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- 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中)
- 日時: 2018/08/01 22:04
- 名前: 猫のニャムシー (ID: PrIvPbQU)
東洋を統べし妖の長、「八咫夜光」。
西洋を統べし幻獣の長、「レヴェシムス」。
二人の王はぶつかり合う。
大陸「ネヴィア」の主導権を巡って。
幻獣と、妖。
戦いを制し、大陸を支配するのは、どちらだろうか。
戦いの先に待つのは、
全滅か、勝利か。
希望か、絶望か。
それとも・・・
これは、二つの王国、二つの軍勢による、幻と妖の戦記。
-------------------------------
どうも、猫のニャムシーです!
日常は諦めてしまいましたが、今回は諦めません!
和風×洋風ファンタジー戦闘です!
興味がある方は、ぜひ!
-------------------------------
【目次】
・注意事項 >>1
・世界観 >>2
・用語 >>3
・キャラシ(妖軍)>>4
・キャラシ(幻獣軍)>>5
・キャラシ例(両方)>>13
【シート一覧】
《妖軍》
・長
「八咫夜光」〔八岐大蛇〕(流沢藍蓮さん) >>177
・副長
「鬼沙羅魏 紫苑」〔鬼〕(ろっかさん)>>19
・軍師
「橘 氷牙」〔烏〕(スレ主)
・兵士
「調 烏兎」〔妖怪兎〕(庵徒さん)>>23
「橙沢 陽」〔狼〕(銀色の気まぐれ者さん)>>29
「白玖 天華」〔白狐〕(てんさん)>>39
「白狼 青翔」〔狼男〕(ぺぷしさん)>>49
「黒城 美薙」〔黒蛇〕(ぽるるさん)>>118
「彩麗 優璃」〔猫又〕(Miruraさん)>>237
《幻獣軍》
・長
「レヴェシムス・アスルティオ」〔フェニックス〕(総魔さん)>>17
・副長
「ベノム・ジゼル」〔悪魔〕(ふらら~さん)>>18
・軍師
「ジェミニ・オルトス」〔オルトロス〕(流沢藍蓮さん)>>209
・兵士
「テメレア・リアウィテル」〔水の精霊ウンディーネ〕(スレ主)
「ルーヴァス・ノスフェラート」〔吸血鬼/幻王の側近〕(総魔さん)>>73
「リズィ・メイクアラン」〔ゴーレム〕(ぽるるさん)>>122
「ゼフィール・ヴェントゥス」〔風の精霊シルフ〕(流沢藍蓮さん)>>161
「ミオン・ユリエネ」〔バジリスク〕(スレ主)>>231
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- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.249 )
- 日時: 2018/08/05 16:14
- 名前: mirura@ (ID: PrIvPbQU)
【家の事情で来れず、申し訳ありません!】
「・・・・・・」
王の考えは大体予想出来る。
頼られてこそ、自分から立ち向かってこそ、王であると。
ふと、父の言葉を思い出した優璃は、真面目な顔で溜め息を付いた。
「妖王様・・・今から言う事が気に食わないのであれば、僕を殺して下さい。
僕の父、「彩麗 笠炎」は、貴方を尊敬していました。
しかし同時に、呆れていましたよ。
「王が死んでしまったら国が、残された民がどうなるのかを、あの方は考えているのだろうか」と。
妖王様。貴方が仲間を思う気持ちは良く分かります。
しかし、王であるその命、軽く見られては困りますよ」
優璃の表情が突然変わる。
少し怒りを込めた、鋭い金色の瞳に変わる。
「頼られてこそ・・・・もしそれが真の王ならば、誰だって真の王になっています。
ただ頼られる存在じゃない。仲間を信じ、過ちに立ち向かい、希望と共に皆を輝く未来へ導く。
それでこそ、真の王だと、僕は思います」
「その王が死んだら・・・・国は愚か、妖は滅びますよ?」
【うわぁぁぁぁぁぁ藍蓮さんごめんなさい・・・・
説教みたいになってしまいました・・・・兵士が王に説教するってどういう!?←自分で悩む
嫌だったら蹴って下さい・・・・・】
- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.250 )
- 日時: 2018/08/09 11:00
- 名前: 流沢藍蓮 ◆50xkBNHT6. (ID: Yv1mgiz3)
【大変遅れまして申し訳ございません!
三人分一気に書きます!】
>>247
〈ジェミニ・オルトス〉
〈ジェミニ!〉
ジェミニの中のジェミナイが、鬼気迫った叫びをあげる。感じた殺気、ジェミニの横から。戦闘技術に優れたジェミニは驚異的な反射神経で辛うじてそれをかわすが、代わりに左腕に裂傷を負う。
「くぅ……ッ!」
呻き声をあげてジェミニは一旦大きく後退する。油断なく新たな敵と紫苑に目を光らせながらも傷の様子を素早く確認する。ジェミニの中のジェミナイが、冷静に状況を分析した。
〈傷は軽度。失血死に至る要素もなし。ただし一部が神経にまで達しているため激痛を発す。複雑な傷のため治りは遅い。……ジェミニ、僕が左腕を担当するから、自分は右腕のことばかり考えていればいい。僕が軍師として指示を出すから君はその通りに動いてほしい。さて、と……〉
ジェミニの左腕が勝手に動き出して剣を仕舞うと、ジェミニの服の袖を勝手に千切り取った。それを見たジェミニは右の剣を仕舞い、不器用に傷に包帯代わりの袖を巻く。ジェミニの白い服はまるで包帯そのもののように見える。白い生地に、ジェミニの流した赤い血液がさっと滲んだ。
その間に、ジェミナイは相手の分析を終えていたらしい。
〈新たな敵。黒城美薙。猛毒の黒蛇。君が眠っている時、一度対面したことがあるけれど……。僕とは反りが合わない、残忍でサディスティックな破壊魔。人面獣心。表は普通だけれど裏は危険。要注意人物〉
「そっか、ありがと! 警戒はするに越したことないのね?」
心の声に、ジェミニが直接言葉を発して答えると、そうだよと返答があった。
〈とりあえず、僕はジェミニを傷つけた彼女を許す気はさらさらないけれど。ジェミニ、もしもの場合は僕が残った精神力をかき集めて、直接君を操るか君の力を使うから。そんなことは起こらない方がいい。そんな無理をしたら、今度こそ僕は本当に消えるだろうからね〉
「え……っ?」
そんな言葉を発するジェミナイに、ジェミニは困惑した声をあげた。
でも安心して、と、淡々としたジェミナイの声が、強い力を持ってジェミニの中で、響く。
〈そうさせないのが、君の役目だろう? 全身全霊で自分を守れ。十分時間は稼いだし、テメレアさんももう逃げていることだろう。気にするのは自分だけ。簡単だろう?〉
「……うん!」
ジェミニは、頷いた。頷いて、改めて鋭い目で二人の敵を見つめる。
「かかってきなさいよね! あたしたちは二人で一人! 言っておくけれどその連携の強さは、単なる仲間同士でしかないあなたたちとは桁が違うわよ! あたしたちは半身同士! ジェミナイの首が落とされたって……その心は、あたしの中に残ってる!」
再び構えた二本の剣。燃え上がる赤と青の炎。赤は右、青は左に。ジェミニは右利きでジェミナイは左利きだった、まるでその事実を表すかの様に。
消えない闘志、消えない炎。どこまでも淡々とした氷のジェミナイとは対照的に、ジェミニの存在はまるで炎。しかし彼女は炎、炎であるがゆえに、いつしか自分自身をも焼き焦がしてしまうのだろうか。氷のジェミナイが溶けてしまったのと同じように、いつしか消えてしまうのだろうか。
だが、炎は炎であるがゆえに、消えたとしても、消える寸前の鮮やかな輝きは、誰の記憶にもよく残る。誰も知らないうちに、いつの間にか溶けてしまったジェミナイとは対照的に――。
ジェミニは燃える、炎を燃やす。右の剣に、その赤の双眸に。
「双子座の力――見せてあげるわッ!」
>>248
〈ゼフィール・ヴェントゥス〉
ミオンの言葉に、そうだよとゼフィールは返す。
「あーあ、僕ってば馬鹿、すっごい馬鹿。僕はこの戦場をゲームの一種だって思って、ゲームを楽しむみたいな感覚で戦っていたんだけれど大失敗。あの軍師は本気だったよ。そこで僕は自分の甘さを思い知らされたのさ」
ゼフィールは今でも思い出せる。軍を背負った軍師の、あの覚悟を秘めた強い瞳を。
「でさぁ、僕は彼が僕に喧嘩を吹っかけたって勘違いして軽い気持ちで戦ったら、ご覧のザマさ。だから無様。自分で勘違いして戦って大怪我を負うなんて、そりゃあもう、愚かとしか言いようがない」
面白おかしくゼフィールは語る。その中には自嘲が含まれていて、どこか皮肉げだった。ゼフィールはゼフィールなりに思うところがあるのだ。あの時、過去の記憶に引き摺られなければこんなことにはならなかったのに、と。
ゼフィールは、今は亡き親友を、相棒だった一人の人間のことを思う。
(君は僕を強くしたの? 弱くしたの? 君との日々は無駄ではなかったと僕は思っているけれど、その結果、こうなってしまったの?)
感情を知らなかったゼフィールは、「彼」と出会うことで感情を知った。「彼」はゼフィールを確実に変えたけれど、感情を知らないことによる強さも奪っていった。
「彼」は優しかったが、同時に残酷でもあったのだと、「彼」亡き今、ゼフィールにはわかる。
「ま、要約すればそんな話。ん……確かこっちの軍師が戦ってるって、風が教えてくれたけど。加勢に行った方がいいんじゃないかな? 僕は……そうだね、まだ少し、休むよ。でも後で必ず行くからさ。テメレアの水の魔法はすごいなぁ、かなり、よくなってきているよ」
ゼフィールは大きく首を振って過去を振り棄てると、そう、無理に笑顔を浮かべた。
>>249
〈八咫夜光〉
優璃の言葉に、夜光は目を見開く。
「残された民が……どうなるか、だと……?」
夜光はそれまで考えたことがなかった。この戦場にあっては「今」を生きることの方が重要で、夜光はそのために動いてきた。
盲点。
なんと、愚かな。
怒りのこもった金色の目を見て、夜光は己の愚かさを知った。
夜光は自身が強かったから、強いという自覚があったから、大して自分を顧みずに自ら進んで傷付いた。そのことによって悲しむ者が、心を痛める者がいるとは知らずに。夜光は自分が王たらんとするためだけに、自己満足のためだけに、動いていたに他ならない。そんな王、果たして王と言えるのだろうか? 「国のため」を大義名分として掲げていた夜光。しかしその真実は、「自分のため」に他ならないのではないか? 夜光はそう思った、思ってしまった。
今、夜光をいさめてくれる軍師は大怪我をしていて動けない。そしていさめる者なくば、夜光は勝手に皆の犠牲になろうとして勝手に死んでしまう。
残された民がどうなるかなんて、一切関係なしに。
夜光は笑った。乾いた声で、ハハハと笑った。
「俺は……愚か、だったのだ、な……」
ようやく、彼は気づいたのだ。
「俺の目指し、て、いた……『王』は……戦場で散る、短命、の……英雄と、同じようなもの、だった。英雄、は……国を治めない、から……散っても構わな、い、のかも……しれないが……王の役目は、戦の後も、続くのだな」
盲点。何という愚かさ、自己中心。
ようやく、気付いた。
夜光は決意を固める。
「ならば……俺は、王として命ずる、優璃」
その目に宿ったのは、王者の風格。
「副長を、助けに行け」
自分はしばし休むから、と彼は言った。
「紫苑は……今、不安定だ。誰か、が……サポートに行く必要が、ある」
言って、彼はその身を巨大な八岐大蛇に変えた。その姿はあまりにも巨大で、それで全身透き通っていて半透明で、向こうの景色が彼越しに見える。それでも彼はそこに存在していた、確かに存在していた。彼は皆の邪魔にならないように、そのあまりに巨大な身体を、しばらく別の次元に避難させているだけなのだ。
どこからか、大地からか、天空からか、それても目の前の半透明の大蛇からか、重く深い、遠雷のような響きが発せられる。
『行け、優璃』
全ての物語が、ジェミニと紫苑の戦っている場所に、集束しつつあった。
【一人の話で約1000文字書いたんです、これで留守にしていた分は取り返せるでしょう(と、願いたい)】
- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.251 )
- 日時: 2018/08/09 22:41
- 名前: mirura@ (ID: PrIvPbQU)
【あ、藍蓮さん凄い・・・・
そう言えば、助けに行けと言うことは加勢ですよね?
それって、ジェミニちゃん、三人を相手するとか・・・?
んー、でもスレ主さんのミオンちゃんも恐らく来そうですね・・・・そっちに絡んでも良いでしょうか?
取り敢えず、加勢はします!】
半透明の八岐大蛇となった妖王を見て、優璃はふっと微笑んだ。
分かってくれた事に安心して。
あの時、分かってもらえなかったらどうしようかと心配だった。
妖王が気にくわないを理由に命を奪う様な者でない事は知っていた。
ただ、何を言っても己を突き通そうとする気がして、不安だったのだ。
王者の風格を宿したあの瞳。
優璃には、決意を持った様に見えた。
ただ命を散らすのでは無い。国の未来を背負って輝く。
きっと、少しは変わってくれるであろう。
御父様、貴方の言葉はしっかり伝わりましたよ。
心の中で亡き父に伝え、再び妖王と目を合わせる。
「力の限り、仲間を支えてみせます!」
希望の光を宿した金色の瞳と、気を感じさせる言葉。
妖王に誓う事を示す、決意。
思いを胸に、優璃は戦場を駆け、副長の所へ向かう。
三毛の猫又からは、透き通った黒布がたなびいていた。
- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.252 )
- 日時: 2018/08/13 11:47
- 名前: 猫のニャムシー (ID: smJvEfUn)
【わあああああああああごめんなさい遅れましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
ジェミニにとって不利過ぎるのでミオン絡み良いですよ!】
ゼフィールの傷を見るに、妖軍の軍師がどれ程の実力を持っていたかが伺える。
ここまで傷を負わせる程、本気だったのか。
一体、何で本気になったのだろうか。
軽い気持ちで戦ったゼフィールへの憤りか、
仲間への指示や援護で必死だったのか。
どっちにしろ、負けられなかったのだろう。軍師として。
どこまでも皮肉げに言うゼフィールを見て少し心配したが、次の言葉で驚いた。
「軍師が・・・・?」
オルトロスの軍師が戦っているのか。
軍師を放っておく事は出来ない。王の命令は聞かなくても、大切な仲間は守る。
守った先に、平和が無くても。
どんなに頑張っても、命を張っても、
バジリスクは恐れられる。
恐れられる事が無くなるなんて、これっぽっちも思っていない。
でも、仲間は守る。自分の事を理由に、見捨てない。
「・・・・行ってくるね」
ゼフィールに一言告げて、ミオンは走り出した。
走っていると、周りの兵士に支えられて自軍へとやって来た兵士を見つけた。
片腕等を水で代わりを成している兵士。
「・・・・・テメレア」
「・・・ミオン?
ミオン・・・私は、もう戦えません・・・・負傷が大き過ぎて・・・・」
「大丈夫・・・・テメレアの分も戦うから・・・・」
失っていない右手をそっと握ると、軍師を探して戦場に飛び込んだ。
【久々にテメレア出しました。
結構久々・・・・】
- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.253 )
- 日時: 2018/08/19 18:03
- 名前: ぽるる (ID: xlcSC1ua)
>>250
「あら、全身を引き裂くつもりでしたのに・・・ふふっ」
美薙は扇を振り下ろした手に手応えを感じ、ニヤリと笑った。
こうして戦っている時が一番喜びを感じられた。腕に残る僅かに肉を裂いた感触がより鮮明に喜びを感じさせる。
芸者として自分の舞が称賛された時、いやそれ以上だ。
致命傷を避けられつつ距離を取られたのは驚かされたが、それすらの楽しく思えてくる。
相手に負わせた傷は左腕の裂傷。まだまだ決定打とは言えないが、それなら少しづつ弱らせていく楽しみが増える。
美薙の思考を遮るように相対するジェミニが構える。剣から燃え上がった炎の熱が伝わり皮膚がじりじりと焼けるような痛みを感じる。
だが美薙は怯まなかった。それどころか口元には嬉しそうな笑みが浮かんでいた。
その笑みを隠すように扇をそっと口元に寄せる。
そして、舌を扇にゆっくりと這わせる。
仕込まれている刃に美薙の毒が染み渡った。
「犬らしく尻尾を巻いて逃げれば良かったと後悔させてあげますわ」
そう言うと同時に扇を横薙ぎにする。
すると、ふわりと風が巻き起こる。
扇の毒が風に乗り、ジェミニへ降りかかる。
- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.254 )
- 日時: 2018/08/19 20:26
- 名前: 猫のニャムシー (ID: jx1peQyr)
【ニャムシー、久々の帰宅!
お久しぶりです!久しく会えてうれしいです!】
戦場を、ただひたすらに駆ける。
軍師は、何処にいる?
飛んでくる矢を、降り下ろされる剣を、幻の様にすり抜ける。
駆けながら目隠しで覆われた目を静かに閉じて、意識を集中させた。
聞こえてくる音が透き通り、少し遅く感じる。
ミオンが遅くなったのではない。周りが遅くなった。
いや、違う。
時は遅くなんかなっていない。
流れる時の一秒一秒を、読んでいるだけの事だ。
軍師の声が、微かに聞こえた。
表からは分からないが、ミオンは目隠しの布の奥で、確かに目を開いた。
軍師の位置を、「読み取った」のだ。
その位置へ、ただひたすらに走った。
心の目の視界に、確かに軍師を捉える。
二人の兵士と相手をしているのかと戦況を理解したが、直後、背中に寒気を感じた。
自分に危険が迫った時の寒気とは違う。嫌な予感の時の寒気だ。
心の目を、しっかり凝らす。
一人の兵士が薙いだ扇から、異様な物を感じる。
あれは、風・・・違う。
「毒」。
そう分かった瞬間、無意識に怒りが込み上げた。
私の仲間を、傷付ける奴等は。
ユルサナイ。
そう、叫んだ筈だった。
しかし、
喉から出たのは、とてつもない轟音で響く、蛇の威嚇声だった。
ビリビリと空気を震わせ、異様な物が消し飛ぶ。
無意識に誠の姿へ成っていたのだろう。
高く持ち上げられた短い前足が、地響きと共に地に付く。
広げられた冠羽を閉じると、メキメキと音を立てて、普段のミオンへと戻る。
下げていた顔を、ゆっくり上げる。目隠しで目を覆われた顔がゆっくり上がる。
「・・・私は、孤独なバジリスク・・・
たとえ孤独でも・・・仲間は、守る」
【今まで来れなかったのをミオンちゃんで書きました!
毒、飛ばしちゃってごめんなさい・・・】
- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.255 )
- 日時: 2018/08/24 09:37
- 名前: 流沢藍蓮 ◆50xkBNHT6. (ID: Yv1mgiz3)
【大変遅れまして申し訳ございませんッ!】
〈ジェミニ・オルトス〉
飛んできた、謎の風。〈毒だ〉ジェミニの中のジェミナイが言った。
〈敵の得意なこと。厄介。毒は物理攻撃と違って避けられない〉
しかも目に見えない。そして風さえ吹けば、それはあっという間に対象を侵食し、知らぬ間に殺す。物理攻撃や魔法攻撃ならば対処のしようもあったのかもしれない。しかし毒は毒だけは別格だった。
ジェミニの中に、珍しく冷静さを失い焦るジェミナイの感情が感じられた。いつも冷静だったジェミナイ。彼が冷静でいてくれればこそ、ジェミニもまた平静でいられるのに。「理性」が平常心を失う。ならば「感情」の動揺は言わずもがなである。
ジェミニは必死で叫んだ。
「ちょ、お願い、ジェミナイ、落ち着いて!?」
そうしなければ、ジェミニはまともに戦えないのに。
ジェミニの混乱がいよいよ深くなってきた時、
声がした。
声がした、から。
その声は、自分に向かって飛んでくる不吉の塊を、目に見えぬ不吉の塊を、吹き飛ばした。
ジェミニはその目に、そんな奇跡を起こしてくれた本人の姿を捉える。
一瞬だけ見えた本当の姿。〈目を見るな〉ジェミナイの声に顔を伏せたけれど、あれは、あの姿は。
「……ミオン?」
怒りに燃えるバシリスクが、ジェミニを守るように立っていた。
ジェミニは思わず呟いた。
「来てくれたんだ……」
- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.256 )
- 日時: 2018/08/24 15:16
- 名前: 猫のニャムシー (ID: o9Kdsd73)
【ニャムシー帰宅!お久しぶりです!】
ふーっとため息をついて、元に戻った自分の手を見る。
開いたり閉じたりした後、しっかり前を向いた。
いや・・・目隠しをしているんだ。正確には顔を向けたが正しい。
「・・・・・軍師は、仲間だから・・・
護るべき人だから・・・」
怒りのこもった声色で、二人の妖に言う。
バジリスクは無差別に嫌われる。
死の瞳とおぞましき存在を恐れ、皆が嫌う。
たとえ誰に嫌われようと、
全ての者に嫌われようと、
怒りに燃えるバジリスクは、守るべき人達を守る。
「・・・殺させないから」
静かに、素早く、どす黒い剣を鞘から抜く。
そして、剣先を前に構える。
「・・・殺すなら・・・私を殺してからにしてよ」
軍師。
軍師に刃が向かないように。
私は、自らを犠牲にする気で戦おう。
兵士が減り、戦いが終わっても、再びこの戦は起こる。
主導権を巡る、永遠の戦い。
終わる事のない戦い。
でも、この一瞬だけでいいから。
今だけで良いから。
護らせてほしい。
- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.257 )
- 日時: 2018/09/01 18:31
- 名前: ぽるる (ID: xlcSC1ua)
>>256
【すいません、遅くなりました!】
「なっ・・・!?」
美薙の目が大きく見開かれる。威嚇声が響いたかと思うと、放った毒が全て吹き飛ばされた。
毒で動きを封じ、じわじわと痛めつける算段だったのだが・・・一番の楽しみはおあづけになってしまった。
どうやら容易く思い通りになってはくれない相手らしい。
邪魔された恨みを込めて、威嚇声の主をギロリと睨みつける。
坊主憎けりゃ袈裟まで・・・というやつなのか、目隠しが妙に気に触った。
視覚無しで勝てるという挑発なのか、隠すほどの大層な何かがあるのか・・・
どちらにせよ、全ての実力を出し切っていないのは確かだ。
ミオンの言葉を受け美薙の矛先は完全にミオンの方へ向いた。
「いいでしょう、ならば貴方から仕留めて差し上げます!」
毒は先程のように対処されてしまう。
毒以外の手段でやるしかない。
美薙は扇をブーメランのように投げ、同時に走り出す。
不気味な風切り音を鳴らしながら扇がミオンの首元目掛けて飛んでいく。
それ追うように美薙が一直線に疾走し、掌底をミオンの心臓に向かって放った。
- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.258 )
- 日時: 2018/09/08 23:07
- 名前: 猫のニャムシー (ID: KNtP0BV.)
【ああああああ遅れて申し訳ありませんっ!!!
ほんっとうに申し訳ありません!
帰宅が遅れてしまい申し訳ないです……】
期待通り、こっちに狙いを付けてくれた。
これで、軍師の負担も減るだろう。
ふと、妖軍の後衛を見ると一匹の妖が走って来るのが、心の目に見えた。
加勢か。どうやら一筋縄ではいかないらしい。
妖が投げた物を、持っている剣で弾く。
斬る勢いで振るったが、予想以上に硬い。無理に斬らず、弾くので充分だった。
そして妖に視線を戻すと、瞬時に心臓の前で腕を交差させた。
勢いよく放たれた掌底が交差した腕に当たり、大きく後ろに弾かれる。
バク宙の様に体をしならせ、手で着地し体勢を整える。
この妖は、ただの兵士じゃない。
掌底によって鈍い痛みを感じて、思う。
しかし、容赦なんかしない。
守るべき者の為ならば。
嫌われる魂なんて、消えても問題ない。
むしろ、消えるべきなのかもしれない。
敵にも、味方にも恐れられ、嫌われるバジリスクなんて。
目隠しをしていない人間の姿を、顔を見て話してくれる者なんていないから。
嫌われる位なら、
この、戦場と化した平原で消えてしまいたいから。
命なんて、惜しくなかった。
どす黒い剣を宙に放り投げると同時に、弓筒から矢を一本取り出し、瞬時に弓で放つ。
先端でどす黒い炎が燃える矢が、空間を裂くように飛ぶ。
そして落ちてきた剣を手に取ると矢を追うように妖に向かって走り、斬りかかった。
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