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小中高大一貫“夜明学園”! 終了
日時: 2021/02/13 22:50
名前: スノードロップ ◆U9PZuyjpOk (ID: rCT1hmto)

閲覧のみです

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Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.253 )
日時: 2020/07/02 19:47
名前: 待雪草 ◆U9PZuyjpOk (ID: rCT1hmto)
参照: http:www.kakiko.info/profiles/index.cgi

朝日「…………。」
夕夜「………朝日、行こ。」

オレは朝日の腕を掴み、学長室を出た。
父さんが何かを言おうとしていたが。



バタン



夕夜「くそっ!」

腹が立ち、新設の校舎の大理石の壁を思いっきり蹴り、殴った。

朝日「夕夜………!」
夕夜「なんなんだよ!最低じゃねぇか!今までオレたちは、何のために生きてきたんだ!オレ達の存在意義が、オレにはわかんねぇ!生まれてこなけりゃ、先輩達に会わなけりゃ、こんなこと、知らなくて済んだのに!」
朝日「夕夜、なんでそんなに…………」

視界が滲む。顔が火照る。泣いている。

夕夜「馬鹿だよな!あんな父さんから生まれたオレは!なんでだよ………!生きてることさえが辛い!母さんに悪いけど、オレはもう楽になりてぇよ…………」
朝日「………夕夜、まさか…………」
夕夜「…………死にてぇ……………」

か細い声が、廊下に響いた。

Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.254 )
日時: 2020/07/03 18:27
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

学長「もう、……何が何だかわからないよ………助けてくれ、美月」
多分、彼女は、優しい彼女は。
こんな僕にも慈悲を掛けて手を差し伸べてくれるだろう。


美月『貴方、頑張って――――私の分にでもあの子達を宜し、くね』


死に間際、そんなことを言われた。
やっぱり、美月にしかできない。
僕には不可能なんだ。
学長「美月ぃいいい……ッ」


 * * *

百瀬「………歌でも歌おうか、そうだ、あそこに行こう」
あの屋上で。
父さんが初めてギターを持って弾いてくれた街を眺めることが出来るあの場所に。
頬に伝った涙を手の甲で拭う。
もう、迷わない。
私は反抗していく。
自分の道を進む。
―――――――千早と一緒に。


 * * *

千早「百……ってば、電話にも出ないで……岡ちゃん、どうしよう……百の事がわかんないよ」
凛太朗「百瀬さんも悩むことはあります、千早さんは待ってあげたら良いんじゃないですか、人が待ってくれているだけで人っていうものは安心するものですよ」
千早「そっか……うん、百があたしの事を待ってくれたようにあたしも笑顔で待ってる!!」
凛太朗「はい、やっぱり、お二方は仲良くしていてくださいね」
千早「ニコイチだもん!!!」
凛太朗「言葉の意味は解りませんが……ニコイチ、素敵な言葉ですね」
千早「えー、知らないの?岡ちゃんってば時代遅れ~」
凛太朗「アハハ、、よく言われます……」




Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.255 )
日時: 2020/07/03 18:40
名前: 待雪草 ◆U9PZuyjpOk (ID: rCT1hmto)
参照: http:www.kakiko.info/profiles/index.cgi

朝日「ダメっ!」
夕夜「オレの人生は、お前が決めるんじゃねぇ。オレが決めるんだぜ。」
朝日「そこだけは適用外!馬鹿なこと言わないでよ!」

Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.256 )
日時: 2020/07/04 14:16
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

百瀬「断ち切るしかないだろう……こんな思い、抱いて生きるなんてできるわけないだろう」
母の想いを知って勢いで作ったこの曲。
一人の時によく歌う。
百瀬「信じることしか知らない瞳に戻れたらなんといいか、どんなに救いになるか、歌う事を極めるしかないだろう、こんな思い、知ってしまったら」
衝動的に涙が溢れてくる。
泣いても歌を止めようとはしない。
百瀬「断ち切るしかないだろう、後戻りなんて出来ないからやりきるしかないんだろう。黒い気持ちと手を繋いだって構わない」
ギターを弾く。
冷たい風が頬に触れてくる。
百瀬「ほら、極めるしかないんだろう。かけ違えてたボタンも何もかも元通りなんて出来ないけど証明して見せるんだ、強い気持ちで立ち続けることだけが美しい未来へ繋がると!!!」

誰かの足音が響いた。
私は涙で視界が歪むほど泣いていた。
――――――誰?

Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.257 )
日時: 2020/07/04 16:34
名前: 待雪草 ◆U9PZuyjpOk (ID: rCT1hmto)
参照: http:www.kakiko.info/profiles/index.cgi

夕夜「…………!」

百瀬先輩が、泣いていた。

百瀬「夕、夜くん………」
夕夜「……………。」
朝日「ちょっ、夕夜!待ってよ!」

Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.258 )
日時: 2020/07/05 14:14
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

追いかけようとする朝日ちゃんを見つめ、微笑む。
 

   『ごめんね』


口パクで言って、私は夕夜君を追いかける。
多分、電話の会話を聞いたんだろう。
本当はこの後輩たちの事が嫌いだ。
だけど。
それ以上に可哀想に想う。
この運命を巡り合わせを。
もし、母さんの子供じゃなければ、もし、母さんと美月さんがバンドを組んでいなくて他人だったら。
どんなに良いことなら。
嬉しい。
――――――嗚呼、皮肉な神様。
どうしてこんな悪戯をするの。
意地悪な悪戯を。
百瀬「夕夜君!!」

Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.259 )
日時: 2020/07/05 16:14
名前: 待雪草 ◆U9PZuyjpOk (ID: rCT1hmto)
参照: http:www.kakiko.info/profiles/index.cgi

夕夜「…………。」

此処は学園内で一番高い運営館の屋上。
そんな場所で追いつかれてしまった。

数学的には、計算に狂いはなかった。
少なくとも先輩の足では追い付けないはずだった。
でも、それを超えた。つまり…………


力任せ。

Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.260 )
日時: 2020/07/06 17:53
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)

百瀬「やっぱり、聞いてたんだ……」
少しばかり上がる息を落ち着かせる。
涙は追いかけているときにも流れた。
悲しい運命。
皮肉なことに出会ってしまった三人。
百瀬「夕夜君。君は、知ってどうするの?後悔するの、私から避けるの?何をしたいの、ただ逃げてるだけじゃわからない」
夕夜君は苦虫を嚙み潰したような顔になる。
悔しそうに眉をゆがませて。
ごめん、ここで引く気はない。
―――――歳の差っていうやつだよ。君は幼すぎる、強がっていても心は弱い。幼い。
百瀬「君の逃げ出す行動は父親と同じだよ、少なくとも朝日ちゃんは私を見ても逃げ出すことはなかった、最後まで私の母と戦ったように、向き合ったように。貴方は父親のようにずる賢い脳を回転させ、逃げ続けるの?」
ここで引いたら君はきっと、ずっと、負い目を感じるでしょ。
―――――なら、私が悪役になる。これからのこの子の人生を汚したくはない。過去の両親の恋のことで。狂った愛のせいで。
百瀬「答えて、いつも朝日ちゃんのことを馬鹿だとか大人ぶっているくせにここでは子供ぶるの?」
追い詰める。
さあ、反抗してきて。
大丈夫、どんなことでも受け止めてあげる。

Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.261 )
日時: 2020/07/06 18:22
名前: 待雪草 ◆U9PZuyjpOk (ID: rCT1hmto)
参照: http:www.kakiko.info/profiles/index.cgi

夕夜「…………子供ぶってねぇ。先輩から見たら、オレはたしかに子供。まだ小学6年生。だけど、初等部では一番上。先輩ヅラばっかしてた。」

今までの行動が全て、意味のなかったような感じがする。

夕夜「でも、あの事実は、最っ低だ…………!」

あんなの、オレの知る父さんじゃ、ない。
でも、本当なら…………。

Re: 小中高大一貫“夜明学園”!《途中参加OK!》 ( No.262 )
日時: 2020/07/06 18:27
名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

百瀬「貴方はまだ、幼い。幼い分だけ考えることが幼稚、ありきたりなこと。でも歳を重ねている私は………それ以上の事を考えてしまう」
夕夜「っ」
言葉の意味が分かったようで目を見開く。
いつ壊れてもおかしくない家庭の中でもし、もし、あの人がうちの母に手を差し伸べて母が受け取ったら?
父さんと別れてしまったら?
そういうことを考える。
百瀬「私は君が嫌い。その君のお父さんとほとんど同じ考えをしている、逃げたらいいって。逃げて女たちに解決させた、うちの母は好きなバンドも裁縫も出来なくなった。やる意味もないと言った。赤白帽の縫い付けだって自分でした私の気持ちがわかる?」
夕夜「ッ!!」
ほら、ほら。
反抗してきて。
私の言い分には反論がないの?
そうすれば、お互いを嫌っているから少しは楽になれる。
好きになりかけていた自分をバッサリと切れる。
早く。
過去という鳥かごの中にいる私を、楽にさせて。


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