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放課後オカルティカ
日時: 2018/09/29 22:26
名前: 宝治 (ID: iihmFlhR)

終業のチャイムは放課後が始まる隠世かくりよからの知らせ。
がらんどうの校舎は生徒達の迷宮に変わる。
トワイライトに照らされる校庭、伸びる影が蠢く。
…… ねえ、知らない方が良かったなんて、今更だよ?
■ ■ ■ ■ ■ ■

【概要】
シリアスあり、ホラーあり、もしかしたら戦闘もあり。
シナリオゴール、イベントなどは用意しております。 参加者様は高校生として非日常的な現象を調査して頂きます。 各回ごとに参加メンバーを募り、予め定めた条件を満たせばシナリオEND(エンディング)に至ります。
【期間】(参加者の書き込み頻度にもよるが)2,3ヶ月以内の終了を目標とする。短期集中型です。

【注意事項】>>2
【投稿ルール】>>3
【設定】 >>4 <制服>>>10
【キャラクターシート】 >>5
【募集要項】>>6
【NPC一覧】 >>7
【生徒】  
1-B 白銀しろがねれい>>12(銀色の気まぐれ者さん)
1-B 古沢ふるさわ友宏ともひろ>>21(初心さん)
1-D 如月きさらぎ有栖ありす>>46(ももももさん)
2-C 葉山はやま梨乃りの>>42(詩音さん)
2-E 古版こはん伊悠いゆう>>16(荏原さん)
2-E 垣戸がいど了子りょうこ >>8(宝治)
3-A 鞍内くらうち令太れいた>>9(宝治)

◆Very thanks!!◆!
2018/06/08 詩音さんより、応援イラストを頂きました!
オリジナルイラスト掲示板に掲載中ですので、ぜひご鑑賞下さい。

シーン別流れ
伊悠・了子   :>>14,>>17,>>26,>>29,>>31,>>33,>>36,>>39,>>51,>>53,>>60,(伊悠・有栖・了子シーンへ)
有栖      :(>>45,>>47,>>52,>>57,伊悠・有栖・了子シーンへ)
伊悠・有栖・了子:>>61,>>64,>>65,>>67

礼・友宏   :>>13,>>15,>>18,>>19,>>20,>>22,>>23,>>24,>>25,>>27(礼・令太シーンへ)
礼・令太   :>>28,>>30,>>32,>>34,>>35,>>37,>>38,>>40, (礼・梨乃・令太シーンへ)
礼・梨乃・令太:>>44,>>48,>>49,>>50,>>54,>>55,>>56,>>58,>>59,>>62,>>63,>>66,>>68


「あらすじ」
今年5月、夜津花学園に転校生・白銀礼がやってきた。
オカルト同好会、占術愛好会、宗教研究会はそれぞれの目的から彼を自身の部活へと引き入れようと画策したが、内気な礼は彼らの強引な態度に激怒し勧誘を断った。
その様子を陰から監視していた探偵倶楽部所属・鞍内令太。彼は探偵業の一環として、3つの部活の悪事を暴こうとしているそうだ。二人は彼らの陰謀を暴くために行動を共することになる。白銀が剣道部へ入部届を出す道中、了子の親友・葉山梨乃と遭遇し、成り行きで剣道部部長の交渉に協力してもらうが、希望は拒絶される。……どうやら裏で宗教研究会の働きかけがあったようで……?

図書室では、探偵部部長・垣戸了子と図書委員・古版伊悠が、怪文書の謎に挑んでいた。その文書の内容は「新しく来た学生と仲良くしてほしい」というもので、真意は不明。
分かることは、送り主の名が「ヨルガホ」であること。どうやらこの学園に伝わる噂「ヨルガオ様」と関係しているようだ。このヨルガオ様をよく知る者・図書委員長の神田栞子が現れ、「禁忌」「おまじない」「出没スポット、目撃証言」に関する情報を提供した。ヨルガオ様を目撃した者はオカルト同好会の影井実らしい。

図書委員・如月有栖は神田栞子と図書整理をしていたが、神田は仕事の途中で消えてしまう。
独り取り残された有栖は奇妙な体験をした。見つけた栞には黒い押し花の装飾と句が添えられていたが……。

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Re: 放課後オカルティカ ( No.22 )
日時: 2018/05/11 23:25
名前: 宝治  ◆wpAuSLRmwo (ID: iihmFlhR)

―――今学期やってきた転校生「白銀礼」はとある放課後、「宗教研究会」「占術愛好会」「オカルト同好会」から強引な入部勧誘を受ける。
人見知りで内気な礼はこの状況に強い精神的負荷を感じ答えに窮していたが、異変を察知した風紀委員「古沢友宏」が彼に救いの手を差し伸べるのだった。―――

>「まあ、一旦外に出ましょうよ。トイレに来る方の邪魔になってはいけないので」

その一声に仁江野姉妹と金剛はぱたりと口論をやめ、新たに表れた生徒、友宏をにらみつけた。
ただし、肝心の礼が友宏の言葉に従うのだから彼らもトイレから出ない訳にはいかない。
ぞろぞろと一列になって廊下に放出される人の群れはどこか異様だった。

「あーこほん。さあ、出てやったぞ、文句はないな?これ以上は口出ししないで頂きたい」と金剛。
「この人誰かな一葉ちゃん」「さあ、知らない人だよ二葉ちゃん」と仁江野姉妹。
「……トイレが暗くて分からなかったけど、君って一年の古沢君?ふ、風紀委員だったよね、たしか……」そして影井。

友宏…いや、友宏の肩書に最も敏感に反応したのは、同学年のオカルト同好会の影井だ。
ひどい猫背に、前髪を長く垂らして隠した目元、常に小刻みに震える小柄な体躯は、影井の内面を如実に映し出している。
友宏に何事かを問いかけられるより前に影井はややヒステリックな口調で弁解を開始しだした。

「べ、別に僕は校則に反するようなことは何も…何もしてないよ!?君達風紀委員はいつも難癖つけて同好会ぼくらを迫害するんだ!」

友宏は委員会会議時の報告により、同好会の奇行については耳にしていることだろう。
儀式用のロウソクでボヤ騒ぎを起こす、悪魔召喚を行うための魔法陣を屋上にペンキで書きなぐる、
希望図書に魔導書類をリクエストしまくる、など、一ヶ月単位で校内を騒がせる集団なのだ。
影井は「迫害」という言葉を使ったが、生徒を取り締まることが役目の風紀委員にしてみれば、オカルト同好会ほどはた迷惑な輩もいない。

「まさかとは思うが、君も白銀君を勧誘しに来たのか?」

そして彼と対象的な存在が金剛だ。下級生の友宏を大した障壁とみなしてはおらず、この勧誘が不当であるとは微塵にも思わない傲岸な態度を貫いている。
彼の属する宗教研究会……その活動内容は極めて健全だ。地元の寺社仏閣への参拝や修繕に清掃、宗教的思想に基づく募金活動など、学園内外で名声は高い。
ただし、悪い噂があることもまた事実。オカルト同好会と異なるのは暗部を隠蔽できるだけの組織力があることだ。

「白銀先輩は渡さないよ」「私達に必要な人だもんね、二葉ちゃん」「だね、一葉ちゃん」

最後に占術研究会について。この部は中等部生徒の仁江野姉妹の他、部員が何名であるかも、どの部室を使っているかも不明だ。
ただ、姉妹の近親者が生徒会の役員をしているらしく、優遇措置が取られているとのこと。

友宏のとりなしにより、追い込み漁のような真似は自重しているものの、放っておけばどうなるかは分からない。

【投稿順、お次は“PC1→PC3→PC1→スレ主”でお願いします。】

Re: 放課後オカルティカ ( No.23 )
日時: 2018/05/12 10:27
名前: 銀色の気まぐれ者 ◆MMJVxNkRYU (ID: n3KkzCZy)

【了解しました。彼がキレないことを祈ろう。今は人の前だから内気で気弱だけど、
 素で怒った時はネチネチ責め立てるタイプだからなぁ。とりあえずスレ主さん前の
 PC1でちょっと勇気出して論破してみよう。】

少々パニックになりつつある白銀は古沢が睨まれたのにも気付かず、トイレから出る
勧誘集団を見守ることになる。トイレから解放された一同が話を始めるも、その対象、
というか話す対象は白銀には向いていないようだ。古沢への質問とライバル心?に
なっているらしい。

(彼、まだ何も話してないんだけど・・・・。)

ふと、彼の名前がでる。彼の名前を知れたことで、お礼をするのが楽になったと言えば
なったのだが、そのあとの、”風紀委員はいつも難癖つけて同好会を迫害するんだ!”
が少々気になった白銀は、聞こうか、どうしようか少し迷う。だが、いまここで勇気を
ださなくては仕方がない、早く解決させなくてはいけない。とは思っても、勇気がでない
のが白銀の性格だ。オカルト同好会の”難癖”はよくわからないものの、彼等風紀委員が
悪い事をするようにも思えない。そのため、少々ヒステリックなオカルト同好会がなにか
やらかして、それを”難癖”認定しているのだろう、と白銀は考える。宗教研究会、と
やらは少々威圧があるものの、そこまで裏があるとも思えないが、まぁトイレについて
くる時点で常識人じゃないのは確かだ。そして、占術愛好会は、まぁトイレについてくる
時点で常識人じゃないのは確かなのだが、双子がやっている、以外の情報はなにも知らない。
しかも、転校生、とだけでここまで誘うだろうか。それなら、この学園にいる無所属・
帰宅部の生徒を誘えばいい。彼らにはまた別の目的があるかもしれない。そんなことを
考えてパニックをなくそうとするものの、恐怖は止まらない。白銀は人間不信だ。小さい頃
から母親に「どうしてできないの!!」と言葉の暴力をされていた。そして、テスト時には
毎回プレッシャーが襲い掛かり、テストで満点をとらないと御飯が食べられない日だって
あった。勉強を強要された白銀は、いつしか勉強嫌いになり、いつしか人間不信になった。
今さえ頭痛と腹痛がしている。

「早く家に帰りたい・・・・。」

ほとんど誰にも聞こえない声で、そう呟く。頭はガンガンと悲鳴をあげ、お腹には激痛が
襲ってくる。頭を抑える訳にもいかない、腹を抑える訳にもいかない。そうしたってどう
ともなるわけじゃない。”痛い”という気持ちをできるだけ表情にださずに、というか
ほぼ困ったような顔に見えるのだが、内面は”すごく痛い”と思っていた。とはいっても、
すぐ去ってくれるとも思えず、助けを呼ぶほど落ち着いていない。

【両親のことを詳しく書いていなかったのですが、両親との日々はまとめるとこんな感じ
 です。箇条書きで失礼します。

 ・テストと名がつくものはすべて満点をとらなければいけなかった。彼は天才でも秀才
  でもなく、当時は70点や80点をよくとる子だった為猛勉強を強いられた。彼には
  拒否権がなく、勉強を強いられるうちに勉強がきらいになった。

 ・勉強=楽しくない ということが頭に植え付けられてしまい、ノートと鉛筆を持つと
  あの日のことを思い出し、体がだるくなる。勉強を強要され書こうとなんかすると
  腹痛・頭痛が起こる。

 ・楽しくて、自分から進んでやるものならいいものの、学校での勉強、特に強要される
  ことが大嫌いで、なにかを強要されるだけでもいや。

 ・そして、両親が亡くなったある日、彼は突然人間不信になった。元々、母の機嫌を
  損ねないように家では内気だったため、人の前では内気、気弱だが、心を許した相手
  には気さくで優しい、以前の性格になっていた。知らない人と居るだけでも頭痛が
  するのに、人混みの中なんかにはいったら頭痛・腹痛・吐き気の三重苦。その為
  できるだけ人がすくない時間帯で電車でここまで来た。仲のいい人と一緒にいると
  多少はマシになる為、出掛ける時は友達、もしくは祖母と一緒に出掛けている。

 ・両親は頭がよく、この世界での東大の立場の大学に行っていた。彼がテストで満点
  をとらなかった日はご飯ぬきだったり、暴言をずっと言われていた。

  人間不信表

  友達:気さくで優しい、頭痛・腹痛はない。

  友達の友達:少々無口・気弱気味。頭痛・腹痛はない。

  祖母:気さくで優しい、頭痛・腹痛はない。

  他人1人:無口・無表情、頭痛のみ。

  他人複数(3~9):無口・無表情・気弱。頭痛・腹痛。

  人混み(10以上):無口・無表情・気弱、頭痛・腹痛・吐き気。

  (なお、”怖い”と強く思った人に対しては症状が強まる恐れがある。)

  となっております。】

Re: 放課後オカルティカ ( No.24 )
日時: 2018/05/15 21:37
名前: 初心 ◆bl6ZE9uvAk (ID: c1sce1kV)

【PC3/古沢友宏】


唐突に現れた邪魔者に、視線が集中する。彼らの思惑は読み取れないが、歓迎されていないことは確かだろう。肌で感じる敵意には今でも慣れなくて、笑みが引きつってしまう。胡散臭い連中を相手にすることが生易しいものではないことを知った友宏はこのまま引っ込んでしまう……かに思われたが、白銀礼の緊張をほぐす狙いと人嫌いでは無い性格が場違いな対応を生んだ。

「そうです、これでも一応風紀委員をやってるんです。いやあ何と言っても、名前を覚えてもらえるのは嬉しいものですね。オカルト同好会部長の影井君ですよね、お噂はかねがね聞いていますよ。先輩は宗教研究会の方ですね、清掃活動をされている。それから……」

間の抜けた口調で身振り手振りも交えながらおしゃべりをしてみせる。それぞれの顔を見ながら、事前に得ていた情報と勘で、所属先を言い当てる。しかし情報の少ない仁江野姉妹に関してはそれが出来ずに目を泳がせ、“すみません”と素直に申し訳した。人の名前を当てずっぽうにするのは失礼を重ねてしまうと判断したのである。このようにして出来る限り注意をこちらに向けようとした友宏だったが、廊下の静寂が不安を煽ってくる。

「必要な人……?」
 
思わず鸚鵡返しをしてしまう。彼はクラスのエースと呼べるほど運動が出来るし、女子からも注目されているし、確かに必要な人なのだろうがそれだけだろうか。正義感(自称)ではない別の感情が頭をもたげる。その白銀君の疲れは顔にまで表れ始めた。このままでは、このままでは……という悪魔の囁きが聞こえてくる。それを気にしたら負けるのだ。友宏は喋った後に深呼吸をして平静を保つ。

「大丈夫ですよ。流石にまずいことをしているなと思ったら口出しをすることはありますが。オカルト同好会きみら風紀委員うちのお得意先ですからね。近所の小うるさいおじさんおばさんくらいに思ってくれたらいいなと僕は思います」

本当に大丈夫なのだろうか。
たった一人で、誰もいない舞台に立って、いない観客に向かって喋っているような孤独感を感じた。

「さあ、勧誘かそうでないかは自分でも分かりませんが……しかし、ここまでやっても返事が無いことからも分かると思いますけど、彼は返事が出来ないようです。そんな状態の白銀君を無理に入れたとなれば。こちらとしても立場上黙っていることは出来ませんよね」

結局、白銀君にとっては自分も彼らも同じなのだ。彼の意向をまるで無視して、モノのように扱っている……たかが少し喋れないくらいで。同じようにされたら、友宏だってうんざりするに違いない。たった今、気が付いた。独りよがりって、なんて寂しいんだろ。



「……ごめん。後は僕に任せて、帰っていいよ」

じっと白銀礼を見つめ、小さな声で呟いた。申し訳なさとは次元の違う後悔が、後を引いて残った。

Re: 放課後オカルティカ ( No.25 )
日時: 2018/05/15 22:03
名前: 銀色の気まぐれ者 ◆MMJVxNkRYU (ID: e.VqsKX6)

痛い、痛い、痛い。母に責められたあの日のことを、あの空腹を、あの痛みを、思い出す。それでも、どうにか意識を保たなくてはいけない。あの同好会にはなにか裏がある。危険だ。彼が風紀委員でも、ここが学校でも。危険、な気がする。笑みを浮かべる彼も、少ししんどそうにしていて。どういう思惑なのかはわからないが、彼はぺらぺらと喋りだした。占術愛好会のことはよく知らないようだが、それ以外の人達の情報はわかっているらしい。彼も、必要な人、という言葉に反応したようだが、すぐにおしゃべりを再開する。お得意先、という表現方法に皮肉があるのだろうか、なんて思うものの、彼がしんどそうにしているのはますます強まっていった。彼の中にある感情は、強いて言えば・・・・恐怖、なのだろうか。

(・・・・嗚呼、簡単じゃないか。そうだよ。思ったことを、言えばいい。)

なにかが吹っ切れたように、白銀は悪戯っ子のような笑みを浮かべる。その笑みには、どこか怒りも混じっていて。でも、迷いは一切見えなかった。

「ねぇ。トイレについてくるってさ、どうなの?そこまでして俺をいれたいの?ねぇ。そこまでしていれる位の愛好会か同好会か知らないけどさ、そんなのはいりたくないんだけど。常識をわきまえたうえではいってほしいって頼むのはわかるよ?でもさぁ、トイレにはいるって、常識の範囲余裕で超えてるんじゃないの?あのねぇ、なんで個室にまではいるかの理由さえ考えないの?こっちは人間不信なの。幼少期からさぁ、勉強勉強100点100点ってさぁ・・・・。そこから他人に近づくと頭痛いし、腹痛するし。今でもガンガンしてるの、わかんないの?ねぇ、仲間にいれようとしてたんでしょ?じゃあさぁ、相手の事くらい考えられないの?気遣いもできないの?いやそう、って見ればわかんないの?」

人が変わったように、ねちねちと、責める、責める、責める。声はあまり大きくないし通常だが、有無を言わさぬ圧力は確かにある。頭痛が酷い為これ以上は続かないものの、白銀は怒っている。白銀が言っていることはほとんど正論であり、反論さえも遮って話を続けていた。一通り話が終わると、「じゃあ俺用事があるので。」と言いながら古沢を連れて別の場所へ逃げようとする。白銀が怒ることは結構稀だ。特に他人には。古沢が辛そうにしているのが、一番のきっかけだろう。白銀は、友達(友達じゃなくとも辛そうにしてる人)に対してなにか危害を加えることをきらう。自分だけならまだいいとしても、古沢が辛そうにしているのは見過ごせない。と、そういう人物なのだ、白銀は。

【白銀君怒モード突入です。彼はなんだかんだお人好しで正義感強いからね、仕方ないね。】

Re: 放課後オカルティカ ( No.26 )
日時: 2018/05/15 23:36
名前: 宝治  ◆wpAuSLRmwo (ID: iihmFlhR)

>>17

【図書室/了子】

「……イユちゃん、アンタぁ天才だよっ」

伊悠に手渡されたメモきれ(ご丁寧に読み仮名付きだ)を両手で受け取り、了子はうれしそうに読み上げた。

「ご存知でしょうか!?今日、我々は新たなガクユーを得ました!大変よろこばしきことです。
……きっと仲良くなれますし、私もそれを強く望んでおり…ます……?
――え、ナニコレ。全然怪文書じゃないじゃん。友達と仲良くしようって、そんなわざわざ手紙で書かなくても…。
ヨルガオ様どんだけフレンドリーなんだよ。人質とか身代金とか、徳川の埋蔵金とか、そういうのを期待してたんだけどなあアタシは」

喜んだり落胆したり表情をころころと変えて騒ぐ了子。そしてそれとまるで正反対なのが伊悠である。彼女は無表情のまま黙考し、やがてぽつりと言った。

>「……とりあえず、新たな学友探そ」
「おうともさ!依頼主の意図とかはとりあえずほっといて、まずはそこから始めよう」

了子は一も二もなく伊悠の提案に応じた。もとより一所に留まって考え事をするのは性分に合わないのだ。風の向くまま気の向くままに行く方角を定めて歩き続け、途中で飽きがくれば逆立ちしてみる…そういう無軌道さを今回も存分に発揮させるらしい。

「新しい友達って言っても、パっとは思い浮かばないよね。あたしらの学年…2年には新しい子は入ってきてないから、いるとすれば1年か3年か。1年は響華ちゃん、3年は令太君に聞いてみるとしよう」

名前の挙がった二人は、了子が部長を務める学園非公認部活動「探偵倶楽部」の部員である。
3年の鞍内令太とは長い付き合いだが、この4月より新たに入部してきた霧ヶ谷響華についてはまだ親交も浅く、了子はミステリアスな新人と早く親しくなりたいと思っていた。

(この謎を共に追うことがきっかけで、友達になりたいな!)

ひとまず、部長がまっさきにやらねばならないことは、部員への情報共有だろう。
ポケットから取り出した画面がバキバキのスマートフォンでまずは令太にコールする。

「あ、令太君。今暇?実はさっきヨルガオ様から怪文書が……え、暇じゃない?…………あ、そうなの、ふーん。尾行?なんで?…………あっ、切れちゃった」

収穫無し。どうやれ取り込み中のようだ。緊迫した小声がスピーカーから漏れ聞こえ、あわただしいノイズとともに途切れた。
何か厄介ごとに巻き込まれたか、飛び込んでいったかのどちらかだろうが、了子は彼に対してあまり心配しなかった。
気を取り直し、次は響華へコールだ。

「もしもし、響華ちゃん?あたし了子。ねえねえ、今暇かな?暇だったらいっちょ探偵活動してみない?……まあまあとりあえず、図書室に来て。話はそれから!」

響華が了子の誘いに応じた場合、ヨルガオ様からの手紙内容を知ることができるだろう。

Re: 放課後オカルティカ ( No.27 )
日時: 2018/05/19 23:55
名前: 宝治  ◆wpAuSLRmwo (ID: iihmFlhR)

>>25

>「じゃあ俺用事があるので。」

気弱な態度から一転、礼は謎の微笑みを浮かべながら流暢に反論を浴びせかけていく。
影井はもちろんのこと、あれだけ煩わしかった金剛と仁江野姉妹さえも口を挟む隙はない。
言うだけ言って満足したのだろうか、礼は友宏を連れてさっさと立ち去っていった。
―――――――――
礼達が廊下の奥へと完全に姿を消した頃合いに、一葉が片割れに向かって嬉しそうに話しかける。

「やっと白銀礼の裏を見れたね」「うん、トイレまで来たかいあったよ」
「きっとあれが彼の本質なんだ」「そうでなくっちゃね」

姉妹は顔を見合わせてクスクスと忍び笑いを漏らした。
そのすぐ横に立つ影井もまた嬉しそうに口元を歪ませている。

「極端に抑圧された自己主張と克服できない心的外傷、人間不信…いや嫌悪に近いな。その雑多な精神負荷に耐えられず結果的に感情が暴発……、自己防衛本能から攻撃的な性格に転じた、そんなところか。彼の両親が死去したのはたった数か月前であるというのに、その死について嘆く様子は見せず、むしろ恨み節が会話の随所に見受けられた。よほど嫌ってたのか?恐れていたのか?白銀君のソンディ・テスト精神分析は一体どんな結果になるのかなあ。想像するだけで興奮してくるね。ぜひともウチで開発した催眠療法の被験者になってほしいんだけどな。あとは交霊術を試してもいいし。……あ、ああ、それにしても彼の破綻の一部を垣間見れたことは成果として十分すぎる、へへ」

対人時に発する吃音がまったく消え失せ、スラスラと胡散臭い単語が連発している。独り言だというのに声量は大きく身振り手振りも大げさなので、壁に向かって演説を一席ぶっているようだ。

「こいつ気持ち悪いね、一葉ちゃん」「イっちゃってるよね、二葉ちゃん」
「ひぃっ?!ご、ごめ…、きき聞こえちゃってた?」

一方、金剛は仁江野姉妹と影井のやりとりを一瞥し、はぁ、と大きなため息をついて見せた。

「……貴様らが邪魔をしてくれたおかげで、白銀を確保できなかったではないか。まぁ、焦らずともよいがな。斯様かような性格では、まだ誰とも打ち解けられていないだろうて。白銀礼の孤独は存分に利用させてもらおう。…では、拙僧はこれから部室へ参る。…せいぜい我らの邪魔だけはしてくれるなよ」

そういい捨てると巨漢の僧侶は踵を返してその場を離れていくのだった。

「だーかーらー、白銀礼は一葉と二葉のものなの」「どうせ権力とか、金とか、くだらない理由で白銀を欲しがってるんだろうねえ」

仁江野達も金剛とは別の通路に足を向けた。
そして最後に残った影井は、やはり独り言とは思えない声量で虚空に向かって言い放つ。

「ほーんと、楽しくなってきたねえ!!」

――――――――

勧誘者の輪から逃れた礼達は特にこれといった目的地を定めずに廊下を歩き続けていた。
しばらくして例の連中達の追撃がないことが分かると、友宏は礼へ別れを告げ、いずこかへと去っていった。彼は風紀委員の役割を果たしたのだ。
……そして、礼は一人になってしまった。
寮に戻るには早すぎる時間帯だが、門限を考えれば学校外へ出るには厳しい。もう少しだけ校内で時間をつぶす他ないだろう。

【白銀礼→感覚:4】
>>26
礼の耳が微かな音を拾う。後方5m以内でスマートフォンの着信音が鳴り、瞬時に消えた。
何かを話していることはわかるが、この距離では内容までは聞き取れないようだ。

【シナリオを改変中のため、レスポンス遅れるかもしれません。
このシーンはしばらくの間、PC1→スレ主→PC1……のループで進行致します。
合流に時間かかってすみませぬ。】

Re: 放課後オカルティカ ( No.28 )
日時: 2018/05/20 09:03
名前: 銀色の気まぐれ者 ◆MMJVxNkRYU (ID: e.VqsKX6)

(きれてしまった。彼等に情報を与えるべきではなかった、気がする。どうして”白銀礼”を自分の同好会にいれようとする?・・・・彼等にはなにか裏がありそうだ。当分近づくべきではないし、友達もつくらないようにしなければいけない。)

また厄介ごとだ、という風にはぁぁぁぁ、と溜息をつく。行ってしまった風紀委員を見送り、さあ自分の教室へ戻って考え事でもするか、なんて思い踵を返すと、微かに着信音が聞こえた。正直、生徒同士のことに首を突っ込む性格ではない。ただ、先程の同好会が電話していてなにか情報が拾える可能性は十分にある。白銀は、先程の音を頼りにその場所へ向かった。

(・・・・そうだ。そうだよ、なりきればいいんだ。演じればいいんだ。嗚呼、どうして気付かなかったんだろう。人に自分の本質を見抜かれたくなければ、嘘の自分をつくってしまえばいい。そうだなぁ、キツい、けど。誰も近付けない冷酷な人を演じてみるか。生憎、俺は嘘は得意なんだ。)

また悪戯っ子の様にニヤッと微笑むと、すぐに表情を戻す。電話の声が段々近くなってきている、なんて思いながら、その場所へ走る。こっそりと聞くために相手から見えない死角に隠れる。声もちゃんと聞こえてくるこの死角に感謝の気持ちさえ覚え、耳を研ぎ澄まし話に集中する。

【すみません、できるだけ早く合流したくてこの様な結果になりました。追いつかない場合修正いたしますのでお申し付けください。】

Re: 放課後オカルティカ ( No.29 )
日時: 2018/05/27 10:59
名前: 荏原 ◆vAdZgoO6.Y (ID: 2rTFGput)

【図書室/伊悠】

>「もしもし、響華ちゃん?あたし了子。ねえねえ、今暇かな?暇だったらいっちょ探偵活動してみない?……まあまあとりあえず、図書室に来て。話はそれから!」

「(……あれ、なんか図書室に集まることになってる)」

 これはまずい事になったな。そう彼女はボーっと友達の通話している姿を見ていた。そもそも図書室で携帯を使うことや、相変わらず声量を押さえないこと。彼女が厳粛な図書委員であるならば叱るべき行動を彼女はしていたが……ただ本を読みたいだけで所属している伊悠にとってはどうでもよいことだ。
 ──否、彼女が本を読んでいるタイミングであれば少々をひそめたかもしれないが。

「(……流石に、届け出無しでここ使ったら怒られるかな)」

 とはいえ、友達がこのまま探偵倶楽部の集会をここで開くのを黙っているのはまずい。具体的に言えば委員会で攻められること……引いては彼女に一番効く「図書室の利用制限」なんて掛けられたら最悪だ。
 普段ならばここを使うとは考えづらいが……何せ相手は謎の新しい学友、そしてヨルガオ様。前者はともかく後者は古い資料を使うかもしれない。そうなれば図書室の使用が望ましい。

 断じて、これに乗じて普段はお目にかかれない古書に出会えるかもしれない。なんて考えではない、断じて。

「(なら、連絡だけでもしておこ)」

 未だ通話中の友人を横目に、彼女は携帯を取りだしてメッセージを送る。相手は図書委員長、神田栞子かんだしおりこだ。
 探偵倶楽部に使う、と言われると怪しまれるだろうから「部の活動」と誤魔化す。倶楽部も部だから嘘ではない。そして「ヨルガオ様について」調べるとだけ付け足して送った。

 その後、何食わぬ顔で彼女は図書室へと戻っていった。

【NPC召喚として情報をもってそうな図書委員長を呼びたかったんです……、やばかったらすぐに訂正します】

Re: 放課後オカルティカ ( No.30 )
日時: 2018/05/30 00:03
名前: 宝治  ◆wpAuSLRmwo (ID: iihmFlhR)

>>28

【白銀礼→直感4 鞍内令太→直感2:鞍内は白銀の聞き耳に気づけない。】

礼は相手に気づかれることなく会話が聞こえる範囲まで近づくことができた。対象は男子学生である。
見た目はかなり派手だ。まず目に飛び込んでくるのは赤茶に染めた髪の毛。次にラフに着崩した制服。
上履きはかかとが潰されていて、ショッキングピンクの靴下がチラリと覗いている。体格も良く、礼より10㎝以上は背が高い。
一見して不良めいた風貌だが、どことなく憎めない面構えをしていて、少なくとも先ほどの金剛のような威圧感はまるでない。
青年は礼が聞き耳を立てていることに気づきもせず、電話口に向かって喋り続ける。

「もしもし、令太だけど。おう、了子。……な、何々、ヨルガオ?育てるの?怪文書…?いや、よくわかんないんだけど……。
っつーか、俺今取り込み中なの、暇じゃないの、分かる?ちょっと事件の匂いがして、とある学生を尾行中なんだ。…じゃな!」

そこで通話は切れた。会話から察するに青年の名は令太。尾行中の学生とはおそらく礼のことを指すのだろう。
令太はスマホのディスプレイをしばらく眺めながらため息を一つついた。

「……ふう、了子のやつ、相変わらず意味分からんこと言ってるし。ちゃんと探偵してんのかよ。先輩心配だなぁ、ホント」

「その点、俺はこうやって部活動に熱心ですよーっと。ぜってー、あの変人部活集団の闇をあばいてやるんだからな…!
そのためにも白銀の謎を……って、あれ?白銀礼どこいった?」

青年は、少々間抜けなようだ。

Re: 放課後オカルティカ ( No.31 )
日時: 2018/05/30 09:38
名前: 銀色の気まぐれ者 ◆MMJVxNkRYU (ID: 6..SoyUU)

聞こえる場所まで近づくと、一応その人物の容姿を白銀は確認する。不良っぽく見えるが、雰囲気的には”明るく陽気な生徒”といったところだろうか。ここから聞いているのはばれていないみたいだし、あれが彼の”素”らしい。喋り終わるまで暫く待ち、喋り終わると、迅速に考えを纏める。どうやら彼は先程の変人達の謎を暴く為関わっている白銀の謎をまず暴こう、という事らしい。先程の会話が聞かれていたかはわからないものの、ここから”演技”を始めるか、なんて思い彼が見える範囲に出る。

「ここにいるけど。電話の音が聞こえたからこっちに来てみたけど、君はあの同好会だか愛好会だか調べてるんでしょ?じゃあ俺も協力するよ。でも信頼はしない。情報はある程度渡すけど、裏切られたら困るし信頼はしない。俺は何故かあの同好会に勧誘を受けてる。理由としては思いつかないし、なんらかの裏があると思ってる。あいつらには少し情報を握られてるし、協力者が居れば便利だ。で、どうする?」

淡々と話すと、感情の籠っていない瞳で相手のことを見据える。基本的に他人の前では無口な為、学校ではあまり喋らず、一匹狼でクールな印象が漂っているものの、本人は人が多くいるので頭痛・腹痛・吐き気がする為、それに耐えようと無表情・無言になっているだけである。厳しく、クールな印象を持つその言葉には、すこし”辛い”という感情も入り混じっていた。誰かに頼りたくても、頼れない。友達なんていない。白銀の中の”寂しい”という感情が、同好会への”怒り”によって押しつぶされる。

(つらい。痛い。気持ち悪い。しんどい。吐き気が、めまいが、頭痛が、する。)

そんな感情が顔にはでていないものの、無意識に右腕の前腕を抑える。そこにはカッターで切り付けた跡や殴られた青痣が今も残っている。白銀が一番怖がる対象は主に母親だ。父親も暴力を振るってきたものの、母親に比べればましだった。その為、人間不信は女性に対しての恐怖意識がすこし強い傾向にある。まぁ、男性も苦手なのだが。


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