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- 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】
- 日時： 2020/07/17 16:58
- 名前： 灘風 （ID: 7ikYb8tc）
『恋は盲目で､恋人たちは恋人が犯す小さな失敗が見えなくなる』シェイクスピア
キャラクターリクエスト(『この様なキャラクターを追加して欲しい』等)も募集しています
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- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.102 )
- 日時： 2020/09/03 20:08
- 名前： 灘風 （ID: KS1r4ddx）
>>101
彼を抱え茂みから抜け出すと､彼女『シェリル』とその姉は忽然と姿を消していた
まさか､と血の気が引くが薄らと見える二人分の足跡を辿り歩く
数分後、大きな屋敷にたどり着く｡足跡はこの屋敷の玄関で途切れていた
コンコンと､ノッカーを鳴らす｡気付いてくれるといいが…
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.103 )
- 日時： 2020/09/03 20:54
- 名前： 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM （ID: w1UoqX1L）
>>100
あの後、姉の手当てをし終わって、私達は肩を寄せ合い、久し振りに珈琲を飲み合っていた。
温かくやけに甘い珈琲が傷ついた心に沁みわたる。
姉「ねぇ、シェリル。彼は、きっと見守ってくれてるからわたしは前を向けるのよ」
泣くのは今日だけ、と儚げな笑みを浮かべた。
シェリル「うん、そうだね。先生は、見てくれてるよ……大切な姉様を」
姉「ううん、シェリルの事もよ。彼は、貴女の事も気に掛けてた」
私は眼を見開く。
そうか、心配してくれていたのか。想いは通じなかったけれどそれでも良い。もう、良いんだ。
こんなにお互いを愛し合っている2人に入る事なんてまず出来ないし。お似合いだ。
自分の愛する人を救う為に私に言葉を残していた先生に自分よりも先生を心配した姉様。
私は、そんな事出来るだろうか。ペルランさんが、もし、そう言う事になっても。
不安になる。それを隠す為に姉様の膝に頭を乗せる。
急に甘えてきた私を驚く事もなく髪を梳きながら撫でてくれる。
嗚呼、気持ちが良いな。
この人が、アメリアが、……姉で良かった。
心から本当に想えた初めての瞬間だった、彼女のおかげで私自身も決心がついた。
姉妹の時間を堪能していると、ノッカーが聞こえてくる。
姉が立ち私に待つよう言うと、玄関へと向かう。
本宅ではないが大きな屋敷なのは父や母の心遣いだ。使用人を雇った方が良いとすすめられたがどうにも人と暮らすと言うのはあまり好きではなかった。
主従関係のある、そんな雇用関係が。
シェリル「……姉様？」
中々戻ってはこない姉様を心配して玄関へと長い廊下を渡り、向かうと見慣れた男性と冷や汗を伝わせた美しく絵になる淑女の象徴とも言われる姉の姿が。
シェリル「ぺ、ペルランさん……！」
慌てて駆け寄って、彼の眼を見つめる。
姉様は私の腕を優しく絡めとり、彼女の紫水晶の瞳に好意の光はないのだと直感する。
姉「シェリル。……彼とは、どんな関係なの？」
それは、と私は口ごもる。もしバレでもしたら彼は……と考えるだけで背筋が凍る。
姉「言えない関係なのね……シェリル、貴女はわたしの可愛い妹よ。だからこそ、キツく言うわ」
私は息を呑む。これで、言われたら。
私達は、本当に終わるのか。
普通の獣人だったらセーフと言う形がとられたかもしれない、けれど、彼は姉の結婚相手を殺した女の獣人の知り合いだ。
警察に追われているほどでもある。これは、受け入れてくれないだろうとシェリルは俯く。
姉「父様と母様が知ったらどうするの。父様は……獣人を……関係をこの場で断ち切りなさい」
家の名誉にこだわった父親、そして誰もに愛された美しく父に従う母親。
私の家は貴族の、中でも名を轟かせる資産家で爵位も持っている伝統ある家だ。
だからこそ、獣人に触れる事も赦されない。
冷たく言い放たれた言葉に私は立ち竦んだ。もう、終わりなのか……こんな夢のような楽しい関係は。
彼に惹かれたのは自分を持っているからだったかもしれない。小さな優しさもぶっきらぼうなその言葉1つも愛おしい、のにも傍にいられないのだと、絶望する。
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.104 )
- 日時： 2020/09/07 02:03
- 名前： 灘風 （ID: KS1r4ddx）
>>101
自分に駆け寄る愛おしい影､それを引き留めるシェリルとよく似た女性
なるほど､無事だったらしいと安心したのもつかの間彼女の口から零れたのは両親の存在
分かりきっていたことだ｡彼女達の身なりを見れば自分には手の届かぬ存在だと言う事を｡何よりも､自分が殺めた者達が『お前に幸福など与えるものか』と呻くのを
言葉を発するべく喉に力を込めるその瞬間､言葉よりも先に自分の抱えた男が咳込みその目を開く方が早かった
青年「あ､アメリア…？何故此処に？」
バタバタと失った足を動かす青年が自分を見た瞬間声を引き攣らせる｡あれだけの事があったのだ､獣人である自分を見て怯えるのも仕方ない
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.105 )
- 日時： 2020/09/07 15:57
- 名前： 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM （ID: w1UoqX1L）
>>104
姉「……っ、あなた……！」
ばたばたと失った足を動かす青年が＿＿＿＿＿自分の愛おしく大切なたった一人の人間だという事に姉様は気が付く。
姉様の紫水晶の瞳には涙があって、可愛らしく微笑む。誰が見ても、綻んでしまうそんな薔薇の微笑。自分とは違う、自慢の姉。
綺麗で、眩しくて、可愛くて、可憐で、清楚で、淑やかで女の憧れの的。
ペルランさんから離れ、タッと駆けた先生は、迎えた姉様を強く抱きしめる。
青年「……アメリア……っ」
姉「ジェイドさん、良かった、生きてたのね」
抱き合った、2人を余所に、私達は向かい合う。
何だか、気まずい空気が流れ、黙ってしまう。
ペルランさんは先生を、助けに行っていたんだ。その事だけで、感謝を伝えたくなるのに、何も言えなくて。
両親の事を聞かれてしまった。自分の身分、隠したかった家柄。何もかもこの人に知られてしまった。
きっと、彼は。
失望をしているだろう、それか、もう話してはくれなくなる。
シェリル「……、あの、……義兄様をありがとうございます」
先生ではなくあえての『義兄様』。自分の中でけじめは付けていると、言いたくて。
貴方とは触れ合ってはいけないけれど貴方が好きだと伝えるように。
姉と義理の兄がいる中、淑女らしく振舞わなくてはいけない。
その為、私は淑やかに裾を持ち、両足を絡め、一歩身を引き、一礼をした。
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.106 )
- 日時： 2020/09/13 00:12
- 名前： 灘風 （ID: KS1r4ddx）
>>105
淑やかに礼をする彼女に無言で返礼をする
丁寧に､相手に不快感を与えないように｡
本来なら何か一言言うべきなのだろう｡けれど､何故だろうか｡言葉を発してはならない､そんな気がした
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.107 )
- 日時： 2020/09/13 14:52
- 名前： 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM （ID: w1UoqX1L）
>>106
互いに礼をし終わり、私は視線を横へ滑らし、リップの塗った薄い唇の隙間から声を出す。
シェリル「……、……あの、……お茶でも飲んでいきませんか」
私はにこっと作り笑いを浮かべた。
このまま、お別れは嫌だ。
あの日のことが蘇る。無理矢理、カフェに連れてしまったあの日。
その手を、離したらもう会う事はないと何かが言うんだ。
嫌な予感が過ぎる私はジッと彼を見つめる。
シェリル「心配はいりません。義兄様を助けてくれた、お礼です……深い意味はありませんよ」
姉と義兄が仲睦まじくしている中、私は提案する。
シェリル「駄目ですか……」
重ねた自分の両手に力が入る。
駄目だ、このまま断れたら泣いてしまう。そうしたら今度こそ、2人にバレてしまう。
そうなると、私は一生屋敷から出してもらえなくなるだろう。
幽閉される。
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.108 )
- 日時： 2020/09/15 00:42
- 名前： 灘風 （ID: KS1r4ddx）
>>107
今にも泣き出しそうなシェリル｡仲睦まじく笑う二人の男女
自分は本当にこの場にいる価値があるのだろうか
ペルラン「貴方が､許して頂けるのでしたら｡喜んで御一緒させていただきます」
…我ながら､情けない返答だ
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.109 )
- 日時： 2020/09/15 18:48
- 名前： 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM （ID: w1UoqX1L）
>>108
シェリル「……、……ッ本当ですかぁ！！？」
その返答に違和感を覚えながらも、もう少し、居心地の悪いはずの人間の巣窟の屋敷に残ってくれると言う。
嬉しさのあまり今まで出したことのないくらいの声を出してしまう。
本当に、嗚呼、……嬉しい。
でも、今までは私の事を「シェリル」と呼んでくれていたのに「貴方」になっていたのが突き放されたような気がして、線を引かれたような気がして苦しかった。
やっぱり、私の家柄を知ると関係が変わるんだ。嫌だな。
シェリル「……、えっと、……じゃあ此処じゃあれなので、私の部屋にでも案内しますね」
悲しさを隠そうと不器用に微笑んで見せた。
ごめんなさい。
貴方が悪いわけじゃないのに。
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.110 )
- 日時： 2020/09/16 23:10
- 名前： 灘風 （ID: KS1r4ddx）
>>109
ペルラン「ええ､勿論」
嬉しさの中にほんの少しの悲しみを見せる彼女を宥めるように微笑む
自室に案内すると歩き出す彼女の姿に不思議と懐かしさを感じてしまう｡あれは…
ペルラン「『奥方様』……」
考えるのと同時にボソリと口から言葉が零れる
訝しげにこちらを見る彼女と視線が合うのと『しまった』と口元を手で覆い隠すのは同時だった
自分は何を言っているのだろう｡『奥方様』も彼女が愛おしげに抱えていた赤ん坊も
皆､自分がこの手で殺したというのに
じとりとした冷や汗が頬を､背筋を伝うのが嫌な程鮮明に感じてしまう
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.111 )
- 日時： 2021/02/13 16:20
- 名前： しゅんた。 （ID: u0Qz.mqu）
参加したいです！！
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