ (ID: Ft4.l7ID)

さて、バス停に誘ったのは良いがこの後どうすれば良いのだろうか。この時に自分のコミュニケーションが出来ない事は今でも後悔している。
俺が海斗みたいな感じになれば気軽に話す事が出来るかもしれないし、優しく接する事も海斗なら出来たのだろう。

ただ話せば良いだけなのだから、無駄に緊張しているのは本当になんなんだろう。

「…………!」

本の数分と自分の世界に言っていた俺は女のくしゃみを聞いた瞬間に戻った。
彼女をチラチラ見れば、大分濡れているのが解る。服や髪からぽたぽたと滴が垂れている。

彼処で立ち止まっていたら濡れるのも無理もない。

「……………」

にしては、女子と言うのはこんなに濡れても綺麗なものだろうか?。
これが海斗が言う水も滴る良い女……。


いやいやいやいや!!!。
そんなんじゃないだろう俺!?、そんな目で見た事なんて今迄ないじゃないか!。そうだ、新鮮な光景だからちょいと目に止まっただけだ!そうに違いない絶対にそうだ!うん!。


自分の本音を押し殺しながら、俺は鞄からタオルを一つ取り出した。それを俺は彼女の方へ向ける。
取り敢えず、此処で風邪引いたら後々悪化するかもしれないしな。タオルで拭いて、暖かいものを飲めば治る。


「……濡れたままだと、風邪引いちゃうだろ」


Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.6 )
日時: 2017/07/26 23:11
名前: リュウ (ID: /1jhe2RQ)

男の子がタオルを差し出してくれた。
とても有り難い。神様に思えてくるよ………男子でなければ。
取りあえず善意で渡してくれたのだろうから受け取った方がいいだろう。問題なのはそこからだ。

お礼を言えるか?今までの行動を見て、とても優しい人だっていうのは理解したけれど…
あぁ、こういう時に璃音ちゃんが居たらどんなに楽だったのだろう……
よしっ!頑張ってみよう。

恐る恐るタオルを受け取るとちゃんと男の子の方を向く。
人にお礼をするときは相手の方を向く、これは昔からの母の教えだ。目は合わせられないけど。

「あ、あの……あ、う………有難う…ございます。」

なんてタジタジなんだ!私!
もらったタオルで頭などを拭いている間……しばしの沈黙。
気まずい……

よく見たら、男の子の方もタオルで拭いたようだが濡れている。
あ、この人も私と同じ状況だったんだ。ちょっと親近感がわくなぁ。
私がふっと微笑んだところはあの男の子には見られていなかったと信じたい。

Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.7 )
日時: 2017/07/27 12:47
名前: ランゴスタ (ID: MHTXF2/b)

「え?………あ、おう」
俺は女からお礼を言われるなんて思ってなかったので、身体が一瞬震えたが、瞬時に冷静を取り戻す。

こう少し距離があったから解らなかったがよく見れば彼女、同じクラスメイトの人か?。
確か、紫雨彩って名前だった様な気がする。クラス人数が多いから良くは知らないがクラスでは人気のある子だ。学業も何時も上にいるし、演劇とかで何度か名が上がってる。それにあんな容姿だから、男子からも狙い目しているのも頷ける。
そんな高スペックな彼女と一緒にいるのか。こんな姿見られりゃあ明らかに男子から恨み買われるかもしれない。
そりゃあ片隅でダチ公と囲んで喋るだけの俺だ。部活も入る訳でもなければ対して名を残す事なんて………。

「…………」
俺は彼女の方をチラッと見つめている。
いかんいかん、女をチラチラ見ては気持ちが悪いだろうに、何を気にする必要があるんだ、俺。

「………!!」
その時見てしまったのだ。彼女が笑っている姿を。そんな顔を見ただけで顔を背けてしまった。多分顔は赤くなっているのか、胸が激しく鼓動してきた。いや、そんな筈はないさ。俺は誰にだって呆気なくて、人から興味を唆られる事すら無いのに。
この霏は何だ?。
風邪か?。なら息だって荒立つさ。
一体何時から……。





「…………あ、あの」
認めたくなかったのか、俺は彼女に話し掛けてしまった。
喋る口実すら目処が立っていない状態で、何もかもが投げやりになりそうだから。



雨はまだ、降り続いている。




Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.8 )
日時: 2017/07/27 18:24
名前: リュウ (ID: /1jhe2RQ)

そういえば、この男の子同じクラスにいたような……?
明日璃音ちゃんと由紀ちゃんに聞いてみよう。

そんなことを考えていると男の子に話しかけられた。
え?この人凄くない?気まずい雰囲気で声がかけられるとか。私、絶対に無理だよ……いや、これが普通なのかな。
演劇とかだったら堂々とできるんだけどな。寿命縮まる思いだけど。

「は…ひゃい!」

何でここで声が裏返るんだぁ!顔がめっちゃ熱い。
もう自分が信じられない……

一回冷静になろう。
…………あ、この男の子が誰だか思い出した。他のことを考えたらポッと思い出せたみたい。
名前は、確か…佐神空悟君だったな。
成績上位者にいたし、何気なく色々な物こなしていたし、前に演劇部に助っ人で来てくれたし……佐神君の事、忘れたらいけないじゃん!助っ人に来てくれた優しい子だよ?!

うぅ…………………ごめんなさい。

Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.9 )
日時: 2017/07/27 22:37
名前: ランゴスタ (ID: 9AGFDH0G)

「…………」
やはり一つ、間が置いてしまう。
心臓が鳴り止まない。俺の行動が、この状態を作り上げてしまった。どうして声を掛けたのか、それは余りにも雰囲気が重いから、という訳では無い。正直、ある思いがあったからだ。自分のもう一つの思いが、自然と声を掛けろと合図したのだ。

だが、この合図から一転して何も聞こえなくなるのは、何かが固まっていない状態だからだ。
だが、その思いが曖昧でそれを形作るのはとても困難だと思う。

だから今、こうして口が開かないのだ。
しかし、俺は更に変な行動に出たのだ。
こんなの初対面で絶対にしないし、する勇気すら無いのだ。だけど自然としてしまったと言えば納得するだろうか?。
残念ながら、俺は納得しない。

声を掛けた一瞬に身体に距離を詰めて、近い距離で彼女の方に向く。
彼女は顔が赤くなっている事がはっきりと解ると俺は右手で彼女の頬に触れたのだ。
そして、一言。

「…………顔、熱いか?」


これが俺の人生最大の謝った行為だと自分の心は何故だと叫んでいるだろう。

Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.10 )
日時: 2017/07/28 00:11
名前: リュウ (ID: /1jhe2RQ)

「う……えと……はい。」

近い!距離が近すぎる…相手の顔もまともに見れないし……
何なんだろう?この気持ち。緊張とは違う胸が高鳴る感じ。変な感情で、怖いのに少し安心する複雑で、なんて言ったらいいのか…

…うあぁぁ!ダメだ、これ以上近づかれるとまずい。気絶する。うん。
私は体をちぢこませて少し後ずさる。ちょっと佐神君には失礼だけど、これは私の精神を守るため。ごめんね。

正直、この先どうすればいいか分からない。自分の本能で動くしかないな。
取りあえず一歩踏み出して……あ、そういえば佐神君の手、冷たくて気持ちよかったなあ……
ん?いつの間にか佐神君の手を握っていたみたいだ。

「冷たくて、気持ちいいな……」

あ、声に出してしまった。で、今男の子の手を握っているんだよね?……気づいて、瞬時に体温が一気に高くなる。
自分の本能、信じなければよかったと後悔しているよ。

「っ……ごめんなさい」

すぐに離れるけどまだ体温は上がっていく。
どう考えても普段通りの調子じゃない。

一体どうしたんだろ?私。

Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.11 )
日時: 2017/07/28 16:27
名前: ランゴスタ (ID: MHTXF2/b)

「!!」
手を握られた時に一瞬心が揺らぎだした。
今何が起きたのかすら理解が追いつかなかった。
だが今の感情を俺は感じ取れた。

喜んでる俺がいた。

そして彼女が離れると我に帰って少々あたふたして、

「……あ、いや!すまん!こっちこそ……手、だしちまって…」

普段はこんな事、誰にだってする事は無かった。自分から初対面の人に触れようだなんて思ってもみなかった。だが、彼女にだけ触れてみたいと自身の欲求から抑えがつかなくなる位に。

………やっぱり今日は可笑しい。
疲れてるのか?。
それともやっぱり………。

駄目だ、今の事態後に冷静になれるもんかよ。兎に角、今の状況をどうにかしよう。
そう思っていた矢先に、雨は止んでいた。
勢い余ったあの激しい雨なんて無かったかのように晴れ晴れとした太陽が水たまりを照らし出す。

そして俺の体温は上がりだす。

「あ、雨……止んだな!。よ、良かったなぁ!」
俺は若干棒読みに言った嘘混じりの言葉を言って、慌てて鞄を手に持つ。



Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.12 )
日時: 2017/07/29 11:14
名前: リュウ (ID: /1jhe2RQ)

佐神君の言葉を聞いてふと周りを見ると雨は上がっていた。気温も高くなり、まだ濡れている服のせいで体中蒸し暑くなる。

…変だ。こんなに天気が晴れ晴れとしているのに、私は良かったでもなくもうちょっと佐神君と居たかったと思っている。男子と喋ること自体命がけだった私にそんな感情があるのは明らかに可笑しい。
まぁ、雨が上がった以上ここにいる理由も無いし、留まっていると変に思われるから帰るしかないよね…

「えっと……有難う…ございました……さ…佐神……君。」

鞄を手に取り、佐神君にお礼を言いながら笑う。意外とうまく笑えたかも。
自然に笑うのが上手くいったのって演劇以外で久しぶりだな。佐神君が相手だから出来たのかも……って私は何を考えているんだ!

そんなことを思いながら、家へと足を進める。
貸してもらったタオル、後で洗濯してちゃんと返さなきゃいけないな。

何気に明日が楽しみになった。

Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.13 )
日時: 2017/07/29 12:11
名前: ランゴスタ (ID: MHTXF2/b)

「れ、礼には及ばないさ。……それじゃあ…紫雨……さん………また明日………」

俺は彼女の笑顔を目に焼き付けた後、笑いながら手を振った。俺の足は彼女の反対側の方へと向き、歩き出した。

あの笑顔を写真に納めて、写真立てにでもしたい。なんて…変態紛いな思考は止そう。だが、男達が彼女に食いつく理由が良く解ったかもしれないな。

俺の心の中は何時までも雨は降り続けるだろう。だがそれが晴れる事は無いのかもしれない。
この雨はいつまでも降り続けてほしいから。
太陽の光を遮る雲は一帯に広がっている。
雨は霧とともに地面に叩きつけられる。
そんな中で俺は傘も差さずに駆けて、
彼女に会いに行く。
そこでまたバス停の所で、
彼女と出会えるのであれば、
俺はそこで待とう。

これは俺の一方的な恋心。
俺の初めての恋は、白い雨恋から起きた

一目惚れだった。



「……………雨恋、か」
俺の鞄から見えたのは、雨恋と言う本だ。
だが、それを手に取ることは無く光出した電灯と同時に走り出した。



【次の自分の絡み文で飛びます!】

Re: 雨恋【リュウ様と一対一】 ( No.14 )
日時: 2017/07/29 22:02
名前: ランゴスタ (ID: MgJEupO.)

上げます


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