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百合合作小説(完結しています)
日時: 2020/01/15 12:18
名前: 桜庭 優 (ID: e2TPmAz7)

皆さんで百合の小説を合作してみませんか?
お題は、話合って決めたいと思います
皆さんの参加をお待ちしています

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Re: 皆で百合の小説を合作。一話完成です ( No.134 )
日時: 2016/05/24 18:51
名前: 桜庭 優 (ID: FrryO986)

「ですから乃愛ちゃんは、勇気だして自分の気持ちに素直になってください。」

さくらちゃんは、乃愛の右手を掴むと乃愛の右手を紳ちゃんの右手に重ねるとにこにこしながら乃愛と紳ちゃんを交互に見つめた。
乃愛は、さくらちゃんの思いに背中を押されるように紳ちゃんを見つめると勇気を振り絞って紳ちゃんに思ってる事を伝えた。

「ねえ、紳ちゃんは、乃愛の事を鬱陶しいと……嫌いっと思ってるの?」

乃愛は、おどおどしながら紳ちゃんの反応を気にしながら控えめに紳ちゃんを見つめた。

「そんな訳ない!!
私は、乃愛の事を大事に思ってる!!」

紳ちゃんは、思いをぶつけるように乃愛を強く抱きしめて大声で叫んだ。

「本当に……?」

乃愛を抱きしめた紳ちゃんを茫然とし見つめながら紳ちゃんに問いかけた。

「本当だ……。
もう乃愛を傷つけたりは、しない。
お願いだから乃愛、私を許してくれ……」

紳ちゃんは、乃愛を優しく抱きしめたまま耳元で囁いた。

「うぅ……紳ちゃん……紳ちゃん…………」

乃愛は、紳ちゃんの背中に手を回すと不安が安心に変わった反動とそれまで溜めていた物が爆発して次から次へと涙が流れた。
涙が止まった頃には、気持ちが落ち着いて紳ちゃんの背中に回した手を離した。
ふとさくらちゃんが寂しそうに紳ちゃんを見てる視線に気が付いてさくらちゃんの方を向くとさくらちゃんと目が合うとさくらちゃんは、何もなかったようににっこりと微笑んだ。
乃愛は、さくらちゃんの一瞬見せた寂しそうな表情を見てさくらちゃんが紳ちゃんを好きな事が確信へと変わった。

「乃愛ちゃん、紳ちゃんと仲直りできて良かったですね」

さくらちゃんは、嬉しそうににっこりと微笑んだ。
でもさくらちゃんの本心を知っている乃愛には、無理をしてる気がした。

「う、うん……さくらちゃんのお蔭で紳ちゃんと仲直りができたよ。
ありがとう、さくらちゃん」

乃愛は、さくらちゃんの両手を握り締めてにっこりと微笑んだ。

「私は、何もしていません。
少しだけ手助けしただけですから。
やっぱり乃愛ちゃんは、紳ちゃんと仲良しが一番です」

さくらちゃんは、自分の事のように嬉しそうに乃愛の両手を握り返してやんわりと微笑んだ。
乃愛に向けられたさくらちゃんの笑顔を見てさくらちゃんが乃愛の事をどれだけ大切に思ってるか理解しました。
乃愛は、そんなさくらちゃんが失恋をして悲しむ姿が見たくはなかったです。
だから乃愛は、さくらちゃんの恋を応援しようと心に決めました。
乃愛は、決心を確認するみたいに少しだけ唇を甘噛みました

「乃愛ちゃん、どうかしましたか?」

さくらちゃんは、乃愛の決心を読むように乃愛の顔を覗き込みながらじっと乃愛を見つめました。
乃愛を見つめるさくらちゃんの瞳が乃愛の心を見透かすようでした。

「うんん、なんでもないよ、さくらちゃん」

乃愛は、自分の気持ちを誤魔化すように少しだけ首を振るとにっこりと微笑みました。

「本当ですか?
でも乃愛ちゃんは、また何か考え事をしてるみたいでしたから……」

さくらちゃんは、心配そうに乃愛の顔を覗き込んだ。

「ッ!?
本当に、なんでもないよ」

乃愛は、慌ててさくらちゃんから離れると両手を振って否定をするとさくらちゃんから距離を取った。

「あ、あの、乃愛、用事を思い出したから今日は、もう帰るね」

これ以上さくらちゃんと話していたら乃愛の気持ちに気づかれると思い今日は、帰る事にしました。
乃愛は、帰る為に後ろを向くとさくらちゃんに呼び止められました。

「ちょっと、乃愛ちゃん!?」
「ちょっと待て、乃愛、私が家までおくるよ……」

紳ちゃんは、慌てて乃愛の後を着いて行こうとしました。

「うんん、今日は、一人で帰りたいから紳ちゃんは、ついてこなくて良いよ。
じゃあね、紳ちゃん、さくらちゃん」
「じゃあって、乃愛ちゃん!?」
「お、おい、乃愛!?」

さくらちゃんと紳ちゃんの呼び止める声を無視をして乃愛は、紳ちゃんとさくらちゃんに向かって手を振ってその場を少し駆け足で離れました。
しばらく走ると胸が苦しくなったけれども紳ちゃんに捕まりなくて無理して家まで急ぎました。
さくらちゃんの恋を応援すると決めたけれども心の中は、辛かったです
辛くてその夜は、枕を涙で濡らしました。
次の日、少し早く起きて学校に先に行こうとしました。
でも学校に行く前に家のチャイムがなりました
家を出ると紳ちゃんが立っていました。

Re: 皆で百合の小説を合作。一話完成です ( No.135 )
日時: 2016/05/24 18:55
名前: 桜庭 優 (ID: FrryO986)

「あ、あの……おはよう、紳ちゃん」

乃愛は、戸惑いを隠すようににっこりと微笑みながら紳ちゃんに向かって挨拶をしました。

「ああ……おはよう、乃愛」

紳ちゃんは、乃愛に向かって優しく微笑みました。
でも今の乃愛には、紳ちゃんの笑顔を見つめるのも辛かったです。

「それじゃあ、学校に行こう、紳ちゃん」

いつものように紳ちゃんの手を握ろうとしたけれどもさくらちゃんの気持ちを思い出して手をひっこめると紳ちゃんの前を歩くように歩きました。

「あ、ああ……学校に行こう、乃愛……」

紳ちゃんは、乃愛が何故いつものように手を握らなかったか戸惑いながら乃愛の後を追いかけた。
しばらく歩くとさくらちゃんが見えてきました。

「おはようございます、紳ちゃん、乃愛ちゃん」

さくらちゃんは、乃愛達に気が付くと手を振りながら乃愛達に近づいてきました。

「お、おはよう、さくらちゃん」

乃愛は、戸惑いを隠すように手を振りながらさくらちゃんに近づきました。

「おはよう、桜……」

紳ちゃんも乃愛の後ろからさくらちゃんに近付いてさくらちゃんに話しかけました。

「……?」

さくらちゃんは、紳ちゃんと乃愛の手を交互に見つめる口元を押さえて少しだけ考え込むと直ぐに乃愛を顔を覗き込んだ。

「……もしかして乃愛ちゃんは、何か無理をしていないですか?」

乃愛は、図星を指されてびっくりしたように声をあげて戸惑いながら少しだけ後ろに一歩さがった。

「えっ!?
そ、そんな事は、ないよ。
乃愛は、いつもと変わらないよ」

乃愛は、慌てて右手を軽く振って誤魔化すようににっこりと微笑みました。

「そうですか……乃愛ちゃんがなんでもないと言うのでしたら詮索は、しません。
でも私にとって乃愛ちゃんは、大切って事を忘れないでくださいね」

さくらちゃんは、しかたなそうにため息を吐くと直ぐに真剣な表情で乃愛を見つめました。

「うん……覚えておくね。
ありがとう、さくらちゃん」

乃愛は、これ以上さくらちゃんに心配かけられなかった思いとさくらちゃんの気持ちが嬉しかったのと合わせて自然と微笑みました。
さくらちゃんの思いを知って改めてさくらちゃんを泣かせたくないって思いました。

「はい、そうしてくださいね」

さくらちゃんは、乃愛の笑顔を見て最高の笑顔を乃愛に向けました。
直ぐにさくらちゃんは、思い出したように自分の腕時計を見ました

「もうこんな時間なのですね。
紳ちゃん、乃愛ちゃん、早く学校に行きましょう」

さくらちゃんは、乃愛と紳ちゃんの方に手を差し出してやんわりと微笑みました。

「ああ……」

紳ちゃんは、さくらちゃんの右手を掴みました。

「う、うん、学校に行こう、さくらちゃん」

乃愛は、戸惑いながらさくらちゃんの左手を握り締めました。
さくらちゃんは、乃愛と紳ちゃんを交互に見つめるとやんわり微笑み学校に向かいました。
さくらちゃんの事が気になって学校の授業に集中できませんでした。
そして気が付くと昼休みになってました。
昼休みになるといつも通り紳ちゃんとさくらちゃんが乃愛の席に来ました。
さくらちゃんは、乃愛の姿を見て口元を押さえて楽しそうにくすくす笑いました。

「くすっ、乃愛ちゃんが授業中に寝てないなんて珍しいですね」
「乃愛だって授業ぐらいちゃんとうけてるよ」

乃愛は、頬を膨らませながら不服そうに睨むようにさくらちゃんを見つめました。

「……いつも居眠りをしている、乃愛がそれを言うのか?」

紳ちゃんは、ため息を吐きながらじとーと乃愛を見つめました。

「うぅ……紳ちゃんの意地悪……」

乃愛は、恨めしそうに睨むように紳ちゃんを見つめました。

「ほら、乃愛ちゃん、そんなに機嫌を悪くしないでください。
昼ご飯でも食べて機嫌を直してください。」

さくらちゃんは、乃愛を落ち着かせるように乃愛の頬を少しだけ頬を突っつきながら優しく話しかけました。

「うん、解ったよ……」

乃愛は、いまいち納得がいかないようだけれどもしぶしぶと自分の意見を飲み込み紳ちゃんとさくらちゃんを見つめました。
それから乃愛達は、昼ご飯をいつも食べている屋上に向かいました。
屋上に着くと紳ちゃんは、ござをひいて弁当を広げました。

「どうぞめしあがれ……」

紳ちゃんは、少しだけ微笑みながら弁当に向かって手を向けました。

「うん、いただきます、紳ちゃん」

乃愛は、両手を合せていただきますをしました。

「はい、いただきますです、紳ちゃん」

さくらちゃんも両手を合せていただきますをしました。
さくらちゃんは、卵焼きをお箸で掴むとそのまま食べました。

「うふふ、美味しいです、紳ちゃん」

さくらちゃんは、幸せそうに食べながら微笑みました
乃愛は、それを楽しそうに見つめると乃愛は、唐揚げをお箸で掴むとそのまま食べました。

「うん、美味しいよ、紳ちゃん」

乃愛は、美味しそうに食べて微笑みました。

「そう……ならまだまだあるからどんどん食べて……」

紳ちゃんは、そう言うとおにぎりをお箸で掴むと食べました。
乃愛は、弁当のおかずを食べながらさくらちゃんの顔を見つめるとある事を実行しようと心に決めました。

「ねえ、明日、学校は、休みだから三人で遊びに行かない?」

乃愛は、さくらちゃんと紳ちゃんを見渡しながら述べた。

「明日ですか……?」

さくらちゃんは、きょとんとすると直ぐに口元を押さえて考え込むと直ぐに顔をあげると乃愛を見つめた。

「明日は、予定ありません。
だから私は、大丈夫です」
「良かった、さくらちゃんは、遊んでくれるんだよね」

乃愛は、安心したように微笑むと次は紳ちゃんの方を向きました。

「それで紳ちゃんは、どうなの?」
「は〜〜〜〜〜……」

紳ちゃんは、ため息を吐くと直ぐに乃愛を見つめました。

「乃愛をほっておくわけには、いかないだろ。
私も乃愛と一緒に遊ぶよ」

乃愛は、紳ちゃんの言葉を聞いて嬉しそうに微笑むと紳ちゃんの手を握り締めました。

「ありがとう、紳ちゃん」

乃愛は、紳ちゃんの手を離すと紳ちゃんとさくらちゃんを交互に見つめました。

「それなら明日、駅前の噴水広場に午前十時に待ち合わせだからね」

さくらちゃんは、カレンダーの手帳を出して明日の予定を記入をしました。

「解りました。
明日、午前十時に待ち合わせですね」
「うん、それで構わないよ」

乃愛は、小さく頷きさくらちゃんの問いに答えました。

「解った……。
乃愛が言い出しっぺなのだから遅刻するなよ」

紳ちゃんは、冷たい瞳で乃愛を見つめました。

「遅刻なんかしないから大丈夫だよ」

乃愛は、苦笑いを浮かべながら不満を伝えた。
次の日、待ち合わせの5分前にさくらちゃんの携帯電話に今日は、急な予定が出来たから遊べないって伝えました。
でも本当は、予定がなくて紳ちゃんとさくらちゃんのデートをさせる為に紳ちゃん達と遊ぶ約束を止めにしました。
でもさくらちゃんに電話をした一時間後に、家のチャイムが鳴りました。
玄関を出るとさくらちゃんは、立ってました。

Re: 皆で百合の小説を合作。一話完成です ( No.136 )
日時: 2016/05/24 18:56
名前: 桜庭 優 (ID: FrryO986)

「こんばんわ、乃愛ちゃん」

さくらちゃんは、やんわりと微笑みました。

「さくらちゃんは、なんでこんなところにいるの……?」

乃愛は、戸惑いながら呆然とさくらちゃんを見つめました。

「話は、長くなりそうですから部屋に居れてもらえませんか?」

にこやかに微笑むさくらちゃんの笑顔が怒ってるようで乃愛の意見を却下するみたいな怖いオーラをまとってました。

「う、うん、ごめんね、さくらちゃん。
話は、乃愛の部屋で話そう」

乃愛は、慌ててさくらちゃんを自分の部屋に招き入れました。

「あ、あの……飲み物は、何が良いかな?」

乃愛は、さくらちゃんの怒ってるかのような雰囲気にのまれておどおどしながら質問をしました。

「喉は、乾いていません。
ですから飲み物は、大丈夫です」

さくらちゃんは、淡々と話、直ぐに乃愛の申し出を断りました。

「さくらちゃん、もしかして怒ってる……?」

さくらちゃんの冷たい態度をとられて不安そうにさくらちゃんに見つめました。

「乃愛ちゃんは、怒られような事をした自覚があるのですね」

さくらちゃんは、ため息を吐くと気を取り直したように優しく乃愛を見つめました。

「それでどうしてこんな事をしたのですか?」
「それは……」

乃愛は、さくらちゃんに本当の事を言うわけにいかずに気まずさそうに俯きました。

「もしかして私の部屋に置いていた写真立ての後ろに隠していた写真を見たのですか?」
「えっ!?
その……ごめん、さくらちゃん、わざとじゃないの!
たまたま写真立てを落とした時に蓋が外れてその時に写真に気が付いて……
でもさくらちゃんの大事な写真を勝手に見た事は、謝ります。
ごめんなさい」

乃愛は、両手を合せると頭を下げてさくらちゃんに謝りました。

「やっぱり見ていたのですね。
写真の並びが変わってましたから不思議に思ったのですが……
これで乃愛ちゃんのとった行動の謎がとけました」

さくらちゃんは、気まずさそうに苦笑いを浮かべ自分の頬を触りました。

「さくらちゃんは、紳ちゃんに告白しないの?
さくらちゃんだったら紳ちゃんの思いに答えてくれると思うのにな」

乃愛は、後ろで腕を組みながらさくらちゃんを見つめました。

「……乃愛ちゃんは、それで良いんですか?」

さくらちゃんは、乃愛の本心を気づいてるみたいに乃愛の瞳を覗き込みました。

「う、うん、さくらちゃんなら紳ちゃんの事を任されるもん」

乃愛は、自分の本心を隠すようににっこりと微笑みました。

Re: 皆で百合の小説を合作。一話完成です ( No.137 )
日時: 2016/05/24 19:03
名前: 桜庭 優 (ID: FrryO986)

「そうですか……乃愛ちゃんは、残酷ですね……」

さくらちゃんは、一瞬辛そうに微笑みました。
そしてさくらちゃんは、小声で呟いたから乃愛には、何ていったか聞き取れなかったです。

「それが乃愛ちゃんの望みなら紳ちゃんに告白しますね」

さくらちゃんは、先ほどの表情を隠すようににっこりと微笑みました。

「明日の放課後に学校の近くの公園に六時に紳ちゃんを呼び出すからそこで紳ちゃんに告白してください」
「解りました。
それでは、乃愛ちゃん、よろしくお願いしますね」

乃愛は、さくらちゃんが帰ってから紳ちゃんの家に電話をしました。
電話で紳ちゃんにあるから明日の六時に公園に来てくださいって伝えました。
次の日、待ち合わせ時間の前に公園へ向かうとさくらちゃんがいました。
乃愛は、さくらちゃんからみえないように公園の木の陰に隠れました。
しばらくすると紳ちゃんが来ました。

「私は、乃愛に呼ばれて来たのだけれども桜、一人だけか?」

紳ちゃんは、さくらちゃんに近寄ると周りを見渡しました。

「はい、私、一人だけです。
今日は、私が紳ちゃんに話があったから乃愛ちゃんが紳ちゃんを呼び出してくれたんです」
「そうだったんだな……
それで桜、話ってなんだ?」
「それは……」

さくらちゃんは、いいにくそうに紳ちゃんから視線をそらしました。
さくらちゃんが紳ちゃんから視線をそらした拍子に乃愛と目が合いました。
さくらちゃんの瞳が「本当に良いんだね」って言ってました。
乃愛は、一瞬戸惑うと直ぐに小さく一回頷きました。
さくらちゃんは、決心したように紳ちゃんを見つめました。

「紳ちゃん、私ね……」

乃愛は、自分の思いを抑えきれずに紳ちゃんとさくらちゃんの間に飛び出しました。

「待って、さくらちゃん!!」
「何で乃愛がいるんだ……?」

紳ちゃんは、乃愛の姿を見て戸惑いながら乃愛を見つめた。

「ごめんなさい、乃愛ちゃん」

一度乃愛の方を向くと直ぐに紳ちゃんの方を向きました。

「私、紳ちゃんの事が好きです!!」
「ッ!?」

さくらちゃんが紳ちゃんに告白をしたのを見て体をこわばせました。

「ありがとう、桜の気持ちは、嬉しい。
でもごめん、桜の気持ちには、答えらない……」

紳ちゃんは、軽く頭を下げて謝りました

「謝らいで下さい。
紳ちゃんが私の気持ちに答えられないのは、解ってました。
それに紳ちゃんが誰を好きなのかも気づいていましたよ」

さくらちゃんは、苦笑いを浮かべると紳ちゃんに背を向けると後ろで手を組みました。

「それでは私は、行きますね」

さくらちゃんが乃愛の横を通った時にさくらちゃんに目から涙がこぼれるのが見えました。
さくらちゃんの涙を見てさくらちゃんの応援をするって心に決めていたのに直前にさくらちゃんの告白を邪魔してさくらちゃんをもて遊んだようになってしまって自分の醜さに耐えられなくなり自分の両手を強く握り締めて俯きました。

「それで乃愛、何故こんな事をしたのか説明をしてくれるかな?」

紳ちゃんは、怖い顔で乃愛を見つめました。
「それは、その……さくらちゃんの恋を応援しようと思って……」

乃愛は、気まずさそうに紳ちゃんを見つめた。

「それでその結果がこれなわけだよね。
自分の恋くらい自分で決める。
忘れるなよ、乃愛」
「ッ!?」

紳ちゃんは、怒ったように乃愛を睨みました。

「勝手の事をしてごめんなさい、紳ちゃん……」

乃愛は、紳ちゃんの睨んだ視線と自分の身勝手さに耐えられなくなり紳ちゃんから逃げるように走って公園から離れました。
いつもさくらちゃんと紳ちゃんに迷惑かけてばかりです。
それが嫌ででも気がついたら二人を傷つけてしまいました。
乃愛は、自分の事が本気で嫌いになりました。
〜つづく〜



Re: 百合 ( No.143 )
日時: 2020/01/14 22:07
名前: 桜庭 優 (ID: uKwvUktb)

これは中学生の百合小説です。

〜第3話〜

紳ちゃんと桜ちゃんを傷つけて一週間がたった。
私と紳ちゃんと桜ちゃんは、あの出来事をきっかけに互いを避けるようになっていた。
私は、このままで良くないと思っていた。
でも私のせいで紳ちゃん達をバラバラにした責任の息苦しさと罪意識からどうしたら良いのか解らなくて一人で泣いてしまう日々が続いた。
私は、無意識に子供の時に良く遊んだ桜の木のある公園に来ていた。

「あっ……桜の花がもう咲いていたんだね。
桜が綺麗だな……
良くこの公園で紳ちゃんと桜ちゃんとで遊んだよね……
うぅ……ごめんね、紳ちゃん、桜ちゃん……」

私は、紳ちゃんや桜ちゃんの事を考えると傷つけた事を思い出して悲しくなり両手を顔で隠して涙を流して泣いた。

「あれ、乃愛ちゃん、ではないか。
こんなところでどうしたんだい?」

声をした方を向くと学校の保険の先生の蝶(ちよ)ちゃんが立っていた。

「ち、蝶(ちよ)ちゃん……」

私は、蝶ちゃんにこの前させた事を思い出して体をびくって強ばらせた。

「そんな警戒しなくても構いませんよ。
弱っている子に何かするほど落ちぶれているつもりは、ありませんからね。
その様子では、紳ちゃん達と何か合ったみたいだね。
僕で良かったら相談ぐらいだったらのるよ」

蝶ちゃんは、苦笑いを浮かべて私に何かするつもりがない事を伝えた。
そして私の悩みの相談をすると提案をした。

「その……実は、桜ちゃんと紳ちゃんの恋を応援をしようとしたの。
でも土壇場、桜ちゃんと紳ちゃんの恋の応援ができなくなって邪魔をしてしまったの……
私って勝手ですよね……」

私は、蝶ちゃんに紳ちゃん達の事を相談をして。
そしてまた自分の勝手な事をした情けなさに両手で顔を隠して泣いてしまった。

「そうだね……勝手なのは、別に良いことでないだろうか?
特に恋愛の事にたいしてはね。
それに人は、1人なんだから好きな事をしとかないとあとで後悔をすることになるよ」

蝶ちゃんは、冷めた眼差しで私を見つめて好き勝手な事をしろって私に勧めた。

「そんな……好き勝手なんかできないよ……」

私は、蝶(ちよ)ちゃんの答えがあまりにも自分勝手でどう答えたら良いのか解らなくて辛そうに俯いた。

「ごめんね、乃愛ちゃん。
少しだけ意地悪な答えだったね。
何が本当に大事なのか解ったらおのずと答えが解るはずたよ。
乃愛ちゃんにとって何が一番大事なのだい?
親友とは、どうあるべきだと思うかい?
心の奥底の気持ちを隠して本当の親友と言えると思うかい?
僕だったら気持ちのうわべだけの嘘で固めた関係なんか嫌だけれどね。
そう……そんなのもう懲りごりだよ……」

蝶ちゃんは、私の心を見通すようにじっと見つめた。
そして本心を言えないのは、親友と言えないって意見を言った。
そして恐ろしいほど冷徹な怒った表情をした。
うわべだけな付き合いは、許さないって呟いた。
でもすぐにいつも通りの笑顔に戻った。

「私がどうあるべきか……」

私は、蝶ちゃんの心を見通すような眼差しを見て戸惑った。
すぐに私が蝶ちゃんと桜ちゃんに何ができるのか考えた。

「まあ、そんなに考え込むことでないよ。
物事は、意外と簡単で単純なことなのだからね。
答えは、もう乃愛ちゃんの心の奥底に出ていると思うよ
さてそろそろ僕は、行かせてもらうよ。
この後に人と会う約束をしていてね」

蝶ちゃんは、右手をひらひらと振って私から離れて行こうとした。

「ま、待って、蝶ちゃん!
蝶ちゃんは、やっぱり蝶ちゃんだったよ。
私のお姉ちゃんみたいな大切な存在だよ。
紳ちゃんがどう言おうとそれは、変わらないよ。
それからね、ありがとう、蝶ちゃん!」

私は、蝶ちゃんを呼び止めた。
そして蝶ちゃんに感謝の気持ちを伝えるように満面な笑みを浮かべた。

「お姉ちゃんね……」

Re: 百合 ( No.144 )
日時: 2020/01/14 22:10
名前: 桜庭 優 (ID: uKwvUktb)

蝶ちゃんは、私の言葉を聞いて困ったように苦笑いを浮かべた。
そして私の気持ちに答えるかのように軽く右手を振ってから去っていった。

確かに私は、紳ちゃんに対する気持ちを桜ちゃんにも紳ちゃんにも隠している。
その思いを伝えたら今までの関係が壊れてしまうかもしれないってのも解っていたからだ。
でもこのままで良くないってのも解っていた。
蝶ちゃんのアドバイスを聞いても思いをうちかけようとする覚悟ができなかった。
結局、紳ちゃんと桜ちゃんと話ができないでいた。
それから三日後中学校の休み時間の廊下で蝶ちゃんに話し掛けられた。

「やあ、乃愛ちゃん、あの後になんか進展は、あったのかい?」

蝶ちゃんは、軽く右手をあげて私に挨拶をすると何か進展が合ったのか質問をした。

「蝶ちゃん……うんん、何も進展は、ないよ。
私が臆病なのがいけないんだと解っているの……
蝶ちゃんがせっかくアドバイスをしてくれたのにごめんね……」

私は、蝶ちゃんのせっかくのアドバイスが無駄になった事を謝った。

「そんな事は、もう良いんだよ。
それで大切な話があるから今日の放課後に会ってくれないかい?」

蝶ちゃんは、軽く首を横に振り何も気にしていない事を述べた。
放課後に会いたいって提案をしてきた。

「えっ……?
放課後に会う約束をするの?
別に構わないけれども今言えない事なの?」

私は、蝶ちゃんのあまりにも真剣な表現に戸惑い今言えないことなのか質問をした。

「今は、言えないことだよ。
先生としてではなくて個人的な用事になるからね」

蝶ちゃんには、珍しく自分のほっぺたを触り顔を赤らめて照れながら話した。

「そうなんだね。
何処で待ち合わせをしたら良いの?」

私は、蝶ちゃんの照れた様子に不思議そうに首を傾げて待ち合わせ場所を質問をした。

「そうだね……
では、この前にばったり会った公園とかどうかね?
待ち時間は、そうだね……僕も忙しい身でね。
時間をあんまりとれなくて悪いが夕方の6時とかは、どうだろうか?」

蝶(ちよ)ちゃんは、少しだけ考え込みながら会う約束の時間と日にちを提案をされた。

「うん、その時間と場所ならば大丈夫だよ」

私は、大きく頷いてその時間と場所で大丈夫なことを伝えた。
私は、蝶ちゃんとの約束場所が紳ちゃんと桜ちゃんとの思い出の場所なことに不思議と何かがおきる予感がしていた。

「僕の提案を聞いてくれてありがとうね。
それでは、また放課後に会おう」

蝶ちゃんは、私の頭を乱暴にでも優しさを感じる撫でる方をした。
そして右手を軽く振って去って行った。

「うん、またね、蝶ちゃん」

私も去って行く蝶ちゃんを右手を振り見送った。
私は、その日の放課後に待ち時間と場所に向かった。

「まだ蝶ちゃんは、来ていないみたいだね。
でも話ってなんなのかな?」

私は、公園のベンチに座り公園の中を見渡した。
ふとこの公園で子供の時に紳ちゃんと桜ちゃんと遊んでいた楽しい思い出を思い出して心が温かくなった。
でもすぐに紳ちゃん達と仲が悪くなっているのを思い出して涙をうるわせて泣きたくなった。

「待たせたみたいですまなかったね」

私は、声がした方を振り向くと蝶ちゃんが立っていた。

「うんん、大丈夫だよ。
私も今来たところだからね」

私は、蝶ちゃんに泣きそうになっているのが気付かれるのが嫌で慌てて両手で涙を拭いて泣いていた事を誤魔化した。
そしてベンチから立ち上がり蝶ちゃんに近づいた。

「それで蝶ちゃん話ってなんなの?」

私は、蝶ちゃんの話がなんなのか解らずにきょとんとしながら蝶ちゃんの話を質問をした。

「その前に質問をするけれども紳ちゃんとは、仲直りができたのかな?」

蝶ちゃんは、真剣な表情で私を見つめながら紳ちゃんとの事を質問をした。

「えっ……?
うんん、仲直りは、できてないよ……」

私は、蝶ちゃんに紳ちゃんとのことを言われると紳ちゃんと喧嘩している事を思い出してつらそうに俯いた。

「やっぱりそうだったんだね……
乃愛ちゃん、綾倉(紳ちゃん)ちゃんのことなんか忘れて僕と付き合ってみないかい?
僕ならば乃愛ちゃんを悲しませる事はしないよ」

蝶ちゃんは、真剣な表情で私を見つめて私を見つめて私と付き合いたいって告白をした。

「えっ、ち、蝶ちゃん!?」

私は、蝶ちゃんに告白をされるとびっくりをして大声を出した。

「さてと、綾倉さん、いるんだよね。
出てきてくれないだろうか?」

蝶ちゃんは、公園の大きな桜の方を向いて紳ちゃんの名前を呼んだ。
紳ちゃんは、大きな桜の木の後ろからゆっくりと出てきて私達に近づいてきた。

「えっ……紳ちゃん…?
何でいるの……?」

私は、いきなり現せた紳ちゃんに驚いて戸惑いながら何でいるのか質問をした。

「乃愛、先生に気をつけろって言ったわよね……
この前も危ない目に合ったばかりよね。
それなのに二人で会うだなんてどうかしているわよ……」

紳ちゃんは、怖い顔で私に近づいてきて油断しすぎだと注意した。

「そ、それは……ごめんなさい……」

私は、また紳ちゃんに迷惑をかけて怒らせたと思い下を俯いて涙を流した。

Re: 百合 ( No.145 )
日時: 2020/01/14 22:11
名前: 桜庭 優 (ID: uKwvUktb)

「……乃愛ちゃんを責めるのは、間違いだと思うな。
綾倉さんは、嫉妬しているだけだよね。
僕が乃愛ちゃんに告白をしているのを聞いていたんだろ。
乃愛ちゃんが僕に取られると思ったんだよね。
この前の時も今回の時もね。
随分勝手だと思うけれどね。
乃愛ちゃんは、綾倉さんの所有物でないんだよ。
乃愛ちゃんを大切にできないんだったら僕が乃愛ちゃんを貰うよ。
良いよね?」

蝶ちゃんは、私と紳ちゃんの間に立って殺気を放ち怒ったように紳ちゃんを睨んだ。

「先生なんかに乃愛は、やらないよ!
これまでずっと乃愛を見て大切に思って大切にしてきたんだよ!
後から出てきた奴に乃愛を渡さないよ!」

紳ちゃんは、睨むように蝶ちゃんを見つて蝶ちゃんに近づいた。

「その言葉だけでは、足りないね。
大切な事は、言っていないよ。
つまり乃愛ちゃんのことをどう思っているんだい?
綾倉さんが自分の気持ちを伝えないで誤魔化すような人が何を言っても意味がないことだと思うよ
それとも乃愛ちゃんに自分の気持ちを伝える勇気がないのかい?
それでよく乃愛ちゃんのことを大切にしているって言えるね。
そのことで乃愛ちゃんを苦しめてきたと言うのにね」

蝶ちゃんも紳ちゃんを真剣な表情で睨むように見つめた。

「そんなの乃愛の事を好きに決まっているわよ!
乃愛の事を愛しているんだからね!
乃愛が桜の恋を応援をして私に桜の気持ちを手伝ったのは、むかついたよ。
だって私が乃愛の事を好きなのに勝手に私と桜が恋人になるように手伝ってどれだけいらついたと思うのよ!
私は、乃愛を誰にも渡さないわよ!」

紳ちゃんは、蝶ちゃんの挑発の言葉に自分の気持ちをぶつけるように大声を出した。

「綾倉さんの気持ちは、解ったよ。
でも大切な事は、乃愛ちゃんの気持ちだよ。
乃愛ちゃんがどう思っているからだよ」

蝶ちゃんは、私の気持ちが大事だと紳ちゃんに伝えた。
紳ちゃんと蝶ちゃんは、私の方を向いた。
私は、自然と涙がボロボロと流していた。

「乃、乃愛!?
ご、ごめん、嫌だったわよね……
あれだけ乃愛に酷い言葉を浴びせたんだから当たり前だよね……」

紳ちゃんは、私の泣き顔を見て慌てたようにおろおろとしてすまなそうに話した。

「うんん、違うの、紳ちゃん……
紳ちゃんの気持ちが嬉しくて……
私は、いつも紳ちゃんに迷惑をかけてばかりだったから嫌われていると思っていたから……
私も紳ちゃんのことが好きだったから……
紳ちゃんに嫌われたと思ったもの……
この思いが叶わないって思っていたから嬉しくて……」

私は、紳ちゃんの思いが嬉しくて両手で涙を流してボロボロと泣いた。

「ごめん、乃愛……
乃愛を護ると思っていたのに気づいたら乃愛を傷つけて悲しませて……
これからは乃愛を悲しませないように乃愛を大切にするからね……」

紳ちゃんは、泣いている私を優しく抱き締めて背中を擦り私を慰めてくれた。

「うんん、私は、紳ちゃんが側にいてくれるだけ幸せだよ……
紳ちゃんに愛してもらってそれ以上の事を望んだら罰が当たるよ……」

私は、軽く首を横に振って両手で涙を拭いた。
そして紳ちゃんの気持ちが嬉しくて照れ笑いを浮かべるようにニッコリと笑った。

「その……ごめんなさい、私は、蝶ちゃんの気持ちに答えられないの……
私は、紳ちゃんのことが昔から好きだったから……
でも蝶ちゃんの気持ちは、嬉しかったよ。
ありがとうね、蝶ちゃん」

私と紳ちゃんは、しばらく抱き締めて互いを見つめるとどちらともなく離れた。
私は、蝶ちゃんの方を向いて蝶ちゃんの思いに傷つけたと思い謝った。
そして蝶ちゃんの気持ちのお礼をニッコリと笑いながら伝えた。

「ふっ……謝る必要は、ないよ。
僕は、女の子の幸せな顔が見るのが好きだからね。
だから乃愛ちゃんの幸せな顔が見れただけで満足だよ」

蝶ちゃんは、薄く微笑んで私の幸せならばそれで構わない事を伝えた。

「もしかして蝶ちゃんは、こうなるのを解っていてわざとこんな事をしてくれたの?」

私は、蝶ちゃんの今までの行動が紳ちゃんと私の仲直りをする手伝いをするためにわざと憎まれ役をしてくれたのでないかと思い質問をした。

「それは、買い被りすぎだよ。
僕は、本気で乃愛ちゃんを奪い取るつもりで綾倉さんにぶつかったんだよ。
綾倉さんが乃愛ちゃんに不釣り合いならば無理矢理に乃愛ちゃんを奪い取ろうと思っていたのに残念だね」

蝶ちゃんは、私と紳ちゃんが上手くいったのをわざとらしく残念そうに話した。

「その……桜ちゃんにも悪い事をしたよ……
桜ちゃんが紳ちゃんの事を好きだと解っていたのに桜ちゃんを裏切るような事をしてしまったよ……」

私は、桜ちゃんの恋を応援をすると心に決めていたのに桜ちゃんの思いを裏切るような酷い事をしてしまった事に悪いと思いをつらそうに俯いた。

「そんな事は、ありません、乃愛ちゃん。
私は、乃愛ちゃんのことが大切に思っているのですよ。
乃愛ちゃんも紳ちゃんも大切に思っているのです。
そんな二人が付き合うのを祝ないわけがありませんわ。
私は、乃愛ちゃんの気持ちを解っていたのにずるい事をしてしまったと解っているもの……
これからも私の友達にいてくれませんか?」

声をした方を向くと桜ちゃんが立っていた。
桜ちゃんは、ゆっくりと私達に近づきながらすまなそうに話した。

「うぅ……桜ちゃん……私の方こそ桜ちゃんと友達でいさせてください……」

私は、桜ちゃんの気持ちが嬉しくて涙を流して涙を両手で拭きながら述べた。

「ありがとうございます、乃愛ちゃん。
もう乃愛ちゃんたら泣き虫なんだから……」

桜ちゃんは、私を抱き締めて私の背中を擦って慰めてくれた。
私は、桜ちゃんの気持ちが嬉しくて涙がかれるまで泣いた。
涙が止まると私と桜ちゃんは、どちらともなく離れた。

「先生にも感謝しないといけません。
先生に紳ちゃんと乃愛ちゃんの事を相談をして色々としてくれたのですよ。
先生を当て馬みたいにしてしまいましたもの……
ところで先生は、どこにいるのですか?」

桜ちゃんは、蝶ちゃんがしてくれていた事を教えてくれた。
桜ちゃんが蝶ちゃんにお礼を言おうとして蝶ちゃんを探した。
私も蝶ちゃんに改めてお礼を言いたくて探して回りを見渡した。
でも何処にも蝶ちゃんの姿が見えなかった。

「蝶ちゃん……
本当にありがとう……」

私は、姿が見えない蝶ちゃんに改めて心のそこからお礼を伝えた。

「やっぱり私は、先生を探しに行きます。
たぶんまだ近くにいると思いますわ」

桜ちゃんは、鞄を持って蝶ちゃんを探しに行く事を伝えた。

「それならば私も蝶ちゃんを探しに行くよ」

私も慌てて鞄を持つと桜ちゃんに近づいた。

「それは、駄目です、乃愛ちゃん。
紳ちゃんともっと話さないといけないことがあるでしょう。
紳ちゃんと乃愛ちゃんには、もっと幸せになってもらわないと困ります。
良いですね。
これは、乃愛ちゃんと紳ちゃんにとって重要事項ですよ!」

桜ちゃんは、腰に右手を当てて左手の人差し指を私と紳ちゃんをそれぞれ指した。
そして先生が生徒を叱るように私と紳ちゃんに幸せになってほしいことを命令をした。

「は、はい、解りました!」

私は、軍隊のように直立に立って解ったって返事をした。

「ほら、紳ちゃんも返事をする!
解ったの?
それとも解らなかったの?」

桜ちゃんとも思えないほどのどす黒いオーラを纏い紳ちゃんに近づいた。
そして解ったのか返事をする事を命令をした。

「は、はい、解りました!」

紳ちゃんは、あまりにもの桜ちゃんの怖さに直立して大きな声で返事をした。

「はい、よろしいです。
では、先生の事は、私にまかせてください。
それでは、乃愛ちゃん、紳ちゃん、さようなら。
先生との事は、後で教えますね」

桜ちゃんは、軽く右手を振って優しく微笑んで去って行こうとした。

「うん、またね、桜ちゃん。
蝶ちゃんの事は、お願いね」

私も右手を振って桜ちゃんの挨拶を答えた。
紳ちゃんは、無言で桜ちゃんの方に右手を振って別れの挨拶に答えた。

「ねえ、紳ちゃん、もし良かったら私の部屋に来てよ。
その……色々と話したいの……」

私は、このまま紳ちゃんと別れたらまた紳ちゃんと仲が悪くなるのを恐れた。
だから紳ちゃんを怒らせないように控え目に紳ちゃんを自分の部屋に来るのを誘ってみた。

「乃愛の部屋にか……?
乃愛の部屋に行っても構わないよ」

紳ちゃんは、怒ったように黙りこんだような表情で紳ちゃんが一回私の部屋に本当に行くのか質問をした。
私は、伸ちゃんを怒らせたのでないかと思い一瞬体をビクッとした。
でもすぐにぶっきらぼうに私の部屋に行っても構わない事を伝えた。

「ありがとう、伸ちゃん。
それならばさっそく私の部屋に行こう」

私は、伸ちゃんが私の部屋に来てくれるのを了承してくれたのを聞いて安心したように微笑んだ。
伸ちゃんが私の部屋に来ることに緊張してしまい体の動きが不自然になり私の部屋に向かって歩き始めた。
伸ちゃんも私の後を追い掛けるように私の部屋に向かって歩き始めた。
私の家に着くまで私と紳ちゃんは、互いに緊張したように黙り込んでいた。
私は、自分の家の扉を開けようとしたけれども鍵が締まっていた。
私は、鞄から鍵を出して玄関の鍵を開けて家の中に入った。
親が出掛けた後みたいで玄関に親の靴がなかった。

「その……紳ちゃん、遠慮なく家にあがってよ」

私は、伸ちゃんと家で2人きりっと思うと緊張したようにガチガチになった。
そして不自然のようなこわばった表情で紳ちゃんを家の中に招き入れようとした。

「あ、ああ、乃愛、お邪魔するよ……」

紳ちゃんも緊張したように不自然な笑みを浮かべて私の家の中に入った。

「し、紳ちゃん、私の部屋に先に行っていてよ。
私は、飲み物をとって来るね」

私は、紳ちゃんと家で2人っきりなのが緊張をしてぎこちなくして私の部屋に先に行っていることをお願いをした。

「あ、ああ、解ったわよ……」

紳ちゃんも私の部屋に入るのが緊張したようにぎこちなく返事をして私の部屋に向かった。
私は、紳ちゃんが階段をあがって行くのを見送ると飲み物を取りに台所へ向かった。
冷蔵庫から麦茶を出すと二つのコップに麦茶を入れて麦茶をもって自分の部屋に向かった。

「お、お待たせ、紳ちゃん……
飲み物は、麦茶で良かったよね」

私は、麦茶を自分の部屋に入った。

「あ、ああ、構わないよ」

紳ちゃんは、棚にある桜ちゃんと紳ちゃんと私の三人で幼稚園の卒園式の時に校門で取った写真立てを手に取って見ていた。
私が入ってきたのを見て写真立てを元の棚に直してテーブルの前に座った。
私は、紳ちゃんの前と少しだけ離してテーブルの上に麦茶を二つ置いた。
私は、紳ちゃんの横に座ると互いに何を話したら良いのか解らずに無言のままにしばらく時間が過ぎて行った。

「ねえ、紳ちゃん、私の事を好きって本当なの……?」

私は、紳ちゃんに告白をされたのが夢のように思えた。
だから不安そうに目をうるわせて私が好きなのか紳ちゃんに確認をした。

「そんなの何回も聞かないでよ……」

紳ちゃんは、恥ずかしそうに顔を赤らめて私から視線を反らした。

「言ってくれないと解らないよ……
あんなことがあった後だから不安なんだよ、紳ちゃん……」

私は、泣きそうに目にたくさんの涙をためてうるうるとさせて悲しそうにした。

「私は、乃愛を護るって決めたのにいつも悲しませてばかりだよね……
私は、乃愛のことを世界の誰よりも一番愛しているよ。
それでこそ乃愛を独占したいくらいにね……」

紳ちゃんは、私を優しく抱き締めて耳元で愛を囁いた。
そして私の唇に紳ちゃんの自分の唇を近づけてきて私とキスをしようとした。

「んっ……」

私も紳ちゃんの唇に自分の唇を近づけて軽くキスをした。

「えへへ〜〜紳ちゃんと恋人同士になれるだなんで夢のようだな……」

私は、紳ちゃんとキスをしてあらためて紳ちゃんと恋人同士になれたって実感ができた。
私は、それが嬉しくてほんのり顔を赤らめて嬉しそうに照れ笑いを浮かべた。

「乃愛、傷つけてごめんね……
私は、乃愛を護るって決めていたのに……
乃愛が私の気持ちを理解してくれないのが悔しくて……
先生の指摘通りに私は、嫉妬しているだけだったんだよ。
いざっとなったら子供のガキみたいにむきになってさ。
中学生にもなってみっともないでしょう……」

紳ちゃんは、自分の大人げない態度をとったことが悔しくてつらそうに自分の両手を握り締めた。

「うんん、紳ちゃんは、全然みっともなくないよ。
紳ちゃんの気持ちに気づけなかった私が悪かったんだから……」

私は、軽く首を横に振り紳ちゃんの両手を握り締めてみっともなく事を伝えた。

「いいや、私が悪いんだよ」

紳ちゃんは、私に両手を握り締められたままじっと私を見つめ返して軽く首を横に振り自分が悪い事を伝えた。

「うんん、私が悪いの!」

私は、紳ちゃんが悪くないって思っていたからわからずやの紳ちゃんに張り合うように少しだけ大声を出した。

「いいや、私が悪いんだよ!」

紳ちゃんも私が悪いと思っていなかったから少しだけ大声を出して反論した。

「紳ちゃんのわからずや!」

私は、紳ちゃんを少しだけ睨むように見つめた。

「乃愛こそわからずやでしょう!」

紳ちゃんも私を少しだけ睨むように見つめた。
私と紳ちゃんは、しばらく互いを睨み合った。

「クスクスクス〜〜ッ」

私は、こんなしょうもないことで怒っているのがおかしくなり口元を押さえて笑った。

「あははは〜〜っ」

紳ちゃんもなんでこんなしょうもないことで怒っているのかって馬鹿らしくなりお腹を押さえて笑った。

「なんだかこんなにも悩んでいたのが馬鹿らしくなったよ」

私は、笑い泣きをしていた目に溜まっていた涙を右手で拭いた。

「本当だね……
私もいったい何をこんなにも悩んでいたのか馬鹿らしくなったよ……」

紳ちゃんも笑い泣きをしていた涙を右手で拭いた。

「ねえ、紳ちゃん、またキスがしたいなぁ〜〜」

私は、目をうるわせて上目遣いで紳ちゃんを見つめてキスをしてほしいことをお願いをした。

「もう乃愛は、甘えん坊だね……」

紳ちゃんは、私のお願いを聞いて仕方がなさそうに苦笑いを浮かべた。
紳ちゃんが私の肩を掴んでゆっくりと私の唇に紳ちゃんの唇を近づけてきた。
私は、目を瞑り紳ちゃんとキスをした。
私は、紳ちゃんの唇の感触を感じながらこんなにも幸せで良いのかって不安を感じていたりする。
でも紳ちゃんの優しい眼差しを見ると不安な気持ちがなくなるのが感じた。
だって愛する紳ちゃんとこの先も一緒だから2人だと何も怖くないって思うからです。

〜終わり〜



Re: 百合、最終話投稿 ( No.147 )
日時: 2020/01/15 06:39
名前: 混濁スリーパー (ID: 7Yti7eMW)

リク・相談板で何故小説を投稿してるんですか "ねかぽじ"先生。
最低限のサイトルールも守るつもりは無いという事でしょうか

Re: 百合合作小説(完結しています) ( No.148 )
日時: 2020/01/15 22:08
名前: 桜庭優 (ID: uKwvUktb)

この掲示板で皆さんと一緒に考えた合作小説を完結したのを投稿しただけです。

Re: 百合合作小説(完結しています) ( No.149 )
日時: 2020/01/16 23:36
名前: 通りすがり (ID: XVNXLemf)

板違いの指摘受けとるのに開きなおりってコワいな


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