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【停止】貴方の小説に感想を書こうか
日時: 2019/09/01 10:14
名前: 書喰神 (ID: Mu5Txw/v)

はじめまして。書喰神(ショクジン)と申します。
貴方の小説に対して感想を書きます。

文章能力の評価基準は商業小説に準ずる予定です。

主に見る点は以下。
・世界観:読者を引き込める設定か。面白いか。矛盾点は無いか。
・ストーリー:面白いか。物語の流れに矛盾点は無いか。起承転結はあるか。
・キャラクター:しっかりと生きているか。活かしているか。魅力的か。共感また没入できるか。
・文章能力:国語的文法に則っているか。表現方法に独自性あるいは分かりやすさがあるか。
・誤字脱字:間違った文字の用法や配置はあるか。句読点は適切か。


評価一覧は以下。
・『優』:世に出ている商業小説に負けず劣らずな素晴らしい作品。
・『良』:全体的に良く出来ていて読みやすく、続きの読みたくなる作品。
・『可』:ストーリー、キャラクター、文章能力のいずれかだけが良いか、あるいは全てが平均的な、一応ではあるが読める作品。
・『不可』:魅力を感じない作品。
・『論外』:読む事に苦痛を感じる作品。


【※注意事項】
・基本的に酷評です。心の弱い方にはおすすめ出来かねます。
・文章能力についての指摘に力を入れるつもりなので、文章能力に自信は無いが向上心のある方はおすすめ。
・会話文の鉤括弧「」前に名前を付けるシナリオ形式(例:太郎「おはよう」次郎「誰?」)な作品は拒否します。
・長文の場合は区切りの良い場所でやめて感想を書きます。続きへの感想が欲しい場合は再度依頼をお願いします。
・感想には作品の長さで書く日数が変わりますが、基本的に一週間以内で返信します。
・二次小説、BL作品は拒否します。
・感想は基本的に本スレに記載します。


個人的に、小説の『面白さ』というのは『分かりやすさ』『読みやすさ』の次に来るものと考えています。
ゆえに読みやすく、分かりやすくなるような指摘を意識するつもりです。


以下、依頼テンプレートになります。

【作者名】
【小説タイトル】
【小説板】
【特に指摘して欲しい点】※例:戦闘描写、特定部分における表現方法など。
【注意事項への同意】
【URLに貼ったか】
【質問・要望】※感想について、私に質問や要望等があれば。無ければ特に無しで。

以上となります。
質問だけでも承ります。

私の感想は、作品を最初から順に見て、気になった点を都度羅列していき、最後に作品全体の世界観、ストーリー、キャラクター、文章能力を総合的に評価し、五段階の総評を下します。


■感想

>>6-7
>>10-13
【作者名】ヨモツカミ
【小説タイトル】継ぎ接ぎバーコード  ☆感想完了


>>15
【作者名】浅葱 游
【小説タイトル】世界は君に期待しすぎてる  ☆感想完了


>>24
【作者名】マシュ&マロ
【小説タイトル】VS人類  ☆感想完了


>>25
>>29
【作者名】瑚雲
【小説タイトル】最強次元師!!  ☆感想完了


>>39-43
【作者名】モンブラン博士
【小説タイトル】攻撃反射の平和主義者です!  感想執筆中


>>45-46
【作者名】 千葉里絵
【小説タイトル】 藤の如く笑えよと  ☆感想完了


>>54-55
【作者名】ピノ
【小説タイトル】幻想叙事詩レーヴファンタジア  感想執筆中

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Re: 【募集〆】貴方の小説に感想を書こうか ( No.39 )
日時: 2019/07/22 14:20
名前: 書喰神 ◆ugFJcpBygw (ID: 7dCZkirZ)

お待たせしました。
そして最初に謝っておきます。大変申し訳ありません。

『攻撃反射の平和主義者です!』 感想


No.1

『わたしは別のスポーツで活躍したいなどとは微塵も考えてはいませんでした。
もし仮にわたしが格闘技などをした時には、』

スポーツの話をしているのに、いきなり格闘技の話に変わった事に違和感があります。
スポーツの話をしているのなら、ちゃんとスポーツの話を終わらせてから格闘技に話題転換して下さい。



『高校を卒業したわたしはこの日も当てもなくブラブラと街を歩いていました。』

わざわざ『この日も○○していました』と、今日この日のこの後に何かが起こる、ような前振りみたいに書いてあるのに、特に何も無く経過報告のような感じで山奥で暮らす事にした、となるのは日本語としておかしいです。
『この日』と強調するから前後の文章でおかしく感じるのです。高校を卒業して就職活動をしたけど駄目だったから山籠りすることにした、という流れなのだったら『この日も当てもなくブラブラと街を歩いていました。』という一文は不要です。『この日』と強調する意味が不明です。


次。
『都会では仕事がなければ生きていけないことを学んだわたしは、山奥で暮らすことにしました。』

流れがよく分かりません。美琴はもともと都会の高校に通っていたのではないのでしょうか? それなのにこの文章では、田舎から都会に出てきたけど、都会は厳しいと体感して出戻ったみたいに見えます。もともと都会で暮らしていたようには思えない思考です。
美琴の出自も経歴もまったく謎なのに、途切れ途切れの経過だけが書いてあるようで、読んでいて意味が分からなく、非常に気持ちが悪いです。
就職の内定が決まらないのと、仕事が無ければ生きていけない事に気付くのは全く別物です。仕事が決まらない→貯蓄が無くなった→仕事が無いと都会では生きていけないと気付く、という流れならばまだ分かりますが、「貯蓄が無くなった」というのを無視していきなり「仕事が決まらない」→「仕事が無いと都会では生きていけないと気付く」というのは不自然です。


次。
『けれど一年が過ぎたころ、』

理解不能です。無理矢理ここまでの文章を読み解くのならば、高校卒業は18歳なので、美琴は卒業してから都会で暮らしながら就職活動に二年間という時間を使って「都会では仕事がなければ生きていけないことを学んだ」結果、山奥でサバイバル生活を一年間した。

就職活動に二年間というありえないほど長い時間を使用するのも意味不明ですし、「都会では仕事がなければ生きていけない」と気付くのに二年間も要した事も不自然過ぎます。

なんというか、美琴が何処か抜けていて馬鹿かアホだという事を印象付けたかったのだと思いますが、現状だと馬鹿でもアホでもなく、ただのキチガイ、精神障害者にしかみえません。


馬鹿なキャラや純粋過ぎるキャラを描くのは、意外と難しいものです。
馬鹿な事をする者は、その者独自の『ちゃんとした理屈のある』思考回路を持って、客観的な視線や感想を無視して、行動に移します。

パッと思いつくのは、ワンピースのルフィとか、バカテスの吉井明久とかですね。彼らは第三者から見て馬鹿な事をしているとしか思えない行動をしますが、それは彼らなりの行動原理があってそうしています。
つまり、思考の『原因』『過程』『結果』が単純ではっきりしているのです。

しかしこの作品の主人公・美琴の場合、その思考は上記のように支離滅裂で、原因・過程・結果がはっきりしてるようではっきりしていません。
高校卒業とか、就職活動とか、都会とか、中途半端に美琴のそれまでの生活を描写しているので、そのごくごく一般人的な経歴と、本文の美琴の支離滅裂な思考との乖離さに読んでいて非常に気持ち悪くなります。「なにこのキチガイ。むしろどうやって高校を卒業できたんだよ」と思ってしまうほどです。

次。
『ですが山を降りて電車と並んで田舎道を駆けながらも、』
『疑問に包まれながら東京の街中を歩いていますと、』

既にこの時点で読む事に苦痛を感じています。
前者はまあいいとして、後者はいつ東京へ着いたのでしょうか。山奥→田舎道→東京、という非常に意味不明で急展開な書き方に不自然さが増します。
というか、お米を食べたいならば、何故東京なのでしょうか?
故郷に戻って来た、と見てもいいのですが、最初の方にも「東京に住んでいた」という記述もないので、山奥という大自然から突然日本一の都会に切替わった理由が分かりません。農家に行くという選択肢は? 何故都会一択なのか? 馬鹿特有の単純な行動原理は感じられず、無理矢理変な方向へ向かっているとしか思えない思考は、やはりキチガイにしか見えません。


私の感想を期待されていたようで申し訳ありません。
残念ですが、ここまでです。
一話の最後まですらいきませんでした。


■総合評価:『論外』

モンブラン博士さんは恐らく、書きたい場面があって、その場面に無理矢理展開を持って行こうとし過ぎているのだと思います。
ストーリー展開が非常に唐突で繋がりが不自然です。起承転結の『起』、つまり一番最初の状況説明、状態説明がちゃんとしてないから起こる問題だと思います。
『書きたい場面』があるのは良い事ですが、それに至る道筋がしっかりしていなければ、物語は綺麗に纏まりません。
なんというか、『書きたい場面』にするために、美琴の思考を無理矢理捻じ曲げている印象を受けました。
登場人物の思考や行動にちゃんと『原因』『過程』『結果』を持たせて下さい。
作者と登場人物だけで理解しても意味が無いんです。ちゃんと読者に理解させるように描写して下さい。

申し訳ありませんが、徹夜明けの頭ではこれが精一杯。
これ以上をお望みなら質問なり反論なりをお願い致します。
時間と気持ちに余裕がある時に返事を書かせて頂きます。

私としてもこれだけしか書かないのは納得いきませんが、以上で『攻撃反射の平和主義者です!』の感想とさせて頂きます。

他の方と比較して短めで申し訳ありませんでした。

Re: 【募集〆】貴方の小説に感想を書こうか【感想執筆中@1名】 ( No.41 )
日時: 2019/07/22 16:49
名前: モンブラン博士 (ID: EUHPG/g9)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode

書喰神さんへ

感想ありがとうございます。とても楽しみにしていたものですから、更新してくださりとても嬉しいです。それではこれから反論と言いますか文章の説明をしてきたいと思います。
最初の「わたしはスポーツで活躍したいなど〜」から急に格闘技の話に変わったことに疑問を抱かれているようですが、私の中では格闘技もスポーツの一種と考えているため、違う話題になったとは思っていませんでした。次の「この日〜」の発言に関しては仰る通りだと思います。高校卒業して就職活動したけどダメだったという展開が書きたかったのですから、前振りっぽい台詞は余計でしたね。美琴は都会の高校に通っていますね。それで卒業したのですが超人的な身体能力が原因で不採用を幾度も食らって山籠もりを決意しました。そうですね。仕事が決まらない→貯金がなくなる→仕事がないと生きていけないと気付くの流れの方が自然ですね。私の描写が言葉足らずでした。一年が過ぎたというのもミスですね。
考えてみれば美琴は就職活動をはじめてしばらくして山籠もりに突入しますが、就活期間自体は短く、18歳から21歳までの4年間を山で過ごしていることになりますね。東京に戻ってきたのは美琴の故郷だからです。ここら辺も描写不足でした。
そうですね。指摘されている通り次の展開が書きたくて仕方がなく最初の出だしをおざなりにしてしまったことは間違いありません。ですがこれ以降のお話には自信があります。
美琴の人物像もどんどん掘り下げられていくので、当初抱かれていた「キチガイ」というイメージが間違いなく一変するでしょう。最初の部分で苦痛を味合わせてしまい、申し訳ありません。美琴は本当に優しく、良い子です。もし書喰神さんさえよろしければ以降の話も読んでいただけないでしょうか?

Re: 【募集〆】貴方の小説に感想を書こうか【感想執筆中@1名】 ( No.42 )
日時: 2019/07/22 16:56
名前: モンブラン博士 (ID: EUHPG/g9)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode

書喰神さんへ

もしも№21まで読んで頂き、それでも美琴の印象に変化がないというのでしたら私はこの作品の執筆を中止したいと思います。そこまで読んでもダメならば後の結果はわかりますから。
書喰神さんとしても納得がいっていないようでしたら、ぜひとも読んでいただきたいのです。

Re: 【募集〆】貴方の小説に感想を書こうか ( No.43 )
日時: 2019/07/25 17:56
名前: 書喰神 ◆ugFJcpBygw (ID: J1W6A8bP)

モンブラン博士さん

そこまで言われるのでしたら、私も本腰を入れましょう。
感想の続きを書かせて頂きます。
ただ、執筆の中止をするのは間違いです。本当にこの物語が好きなのならば、修正あるいはリメイクするくらいの気概は見せて頂きたいものです。

『攻撃反射の平和主義者です!』感想 続き


モンブラン博士さんの返信より

『格闘技もスポーツの一種と考えているため、違う話題になったとは思っていません』

とありますが、だったら何故『スポーツ』という言葉から『格闘技』という言葉に変わったのでしょうか?
これがバレーやバスケットボール、陸上など、色々なスポーツを例題に挙げて、その後で格闘技という言葉が出てくるのならばまだ分かりますが、『スポーツで活躍したいなどとは微塵も考えてはいません』からいきなり『もし仮にわたしが格闘技などをした時には』と、球技や陸上というスポーツらしいスポーツを全部スルーして格闘技に焦点を当てているのは不自然です。やはり書きたい展開を急ぎ過ぎている感じがします。

次。
『考えてみれば美琴は就職活動をはじめてしばらくして山籠もりに突入しますが、就活期間自体は短く、18歳から21歳までの4年間を山で過ごしていることになりますね。東京に戻ってきたのは美琴の故郷だからです。ここら辺も描写不足でした。』

描写不足ではなく、そもそも描写が無いです。
就活時間が短いというのも、18歳から21歳までを山で過ごしたというのも、東京が故郷というのも描写は一切ありません。
時間を示す文章は『けれど一年が過ぎたころ、急にある食べ物が恋しくなりました。』だけです。これでは山籠もりして一年過ぎた頃、に見えますし、現在が21歳なら、その一年前である20歳まで就職活動していたことになります。
あと、高校卒業から21歳までは三年間です。山籠もり4年間だと、高校中退じゃないと不可能です。

次。
『指摘されている通り次の展開が書きたくて仕方がなく最初の出だしをおざなりにしてしまったことは間違いありません。ですがこれ以降のお話には自信があります。』

いくら今後の展開に自信があろうが、肝心の最初で私のように『論外』と評価を下されてしまえば、その後の展開を見て貰う前に読者は離れて行きます。『書きたい展開』だけではなく、それに至る経緯も全て含めてしっかりと書いて下さい。


以下、前回の続きから。
『疑問に包まれながら東京の街中を歩いていますと、一人の男性が声をかけてきました。』

『疑問に包まれる』という言葉はありません。『疑惑に包まれる』という言葉はありますが。そして『疑惑』では意味が変わってくるので、『包まれる』という表現がそもそも間違いだと思います。


次。
「この場を解決する方法は、わたしと一緒に食事に行くしかないようだねえ」

この場面も、食事に向かう展開が無理矢理すぎます。
美琴の思考がコロコロと変わり過ぎているからです。
最初は奢ると言われて断った。その理由は「就職活動をしなければならないから、彼にいつまでも付き合ってはいけないと思った」、その次に腹の音を聞かれて「ネタとして拡散されるのが嫌でこの状況を無かったことにしたいと思った」、次にこの場を解決するには食事に行くしかないと言われて嬉しい半面「お金を返すことはできない」と申し訳ない気持ちになった。

その都度その都度、前後でまったく関連性の無い理由で悩んでいますね。それが悪いのではなく、直前に抱いていた悩みの理由を次の瞬間綺麗さっぱりスルーしていることに違和感があります。つまり、食事に行かせるために無理矢理理由を後付けしてるように見えるのです。連続した思考には関連性を持たせてください。
ボロボロの姿で都会を普通に歩いているサバイバル女が、「ネタとして拡散されるのが嫌」とか、山奥で野人生活を四年も過ごした割に現代人的思考というのは違和感があります。美琴はいったいどういう思考回路をしているのか。現代人? 野人? 都会人? 田舎人? 謙虚? 厚顔無恥? それぞれがごっちゃになってよく分からない性格に見えてしまっています。つまり、キチガイです。

スターの登場とセリフにもいきなり感が強く、やはり無理矢理な展開の流れが気持ち悪さを倍増させます。

他の人の感想には伏線が多いと言ったことがありますが、この作品には逆に伏線というか、フラグ、予兆、前兆が全然ありません。
もしかしたら『急展開の連続』というものを意識したのかもしれませんが、急展開というのは、思いもよらなかった展開という意味で、意味不明な展開の連続のことを言うのではありません。それらは似ているようで違います。

今回の食事に誘う場面で言うならば、そもそもスターが美琴と突然出会うというのも突然すぎます。例えば、身体能力的に凄い経歴を持つ女子が居た事を知ったスターが探していたら偶然に出会ったとか、そういうフラグ的なものがあればまだ受け入れられます。しかし美琴とスターとの出会いにドラマ性が全く無いのが、無理矢理感を強くしています。
『桃太郎が旅に出たら犬猿雉に遇ったので黍団子で仲間にした』くらい味気ない展開です。
せめて食事に誘うスターのセリフにもっと理論的な説得を入れて下さい。
スターは説得らしい説得はせず、美琴の思考だけが食事に行くように無理矢理変化させられているような印象を受けます。

気にしない人には普通の思考の推移に見えるかもしれませんが、よくよく見ると前後の文章での思考とで噛み合っていないのが分かります。その不自然さは気持ち悪いです。


次。
「うん! よく言ってくれたね! じゃあ、さっそくご飯に行こう! 君の好きなものを何でも行ってくれたまえ、その食べ物がある場所を探して行くから!」

誤字
『何でも行ってくれたまえ』→『何でも言ってくれたまえ』


次。
『わたしとしてはおにぎりを奢ってもらわねばならない立場ですので』

奢って貰うのに後でお金を返すというのは違和感です。だとしたら「後でお金はお返しします」とか言わないのは何故でしょうか? 後でお金は返すと事前に思考してて、奢って貰う立場、奢って貰う立場と何度も繰り返し強調するのは、お金を返す気が無いような感じがしていやしく感じます。
だったら、「後でお金を返すと決めたとはいえ、今は返す当てもないからせめて」みたいな一文を入れると良いと思います。とは言えこのままの文章で入れてもおかしくなります。どのように入れれば不自然ではないのか、考えてみると良いでしょう。


次。
「いただきます」

モンブラン博士さん曰く四年ぶりで、山を下りる決心をさせるぐらいに求めていたお米を食べたわりには、感動が薄く感じます。具体的に言うと、文章が少な過ぎます。文庫で言えば見開き2ページ分くらいは使って、美琴のお米に対するこだわりを読者にこれでもかと印象付ける場面だと思います。

あと、定食屋の描写が簡素すぎます。それに今どき、白米だけのおにぎりがメニューにある定食屋なんてありません。メニューになくても店員に無理言って作って貰うほどのお米に対する渇望を見せてもいいと思います。


次。
「泣く程美味しかったとは本当に良かった。ホラ、涙はコレで拭きなさい」
この前に美琴は「美味しい」と発言しているならまだしも、そう言っていないのに「泣く程美味しかったとは」とスターが言うのは違和感があります。「泣く程嬉しがってくれるとは」とか「泣く程おにぎりを求めていたとは」とかの方が会話の流れとして自然です。


次。
『わたしは自分でも無意識のうちに指についたご飯粒を指しゃぶりで食べていたのです。』

普通『指しゃぶりで食べていた』とは言わないです。『舐め取っていた』か『しゃぶっていた』で良いのでは? 指しゃぶりという食べ方は寡聞にして聞いた事も見たこともありません。幼児が無意識にする動作ではありますが、それをしても食事は食べられません。


次。
『普段は絶対にしないはずのことをしていたとは、』

これまでの美琴の言動からすれば普通にしてそうで、この文章には違和感があります。
「人前では」などを入れると違和感はなくなると思います。


次。
「スターさん、このチラシになるスター流って一体……」

『このチラシになる』→『このチラシにある』



次。
「わたし、あなたの弟子になります」

スターに「君は自分の力の特異さに恐れる心を抱いている」と心情を悟られたあと、それに対する答えは何もないまま、おにぎり代と仕事と給料に話題がシフトして、最後はそれに簡単にほだされて弟子になってしまいました。
美琴の格闘技をすることに対する不安は何処に消えてしまったんでしょうか? 何故スターは美琴の心情を見破っただけで特に追及もせずに仕事と給料の話をしたのでしょうか? これでは美琴の心情を見破った意味が分かりませんし、それに対する美琴の考えも完全スルーなので違和感だけが残ります。
せめて「スター流に入ればその不安はなくなる」的な説得も入れて下さい。展開が先に先に突っ走りすぎて意味不明になっています。

今日はここまで。
知っていますか? まだNo.1なんですよ?
No.21が遠いです。最初でここまで違和感と不自然さのありまくる展開の話にこれ以上を読もうとする読者がどれだけいるのか。

物語の最初は肝心です。普通は最初が面白くなければ読み続けようと思わないのですから。

ちなみに、上手く説明できないから書いていないだけで、違和感のある文章はNo.1内にまだまだあります。

疲れましたが、一度続けると言ったからにはNo.21まで続けるのでご心配なく。

Re: 【募集〆】貴方の小説に感想を書こうか【感想執筆中@2名】 ( No.44 )
日時: 2019/07/25 20:10
名前: モンブラン博士 (ID: EUHPG/g9)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode

書喰神さんへ

ありがとうございます。誤字の修正と指摘された箇所の文章を自分なりに説得力を持たせられるように改稿してきました。山籠もりの時間は「しばらく」と書いて具体的な時間を明記しないことにし、東京の場面も「都会」という風に書き換えました。スターと美琴が偶然に出会った件に関しては、スターは最初から美琴に会うとわかった上で彼女に会っています。偶然ではなく必然的にスターと美琴は出会っています。美琴は本人は無意識ですが全てスターの思った通りの人生を歩んでいます。言ってみれば彼女は最初からスターの掌の上で踊らされているような状態ですね。スターがスター流に誘うのも彼女が入門するのも、彼にとっては予想通りの行動ですね。この物語はラストにこれまでの伏線とかを回収し、実はこうでしたと読者を驚かせる手法のつもりで書いているので、最初はモヤモヤ感があるかもしれません。
何故、美琴の苗字は出さないのか?
どうして生まれつきの超能力があったのか?
なぜスターは美琴を入門させたのか?
これらの謎を終盤で一気に回収しようと思っています。

Re: 【募集〆】貴方の小説に感想を書こうか ( No.45 )
日時: 2019/08/03 11:16
名前: 書喰神 ◆ugFJcpBygw (ID: 1Fvr9aUF)

モンブラン博士さんの感想に時間が掛かりそうなので、先に千葉里絵さんの感想を書きます。

それでは長らくお待たせいたしました。

『藤の如く笑えよと』 感想

・プロローグにて。

『そんな時分に日嗣の御子、つまり若宮が妻を取ることになった。』

皇族の妻は『妃』と呼びます。本文の雰囲気的にも『妻』という俗な呼び方よりも、『妃』という高貴な呼び方のほうが適しているのではと思います。


次。
『藤花は夏ノ宮を若宮から授かった。』

『授かる』は子宝や地位など、「金銭に直結しない大切なものを与えられる」という意味合いが強いので、この場合は『賜る』が適していると思います。


次。
『ー懐刀で刺し貫いた』

ダッシュ『——』は二つ繋げて使うのが一般的です。急展開など、勢いを付けたい場面に使う事が多い記号ですが、強調の仕方にも色々と方法があるので、勉強しましょう。


次。
『今までの若宮の夏ノ宮へのお通いは、藤花の証を得るためであった。』

『藤花の証』という省略された言葉に違和感。『藤花が○○であった証』と言うならば問題は無いのですが、この時点では藤花の正体は読者に隠したい思惑もあるかもしれません。
なので『藤花が人外である証』、『藤花が化生の者である証』など、正体を明かさないように違和感のない言葉を考えてみて下さい。



・序章にて。

『人の事を本当に美しいと感じたのはまだ六つ七つと幼い時だった。』

桜の精と思うような少女を見た強烈な思い出なのに、『六つ七つ』と歳を曖昧に言っている事に違和感があります。
もしくは、強烈な思い出であっても記憶が薄れてしまうくらい昔の思い出ならば、ずっと昔のことである事をほのめかす一文が欲しいですね。ただ、現状の文章だとかなり強烈な思い出みたいなので、年齢は断定するくらいで良いと思いますが。


次。
『この友垣が私を連れて行くのは大抵、大人達に行ってはいけないと言い聞かせられている場所だった。
 その日もとうが私を連れて行ったのは、大人達に近寄るなと言われていた領境の湖だった。
 だが、とうが私に見せてくれる物は決まって美しかった。
 その日もとうは見たこともない様な景色を見せてくれた。』

『その日も』が近い場所で連続して使われていると文章的に不自然になります。文章の構成を変えてみて、同じ表現が重ならないようにしましょう。

付け加えて、『だが』を使っている箇所の対比に違和感があります。

現状では端的に見て
『大人達に行くなと言われた場所』だが『美しくて見たことない景色』

となっていますが、これが
『大人達に行くなと言われた場所』だが『そんなことを忘れてしまうくらいに』『美しくて見たことない景色』

と、「だが」のあとは前者の否定から入るのが自然です。それを省略する手法もありますが、現状では不自然さが目立つのでやめた方が良いでしょう。
意識してみてください。


次。
『湖畔には、もう散っている筈の桜と今が盛りの藤の花が咲き乱れていた。』

もっと場面の情報が欲しいですね。大切な思い出の場所ならば、鮮烈に風景が目に焼き付いているはず。その「大切な思い出」「強烈な思い出」というものを強調させるために、どのような光景なのかをもっと詳細に描写してくれると嬉しいです。
更に言えば、この作品の作風に合わせるために、古風で美しい言い回し、というものを引用するとより良くなると思います。
古語や、ひらがなの擬音などですね。


次。
『そして、湖の向かいには天女の様な少女が居た。』
『まるで桜の精の様だと思った。』

文章と文章が近しい場所で、同じ『人の印象』を別々の表現をするのは違和感があります。
「天女」と「桜の精」、別に両方を感じたというのならそれでもいいですが、その場合は「天女」と感じた理由が作中にはありません。最初から「桜の精」と思わなかった理由は? 最初に「天女」という例えを持ってきた理由は?
○○だから天女に見えた。そして衣装や場所も相まって、桜の精のよう「にも」感じた。というような文章だったらまだ自然に感じます。本文に合うように考えてみて下さい。


次。
『顔こそ見えなかったが、此方に微笑み掛けている様に感じる愛らしさがあった。』

ちょっと意味が不明です。雰囲気は伝わりますが、それだけで情景は思い描くことができません。顔は見えないのに「微笑み掛けている様に感じる」、そして「愛らしさ」があると……。それはいったい別の言葉で表すとどういう感じでしょうか?

例えば、これは微笑むというよりクスクスと笑う感じですが「口元に手をやっていて肩を震わせる」など、顔が分からないならば、「動作」を描写しなければ読者には「桜の精の様な少女」が微笑んでいると思わせる雰囲気のある光景も、その愛らしさも想像出来ませんし、伝わりません。

『微笑み掛けている様に感じる愛らしさ』という言葉を、動作や光景で表現してみて下さい。
ちなみに私には無理でした。『微笑む』というのはそもそも表情筋だけの動作ですし、それを顔を見せないで表現する方法、更にそこに愛らしさまで加える表現はちょっと思いつきませんでした。


次。
序章のこの場面は思い出なので、全部が全部過去形の「〜だった」みたいな「た」で終わる文章になるのは仕方ないですが、他の方の指摘にもあるように、それが続くと単調な文章の連続になってしまいます。
無理に現状の文章を変えろと言っているのではなく、それが三回以上続くようであれば、文章と文章の間に前後の文章に付随する修飾文や説明文を追加してみるといいかもしれません。



・一章 藤の花

『藤の花の綺麗な紫がちらと見えた。 まだ少しではあるが、咲いているようだ。』

この時、ちどりは何処に居たのでしょうか? 恐らく屋敷の中だとは思うのですが、明確な描写がありません。軒先? 縁側? 中庭? 玄関? 門の近く? 現状では「ちらと見えた」や「咲いているようだ」という表現から、あまり藤の花には近くない印象を受けます。読者が情景を明確に思い浮かべられるように場所の描写はしっかりしましょう。


次。
『ちどりは見とれていた。』

これは『藤の花』に見惚れていたという意味でしょうか。だとしたらその前にある「ちらと見えた」や「咲いているようだ」という文章に違和感があります。
これらは「この時点のちどりが居る位置」からは藤の花はよく見えない、という意味に見えます。
話かけられるほど近くにある藤の花を上記のように言うのは不自然です。
それとも、よく見えない位置から、よく見える位置に移動したのでしょうか? でしたらその事をちゃんと描写して下さい。
現状だとよく見えない位置に在る藤の花に見惚れて、よく見えない位置に在る花に話しかけるという、かなり変な人になっています。


次。
『今日はちどりが宮仕えのため中央に行く日なのである。』

若宮の妃決めも兼ねているというかなり重大な中央行きの日というのなら、相当に着飾っていることでしょう。それを「紅梅匂の衣に身を包みながら」の一文だけ、というのは寂し過ぎると思います。地の文で書くのでも、山吹の熱意のあるセリフの中に入れるのでもいいので、ちどりの容姿や衣装の描写をもっと追加して下さい。
衣装が豪華であればあるほど、その宮仕えがどれほど重要な物であるかを読者に印象付けることができます。
そして、ちどりの容姿を詳細に描写することで、あとに出てくる妹との対比もし易くなります。

更に言えば、どれだけそれが四大貴族にとって重要なのかを歴史などの別の観点から説明してくれると、四大貴族にとって、その宮仕えのための中央行きが何を置いてもしなければならないくらい優先順位が高いもの、という認識を登場人物たちが持っていると読者に感じさせることが出来るでしょう。
単に若宮の妃候補みたいに軽く書かれていますが、それが貴族たちにどのような影響をもたらすのか。妃を出した家の発言力が高くなるとか、何がしかの権利を貰えるとか。
名誉、実利、両方の理由を書いて、四家の宮仕えに対する必死さをもっと表現すると、元々候補ではなかったちどりがどうしても行かなくてはならなくなった理由の一助になると思います。


次。
『可愛らしい顔立ちに、綺麗な黒髪、教養もあって姉のちどりよりも先のことをやっていた。』
容姿の描写は課題の一つですね。ちどりを褒めた山吹の言葉と「可愛らしい顔立ち」と描写が被ってますし、いまいち特徴が掴めません。たれ目でおっとりしているとか、やや吊り目がちで勝気な印象だとか、ちどりにしろ妹にしろ具体的な描写が抜けています。付け加えると「綺麗な黒髪」だけだと長いのか短いのか、真っ直ぐなのかウェーブがかかっているのか分かりません。

『教養もあって姉のちどりよりも先のことをやっていた。』とは、『何を』ちどりより先のことをしていたのでしょうか? いきなり『やっていた』と書かれても、何を指しているのか分かりません。前後の文から宮仕えに必要な教養を学んでいるとは分かりますが、それでもいきなり感が強く、また表現が作風と合いません。
まずは「宮仕えになるために○○や××などを学んでいて」というのを最初に持って来てからの方が文章が自然になると思います。


次。
『妹ではなく、ちどりを中央に向かわせることにしたのが今回の宮仕えである。』

宮仕え(妃候補)に必要なのは何よりも教養だと思いますが、それをずっと学んできた妹ではなく、やっと元気になったとはいえ、それまで病弱で妹よりも教養の無いちどりが選ばれたのは何故でしょうか?
年齢でしょうか? ですが仮にも若宮の妃候補となるのでしたら、やはり普通は教養の方が優先順位が高いと思われます。地位が高ければ高い程、一度の失敗が人生の汚点、一人の失敗が家の汚点となります。それを考えればやはり現時点で教養の高い妹を選ぶのが普通だと思いますが、何かちどりに決めた別の理由があるのでしょうか?
あるならば、そしてそれを今は伏せたいならば、その理由の存在をほのめかすような意味あり気な一文を入れてくれると「ああ、この理由が何かの伏線になっているんだな」と読者は納得します。現状だと年齢という差があるとはいえ、妹よりも教養の無い姉を選ぶ事に説得力がありません。


次。
『「何がですか?」と山吹が聞いてきたが、まだ物見が開いているのに気付き、ぴしゃりとちどりの鼻先で閉めた。』

まず、山吹が付いて来ている事を先に書いて欲しいです。主が牛車に乗って、女房が歩いて付いてくるのは考えてみれば当然ではありますが、それは古い日本の牛車の光景を知っている読者からすれば、です。当然それを知らない読者もいるのですから、その読者からしてみれば、上記の文章だと山吹がこの場面では何処に居るのか、何故いきなり物見を閉めたのか、それが分かりません。
牛車に乗った、というちどりの状態だけではなく、周囲の状態も合わせて描写をして下さい。山吹は後ろ?横?を徒歩で付いて来ている? 他に従者は? 何人? 参勤交代みたいな行列? 仮にも四大貴族の姫たるちどりの中央行きにおいて、あまりにも描写が簡潔すぎます。豪華さ豪勢さが足りません。四大貴族と称されるだけの格を、次期帝の妃を送っているという意味を、この中央行きの行程で表して欲しいです。

付け加えると「まだ物見が開いているのに気付き」とありますが、何が「まだ」なのかが分かりません。一度閉めたわけでもなく、「まだ」と付ける必要性を感じません。


次。
『それを見た山吹が苦笑しながら』

周りを覆われていて、物見も閉じられている状態で、どうやって山吹は牛車の中のちどりの慌てている様子を「見た」のでしょうか?


次。
『大きく息を吐くとちどりは立ち上がった。』

何処で、立ち上がったのでしょうか? 牛車から出たという描写は後にあるので、まだ中に居るはずですが、牛車の中に立てるスペースは無いです。





以下に続きます。

Re: 【募集〆】貴方の小説に感想を書こうか ( No.46 )
日時: 2019/08/03 11:08
名前: 書喰神 ◆ugFJcpBygw (ID: 1Fvr9aUF)

続きです。


次。
四姫が集う場。
これまでよりも容姿と衣装の描写に力が入っていますね。良い事です。
ですが、更に良くするならば、藤花宮の中がどんな場所なのか、椅子は、装飾品は、人数は、それらが読者に思い浮かべられるように描写するべきです。
そして姫たちの動作。ただ座っているというだけでなく、胸を張って背筋を伸ばして自信満々のように〜とか、肘掛にもたれ掛かり気怠そうに〜とか、それぞれの姫の性格を座り方ひとつで表せます。
独特の世界観なので、様々な点において詳細な描写を入れてくれると、読者はその世界観に入り込むことが出来ます。

それと、気になったのは方向ですね。夏秋の姫は二人共、ちどりが入って来た方向に向かって座っていたのでしょうか? 普通は入口側は下手、奥側は上手と言って、地位の高い者は上手側に席を置きます。藤花宮の部屋の内装はどのようなもので、二人の姫は何処に座ってどちらを向いていたのでしょうか。そしてその向きが入口から入って来たちどりに二人の顔が見える位置でなければ、本文に矛盾が生じてしまいます。


次。
容姿を形容する順番。

冬姫 肌→髪→目→唇→目
夏姫 目→髪→身体→衣装
秋姫 目→髪→唇→衣装

これは作中の各姫の容姿を形容した順番を並べた物です。本文はちどりの主観でストーリーが進んでいるので、容姿の形容もちどりの視線が流れた順に見ているはずなのです。
ですが見ての通り、ちどりの視線の流れに統一性はなく、かなり視線がブレブレのように見えます。作者様が思い付いた順番で述べているのではありませんか?

ちどりは藤花宮に入る前、まず冬姫と通路の突き当りで顔を合わせます。この時、ちどりは一番最初に冬姫の肌の白さに注目しますね。ではその肌とは何処の事を指しているでしょうか。顔? 手? 冬姫というからにはあまり露出が高くない印象を受けますが、衣装についてはまったく触れていないため、何処に視点があるのかが分かりません。
そこから髪へと視線が動き、目、唇と来て、再び目について触れて終わります。
視線の流れが不自然です。一本筋の通った視線の流れを意識して下さい。
出会って最初に一番目に付いた所、そこが顔なら、まず顔について述べてから、髪、体型、衣装……みたいに、徐々に最初に視点を置いた所から順に視線を動かしていきます。
最初に注目した場所(視点を置いた場所)によって、視線の流れは上から下へ、下から上へ、内から外へ、外から内へ、などに変化します。

ちどりが姫たちのまず何処に焦点を当てたのか。その場所からまったく見当外れな場所に視線が動いたり、同じ場所に戻ってきたりすると違和感を感じますよね?
視線の流れを意識して、登場人物の容姿を形容して下さい。


次。
『秋領の姫は規範通りの美人ではなかったが』

国や土地によって美人の判断基準が変わる事はありますが、この作品の国での美人である判断基準が作中に明確に記載されていません。現状の秋姫の容姿の形容だと、タイプの違う冬姫も夏姫も美人と感じたちどりの感性を以て、明確に「規範通りでない」と言えるだけの根拠にまだ薄いと感じます。
いったいどういうものが規範通りの美人なのか、どの点が規範通りではないのか。それを明確にして下さい。


次。
『自分のことを白波と名乗ると、儀式的な挨拶と祝辞を述べる。』

現状ですと淡々とし過ぎていて『儀式』というよりは単なる説明会のように見えます。
儀式とは行事、イベントです。王侯貴族の関わる行事は例え少ない人数だとしても、決められた動きというものがあります。例えば、座り方、立ち方、歩き方、止まる場所、跪き方、挨拶の文言、お辞儀のし方、などなど。
この『藤の如く笑えよと』の作風ならばそれらも定められていた方が、より儀式らしさが引き立つと思います。
更に言えば、場所や人の立ち位置の描写も、もっと荘厳な様子や空気が張り詰めた感じなど、この儀式に相応しい雰囲気を事前に描写してくれると、王侯貴族の行う儀式、という印象が強くなります。


次。
「秋家が当主の姫、蘇芳菊でございますわ。お会いできたこと、心より嬉しく思います」

『姫』は基本的に自分以外に使う敬称なので、目上に対して自分の事を指して言うのは違和感があります。


ちょっと時間が無くなってしまったので、とりあえず此処まで。


■総合評価:『可』

正直に言えば、『不可』寄りの『可』です。
文章能力はまだまだ拙く、読者に文章を光景として想像させるだけの描写にはなっていません。古の日本に対しての理解も浅く、各所に「そこはそんな簡素な描写で終わらせるのはもったいない」という点も多々ありました。
しかし同時に世界観には引き込まれるものがあります。
最初で読者を読みたい気持ちにさせることには成功していると思います。
なので、あとはどれだけこの作品の文章の質を高められるか、設定に深みを持たせられるかが重要となるでしょう。
ポイントは『詳細な描写』と『視点の流れを意識した描写の順番』です。

あと気になった点と言えば、ちどりの気持ちですね。
自分より妹の方が相応しいのでは、と思うのは分かりますが、そもそもちどり自身がこの宮仕え、若宮の妃候補になる事をどう思っているのか、それが描写されていないのが気になりました。知らぬ相手の妃になるのは嫌なのか、それとも家の為と受け入れているのか、乗り気なのか、しぶしぶなのか。

最後に描写に関してですが、『和』の印象が強いこの作品としては、もっと『ひらがなの擬音』を多用しても良いと思います。最初の桜の花びらが舞っている時、牛車に揺られている時、冬姫を初めて見た時、などなど、擬音を使って描写出来る場所は多いです。
擬音を使った描写にも種類があります。
例を出すと、
『ひらりひらり、と桜の花びらが舞った。』

とか

『ひらり、ひらり。
 桜の花びらが舞った。』

など、ひとつの文章にしたり、擬音と別の文章にしたりと手法は様々です。
その場面に合った描写で使い分けると良いと思います。


現状の最後までは行きませんでしたが、とりあえずこれにて『藤の如く笑えよと』の感想を終えます。
質問、意見、反論、などなど御座いましたら、気軽にコメントをお願い致します。

以上、長文失礼いたしました。

Re: 【募集〆】貴方の小説に感想を書こうか ( No.47 )
日時: 2019/08/10 02:45
名前: 書喰神 ◆ugFJcpBygw (ID: h4V7lSlN)

『攻撃反射の平和主義者です!』 感想の続き


・No.2にて

『三千円札』

美琴の身の上を聞いて、おにぎり一つ買えない事を知っていて、それで財布に入れたのが三千円というのは、『世界に名高いスターコンツェルンの会長』としては逆に少なすぎるのでは?
一日ならまだしも、迎えが行くのに何日もかかるのだったら、せめて漫画喫茶かカプセルホテルで数日寝泊まり出来るだけの金額を渡していた方が、富豪でお金に困っていないスター的には合っているかなと思いました。
東京という都会真っ只中に居る無一文でボロボロの服を着た21歳の女性に三千円だけというのはちょっとけちくさい感じがして、スターの性格には合っていないと思いました。

それともわざと食事代だけを渡して野宿させたのには何か理由があるのでしょうか?
読み進んでも何も分かりませんでした。


次。
『更にスピードを上げて走りますので冷たい風がわたしの頬を掠め、寒さと痛さで思わず目からボロボロと零れてきます。』

「目からボロボロと零れてきます」の主語が抜けています。省略しても意味は分かりますが、省略する意味は全く無いですし、省略というよりも単なる『抜け』に見えるので、『涙が』という主語を入れた方がいいでしょう。


次。
「おかしいですね。もしかしておトイレにでも行っているのでしょうか?」
「鳥取砂丘にスフィンクスがいるわけがないだろうが」

何故、不動仁王は美琴の言っているものがスフィンクスだと分かったんですか?
スターのように思考を読むことが出来るんですか? 美琴はスフィンクスなんて口にはしていないのですけど。
地の文と会話文をごっちゃにするのはやめましょう。一人称での地の文はあくまでもその者の思考です。整合性がとれなくなります。
地の文で書いたけど、実は小声でつぶやいていた……というのなら、その旨を本文に書いて下さい。
ただの思考と、声に出した会話をごっちゃにすると文章の構成がおかしくなり、読者が混乱します。

商業小説にも地の文と会話文を繋げる文章は確かにありますが、上記の『スフィンクス』のように思考で出した「固有名詞」をぴたりと当てるのはありません。殆どが感情面での思考だけです。

特に理由も出さずに思考に出てきた固有名詞をぴたりと当てて、しかもそれにツッコミは一切なしで話を進める現状はとても違和感が大きく、気持ち悪いです。


次。
『鳥取砂丘』

東京にある公園から走って逃げて着いた先が鳥取砂丘。直線距離で大雑把に言うと約500km、それだけ不動仁王と美琴とそれを追っている忍者二人が人間離れしていると書きたかったのでしょうが、距離が離れすぎて物語として意味不明になっています。
人気の無い場所ならば別に鳥取砂丘に行かなくてももっと近い場所があったのでは?
何故、わざわざ500km以上も離れた場所に向かったのでしょうか?
不動仁王は無意味に逃げ回っていたのでしょうか? 何か理由があったのでしょうか?
そこら辺の説明は何も書かれてません。
最早、作者様が何を書きたいのか、何を読者に見せたいのか、意味が不明です。
訳の分からない理由で追いかけられ、訳の分からないまま500km以上も離れた場所まで走り、訳の分からないまま急に止められ、訳の分からないまま戦えと言われる。
気が狂っているとしか思えません。
どうしたらこの展開を面白いと思えますか? 楽しいと思えますか?
論理的の欠片も無い、支離滅裂で適当に書き連ねた文の集合体にしか見えません。


次。
『まず彼らにどうしてわたしたちを追っているのか理由を聞いて、それからおにぎりを差し出して……
よし、プランはまとまりました。』
『「良かったらおひとついかがですか?」』

まず彼らにどうしてわたしたちを追っているのか理由を聞いて、と書いてあるのに、何故いきなりおにぎりを出したのでしょうか? 質問が先と考えていたのではないのですか? 美琴が自分で考えたプランが最初から自分自身の手で破綻させています。つい今しがた自分で考えたプランすら忘れてしまうキチガイに見えます。



・No.3にて

No.2で『そのわたしの態度に何を思ったのか、日本刀を持った忍者が近づいてきて、大きく刀を振り上げました。どうやら彼はわたしを一刀両断にするつもりなのでしょう。』
とあり、No.3では『黒い忍者装束の男は、美琴の差し出したおにぎりを叩き落とし、大きく日本刀を振り上げた。』とあります。

No.2では「おにぎりを叩き落とし」なんて何処にもありません。
物語の前後で矛盾を作らないようにしてください。


次。
『常人の反応であれば即座に逃げ出すか攻撃にでるか、いずれにせよ何らかの行動をとるはずである。』

それは常人の反応ではないです。荒事に慣れてない一般人がいきなり怪しい奴に刀で斬られそうになったら驚愕に身体が固まってしまうのが普通でしょう。
もう一度言いますが、『常人』の反応ではないです。


次。
「俺が動くしかないようだな」

不動仁王の思惑が不明。美琴を戦わせようとしたのは、美琴の力を測るためだと思ったけど、美琴についての考察は『とても彼女と同じ真似はできまい。』で終わってしまっていて、結果として「○○だから美琴の事は××だと判断した」とか、「美琴は○○だけど、このままだと××だから自分が介入することにした」とか、何故自分が戦うことにしたのか、その理由が不明確です。

人を殺す事を躊躇わない不動仁王は、何故美琴を助けたのか? この程度も対処できないようならこの場で死んだほうがまし、とか思いそうなキャラクターだと感じましたが、そんな彼が美琴を助けた理由は何なのか?

不甲斐無いと怒る場面では? なぜ彼は不敵な笑みを浮かべたのか?

この「攻撃反射の平和主義です!」という作品はキャラクターの思考も関係も背景も歴史も何も分からない、何も説明なし、論理的な理由の欠片も無い文章なのに展開だけがどんどん進んで行くから、物語に共感も没入も出来ないです。


今日はここまで。

Re: 【募集再開】貴方の小説に感想を書こうか ( No.48 )
日時: 2019/08/10 03:37
名前: 書喰神 ◆ugFJcpBygw (ID: h4V7lSlN)



>>37
瑚雲さん

遅くなりました。質問にお答えします。


『"台詞の中でキャラの性格を表現する"という手法はあまり好みではありませんか?』

私としては、どんな手法を使っても良いと思います。
ですが、この質問を出してくるという時点で、瑚雲さんの認識と私の認識とで差異が出ているようです。

『台詞の中でキャラの性格を表現する』というのなら、勿論それはそれで構いません。
ただし、何度も言いますように、私は『読みやすさ』と『分かりやすさ』を意識して指摘しています。
現状の本文では読み手にその表現が正確伝わっていないから、こうしてはどうか、という提案をしました。

台詞だけでキャラの性格を表現するのも良いとは思いますが、はっきり言えば『最強次元師』の作風には合わないと思います。
一般的な中世風ファンタジーとか、現代風異能モノとか、読者がある程度世界観を察することが出来る設定ではなく、この作品独自の世界観や固有名詞があり、色々と説明しなければならないこの作品では、三人称視点での地の文の説明の役割は非常に重要で、かつ無くてはならないものだと思います。

『台詞の中でキャラの性格を表現する』の極端な例を挙げるとするなら、「この素晴らしい世界に祝福を!」です。
これはありきたりなRPG風世界観で、あまり難しい設定を使わないので読者に背景の想像補填をし易くして、その分キャラクターのセリフでの絡みを多く入れることでキャラ立てに成功した作品です。


逆に、次々に新しい設定が出てきて、常にある程度世界観を説明し続けなければいけないようなオリジナリティのある世界観の作品は、そういう手法は向きません。
否、『物語の最初の方では』と言いましょうか。ある程度設定が出揃ったらそういった手法も問題ないとは思いますが。


長々と説明しましたが、結局のところ、現状ではロクアンズの勘違い発言をしてしまうような性格も、コルドの大袈裟すぎる説教も、読者にそうと伝わりにくい文章になっているから、『だったら文章を追加して分かりやすくしてみては?』と提案したのです。

それが地の文であれ、台詞であれ、私は構いませんが、折角の三人称視点の地の文だから、どちらかと言えば説明を追加するならば地の文での方が書き易いと思っただけです。

そもそもロクアンズやコルドの勘違い発言や大袈裟発言なんて、そのセリフ単体では勘違いなのか大袈裟なのか、それとも真実を言っているのか、読者には分かりません。
前後の文章でそれを否定するから『勘違い』とか『大袈裟』だと読者は認識するのです。現状ではその『否定』の部分が弱いから二人のセリフに違和感や不自然さを感じるのです。
それをどう直すのか、それは作者様自身が考えるしかありません。

もう一度言いますが、現状の文章では「ロクアンズってまっすぐだなあ」「まだ考えることも子どもらしい」とか「コルドは"大袈裟にことを心配する男」という作者様の思惑が読者に伝わりにくいんです。伝わらない文章になっているんです。
手法の好み云々ではなく、色々な手法を使って『伝わる文章』にして欲しいと思って言っているんだという点をちゃんと理解して下さい。

以上で質問への返答とします。

Re: 【募集再開】貴方の小説に感想を書こうか ( No.49 )
日時: 2019/08/10 09:21
名前: モンブラン博士 (ID: EUHPG/g9)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode

書喰神さんへ
感想ありがとうございます。 書喰神さんが気になった点について答えたいと思います。

1日1食、お茶とおにぎりで暮らせば3千円でも大丈夫だろうと思いました。
公園だと水飲み場もありますし、トイレもあるでしょうから。
美琴は飢えになれているだろうと考え、私の基準で少ない金額を書いてしまったのは
読者の中には違和感を覚える場合もあるのですね。
目から〜の部分は涙という単語を追加しておきます。
スフィンクスのシーンは地の文と会話の文が繋がっている作品をよく見かけますので、その手法では固有名詞は使わないのですね。不動はスターとは違い、心を読む能力はないですから違和感が出てきますね。
鳥取砂丘に行かせたのは
闘えるくらい広い場所に行かせたい→広い場所→鳥取砂丘というイメージからあちらに行かせてしまいましたが、今考えると鳥取砂丘である必要はなかったですね。つくづく私の地理感の無さと言いますか、本土の地理の無学さを痛感します。
疑問なのですが、訳のわからないままに主人公が事件や騒動に巻き込まれるのは漫画とかだと一般的だと思うのですが、小説だと違うのでしょうか?
美琴がおにぎりを差し出すシーンに関しては順番がいつの間にか逆になっていましたね。
私も言われて初めて気が付きました。
おにぎりを叩き落したの場面は美琴の視点と三人称では僅かに違いがあるのです。
美琴の所では叩き落すを省略し、三人称視点ではそれを補足しています。
常人の反応ではない……ですか。
逃げ出したり闘ったりというのは考えていましたが、恐怖で固まるという発想は私にはなかったので、一般の読者と私の間で常識のズレがあるのかなと思い始めました。
つまり私の考える常識は一般人のそれとは大幅に異なっているということですね。
不動が美琴を助けたのはスターの依頼だからです。もちろん実力を測る意味もあって最初は任せたのですが、このままだと美琴の命が危ないので自分が介入することにした、のです。
不敵な笑みを浮かべたのは美琴の行動や考えが自分とは異なるので見所があると思ったのです。

どうも私の作品の欠点は
重要な描写を読者の憶測に任せ、ノリと勢いで突っ走り過ぎる。
作者の常識が世間とだいぶズレており、ノリと勢い重視で楽しむ人には受けが良いが常識的に物事を考える読者にとってはツッコミ所が多過ぎる、登場人物に感情移入ができない駄作に映り、受けが悪い。
の2つではないかと思うようになりました。


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