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【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中)
日時: 2018/08/01 22:04
名前: 猫のニャムシー (ID: PrIvPbQU)

東洋を統べしあやかしの長、「八咫夜光やたのやこう」。
西洋を統べし幻獣の長、「レヴェシムス」。

二人の王はぶつかり合う。
大陸「ネヴィア」の主導権を巡って。

幻獣と、妖。
戦いを制し、大陸を支配するのは、どちらだろうか。
戦いの先に待つのは、
全滅か、勝利か。
希望か、絶望か。
それとも・・・




これは、二つの王国、二つの軍勢による、幻と妖の戦記。

-------------------------------
どうも、猫のニャムシーです!
日常は諦めてしまいましたが、今回は諦めません!
和風×洋風ファンタジー戦闘です!
興味がある方は、ぜひ!

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【目次】

・注意事項 >>1

・世界観 >>2

・用語 >>3

・キャラシ(妖軍)>>4

・キャラシ(幻獣軍)>>5

・キャラシ例(両方)>>13



【シート一覧】

《妖軍》

・長
「八咫夜光」〔八岐大蛇ヤマタノオロチ〕(流沢藍蓮さん) >>177

・副長
鬼沙羅魏きさらぎ 紫苑しおん」〔鬼〕(ろっかさん)>>19

・軍師
たちばな 氷牙ひが」〔烏〕(スレ主)

・兵士
調つき 烏兎うと」〔妖怪兎〕(庵徒さん)>>23

橙沢とうざわ ひなた」〔狼〕(銀色の気まぐれ者さん)>>29

白玖はく 天華てんか」〔白狐〕(てんさん)>>39

白狼しろこ 青翔せいりゅう」〔狼男〕(ぺぷしさん)>>49

黒城こくじょう 美薙みなぎ」〔黒蛇〕(ぽるるさん)>>118

彩麗さいれい 優璃ゆうり」〔猫又〕(Miruraさん)>>237


《幻獣軍》

・長
「レヴェシムス・アスルティオ」〔フェニックス〕(総魔さん)>>17

・副長
「ベノム・ジゼル」〔悪魔〕(ふらら~さん)>>18

・軍師
「ジェミニ・オルトス」〔オルトロス〕(流沢藍蓮さん)>>209

・兵士
「テメレア・リアウィテル」〔水の精霊ウンディーネ〕(スレ主)

「ルーヴァス・ノスフェラート」〔吸血鬼/幻王の側近〕(総魔さん)>>73

「リズィ・メイクアラン」〔ゴーレム〕(ぽるるさん)>>122

「ゼフィール・ヴェントゥス」〔風の精霊シルフ〕(流沢藍蓮さん)>>161

「ミオン・ユリエネ」〔バジリスク〕(スレ主)>>231

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Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.199 )
日時: 2018/07/18 15:11
名前: 流沢藍蓮 ◆6Fen5Xs.ZA (ID: Yv1mgiz3)

【妖王、氷牙さんを助けに行きそうです。で、「無理するな」とか怒りそうな感じ。本当は三人で絡ませていただきたいところですが、ニャムシーさん、ろっかさん、私も割り込んで良いでしょうか?
 小説大会が始まりましたね……。今回は誰が賞を取るのやら。ちなみに私はあと半月くらいでカキコ歴一年です。去年の夏は印象的でした、色々な意味で】

〈ゼフィール・ヴェントゥス〉

「何を……言って、いるの、か……よくわからない、なぁ……」
 ゼフィールの目の奥にある疑問は消えない。
「罪悪感……? どう、して……?」
 ゼフィールは同じ精霊であるテメレアのことを、全くと言っていいほどよく知らなかった。自由奔放に生きてきた彼にとって、興味のないことなんてどうでもいい。これまでの彼はテメレアとの接点なんてなかったから、彼はテメレアがどれだけ多くの殺しをしてきたのかを知らなかった。彼はテメレアがまだ穢れを知らない、知っていても大したことはないと、少年のように純粋な心で信じていた。
 だから、言うのだ。彼なりの価値観に従って。
「水は……命の、墓なんかじゃ……ないさ、違うよ。あのね……水はね、あらゆる命の原……点で、罪、の、ある……なしに、かかわら、ず……最初はみんな……そこか、ら、生まれて……くる。水は、全ての……母なんだよ、テメレア」
 言うだけ言うと、ゼフィールは目を閉じた。その胸は上下している。死んだわけではない、まだ生きている。
「それにしても……疲れた、なぁ」
 目を閉じたまま、彼はそんなことを言う。
 怪我を負って疲労した彼の周囲には、風は少したりとも吹いてはいなかった。

【あれれ? 意味不明な文章になってしまいました。ゼフィールは彼なりにテメレアさんを励ましたかったんだと思います、多分】

Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.200 )
日時: 2018/07/18 22:35
名前: 猫のニャムシー (ID: PrIvPbQU)

【小説書いてて遅れましたぁ。
意味不では無いですよ!
ただ、このままだとゼフィール死んじゃいそうで怖いです・・・・】


「・・・・ふふっ」
ゼフィールの言葉に、テメレアが微笑む。
恐ろしいあの笑顔でない、優しいテメレアの笑顔で。

「優しいんですね、ゼフィール」
一筋、涙を流す。
先程まで流れていた涙の後を、なぞるように流れていく。

テメレアは、自分の意思で敵を殺してしまった。
今まで、空白の時間で起きていた殺戮を、自分の意思で行った。
死の雨となって降り注いだ槍は、いつの間にか止んでいた。
テメレアが魔力切れを恐れたからだ。

平和と和睦を望むが故に、
自分以外の仲間が死んでしまったつい最近の出来事を思い出す。
何て、綺麗事だったのだろうかと、思う。
自分だけ生き残って、他は死んでしまった。

今、兵士としての使命を全うする。
それこそが償いであることを、知った。

あの時のテメレアは、眠って目を覚まさない。

幻獣軍の最後衛まで飛ぶと、地面に降りたって兵士を数人呼ぶ。
ゼフィールの怪我の治療を頼むと、テメレアはゼフィールを兵士に任せ、歩き出した。
仲間を傷付けた者へ、怒りの刃を向けるために。

Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.201 )
日時: 2018/07/19 20:53
名前: ろっか (ID: 3w9Tjbf7)

はらはらと、氷牙の翼に降る雫は、次第に増えていく。
今までなら、こんな風に泣いたりなどしなかった。戦なんて、唯の狩りだと思っていたから。
それなのに、何でだろうか。
不思議そうな氷牙の声が聞こえる。紫苑自身だって分からない。それでも涙は溢れ続ける。


幻獣軍の者達が呆気にとられていたのも束の間だった。先程までの殺戮を続けていた鬼が、まるで幼子のように涙を流し、動きを止めていたのだから、そりゃあ一斉に向かってくる。
紫苑の首に幻獣兵の剣が振り下ろされる。



瞬間、ぱっと周りに赤い飛沫が舞う。
それは紫苑からではなく、幻獣兵の首からだった。先程まで鞘に収めていた刃こぼれした大太刀ぽたりぽたりと血を滴らせる。
見えぬ背後からの接近にさえ、あまりに早い反応だった。


氷牙を静かに地に横たえらせ、ゆらりと立ち上がる。
その目は、若い女性の、幼い少女のように悲しみによる涙で潤んでいた。
しかしその奥の瞳は、行き場のない怒りと、困惑に対する恐怖に染まっていた。




「ああ、大丈夫。大丈夫だぞ、氷牙。」



大太刀を静かに持ち上げ、氷牙を背に庇うように立つ。



「私が守るから。だから、ねぇ、代わりに教えてよ。どうして私は泣いているの?」



普段と違う声色だった。か細く困惑の声を呟いて、敵兵にその大太刀を振り上げた。





【行動と言動が全く合ってない(驚愕)
>>199
私は大歓迎ですよ!紫苑はなんかもうちょっと駄目かもしれませんが((】

Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.202 )
日時: 2018/07/19 21:45
名前: 猫のニャムシー (ID: PrIvPbQU)

【私はろっかさんが大丈夫だと言うなら大丈夫ですよー!
テメレアはもう少ししたら来ますので!】


「紫苑・・・・」
静かに横たえられた氷牙が、掠れた声で呟く。
これが誠の、大烏の姿だったら、こんな事にならなかったのだろうか。
後悔が胸を焼く。苦しくなって咳き込んだ。

両翼を撃ち抜かれただけで、
紫苑の調子を少し狂わせてしまった。
背中を守ると言ったはずなのに、守られてばかりじゃないか。
軍師である自分が情けない。

なんて非力な、烏なんだ。

痛みに朦朧としてきた中で、氷牙は心の中で呟き続けた。

後ろから紫苑を狙う幻獣兵が見えた。
放たれた矢が、紫苑の首に辿り着く寸前、
矢は、周りの幻獣兵もろとも木端微塵になった。

「・・・・すまない、俺には・・・分からない。
お前が・・・・何故泣くか、なんて・・・・・
言いたい事、が、あるなら・・・・後で聞く・・・・」
だから、

泣くな、紫苑。
お願いだ、泣かないでくれ。

震える手に握られた刀からは、血が付いていなかった。


【振り払った風だけで木端微塵・・・・
ちょっとやり過ぎかなぁ・・・・】

Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.203 )
日時: 2018/07/20 12:45
名前: 流沢藍蓮 ◆6Fen5Xs.ZA (ID: Yv1mgiz3)

【ありがとうございます! それでは、混ぜさせていただきますねー】

〈八咫夜光〉

 大切な人を守りたかった。自分のために、自分の理想のために、誰かが傷付くのが嫌だった。だから彼は理想を掲げ、皆を率いる王となることを決意したのだ。自分がこの世界を変えて、誰も傷つかないようにしてやると。背負った覚悟は空よりも高く海よりも深い。彼は全てを守りたかった。
 それなのに。
「……何故」
 夜光はその様を見て、思わず呻きのような呟きを漏らした。
 軍師を捜して仲間を捜して、彼が見たのは、

 ズタボロになった彼の軍師と、壊れつつある紫苑の姿。

「氷牙、紫苑! 一体何があった! 答えよ!」
 二人を守るように前に立ち、太刀を引き抜き敵を睨み据えながらも、彼は鋭い口調で問い掛けた。
 そうしながらも、彼の心の中では一つの想いが吹き荒れる。
――守るって、誓ったのに。
「仲間一人守れなくて、誰が王かッ!」
 彼が空に叫んだ言葉は、自分の不甲斐無さを責める言葉。
 昔、彼が王になる前、彼は戦でたくさんの仲間を失った。その中で八岐大蛇としての力を覚醒させた彼だが、いくら神に近き存在となっても死んだ者は戻らない。そのさなかで、彼は「今度こそ守る、守り切る」と自分に誓ったのだ。
 それなのに、今、彼の目の前では、彼の大切な仲間たちが傷付いている。それを彼は許せなかった。しかしここで冷静さを失ってしまっては王たるもの、失格だ。だから、努めて冷静な声で言葉を紡ぐ。
「……もう、大丈夫だからな。俺が、妖王が、八咫夜光が来たんだ、もうこれ以上傷つけさせはしない。だから無理しなくていい。この場は俺に任せろ。紫苑、お前は氷牙を連れて退却するんだ! 心配しなくていい。俺は、負けない」
 言って、彼は壊れつつある紫苑を右腕で抱き締め、左腕で氷牙の身体を抱きとめる。それでも心優しき王の、理想の王を目指す彼の瞳からは流れ落ちる熱い雫があった。
 彼は恐れていた、ずっとずっと恐れていた。これ以上、失うことを。誰かが自分の中で永遠になることを。彼のために死んでいった者、全ての顔と名前は彼の心に焼き付いて、もう二度と離れない。
 生きているうちは、時にその人のことを忘れてしまうことはあるだろうけれど。
 死んでしまったら、永遠になる。永遠に、死なせた人の心を縛る鎖となるのだ。
 そして夜光は、これ以上誰かが自分の中で永遠になることが、非常に怖い。
 夜光は二人を両腕に抱いたまま、呻くように声を絞り出した。

「――これ以上、俺に心配を掛けさせるな……!」

 

Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.204 )
日時: 2018/07/20 22:22
名前: 猫のニャムシー (ID: PrIvPbQU)

【ニャムシー帰宅!
おそくなりましたぁ・・・・・】



「・・・妖王、様?」
自分の目を疑う。
今目の前にいるのは、妖の王。
命を懸けて守るべき存在の妖王が、戦場に・・・・

「妖王様、一人、では・・・・」
妖王を傷つけまいと慌てたが、朦朧とした意識ではどうしようもない。
軍師である氷牙にとって、退却は敗走と同じだ。
自分がいないで、誰が戦場を見極め、最適な陣形を考える?
本当に、情けなかった。
退却せざるを得ないのか。

そう、思った時、聞き覚えのある声が聞こえた。


「逃げるつもりですか?」

氷牙がほぼ反射的に刀で虚空を裂くと、水飛沫が舞った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

もう動けないのでは無かったのかと、水飛沫と化した槍を見て思う。
姿を消した場所に、再びテメレアが立っていた。
どこか冷たさを感じる微笑みを浮かべて。

目の前の男性。
話を聞いていたら、妖王か。
通りで、幻王の様な力を感じるのか。

「幻王様みたいな強い力・・・・
でも、貴方は幻王の様に誇り高くないです。
それに・・・・・」
テメレアは静かに、氷牙を見る。

「そこの烏を殺さないと、私の気は済みません。
大切な仲間を、傷付けたんですからね」
にっこり、優しそうな笑みを浮かべる。
笑顔なのか?
目の前の魂を射抜くかの様な、鋭い眼光と共にある笑顔。

Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.205 )
日時: 2018/07/21 18:13
名前: ろっか (ID: 3w9Tjbf7)

「氷牙!もう、もういい。私は丈夫だから矢如き当たっても平気だ!だから…動かないでくれ!」


紫苑の後ろでばらばらになった矢を見て、氷牙が自分を庇ったことにすぐ気がついた。
けれどそれは紫苑にとってはひどく辛かった。

今まで、紫苑はそれ程強いと思う相手とまともに当たったことがなかった。そりゃあ確かに副長の位に立つ以上そのくらい強いのが当たり前なのかもしれない。
だから今まで、背後からの攻撃なんて避けようとさえ思わなかった。
当たったとしても放っておいて、毒も効かないこの身体。別にどうとも思っていなかった。

だから氷牙がわざわざ自分の背を守ろうと動いたことによって、傷が悪化したとすれば、きっと紫苑は本当に泣いてしまう。


そんな時、聞き覚えのある声に振り返る。

「妖王…?」

鋭い口調で声をかけられ、びくりと細い肩を揺らす。いつもの、身なりとは違う勇ましさは何処へやら。今は身なりに見合ったか弱そうな姿だった。


「ご、ごめんなさい…わた、私が氷牙を守れなかった…後ろの部隊を、周りを、まともに見てなかったから…」


震えた声と涙がぽろぽろと落ちていく。
怒られていると思い、ひどく身体を小さく縮めた。
そんな紫苑を力強くも優しく抱きしめられ、涙を流す妖王の姿が、ひどく温かくかんじた。

紫苑は妖王とは対照的だった。
誰かが傷ついたら悲しんで、誰かが死んだら憐れんだ。けれどそれは彼女の生きていく過程の一部でしかなくて。過去を顧みない彼女にとって、妖王はひどく不思議な者だった。


「でも、妖王!私はまだ戦える!だから妖王が氷牙を連れて、自陣に戻って!」


そんな時、耳に入った冷たい声に、紫苑ははっとなって振り返った。




嗚呼
今、一番会いたかった者だ
この心の中の靄を
きっと知っているこの女に
聞きたいことがたくさんあった





「…テレメア」

Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.206 )
日時: 2018/07/21 20:46
名前: 流沢藍蓮 ◆6Fen5Xs.ZA (ID: Yv1mgiz3)

〈八咫夜光〉

『妖王様、一人、では・・・・』
 氷牙の言葉に、夜光は苦い笑みを浮かべる。
「俺は無傷だ、しかしお前たちは違うだろう。それにな、氷牙。命あっての物種だ、お前が死んだら誰が作戦の指揮を執るんだ? 死んではならない。それでも無理をするというのならば妖王として命ずる、死ぬな。今後、己の死に繋がるような自己犠牲行為やそれに連なる行為の一切を禁止する。いいか、俺はお前たちに死んでほしくない。……もう、誰かが俺の中で永遠になるのなんて、耐えられないんだ。お前は妖王の心を殺す気か?」
 言葉は厳しいのかもしれない。けれどその言葉の中には、氷牙を慈しむ、深い慈愛と愛情がこもっていた。
 また彼は、泣いている紫苑に優しい言葉を掛けた。
「俺は怒っているんじゃない。ただ、心配だっただけなのだ。頼むから勝手な行動はよして欲しい。お前たちを見つけたときの、俺の気持ちがわかるか?」
 その背を、彼は優しく撫でてやった。
「逃げろだって? この俺に? 馬鹿を言うな。どうしてもお前が逃げたくないというのならば、俺も逃げない。傷ついた仲間を置いて逃げ出して、何が王か。それくらいならば俺は……みんなで戦う道を、選ぶ」
 彼は苦い笑みを崩さぬまま、内なる力を呼び出して太刀に水を纏わりつかせる。
 八岐大蛇。遥か昔、須佐之男命すさのおのみことに退治されたという暴君の蛇。その眷属は水である。しかし彼の水は水ではあるが、万物に恵みをもたらす命の水ではない。命の水たりえないのだ。彼は破壊の暴君、それゆえに彼の水の力は破壊の力、時に豪雨や洪水にて人々を押し流し、貫き通す破滅の水だ。よって彼の水では傷ついた人を癒せない。
「……それでも、癒すことはできずとも、外敵を攻撃することによって、守ることはできるだろう」
 だから彼はそのために、その力を使うのだ。
 夜光は現れた水の精に静かに告げる。
「誇り高くなくてもいい。誇りだと? そんなもののために何かを失うくらいなら、大切な仲間を失うくらいなら、屈辱でもなんでも被ってやるさ。教えてやろう。王というものは、ただ誇り高いだけで何とかなるようなものではないのだ。王は、民の規範。積極的に前に出て戦わずして、誰が王についていこうというのだ」
 それは、彼の抱く王としての自負。
「大切な仲間を傷つけた? ならば俺の気も済まないな」
 瞬間、妖王の赤い瞳が地獄を宿した。
「俺の大切な軍師を、ここまで傷つけたのだから」
 そしてさらに、彼は水の精を見て目の色を変えた紫苑の前に、守るように立ち塞がった。その背から陽炎が立ち上り、一瞬だが確かに、八つの頭の蛇の姿が居並ぶ皆の眼に映る。
「俺は、王だ。民の規範だ、皆を守る者だ、だから!」
 空気が、変わった。妖王の全身から、すさまじい殺気が放出される。

「――憎むのも、傷付くのも、俺だけでいい」


【ところでニャムシーさん、このままだと一対三っていう(一人重傷なものの)、幻獣軍にとってあまりに不利な感じになってしまいますので、もう一人キャラ追加してもよろしいでしょうか】

Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.207 )
日時: 2018/07/21 21:09
名前: 猫のニャムシー (ID: PrIvPbQU)

【帰宅!
ま、まぁ、そうですねぇ・・・・・
あ、キャラ追加ですか!1人三人までなのでオーケーですよー!】


「・・・・・・」
テメレアの言葉に、氷牙は言葉を失う。
いや、失ったのではない。驚いたのだ。
テメレアは偵察者を殺した紫苑や、妖の王である人物を全く仇にしていないのだ。
怒りは、笑みに隠れた怒りは全て、氷牙に向いている。


紫苑の前に立った妖王を見つめる。
氷牙はどうしても加勢したかったが、力無く刀を地面に置いた。
この重傷で戦い、命を落とせば、
皆を傷つけてしまうと改めて思ったから。


「・・・・・・」
ここまでの様子を、ただじっと見ていたテメレアが、口を開く。

「貴方と私は・・・・考えが合いませんね」
氷の様に冷たい声が、氷牙の心臓にまで響き、突き刺さる。

「幻王だって・・・・レヴェシムス様だって、守る時は守るんですよ。
貴方は全く違う。
戦場へと兵士と共に突き進み、自らの命を危険にさらす程、幻王は馬鹿では無い。
だったら、この怒りを、受け止めれるだけ受け止めればいい」
テメレアの表情が変わる。
笑顔から、怒りへ。


直後、テメレアが一瞬にして水に包まれた。
水は球体となり、一気に収束すると、
衝撃波と共に破裂した。

光を帯びて輝く水飛沫。
中央にいるのは、全く別人のテメレア。
うねるようにカールした長い髪、赤い目、戦場に似合わないマーメイドドレス。
中に浮く女性は、まさしく「魔女」。

「怒りを浴びて、消えろ。妖」
二重になって聞こえる声は、もはや別人の声だった。

【テメレア、ガチモードになりました。
キャラシ、待ってます!】

Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.208 )
日時: 2018/07/21 21:37
名前: うさナイト (ID: dGaSXBRA)

参加します


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