雑談掲示板
- 感染症ペディア
- 日時: 2025/09/05 09:05
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: 92j420vI)
『感染症ペディア』へようこそ!
此処では様々な感染症(>>1)について解説をします。
身近に潜む感染症から危険な感染症まで……感染症と、それに関連する内容を記事化して掲載した百科事典です。
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感染力 ( No.9 )
- 日時: 2025/09/07 08:49
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: v/SyGyp.)
【感染症(>>1)→感染(>>31)→感染力(本記事)】
感染力とは、病原体(>>8)が他の人に感染する能力を指す。
[概要]
具体的には病原体が宿主(>>164)に侵入・生存・増殖できる範囲を示す。
感染力は、感染した人数と病原体にさらされた総人数の比率で測定され、集団における感染力(>>25)の尺度として発生率(罹患率)が用いられる。感染力が高いほど、病原体が効率よく広がり、集団内で感染が広がりやすいことを意味する。
エボラ出血熱 ( No.10 )
- 日時: 2025/09/07 13:50
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: v/SyGyp.)
エボラ出血熱(エボラウイルス病)とは、フィロウイルス科に属するエボラウイルスによって引き起こされる致死率(>>165)の高いウイルス感染症(>>5)で、主にアフリカで発生する。
[概要]
1976年にコンゴ民主共和国で初めて確認され以降、アフリカを中心に何度も流行が発生している。致死率はウイルスの種類(>>19)によって異なるが、最大で90%に達することがある。
[感染経路]
エボラウイルスは、感染者(>>144)の体液(血液・唾液・汗・尿・便・吐しゃ物など)や感染動物(特にコウモリや霊長類)との接触を通じて感染(>>31)する。また、感染者の体液に触れることが主な感染経路(>>167)である。
[症状]
エボラ出血熱の初期症状は、発熱(>>130)・頭痛(>>170)・筋肉痛(>>171)・倦怠感(>>131)・食欲不振(>>161)などがある。進行すると下痢(>>133)・嘔吐(>>172)・発疹(>>134)・出血症状が現れることもある。重症(>>135)化すると、意識障害(>>173)や多臓器不全を引き起こし、死亡することもある。
[治療・予防]
現在、エボラ出血熱に対する特異的な治療法は存在せず対症療法(>>174)が中心である。
感染を防ぐためには、感染地域での体液との接触を避けることが重要である。また、正しい知識を持ち、基本的な予防策を講じることで感染リスクを低下させることが可能である。
[カテゴリ]
本記事は「一類感染症」というカテゴリに含まれます。
・エボラ出血熱(本記事)
・クリミア・コンゴ出血熱(>>11)
・痘そう(>>12)
・南米出血熱(>>13)
・ペスト(>>14)
・マールブルグ病(>>15)
・ラッサ熱(>>16)
クリミア・コンゴ出血熱 ( No.11 )
- 日時: 2025/09/07 13:51
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: v/SyGyp.)
クリミア・コンゴ出血熱(CCHF)とはウイルス(>>5)によって引き起こされる重篤(>>135)な感染症(>>1)で主にダニを媒介とし、発熱(>>130)や出血を伴う。
[概要]
クリミア・コンゴ出血熱は急性熱性疾患である。
クリミア・コンゴ出血熱ウイルス(CCHFウイルス)は、主にダニ(特にHyalomma属)を媒介として感染(>>31)が起こる。また、感染者(>>144)の血液や体液に接触することでも感染が起こる。
[感染経路]
感染経路(>>167)は以下の通りである。
・ダニの咬傷(感染したダニに咬まれることによって感染する)
・動物からの感染(感染した動物の血液や組織に触れることによって感染する)
・人から人への感染(感染者の血液や体液に接触することによって感染する)
[症状]
クリミア・コンゴ出血熱の潜伏期間(>>175)は通常2-9日で、初期症状は風邪(>>176)やインフルエンザ(>>114)に似た非特異的なものである。主症状には以下が含まれる。
・突然の発熱
・頭痛(>>170)
・筋肉痛(>>171)
・リンパ節の腫れ
・出血症状(点状出血、紫斑(>>177)など)
重症化すると、全身出血や消化管出血がみられる。感染者の約30%が死亡するため、非常に危険な病気である。
[治療・予防]
今日クリミア・コンゴ出血熱に対する特別な治療法やワクチン(>>141)は存在していない。そのため症状に応じた支持療法(>>178)が行われる。
予防策としては、以下が推奨される。
・ダニが多く生息する地域への渡航を控える
・屋外では虫よけスプレーを使用する
・感染動物や、その血液に触れないようにする
[流行地域]
クリミア・コンゴ出血熱はアフリカ大陸・東ヨーロッパ・中近東・中央アジアなどに広く分布している。特に、ダニの生息地に関連して患者が発生することが多い。
この病気について理解を深め、適切な予防策を講じることが重要とされる。
[カテゴリ]
本記事は「一類感染症」というカテゴリに含まれます。
・エボラ出血熱(>>10)
・クリミア・コンゴ出血熱(本記事)
・痘そう(>>12)
・南米出血熱(>>13)
・ペスト(>>14)
・マールブルグ病(>>15)
・ラッサ熱(>>16)
痘瘡 ( No.12 )
- 日時: 2025/09/07 14:15
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: v/SyGyp.)
痘瘡(天然痘)とは、非常に感染力(>>179)の強い痘瘡(天然痘)ウイルスにより引き起こされる致死性(>>165)の高い病気(>>5)。この病気は過去の病気で、現在は世界から根絶されたと考えられている(1980年にはWHOにより根絶宣言がされた)。
研究用にウイルスが保存されているため、これがバイオテロなどに悪用されないかが懸念されている。
[症状]
主症状は高熱(>>130)・悪寒(>>180)・頭痛(>>170)・腹痛(>>159)・発疹(>>134)などになる。
[診断・治療]
診断は感染(>>31)した組織にウイルスがいるかどうかで下される。治療はワクチン(>>141)を用いて行う。痘瘡が心配な人や治療したい人は、感染症(>>1)内科を受診することが重要である。
なお歴史的には人類で初めて予防接種(>>180)が行われた病気であり、1796年に英国医師のエドワード・ジェンナーにより開発された。
[感染経路]
唾液を介して感染する(経口感染)。
[カテゴリ]
本記事は「一類感染症」というカテゴリに含まれます。
・エボラ出血熱(>>10)
・クリミア・コンゴ出血熱(>>11)
・痘そう(本記事)
・南米出血熱(>>13)
・ペスト(>>14)
・マールブルグ病(>>15)
・ラッサ熱(>>16)
南米出血熱 ( No.13 )
- 日時: 2025/09/07 14:15
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: v/SyGyp.)
南米出血熱はアレナウイルス科に属するウイルスによって引き起こされる重篤な感染症(>>5)で、主に南米の特定地域で発生する。
[概要]
南米出血熱は、アルゼンチン出血熱・ボリビア出血熱・ベネズエラ出血熱・ブラジル出血熱・チャパレ出血熱など、いくつかの病型(>>19)を含むウイルス性出血熱の総称である。
これらの病気は主に南米のげっ歯類(特にネズミ)を自然宿主(>>164)とし、ウイルスを保有する動物との接触や、汚染された食品を介して感染(>>31)する。
[感染経路]
感染経路(>>167)は以下の通りである。
・接触感染(ウイルスを保有するネズミの排泄物・唾液・血液との接触)
・汚染食品(ネズミの糞尿によって汚染された食品の摂取)
・空気感染(汚染された塵や埃を吸い込むことによる感染)
・人から人への感染(患者との接触によっても感染することがあります)
[症状]
南米出血熱の潜伏期間(>>175)は通常6-17日で、初期症状は以下の通りである。
・突然の高熱(>>130)
・筋肉痛(>>171)
・頭痛(>>170)
・消化器症状(嘔吐(>>172)、下痢(>>133)など)
・出血傾向(歯肉からの出血、皮膚や粘膜からの出血)
重症(>>135)化するとショックや多臓器不全を引き起こし、致死率(>>165)は20%-30%に達する。
[治療・予防]
リバビリン(>>181)などの抗ウイルス薬(>>182)が使用されることがあるが、早期治療が重要である。症状に応じた対症療法(>>174)が中心となる。
現在ワクチン(>>141)は存在しない。そのため感染を防ぐためには、流行地域に立ち入らないこと、衛生管理を徹底することが重要である。
南米出血熱は重篤な感染症であり、特に流行地域では注意が必要である。また、感染のリスクを減らすためには、衛生管理や感染経路の理解が重要である。
[カテゴリ]
本記事は「一類感染症」というカテゴリに含まれます。
・エボラ出血熱(>>10)
・クリミア・コンゴ出血熱(>>11)
・痘そう(>>12)
・南米出血熱(本記事)
・ペスト(>>14)
・マールブルグ病(>>15)
・ラッサ熱(>>16)
ペスト ( No.14 )
- 日時: 2025/09/07 14:39
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: v/SyGyp.)
ペストは、ペスト菌(細菌)によって動物とヒトに起きる感染症(>>4)である(人獣共通感染症)。
[概要]
元々は森林原野(ペスト菌の常在地域)にいる、げっ歯類がかかる感染症(>>1)だったが、この地域に近づいた木こりやハンターがノミなどを介してペストに罹患するようになった。
災害などによって人がいる地域まで降りてきた、げっ歯類によって家ネズミや人にペストを媒介することもある。稀に、この地域のイヌ・ネコ・ブタ・ヒツジなどへの感染(>>31)や、これらペットから人への感染事例もある。
[種類]
ペスト菌の感染部位によって腺ペスト・敗血症ペスト・肺ペストの三つに分類される。
[[腺ペスト]]
ペスト菌がリンパ節(腺)に広がることを「腺ペスト」と呼ぶ。突然の発熱(>>130)、悪寒(>>180)や元気の無さに始まって急速にリンパ節が脹れる。リンパ節のある脇の下や足のつけ根が脹れることが多く、治療をしない場合の致死率(>>165)は50%以上にもなる。
[[敗血症ペスト]]
血液の中にペスト菌が入ることによって起こるペストを「敗血症ペスト」と呼ぶ。症状がないままペスト菌が全身に伝わり敗血症(>>136)を起こす。急激なショック症状・昏睡(>>184)・手足の壊死などを起こし2-3日以内に死に至ると考えられている。
[[肺ペスト]]
ペストが肺で増える状態は「肺ペスト」と呼ばれ気管支炎(>>183)や肺炎(>>165)を起こし、咳(>>132)・くしゃみ(>>145)によって他の人に感染するようになる。
ペスト菌が肺に侵入し発熱・頭痛(>>170)・血痰(>>184)・咳などを起こす。嘔気(>>160)、嘔吐(>>172)、腹痛(>>159)、下痢(>>133)の症状がみられることもある。肺炎は2-4日間で悪化してショックを起こす。直ちに治療しなければ死亡する可能性がある。肺ペストは気道の分泌物を介してヒトからヒトへ感染しうる。
[世界]
世界では特定の地域の野ネズミがペストに感染しており、その近くで人のペストの流行(>>25)が起こっている。WHOの報告では1991年よりペスト患者が増えたことが指摘され、ペストが発生している地域を示した。
・アフリカの山岳地帯と密林地帯
・東南アジアのヒマラヤ山脈周辺と熱帯森林地帯
・中国、モンゴルの亜熱帯草原地域
・アラビアからカスピ海西北部
・北米西部ロッキー山脈周辺
・南米北西部のアンデス山脈周辺と密林地帯
1899年にペストが日本にも入り流行を起こし死者も出していたが、ペスト菌発見者の北里柴三郎の指導の下、当時の日本政府のペスト防御対策によってペスト根絶に成功し、1926年から今日まで国内でペスト患者は発生していない。
しかし現代では海外との交流が盛んになり、ペスト菌の常在地域を訪れる日本人観光客やビジネスマンなどが増えるようになった。
市場の自由化によってペスト菌常在地域から資材、食物やペットを輸入する機会も増えている。
アメリカでは輸出予定のプレーリードッグがペストに感染して多量に死亡した例から、プレーリードッグの輸出入や売買を禁止するように指導しているが、日本にもアメリカ産プレーリードッグが多く輸入されていることが分かっている。
厚生労働省が行った実態調査の結果は陰性の結果が出たが、引き続き注意が必要である。
[予防・治療]
ペストの治療には抗菌薬(>>185)が、よく効くため直ちに抗生物質(>>186)を投与して治療する。予後は良好で後遺症(>>187)は殆ど残らないとされている。ただし肺ペストは、病気の進行が早いので早期から治療が必要になる。
感染者(>>144)と直接接触した人や医療従事者、専門家などペストを発病する可能性の高い人に対しては、予防のためのワクチン(>>141)はないが抗菌薬を投与することが勧められている。
流行地域に行く場合は、ネズミが生息している場所に入らないことに気を付けることが重要である。肺ペストが流行していれば激しい咳をしている人の近くには寄らない、接触した場合は直ぐに医療機関を受診して予防のための抗生物質の服用について相談することも重要である。
なお近年では生物テロによるペスト菌の噴霧も心配されている。
[カテゴリ]
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・ペスト(本記事)
・マールブルグ病(>>15)
・ラッサ熱(>>16)
マールブルグ病 ( No.15 )
- 日時: 2025/09/07 14:52
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: v/SyGyp.)
マールブルグ病は、フィロウイルス科に属するマールブルグウイルスによって引き起こされる致死率(>>165)の高いウイルス性出血熱(>>5)である。
[概要]
1967年にドイツのマールブルグで初めて感染(>>31)が確認された。
この病気は主にアフリカのウガンダ・ケニア・コンゴ民主共和国・アンゴラなどで発生している。感染者(>>144)の血液や体液との接触を通じて人から人へと感染する。
[症状]
マールブルグ病の潜伏期間(>>175)は通常2-21日である。マールブルグ病の症状は以下の通りである。
・突然の発熱(>>130)
・頭痛(>>170)
・筋肉痛(>>171)
・背中の痛み
重症(>>135)化すると、全身の様々な部位から出血が起こる。致死率は24%から88%と報告されており、ウイルス株(>>19)や治療状況によって異なるため幅広い。
[感染経路]
この病気の自然宿主(>>164)はオオコウモリと考えられており、感染は主に感染者の体液や排泄物との接触(噴口感染)によって広がる。また感染者と接触した医療従事者や家族は、一定期間の監視が行われる。
[治療・予防]
現在、マールブルグ病に対する特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法(>>174)が行われる。なお予防接種(>>180)も存在しない。
感染を防ぐためには、感染者との接触を避けることが重要である。
[状況]
最近では2024年にルワンダでの感染が報告され、政府はアウトブレイク(>>25)を宣言した。過去には2005年にアンゴラでの大規模な流行があり、300名以上が死亡した事例もあった。
マールブルグ病は非常に危険な感染症(>>1)であり、早期の発見と適切な対策が求められるとされている。
[カテゴリ]
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・エボラ出血熱(>>10)
・クリミア・コンゴ出血熱(>>11)
・痘そう(>>12)
・南米出血熱(>>13)
・ペスト(>>14)
・マールブルグ病(本記事)
・ラッサ熱(>>16)
ラッサ熱 ( No.16 )
- 日時: 2025/09/07 15:07
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: v/SyGyp.)
ラッサ熱は、アレナウイルス科に属するラッサウイルスによって引き起こされるウイルス性出血熱(>>5)で、主に西アフリカで流行している。
[概要]
アレナウイルスは主に西アフリカに生息するマストミス(野ネズミ)の体内に存在する。
感染(>>31)はウイルスを保有するマストミスとの接触や、その糞尿に汚染された食品を摂取することによって起こる。また感染者(>>144)の血液や体液に触れることでも人から人への感染が発生する。
[症状]
潜伏期間(>>175)は7-18日である。主症状は以下の通りである。
・発熱(>>130)
・全身倦怠感(>>131)
・関節痛(>>188)
・頭痛(>>170)
・嘔吐(>>172)
・下痢(>>133)
重症(>>135)化すると消化器出血・脳症・ショックなどの深刻な症状が現れ、死亡することもある。回復後に聴覚障害(後遺症(>>187))が残ることもある。
[診断・治療]
血清学的検査(>>188)やPCR検査(>>189)によってウイルスの存在を確認する。
抗ウイルス薬(リバビリン(>>181)など)による治療が行われるが、ワクチン(>>141)は存在しないため感染予防が重要である。
[予防]
流行地域ではマストミスとの接触を避け、糞尿による汚染を防ぐことが重要である。また、医療現場では個人防護具を使用することが推奨される。
ラッサ熱は重篤な病気であるため早期の診断と治療が重要である。流行地域に行く際は十分な注意が必要であるとされている。
[カテゴリ]
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・エボラ出血熱(>>10)
・クリミア・コンゴ出血熱(>>11)
・痘そう(>>12)
・南米出血熱(>>13)
・ペスト(>>14)
・マールブルグ病(>>15)
・ラッサ熱(本記事)
感染症法 ( No.17 )
- 日時: 2025/09/07 21:11
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: v/SyGyp.)
感染症法は、感染症(>>1)の予防と感染者(>>144)に対する医療を定める日本の法律であり、感染症の発生を防ぎ、公衆衛生の向上を図ることを目的としている。
[概要]
感染症法(感染症の予防及び感染者に対する医療に関する法律)は1998年に制定され、1999年に施行された。この法律は従来の伝染病予防法・性病予防法・エイズ予防法の3つを統合したもので、感染症の予防と感染者に対する医療に関する措置を定めている。
[目的]
この法律の主な目的は以下の通りである。
・感染症の発生を予防し、そのまん延(>>25)を防止すること
・公衆衛生の向上及び増進を図ること
・感染者の人権を尊重し、良質かつ適切な医療を提供すること
[分類]
感染症法では、感染症を危険性に応じて一類から五類に分類している(詳しくは>>1を参照してほしい)。例えば一類感染症にはエボラ出血熱(>>10)やペスト(>>14)などが含まれ、特別な対応が必要とされる。
[改正・施行]
この法律は2007年に結核(>>190)予防法を統合し、最近では新型コロナウイルス感染症(>>115)に関連する改正が行われた。改正法は、感染症対策に係る国際的な状況を踏まえた必要な措置を定めている。
[義務]
感染者を診断した医師は、直ちに届け出る義務がある。これは感染症の早期発見と対策に寄与するためである。
このように感染症法は日本における感染症対策の基盤となる法律であり、感染症の予防と患者の医療に関する重要な規定を含んでいる。
ポリオ ( No.18 )
- 日時: 2025/09/08 18:28
- 名前: フルペデ委員会◆RzWJJvnJTo (ID: xwCD.5ek)
急性灰白髄炎(ポリオ)とは、ポリオウイルスの感染(>>31)による神経感染症(>>5)。軽症(>>146)で自然治癒(>>143)する場合も多いが、麻痺(>>191)の後遺症(>>187)が残る場合もある。
[概要]
ポリオウイルスに感染しても多くの場合は発病(>>192)しないと言われている。感染者(>>144)の5%ほどが発病し1-2%が髄膜炎(>>193)に至り、その一部が麻痺を起こし後遺症が残ると言われている。ポリオに罹った時は風邪(>>194)のような症状があり発熱(>>130)・頭痛(>>170)・のどの痛み(>>147)などになる。
ポリオに対してはワクチン(>>141)が存在しており、日本ではワクチンが定期接種となっているためポリオウイルス感染者はほとんど存在しない。
診断のためには、便や血液中にポリオウイルスが存在するかを調べる検査を行う。有効な治療方法は存在しないため、予防接種(>>180)などで感染を予防することが非常に大切である。ポリオを疑った場合は感染症(>>1)内科に罹ることを推奨する。
[メカニズム]
病原体(>>8)はポリオウイルス。ポリオウイルスがヒトの口の中に入り、喉や腸の中で増殖する。ポリオウイルスに感染しても、90-95%は症状が出ないと考えられている。体内に侵入したウイルスはリンパ管や血液を介して脊髄・脳に感染する。ポリオウイルスは感染者の便を介して他人に感染する。感染しても多くの場合は発症しない。感染者の5%で風邪のような症状が現れる。感染者の1-2%では上記の症状に引き続き、無菌性髄膜炎(>>125)を発症する。感染者の0.1-2%で弛緩性の麻痺が現れ、麻痺は後遺症として残る場合がある。日本をはじめ多くの国ではワクチンの接種が普及していて感染率は低い。海外の流行地で感染した人から、国内にウイルスが持ち込まれることがある。乳幼児は免疫(>>154)力が低いため、特に注意が必要。弛緩性の麻痺(筋に力が入らなくなる)などの症状が現れ、後遺症として麻痺が残ることがある。
[症状]
感染してから数日から1か月後に、だるさ、くびの後ろや背中の痛みなどの症状が現れる。かぜ様症状(発熱、頭痛、のどの痛み、吐き気(>>160)、嘔吐(>>172))のみで自然治癒することもある。ウイルスが脊髄に感染して重症(>>135)になると、手足に弛緩性麻痺が現れる。弛緩性麻痺は一生残ることもあり、また呼吸困難で亡くなることもある。
[検査・診断]
検査・診断は以下の通りである。
・ウイルス分離(糞便の中にウイルスがあるか調べる)
・血液検査(血液中にウイルスがいるかを調べる)
[治療・予防]
治療法は確立されておず、対症療法(>>174)が行われる。呼吸障害に対して気管内挿管を行って人工呼吸器を用いて呼吸をサポートする。気管内挿管が長期的になる場合は、気管切開を行う。弛緩性麻痺に対してリハビリテーションによる、残存機能を活かした身体機能訓練や生活設計など。
予防接種(ワクチン)。特に流行国へ渡航するときには追加の予防接種、手洗いの励行。
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