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- 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】
- 日時: 2020/07/17 16:58
- 名前: 灘風 (ID: 7ikYb8tc)
『恋は盲目で、恋人たちは恋人が犯す小さな失敗が見えなくなる』シェイクスピア
キャラクターリクエスト(『この様なキャラクターを追加して欲しい』等)も募集しています
>>1
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- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.52 )
- 日時: 2020/07/29 21:36
- 名前: 火某 (ID: 6tDnREag)
>>50
差し出された資料を前に一度二度目を瞬いた。多分結構な間抜けヅラを晒したことだろう。
取ろうとしていた資料がまとめられていて、手が宙を泳いだところで「少しは手伝っても良いだろ」と気恥ずかしげに言うイワンに漸く思考が繋がった。
マロン「あっありがと……じゃない。失礼、恐れ入ります!」
純粋な親切というものを前に、予想以上に戸惑う自分に更に戸惑う。
マロンの知る酔っ払いの来客というのは、もっとこう、面倒くさくて横暴でにくたらしい感じだ。そしてこんな辺鄙で怪しい何でも屋を頼る人間は大概何かしら問題がある。
マロン「育ちが良い……いや、嫌味っぽいな。優しいって言う方が適切なのか……?」
珍しい、と思う。
自分が真っ当な人生……獣人生を送っていなかったから余計だろう。イワンという人間は、きっと、立派な庇護者に良い教えを受けて育った人だ。
こういう相手をなんと形容したら良いものか。小さくブツブツと呟きながらまとめてもらった資料を受け取る。……考え事をしていたからか、指がイワンの手に触れて慌てて一度手を引いてから資料を掴み直した。
マロン「っと、ははは……失礼。ええと、イワンさん、手が大きいですね!」
資料を受け取りまとめ直しながら照れ隠しにそう笑った。
珍しい気まずさを感じる。タクシーまだか、と視線を僅かに泳がせた。
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.53 )
- 日時: 2020/07/31 12:24
- 名前: 灘風 (ID: I4LRt51s)
>>51
背後から聞こえた「何も無い」という呟く声。何事かと聞きたいが、きっと彼女にとってはパンドラの箱のようなものなのだろうと好奇心と不安な心をぐっと抑える
ふと後ろを見れば自分から離れないようにと忙しなく歩く彼女の姿が見えた。しまった、少し歩くのが早すぎたか
少しずつ、歩く速さを落としていく。彼女にとって鈍すぎず、速過ぎないように
>>52
ブツブツと何かを呟いたり、猫が前足て水をつつくように自分の手に触れては手を引っこめる彼女の行動に思わず首を傾げる
照れ隠しか、自分の手が大きいと笑う彼女の視線が泳いでいた
イワン「まあ、小さい頃からばあちゃんの荷物運んだり力仕事ばかりしていたからな」
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.54 )
- 日時: 2020/07/31 15:12
- 名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)
>>54
シェリル「あのっ………ここで大丈夫です、暗くなってきましたし……」
辺りは真っ暗だった。
彼を追い返すような言い方になってしまったがせめても願いだ。
家を見られたくはない。
彼をあんな風に扱う人間と同じにされたくはない。
お願い、帰って。
シェリル「そ、それでは……ッ」
そそくさと逃げるように踵を返す。
涙があふれ出てくる。
自分から別れようとしたのに、どうして?
パシッと誰かが私の腕を強引に引く。
必然的に前を向くようになり、髪と同時に涙が宙を舞う。
ペルラン「シェリル……っ」
初めて名前を呼ばれた。
嗚呼、その声で呼ばないで。
その瞳に私を映さないで。
貴方が好きなの、大好きなの、愛してる。
この気持ちが膨らんでしまう、そうなれば彼のように、貴方は私を愛してくれなくなる。
愛して。愛おしいよ愛してる。
そんな会話をしてみたい、愛して。
今の私は誰も信じられないの、誰か、私に愛を与えて。
シェリル「う……ッッ」
彼は泣きじゃくって眼で訴えかける私をまっすぐに見つめる。
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.55 )
- 日時: 2020/08/01 21:15
- 名前: 火某 (ID: cvsyGb8i)
>>53
ここが戦場であったならば心の中に起きた小波などすぐに平定できるというのに。
何故だが妙なざわめきがおさまらない。なんだこれ。
不思議そうに首を傾げられてしまいそらした視線が戻せない。かと言っていつまでも窓を見ているわけにも行かず、苦し紛れに話題を出したイワンの手へと視線を走らせた。
マロン「おばあさまのお手伝い……ですか」
力仕事をしてきたから、という。
父母ではなく祖母。血縁的には少し遠い。
マロン「家族仲が宜しいんですね、素敵です」
本心からそう言って頷いた。自分にないものはすべからく羨ましく美しく映るものだ。
……とはいえ、ハウスクリーニングを依頼してきたことを考えると現在は別居……或いは。まあ、今のご時世珍しくもないことだ。
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.56 )
- 日時: 2020/08/01 23:23
- 名前: 灘風 (ID: z5NfRYAW)
>>54
何故、彼女の手を取ったのか。彼女の名を呼んだのか。自分にも理解できない
ボロボロと涙を流す彼女の目に映るのは、何かに対する『恐怖』だった
どうするべきかと、ぐちゃぐちゃになる思考の中から必死に解決策を手繰り寄せていると『一つだけ』ある方法が浮かび上がった
ペルラン「大丈夫だ。気をしっかり持て」
頭の奥底に薄らと残る記憶
顔も名も思い出せない女性が嘗て幼い自分にしてくれた様に、彼女の頭を撫でる
少しでも、彼女の表情が晴れるように願うしか無い
>>55
イワン「そうでも無ぇよ。…唯、ばあちゃんが人一倍誠実だっただけだ」
家族仲が良いと褒める少女の声に嫌な記憶がじわりと脳裏に滲む
『全く、疫病神みたいな子よね。あの子のせいで姉さんも義兄さんも死んだに違いないわ』
『息子と一緒に死んでくれれば良かったものを。おかげで遺産が減ったじゃないか』
自分が少し姿を消せば大人達は口々に陰口
『母さんが言ってたぞ!お前は『やくびょうがみ』だって!』
『どうせお前が叔父さんと叔母さんを殺したんだろう。人殺しが』
従兄弟からは心無い罵声
今思えば、親が親なら子も子。と言えるのだろう
顔を合わせれば『いい会社で働いているんだから仕送りをしろ』『両親の次は祖母か』『ばあちゃんを丸め込んで遺産を盗んだ詐欺師』と口を揃えて金金金と意地汚い奴らだ
思い返しただけでも腹が立つ
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.57 )
- 日時: 2020/08/02 18:17
- 名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
>>56
シェリル「ぁ……」
頭を撫でられる。自然と涙が止まっていて彼に抱きついてしまっていた。
重なる。
あの人に。
シェリル「…………っお願い…………姉さんじゃなくて…………私を見て…………愛して下さい…………!!」
あの人が戸惑っている。
いつだってそうよ、あの人は姉さんを好きになるの。
苦しい。
愛して、誰か、私に愛を与えて…………!
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.58 )
- 日時: 2020/08/03 08:41
- 名前: 火某 (ID: cvsyGb8i)
>>56
マロン「……善い、おばあさまだったのですね」
微かに滲んだ懐古のような柔らかい雰囲気は、ぴんと糸を張り詰めてしまう。
それに怯みはしないが、少し残念だ。
家族仲が良いと云えば違うと答え、祖母が人一倍誠実だったと言う。つまり親兄弟とは良好ではなく、そして祖母もまた親愛ではなく、誠実を以って自分を庇護していたのだということだろう。
……怒りは悲しみの発露に似ていると言ったのは何時の知り合いだっただろうか。小さく息を吐いた。
マロン「……この短い時間でも分かるほど、貴方はおばあさまを愛してるし、おばあさまは貴方を愛してた」
イワンのちょっとした仕草や態度で分かる。きちんとした教育を与えられている。
こんな、女が己を売る場所でやってる阿漕な商売だ。
望まない子供を抱えた女が飛び込んできたこともある。
愛せない育てられない子供をより適切な施設や里親へ送り出すことが、生まれた命への誠実さだと声を震わせた女がいた。
……折角愛してるのに、愛されてるのに。それを悲しみで曇らせたまま目を逸らすなんて。胸に渦巻くのは憐れみではなく、妬ましさだろうか、羨望だろうか。
マロン「家族は血のつながりをさすものではありません。……大丈夫ですよ、胸を張ってくださいな。あなたは、あなたの“家族”と良好だったんです」
一生忘れられない程の、揺り籠のような親愛。
マロン「……あ、いや。出過ぎたことを言いましたね。ごめんなさい、身内の一人も居ない侘しい小娘の戯言なので聞き流して頂いて結構なのですが」
言い切ってからはたと気付き帽子を引き下げ目元を隠す。怒らせたかもしれない。人間の事情も情緒も分かりきってないのに何を言ってるのか自分は!
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.59 )
- 日時: 2020/08/03 23:05
- 名前: 灘風 (ID: hdgWBP0m)
>>57
ペルラン「……っ!?」
『姉ではなく自分を』?彼女は何を言っている?まさか、誰かと間違えているのか?
『このまま抱きしめて慰めてあげたい』
『自分と彼を重ねて見るな。俺を見てほしい』
ふたつの思考が攪拌されどろりと溶けてしまいそうだ。自分がどうすればいいのか分からない
>>58
親族に言われるまま、無意識の内に自分に言い聞かせていたのかもしれない
『あの時当たり前のように家を出たから』
『ちゃんと親孝行しなかったから』
イワン「そうか。でもまあ、ありがとうな」
気がついたら礼を言っていた。自分でも何をしているのか、何についての礼なのかは分からない
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.60 )
- 日時: 2020/08/04 16:21
- 名前: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (ID: w1UoqX1L)
>>58
シェリル「苦しいんですッッ…………貴方が好きなのに私のほうを向かないから……大好きです……
分かって下さい……ッッ!!」
違う。
あの人のことは忘れた。
姉さんと付き合って順調に結婚するあの人なんか。
自分に自信が持てない。
それを打ち破ろうとしてくれたのは誰?
何も話していないのに私を守ってくれたのは誰?
好きな人は誰?
あの人のことは好きじゃない、そうだ。
夜空に慌てふためく“彼”が見える。
―――――――嗚呼、彼だ―――――――。
私があの人以上に、あの人よりも大好きで愛してほしい人物。
彼以外に存在しない、私の中には彼しかいないの。
シェリル「………違う。私は貴方のことが好きじゃない……」
霧が晴れたように視界がきらめく。
頬に手を伸ばす。
彼の肌が手に吸い付くように離れない。
シェリル「ペルランさん………貴方の事が出逢ってから大好きでした。貴方に愛してほしい、好きなんです……もう、誰にも奪われたくはない………ッッ!!!」
涙がほろり、と音を出しながら伝う。
大好きなんだ。
自分を顧みず誰かを助ける貴方が。
誰かが傷つくとしゅんと項垂れる貴方が。
無口で無愛想な貴方が。
―――――――大好きなんだ。
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.61 )
- 日時: 2020/08/05 07:59
- 名前: 火某 (ID: cvsyGb8i)
>>59
引き下げた帽子からチラと目を覗かせる。
ありがとう、と言われたなら怒ってはいない。だが、なんだかんだ熱く語ってしまった気がして気恥ずかしい。
帽子の中の耳がペタリとへたりこむのを感覚で感じる。
マロン「どういたしまして……」
しかしまあ、慰めになったのはなによりである。前向きになろう前向きに。
所在がなくなり、何気なさを装って窓のそばへ近づき事務所の前を見下ろすと、図ったように一台、会社の名前を灯したが幅を寄せて停車する。
マロン「あ。タクシー、来ましたよ!」
窓ガラス越しにイワンを見ながらいつもの調子を取り戻させた声を上げた。
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