オリジナルなりきり掲示板
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- 【中文】不思議なサーカス団【募集中】
- 日時: 2018/01/26 00:19
- 名前: 咲来 ◆hjAE94JkIU (ID: TiyGL1QZ)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs3a/index.cgi?mode=view&no=2020
*上に貼られているものは以前のスレとなります。
【prologue】
ある街に一つの大きなサーカス団がやってきました。
見た目はごく普通のどこにでも居そうなサーカス団の団員。そしてどこにでもありそうなサーカス団。その外見から人はたくさん集まり毎日街は賑わっておりました。
しかし、サーカス団がこの街に訪れてから半年たった頃に事件が起こりました。不思議なことに子どもたちが次々と姿を消すようになったのです。いつの間にかその事件は街の所々で起こるようになりました。
不思議に思った警察官は犯人の捜索を行いましたが、情報も何もない中では犯人の足取りすら掴むことが出来ませんでした。
それもそのはず、
だってその犯人はサーカス団だったんですから。
***
初めましてこんにちは、咲来です。久しぶりに中文スレを建てさせていただきました。内容の説明は上記の通りになりますが、のちにもう少し説明させていただきます。開始まで暫くお待ちください。
>>1 注意事項
>>2 役職、説明
>>3 キャラシート
~お知らせ~
役職を追加させて頂きました。(7月29日)
注意事項追加させて頂きました。(7月30日)
(8月14日)
今現在予約してくださっている方にお知らせ致します。もし、予約してから1か月以内にキャラシートが上がらなければ申し訳ないのですが解除させていただきます。其処のところどうぞ宜しくお願い致します。
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中】 ( No.52 )
- 日時: 2016/09/17 10:20
- 名前: 月無 (ID: QnSr3K5Z)
- 参照: http://女々しい...
【イベントの件、了解いたしました。ポチポチ絡み文打ちながら、お待ちしておりますね。】
>>48
【逢沢 李緒/本編】
「事実を言った迄よ、胡散臭かったもの。 んー...それを見つけるのがめんどくさいし、見つける前に朽ち果てちゃうわ。短い命を必死に生きようなんて考え、生憎私は持ってないのよ。」
そう軽く口にしながら、転びそうになり体制を立て直すアネルの姿を面白そうに見つめる。彼と会う前までは「拾ってくれたあの人の手足となる」事が存在意義だったが、今はアネルがいるから生きているようなものだ。彼が死ねば自分はどうなるか、そんなのわかりきっている事である。
新たな存在意義を見つけるまもなく、食べることも動くこともやめた自分は朽ち果てるだろう。アネルが殺されたのならその殺した相手の血で自分の手を染めて、誰かに見つからないように暗くて狭い場所で息するのをやめる。他人を信じることの出来ない自分には相応しい死に方だと、そう思いながらも軽く頭を振ってその思考を中断させた。
「あら、今日はどっちかっていえば涼しいほうだと思うけど。一体全体アネルはなんで熱いのかしらね?
言わせたいわね、私から言うのは面白くないじゃない。どうせなら、生きているうちに一度は相手から聞きたいわ。」
クスクスと楽しいのを隠すこともなく、口元に手を当てて笑う李緒は今の現状にどちらかといえば満足していた。変わることが恐ろしいのは知っているから、今この関係が別の何かに変化してしまう事が少し怖い。どちらかが言葉を紡げば簡単に変わってしまうのが分かっているから、自分からはなかなか切り出せないのだ。
無責任だとは思う、アネルに全ての責任を押し付けたいわけでもない。でも、自分から言うには荷が重すぎる。愛の言葉なんてそんなもの、彼に伝えて万が一でも否定されたら目の前が真っ暗になるだろう。そうすれば、今のこの関係に戻ることなんてきっとできない。
「...そーいってくれると嬉しいわ。ま、それが嘘か誠か判断することは出来ねぇーけど。」
信じたい、信じている。そうはいえどそれを証明するすべなんて持ち合わせていない。だからこうやって嘘を吐いて、もし違った時に傷つかないように保険をかける。アネルの言葉はすべて信じているつもりだが、果たしてそれは本当なのだろうか。自分を正当化したいがために、彼の言葉を信じていると自分自身に嘘をついていたら...?
そこまで考えれば聞こえてきた声にバッと顔を上げる。息がしにくい、まるで水の中にいるようだ。何度か口を開閉させ、心を落ち着けるように首にかかったネックレスを握りしめる。疑うのは悪いくせだが、自分の能力が「疑心暗鬼」だと知った時からこうなる事は予想していた。だから今更どうにかしたいなんて思わないけれど、このクセと死ぬまで向き合っていかなければいけないのは正直めんどくさい。
やっと落ち着いてきた呼吸に安堵すれば、こちらを見つめる二つの瞳に視線を合わせる。「攫って欲しい」という心の願望が漏れていたとは思わなかったし、それをきちんと聞いていたとは正直驚きだ。距離は離れていたから聞き取ることは困難だろうに、やはり悪魔は聴覚も鋭いのだろうか。 そう考えながらも拒否しなければ、その手を下ろさせなければと一人で思う。人間と悪魔は違う、どれだけ短い時間だろうとアネルの時間を自分みたいな存在が縛っていいものではない。分かっている、分かっているから拒否の言葉を口にしなくては。
「........いい、の.....?」
ポツリ、漏れた一言にやってしまったとただ思った。拒否することなんてできない、その手を下ろして欲しくないと思っている。無理矢理でもいいから、自分の手をとって攫って欲しい。人間をやめることになってもいいから、アネルの側にいさせて欲しい。溢れる感情と言葉は必死で止めれば、震える手をほんの少しだけ上げたまま、差し伸べられたては取らずに相手の返答を待った。冗談だと、そう言われれば潔く手を下ろそうとそう決意しながら。
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中】 ( No.53 )
- 日時: 2016/09/17 23:26
- 名前: 咲来 ◆hjAE94JkIU (ID: EkFUTbCM)
- 参照: http://本編は後程。
【意外にも早く来ることが出来たのでイベント用の絡み文を置いておきます。絡みにくければ言ってください。】
【アレン=ロドルフ=マシュー/イベント】
照りつける太陽に目を細めては、余りの暑さに苛立ちを隠せないのか舌打ちを一つ。全身を黒色で身を固めた彼__アレンは、約一ヶ月前にサーカス団の情報を手に入れる事に成功しとある街を訪れていた。
「嗚呼、本当にこの街に居るんだろうなあ。居なかったらまじであの情報屋許さん。」
情報屋の言うとおりその街に来てみたものの、姿形況してやサーカスのテントすら見つける事が未だに出来ないでいた。そうなってくると必然と疑いたくも為ってくるもので情報屋に対しても文句もたらたらである。
そこら辺にいた情報屋に聞いたのが悪かったのか、其とも唯単に場所を間違えただけなのか、今となっては確認する術はない。はあ、と深く溜め息をついては重い腰を起こし再び探索を始めることにする。
「にしても、暑いなこの街は。日差しが止む処か照りつける一方だ。早いとこ見つけないと此じゃ日が暮れるな。まじで、洒落にならん」
止まる所を知らない太陽の日差しは時間が経つにつれ強さが増していくばかりである。長時間外を歩いて移動していたアレンにとっては其は正に地獄でありイライラが増す一方であった。フラりと体はよろけ此のままでは倒れてしまうそう説論出したアレンは近くにあった日陰へと身を投げた。
その行動が幸と出たのか普段なら止まらないチラシが不意に目に止まる。
「(…これは。やっと見つけたぞ)」
そのチラシを見た瞬間無意識に口角は上がり、やっと復讐が出来ると一人心を踊らせた。
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中】 ( No.54 )
- 日時: 2016/09/20 00:15
- 名前: 二毛猫桜 (ID: cKFXF7i4)
【絡ませていただきます!】
【ティル・ヴァルガルア/イベント】
攻撃的な程日差しの照り付ける屋外。ともすれば誰かが熱にやられて倒れていても不思議ではないような外気温だが、ひょこひょこと歩くその少女には関係が無いようだった。
オーバーサイズのワイシャツと肌が白いこと以外がすべて黒く塗りつぶされたような彼女は、余った袖を風に遊ばせたままとある男を見ていた。その顔や目に表情らしい表情は一切伺えず、涼しい無関心ははたから見れば空しささえ感じさせるだろう。
彼女の視界の中には一人の男がいた。全身を黒で統一している彼は暑さに勝てなかったようで日陰に身を寄せる。その日陰で見つけたらしいチラシを目にして零された呟きに、それまで存在を主張していなかった彼女が口を開いた。
「問。件のサーカス団?」
ごく簡潔な質問だが彼女の求める返答はYes or Noであり、それさえわかれば彼女はそれ以上を求めない。もとより彼女の目的はその程度の単純なものでしかなかった。
「催促。ヴァルガルアは返答を求める」
ヴァルガルアと名乗る彼女の青い無感情な瞳が彼を見据えた。
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中】 ( No.55 )
- 日時: 2016/10/06 20:35
- 名前: 咲来 ◆hjAE94JkIU (ID: EkFUTbCM)
- 参照: http://ゆっくり更新していきます。
>>51
【御免なさい、大分遅くなりました。】
【羽根晴/本編】
「あ、別に友達になったからとは言え気を許したなんて思わないでくださいね。これは只の気紛れであって貴方と友達になりたいなんて1度たりとも思ってませんから。只体が勝手に動いただけで。だから、勘違いしないで下さい!!」
自分で手を相手に差し出したにも関わらず、相手に手を握られた瞬間パシッと素早く払えば「しゃああっ」と猫が威嚇するが如くに睨みつけ相手との一定の距離を図った。相変わらずツンケンな態度を取るもののこれが彼女の本来の姿であることは変わりはない。何時もの口ぶりからは毒を吐き信用しているとは思えないもののこうして会話しているのだから相手をさして嫌っている訳でも無いようだ。
先程隠れた暗闇の中からひっそりと顔だけ出せば「貴方、先生と呼ばれているの」とまるで彼女の顔に書いてある様で分かりやすく顔を思いきり顰める。そして、何を思ったのか彼女は「ふっ」と彼を少々馬鹿にしたように鼻で笑った。
「嗚呼、私は羽根晴って言います。何とでも呼びやすいように呼んでください。宜しくお願いしますね帝狩さん?」
不意に自分の名前を聞かれていた事を思い出したのか、ポンと一つ手を叩けば暗闇の中で綺麗にお辞儀をする。これは、相手に見えているかは分からないがまあ、どうでもいい事だ。
それよりも、自分にとって重大な事があるそれは。警察官と相手にバレていなかった事だ。もしかしたら、おかしい人で通せたかも知れないそう思うと悔しくて思わず口からグチグチとどうでも良い文句が溢れた。
「あー、だったらどうしてその時にそう言ってくれないんですか。私内心バレてるかと思ってバクバクだったんですよ。あの緊張感今すぐ返してくださいよ。本当なら今頃帝狩さんには、おかしい子としての記憶しか残らなかった筈なのに。むー、悔しすぎる。__って、うわあああ。」
再び塀に腰を下ろし座り、その上で調子よくパタパタと足を動かしていたが勢い付いた事もあり後ろへと勢いよく倒れ込む。幸い後ろは小さな木々だけであった為そんな怪我はせず擦り傷程度に終わった。大して痛がる様子もなくけろりと起き上がればパタパタと体に付いた葉っぱを払う。そして塀にもう1度腰を下ろしたものの先程学習したのか今度は足をパタパタしようとはせずそのままゆったりとしたリズムで足を揺らす程度であった。
「で、貴方は何処行きたいんですか。行きたい所があったんでしょ?あんな下らない願望を吐くくらいなんだから。だから必要以上に私を誘ったんでしょ。どうせなら、帝狩さんのオススメの店行きたいです。んー、上手く酌出来るか分かりませんけど、出来なくても大目に見てくれるって事で。」
相手に初めて会った時彼が呟くように願望を吐いていた事を思い出し、思い切ってこちらから提案してみる事にした。提案してみたもの彼がこの話に乗ってくれるか何て分からない。だけど、何となく彼だったら乗ってくれる気がするのだ。あくまでも予測に過ぎないが。だが仮に断られたとしても別に1人で行けばいい話なので支障はない。この提案だって彼女の気まぐれにしかならないのだ。
どう?とでも言いたいのか相手に視線を向ければコテっと小首を傾げた。
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中】 ( No.56 )
- 日時: 2016/10/16 16:14
- 名前: 咲来 ◆hjAE94JkIU (ID: EkFUTbCM)
>>52
【大変お待たせ致しました。お暇な時にでも返してくださると嬉しいです。】
【アネル=ハーバルト/本編】
「…っう、別に胡散臭くないし。唯、最初って事もあったから演技しただけだしー。ん、それなら仕方ないかもな、今更自分の考えを押し付けるつもりなんて更々ないし。主がそれでいいと思うならそれが正しいんだよ」
やはり、胡散臭くさいと言われたのが気に食わなかったのかアネルは思いきり口を尖らせた。子どものように軽くへそを曲げては、尚も言い返しそうになる口を何とか抑え一つ咳払いをした。
何時までも意地を張っていた所で埒があかない事くらい頭の中では十分に理解している。だけど、心の中で矛盾が起きていてどうしても意地を張ってしまうのだ。分かっているけど認めたくない、知っているけど、信じたくない。好きな人から、真実を言われるなら尚更。やはりグサッと心に突き刺さる物どこかしらあって意地を張って否定したくなるものだ。やはり好きな人にはカッコ良く移りたいと思うから。これすらも自分の単なるエゴに過ぎないかもしれないけれど。
「あ、暑いったら暑いんです。主、今日意地悪すぎませんか?普通なら立場逆だと思うんですが。僕だって、主に言わせたいですよ。僕が言った所でなんの面白みもありませんし」
先程よりも確実に顔の赤みは増していく一方で、暑いのかパタパタと仕切りなしにアネルは手を動かした。言葉通りどうやら彼女から言うつもりは本当に無いらしく、楽しそうにこちらに向かって笑すら浮かべている。となればこちらから言うのが必然となる訳なのだが簡単に「好き」何て言えない。言えるなら今この状況に苦労なんてそもそもしていないのだ。伝える事は簡単だけど、1歩がずっと踏み出せないでいる。きっと思いを伝えたら彼女は答えてくれるだろう。だけど、どこかしらこの関係でいいんじゃないかって満足している自分もいるのも否めない。
この関係が壊れるのが怖くないって言ったら嘘になるし、この居心地のよい関係を本当は壊したくない。だけど、思いを伝えないならこのままで一生彼女に手は届かないままだ。ずっと、主と使者のまま。思いを伝えよう、そう思い直し行動に移そうとした瞬間彼女の悲しそうな、何処と無く儚い声が聞こえ思わず言葉を飲み込んだ。
「僕の言うことやはり信じられませんか?今の主、僕には自分自身の事まで信じて無いように見えます。僕の事は信じろとは無理には言いません。けれど、自分自身は信じてくださいよ。そんな主見てるとこちらまで苦しくなります。確かに、僕が今此処で言った事は嘘か誠か証明する術はありません。でも、こんなにも愛おしいと思うのもずっとそばに居て欲しいと思えるのも出会った頃からずっと好きだったのも僕の中では主、貴女だけですよ。因みにこんなに人を好きになったのも主が初めてですけどね。まあ、この言葉を信じるのも信じないのも全て主次第ですよ?」
差し出していた手を今1度引っ込めればコツンと彼女の額に自分の額を合わせ両手で彼女の頬を優しく包み込んだ。至近距離で愛を囁く何て持っての他だと思っていたけど、今は何故だか恥ずかしくなかった。すんなりと口から言葉は零れ無事に彼女に自分の思いを伝えられたと言うことに幾分かほっとしているのだ。
だが、彼女が先程言葉を零したようにこの告白だって嘘か誠か何て証明する術はない。唯、自分の気持ちが少しでも伝わればそれで満足なのだ。仮に彼女から拒絶され、信じてもらえ無くても。
「ええ、勿論です。それが主のお答えとあらば僕は何だってしますよ」
ズボンに付いた草などを一通りパタパタと払い終われば再び彼女の前に手を出しニコリ、と何時もの笑顔を見せた。
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中】 ( No.57 )
- 日時: 2016/10/17 13:29
- 名前: 月無 (ID: ejqmpl56)
【いえっ、返信ありがとうございます。文章に脈絡がなくて申し訳ありません。】
>>56
【逢沢 李緒/本編】
「理解してくれて良かったわ。無駄な争いはめんどくさいもの...ま、私を死なせたくないならアネルが死なない事ね。簡単な話でしょう?」
サラッとそう言えば、口元に柔らかな笑みを浮べて後ろで手を組む。肌を撫でる風が心地よくて、そっと息を吐けば中断していた思考をほんの少しだけ再開させた。死を怖いとは思わないから、李緒はどんな危ないことにでも平気な顔をして取り組んでいた。それは私生活でも、仕事でもそうだ。周りが嫌がるような仕事は李緒が請け負っていたし、それを苦だと思ったこともあまりない。何より自分が「男の子らしい」扱いの方が楽だから、力仕事も危ない仕事もしているのである。周りに居る「力を入れれば壊れてしまう」ような子達に、そんな危険なことはなるべくさせたくなかった。
別に偽善者を気取っているわけでも、女の子が好きなわけでもない。ただ見ていたら頬が緩むような、可愛らしいやり取りをする同僚や後輩にはそのままでいてほしいと思っているだけ。血で血を洗うような仕事は、そういう世界に居慣れてしまった自分みたいな存在がする方が理にかなっている。
「あら、たまには立場が逆なのもいいじゃない。新鮮味があって面白いでしょう?それに、私が言ってもなんの面白みもないわよ。そういうのはすべて女からって、理不尽だと思わない?」
反論するようにそう口にすれば、「だから、ね?」と促すような言葉を付け加える。告白は女からなんて、それでは面白くないじゃないか。それに自分みたいなのが告白したところで、可愛らしくもなんともない。よっぽどアネルの告白現場の方が可愛げがあるというものだろう。
なんとなく自己嫌悪に陥りそうになっていれば、少しだけ変わった空気に顔を上げる。近くにあったのはアネルの顔、一体全体何が起きているのだろうか。
「...狡いわ。そういう事、サラッと言うの。さっきまでの可愛さはどこに行ったのよ。もう、ほんとにバカ。あんたも私も、全人類みんなバカだわ...っ。」
触れ合った額から伝わる熱、至近距離で見るアネルの顔は心拍数をあげるのにはもってこいだった。恥ずかしいし泣きそうになるから離れてほしい、そう思いながら口を開こうとすれば先回りされた言葉に息を呑む。先程まで見ていて照れてしまうぐらい顔を赤くしていた彼は何処に行ってしまったのか。「男の人」だと、李緒はその顔を見て思った。子供らしい反応をする自分の契約した彼の、新たな一面に問答無用で胸が高なってしまう。
自分でも意味不明なことを言っている自覚はあったが、何かを言っていなければ泣きそうになってしまうから仕方が無い。アネルの言ったことを、信じてもいいのだろうか。全てを疑ってしまう自分みたいな存在が、彼の愛の言葉を間に受けても咎められはしないだろうか。
ポロポロと頬を伝う涙を服の袖で拭えば、いつも通りの笑みを浮かべて「恥ずかしい奴ね」とからかう。全てを信じることは出来ないし、やはり疑ってしまうけれど。それでも今は彼の事を素直に信じてみよう。元よりアネルの事は「主従関係」としては信じているのだから、きっと関係が変わってしまったって大丈夫だ。根拠の無い考えだが、何故だか無性にそう思えた。
「.....アネルの帰る場所に、連れてって。さっきの言葉、ちゃんと信じるから。」
差し出された手を再び見つめれば、たっぷり数秒間を開けた後にそういって手を重ねる。もう、逃げるのは終わりにしよう。彼が連れて言ってくれるというなら、自分はその言葉を信じるのみである。
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中】 ( No.58 )
- 日時: 2016/12/29 22:49
- 名前: 咲来 ◆hjAE94JkIU (ID: evPE10Y/)
月無様
【お久しぶりです。まず、長らく返信を放置して申し訳ないです。自分自身色々とありまして中々こちらに顔を出せずにいました。今の現状、長い文を書くことが出来ずいつ返信を返せるか分からない状態です。なので、蹴ってもらっても構いません。そこの所は月無様にお任せ致します。久しぶりの更新がこんな内容で申し訳ありませんでした。】
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中】 ( No.59 )
- 日時: 2017/02/04 23:58
- 名前: 二毛猫桜 (ID: rMtNt.Mc)
【大変遅くなりまして申し訳ありません! しかもまた深夜にお騒がせします……!】
>>55
【帝狩筝鍵/本編】
「はいはい、よろし──ええ……」
盛大にツンデレとやらをかました彼女が、せっかく握った手を派手に叩いて垣根に突っ込んでいくのを見送る。夜中なのに元気な子だなぁと感心半分、呆れ半分で猫のように威嚇する様を見た。
存外乾いた音がして、痛覚も斯くや心も多少痛かった掌をぷらぷらと夜風に冷ます。また難儀な性格の子に声をかけられちまったものだと思う傍ら、この子の言動に余裕のある感想が出てくるあたり気が緩んでいるなと自己を解析した。嗚呼矢張り、つっけんどんな態度でも心の距離感一つ違うかなと。
(駄目だなぁ……寂しいもの嫌いってか? 昔に戻った気分だぜ)
しゅんと肩を落とし、序でに先ほど剣先を持って以来ヒリヒリしたままのもう一つの掌を意識する。脱力して筝鍵にも彼女にも見えない位置に下されたままだが、謙虚に鉄の匂いを含むあたり、薄皮一枚で済まない手当が必要かと心の中で軽く嘆息した。
でもまあ、友達できたからそんなものいいかと思うあたり筝鍵のままである。
暗がりら少し顔を覗かせた彼女は、先生という単語が苦手なのかわからないが盛大に顔を顰めて馬鹿にしたように笑った。そのわかりやすさと変わりようは中々に笑えると彼女は自覚しているんだろうか。筝鍵はよほど笑ってやろうかと思ったが、折角友達になったのにまた白刃に逆戻りは嫌であるらしく、へらへらとした笑顔を崩さずある意味でのポーカーフェイスを保った。
「へえ、晴ちゃんて言うのか……晴ちゃん、晴ちゃん──かはは。なんか、友達の名前呼ぶのって擽ったくて面白いよな。晴ちゃん」
暗がりで綺麗なお辞儀をする彼女──晴の名乗りを受けて、筝鍵はその名前を心行くまで転がした。今迄教え子もいたし、同僚もいたし飲み仲間もいたが、そうか、友達と言うくくりで言えばそう多くない人数であることを思い出す。しかも純粋な人間である友人は片手で足りるくらいだし、須く寿命という抗い難い運命率のせいでもうこの世のどこにもいないだろう。
「友達なぁ……はは」
晴に聞こえない音量でそう呟いて、自分から言い出したくせにそのこそばゆさで首を縮めた。
悪くはない。悪くはないが少し擽ったい。成る程、この感覚が嬉しくてまた性懲りも無く友達が欲しかったのか。
彼女は未だに自分の身分を隠し通せたかも知れない未来について悶々としているらしい。塀の上で脚をバタつかせていた晴は、そろそろ危ないし声をかけておくべきかと考え始めた筝鍵の気遣い虚しく背後の垣根へと倒れていく。しかしけろっと起き上がって木の葉を落とし、また脚を揺する彼女に成る程と強かさを見た。
「深読みお疲れさん? つか気ぃ使ったのオレもだからな。全く、女の子はキレどころが全然わかんねぇ。何年たっても口説くのに神経すり減らすんだからよぉ」
まあ、女に声をかける目的だって色物ではなく酒飲みである。むしろ口説き文句にその気になった女性に、後から酒盛り『だけ』であった事をきつく詰られたことだってあるのだ。そういう意味では不誠実かも知れないが、筝鍵本人としては最初からそのつもりで誘っている。世の中、運命と女性だけはままならないものである。
「てか今頃はって、おかしい子としての認識で君はいいのかよ。いや、十分今だって変わった子だと思ってるけどよ」
そういう意味ではその願い、達成しているぜと心ないことを言った。とりあえず『おかしくない子』は深夜に初対面の男と塀に座って物騒な駆け引きなんかしないしそもそも出歩かない。
晴は筝鍵の当初の目的であった飲み屋の話を引っ張り出して首をこてんと傾けた。筝鍵はその顔をじっと見てしばし考える。
元々自分が何を宣っていたかは忘れていない。仕事終わりの疲労感に任せて煙管を吸い、紫煙と一緒に美人と酒が飲みたいと言った。それは覚えている。だがそれを晴が聞いていたとは思わなかった。ついでにあれをくだらない願望と判じられるとも思わなかった。
マセ餓鬼め、とその提案を、苦笑して彼女の頭ごとノックするように軽く叩いた。
「オレの話聞いてたか? この辺詳しくねぇから店案内してくれって言ったんだよ。オススメの店あったらもうちょっと具体的に君を連行するっての。まあ、君がついてきてくれたかどうかは別として……しかし、そうさな。可愛い女の子が酌してくれるってんなら喜んでついていきたい所なんだが……」
不意に言葉を区切って、筝鍵は嫌な予感がして懐中時計を取り出してぱかりと開いた。
鈍い金色のアンティーク調の底に、質素な文字盤が現在明け方の三時すぎであることを示している。筝鍵のような悪い子は一先ず置いておいて、あと二時間もすれば真面目な団員は目を覚まし始める頃である。
そう、真面目な筝鍵もあと二時間もすれば活動開始なのだ。一服に出たあの零時ならいざ知らず、少女とのやりとりで思った以上に時間を使ってしまったらしい。流石に今からアルコールを入れるわけにもいかない。仮にも医務室長を務める彼が、ほろ酔い気分で処置に当たっていいはずがない。
「今日の所はこれで解散したほうが良さそうだ。いい加減仮眠でも取っとかねぇと先生眠いし、お嬢ちゃん……晴ちゃんだって警察官なら尚更だろう? 友達ができたってだけ覚えておいて、酒盛りはまた明日にしようぜ。なあ、明日もオレはまた此処で一服するから、覚えてたら声かけてくれよ。暇だったらでいいからさ」
あれだけ引き下がっておいて、随分と謙虚な物言いである。それでもそれ以上の提案が思いつかなかった筝鍵は、どうだと問い返して彼女のように首を傾けた。
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中/スレ再開】 ( No.60 )
- 日時: 2017/03/21 01:18
- 名前: 咲来 ◆hjAE94JkIU (ID: evPE10Y/)
月無様、二毛猫桜様
【お久しぶりです。まずは、長らく返信を待たせてしまい申し訳ありません。俺自身スランプに陥っておりまして中文が書けない状態で中々此処に来ることが出来ませんでした。やっと、スランプから抜け出すことが出来たので今更ながらスレを再開させたいと思います。返信については急ぎませんので皆様のペースで返してくださればと思っております。それでは、返信までもう暫く待っていただけると幸いでございます】
二毛猫桜様
【スレを再開させると言ったものの流石に更新がかなり前となりますので、一旦蹴ってやり直すと言うのもありますがどう致しますか?勿論、このまま続行と言うのであれば前の返答から続けさせて頂きますが…。そこの所は流石に1人では決めかねましたので質問させて頂きました。そして、今更ながらイベントを開催させて頂きました。なので、もし参加されるとしたら本編の方は一旦お休みになりますがそれても良いと言うのであれば是非是非参加していただけると嬉しいです!本編を行うか、イベントを行うかは二毛猫桜様に任せますのでご検討ください。最後に、かなり前のレスの返信わざわざ有難うございます。この提案は全然蹴ってもらっても構いませんのでお考え下さい。返信の方お待ちしております】
- Re: 【中文】不思議なサーカス団【募集中/スレ再開】 ( No.61 )
- 日時: 2017/03/19 17:30
- 名前: 月無 (ID: nLPrrFyW)
【お久しぶりでございます、いえいえ大丈夫ですよ。私もスランプで書けなかったので、お気になさらないでくださいませ。
再開の件了解いたしました、お待ちしておりますね。】
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