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- 【中・長文】Survivors【募集継続中】
- 日時: 2017/12/03 05:44
- 名前: 間宵蛾 ◆d.b5UMeNLA (ID: YaQzuwJ5)
平和で、退屈で、つまらない日々が一変した日。
人が人ではなくなり、襲い来るようになった日。
生き残る道を、真剣に模索しなければならなくなったあの日。
僕らは、生存者となる為に戦わなければならなくなった。
――――
初めましての方は初めまして。
間宵蛾と申します。
ゾンビ物ですが、ホラー要素よりサバイバル要素の方がよっぽど強いかもしれません。
このスレッドはフィクションです。
実在する人物、団体、事件等とは一切関係ありません。
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>>4 募集要項
>>5 人物ファイル
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- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.27 )
- 日時: 2017/03/24 09:08
- 名前: 間宵蛾 ◆d.b5UMeNLA (ID: s6GrqIoq)
【1日目/08:45、伊吹 巴】
壁に背を預け、泣くでも叫ぶでもなく和己含め周囲の様子を目で追う女子生徒――巴の方も状況の把握と事態の呑み込みに時間をかけているところだった。
状況が分かるか、と聞かれれば、答えは微妙である。
「えぇと……実は、私もよく分からなくて」
相手に合わせたわけではないが自然と眉が下がり、しかし一方で微笑を浮かべようとした為、出来上がった表情は困惑したような、愛想笑いというより苦笑いであった。
集団の最後尾で何が起きているのか、巴にもよくは分からない。
人混みは視界を遮る壁となり、悲鳴や怒声は更に状況の把握を困難にさせていた。
「一応、変な女性らが先生方に噛み付いた……あ、物理的な意味でですよ。兎も角、噛み付いたのは分かります。それ以外は特には……」
ふと、人の流れが少し早くなり、人混みに隙間が開いた。
巴の目線はその隙間に向き、近くに立つ和己からも様子が窺えるようになる。
床に倒れ伏し、ぴくぴくと痙攣しているジャージの男は、入ってきた女らに抵抗できる戦力として巴も密かに期待していた体育教師の佐々木だ。
同じく戦力として期待された、柔道の黒帯持ちだという英語の藤本は、どうも倒れた男子生徒を入ってきた女とともに貪り喰っている男がそうらしい。
新任の若い体育教師だった富田は姿が見えず、普段教室でも授業でも威張り散らしている、3年2組担任の国語教師である石川はさすまたを抱えて後ろの扉近くの壁際でさすまたを抱えて震えているのが見えた。
女二人は生徒達に襲いかかっており、よく見ると藤本と同じように、他の生徒や教員に襲いかかり始めている生徒が居るのも分かる。
いずれもあの女らか、あの女らに噛まれた者に噛み付かれたものらしい。
- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.28 )
- 日時: 2017/03/25 01:20
- 名前: 咲良 (ID: ZyN2DGA0)
【1日目/8:40、北星 真夜】
五月の始め桜が散り、青々とした葉っぱが日の光を遮り、木漏れ日が差し込んでいる。今日は全校朝礼があり、きっと今朝ニュースになった傷害事件の事だろうと思っていた。予想は的中で気をつけろとの事だった、注意していても出くわしてしまったらどうするのだろうと、いつも思っていた。私は木刀でどうにかできるから良いけど、普通の女子高生なら間違いなく怪我しているだろう。
「……叫び声?」
どうして外から…体育館中が静まった。先生たちが刺又を持ち後ろの扉に行きゆっくり扉を開けた途端、女が3人なだれ込んできた。私が座っているのは前でも後ろでも無い真ん中だった、見えにくく逃げるのは難しい場所だ。とにかく何か自分を守れるものを持たないと…木刀は教室だし、体育館は箒とかしか無いか。仕方が無い箒で防衛しよう、まだ混乱は起きていない。今行かないとダメだ掃除箱は、あった!
- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.29 )
- 日時: 2017/03/25 11:34
- 名前: 湯のもと (ID: ChJEPbqh)
【1日目/08:48、檜原 和己】
「そっか……。おれが見たのもそんな」
苦笑いで答えた彼女の口調はしっかりしていて、震えることもない声に少し冷静さを取り戻せた気がした。周りが自分より混乱している分平静なつもりだったが、流石に普段通りの精神状態とは言えない。会話をするという普通の行為に安心を覚える。……阿鼻叫喚はBGMとするには存在感が大き過ぎるけど。
女子生徒、巴の視線を追うと、集団の隙間から向こうの光景が目に飛び込んだ。
(……お)
グロい。何かもっと思うべきことがあるような気がするが、生理的な嫌悪感が思考を塗り潰す。眠気は消えたが、代わりに胃の辺りから何かがこみあげた。なんとか飲み下したものの、すこぶる気分が悪い。苦い。
(……いや、見ないと……)
あれだけ鬱陶しかった人の壁が頼もしい。極力赤い部分が何かを認識しないよう努めながら観察する。襲われたらしき生徒が何人か横たわり、そのなかには体育教師の佐々木らしき姿も見えた。そしてそのなかのひとりに、女たちと……。
バッと視線を逸らし、深くゆっくり息を吐く。空気が汚れている気がして吸いたくない。新鮮な空気が欲しいと慌てて足元の小窓を開けた。かがんで深呼吸をする。
(吐く! 吐く吐く吐く……よし、よし、よし頑張った。堪えた。おれ偉い!! 吐いてる場合じゃねえわ。場合じゃないけども……う、腹の辺り気持ち悪い……)
出口へ殺到する生徒たちの気持ちが分かった。落ち着く時間はなさそうだが、とりあえず外に出なくてはならないということも。
(あ――もう何も見たくねえな――――!!)
ふらっと立ち上がり、ぐるりと周囲を見回す。前の扉が駄目ならどうしよう。後ろに向かうには異変の真っ只中を通り抜けなければならない。後方といえば、我らが担任(正直うざったくて嫌いだが)の石川が情けなく震えている姿も目に入ってはいたが、頼りになろう筈もなく。かなり危うい彼の行く末を一瞬気にしたものの、助けようと動くほどの正義感も余裕もない。一旦頭のなかから追い出した。
(倉庫の窓なら通れるか……? ギャラリーの窓でも良いな……あのぐらいの高さなら。今おれ具合悪いんだけどな……)
「逃げる、戦う……いや逃げるだろ……。あ、なんか思ったよりヤバそうだから、早めに外出た方が良さそうですよ。……階段ってどこだっけ」
恐らく巴にも見えただろうが、切羽詰まっていることもあり、特に考えることなく形だけの忠告をする。彼女の様子をうかがう心の余裕はなく、一先ず脱出を促したもののすぐ視線を逸らした。
- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.30 )
- 日時: 2017/03/25 12:05
- 名前: 咲良 (ID: ZyN2DGA0)
【1日目/8:45、北星 真夜】
掃除箱の中から箒を1本出す。1本じゃ心許ないけど、もう1本はどこに持てば良いかわからないし…体育館のいろんな所に置いていけば。そんな事を考えていたら、先生たちが捕まえられなかった女達に噛み付かれそして倒れた。その女達は後ろの方の生徒を襲っているようだ、体育館中がパニックになり我先と前の扉から出て行く。箒を5本取り目の前の人の壁で後ろの様子が分からない、ふと視線を壁の方へ向けると女子生徒と男子生徒がいた。早く逃げようとはしないのか?と思いながらも、今は後ろを見たかったので舞台の上に乗り様子を見ていた。結構な人が倒れており先生が女達と一緒に生徒を襲っているが、どうして先生達も襲っているのだろうか。石川先生が刺又を持ちながら後ろで震えているのが見える。刺又…刺又!刺又が手に入ればそれで戦う事は十分できる、だけどそこに行くまでにあそこを通らなければならない。それは難しい事だと思うあの襲っている人達を倒しながら行って、石川先生を連れて後ろの扉から出るか?いや、リスクが大きすぎる。だからと言って助けないと話いうのは父の教えに反する、どうすれば…箒は5本だ。いけない事も無いリスクが大きいというだけだ、頑張れば後ろの扉から逃げれる、行くしか無い。
そう思って5本の箒を後ろに行きながら4本をいろんな所へ置いて行く。1本で戦おう石川先生、待っててね刺又は貰うけど助けてあげるから…
- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.31 )
- 日時: 2017/03/25 14:06
- 名前: 間宵蛾 ◆d.b5UMeNLA (ID: s6GrqIoq)
【1日目/08:49、伊吹 巴】
隣の三年生の男子が足元の小窓を開けて深呼吸したことと、その理由をなんとなく察しつつも、巴自身は人が人を貪り喰うという異常事態の、その只中に居る別の人間を見ていた。
石川である。
彼の周りではあれだけの惨状が繰り広げられているにも関わらず、声を上げることも走り出すことも出来ずにただ震えている彼自身はあの異常者達から見向きもされていない。
姿が見えないと思ったら石川の足元で血を流して倒れていた富田がゆっくりと起き上がり、石川の方を一瞬見たが、少し離れたところで別の生徒に襲われた女子生徒を助けようと吶喊した男子生徒が怒鳴り声を上げるとそちらに向かってのたのたと歩み出した。
どうやら富田も異常者の仲間入りらしい。
しかし、何だろう、何故彼らは石川を襲わないのだろう。
と、考えていると不意に先程の男子の言葉で思考が現実に引き戻された。
「……確かに、逃げる他なさそうですよね……階段は、あれ、駄目みたいです」
階段といえば前の出入り口以外には体育館用放送室の入口のことと思ってそちらに目をやってみたが、そちらも人の波で埋まっていた。
他に脱出出来そうな場所と言えば――
「――ステージ裏の、倉庫の窓なら、裏のグラウンドに出られそうですよね」
ステージ裏の倉庫はサッカー等の外で行う球技の道具が収められており、裏側のグラウンドに通じる鉄扉があるが普段は施錠されており、今も鍵がかかっている可能性が高い。
生徒らがそちらに殆ど流れていないのも恐らくそれをよく知っているからだろう。
しかし、そこの窓は廊下等の窓に比べて大きく、時々サッカー部員が出入りに使っている。
当然普段やればみっともないことこの上なく、教員や優等生に見つかれば怒られることだが、この非常時にそんなことを気にする者など居まい。
ステージの上に数名の生徒が見えた。
箒やモップを手にしており、それを武器にするつもりのようだ。
【1日目/08:46、日向 命】
2年5組の男子生徒、浅間翔也は焦っていた。
集団の中で人の波に翻弄されていた1年生の男子(彼の記憶では日向という弓道部員)を拾い、腕を引っ張って人混みをかき分けてなんとかステージまで辿り着くと、今度はそこで生徒達の混乱を収めようと声を上げつつも全く効果が上がっていない新任女教師の初瀬と出くわした。
日向にしても初瀬にしても小柄でおどおどして頼りなく、翔也は頭を抱えたくなってきていた。
「……あの、先輩?」
日向が声をかける。
「ああ?」
「ステージの上……」
言われて翔也はステージの上に目を向ける。
そこには見知った女子生徒が立っていた。
「北星……お前、何持ってんだ?」
翔也も日向も初瀬も人の波に視界を遮られ、後ろで何があったのかいまいち分からない。
彼がまず疑問に思ったのは見知った女子生徒――北星が持っている箒であった。
掃除でもするつもりだろうか、この混乱の中で。
否、混乱しているのは自分の頭の中も同じかと自嘲しつつ、率直に言葉を投げかける。
- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.32 )
- 日時: 2017/03/25 19:43
- 名前: 咲良 (ID: SsbgW4eU)
【1日目/8:47、北星 真夜】
下から声が聞こえた気がしたけど
「あ、浅間くん日向くん。箒だけど…早く逃げたほうが良いよ、あれに噛まれたら同じようになっちゃうみたいだから」
みんな逃げてるのに逃げないのかな?私は石川先生を助けに行って逃げるつもりなんだけどな。精神統一したら行こうと思ってたんだけど、そんな事してて間に合わなかったら嫌だし行こうかな。初瀬先生頑張ってるな、あんな事言ってもみんなパニック状態だから聞ける訳無いのに、まぁ頑張りは認めてあげて欲しい。でも感染病みたいなものっぽいし、そんな日は訪れないかもしれない。それでも生きないと家族をみんなを守らないと、それが今まで習ってきたうちの道場の教えなんだから…
「初瀬先生、みんなパニック状態なので聞こえないと思いますよ、それより御自身の身を守ってください。私は石川先生を助けてそのまま後ろの扉から出るので、浅間くんと日向くんも逃げてね。」
後ろの扉から出たら教室に行って木刀をとたら弓道場に行って弓とか矢とか弓道の道具を取ってどこかに逃げよう。家庭科室が良いかな?あそこなら色んな事ができるし…よし、行こう!
- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.33 )
- 日時: 2017/03/25 20:19
- 名前: 湯のもと (ID: ChJEPbqh)
【1日目/08:50、檜原 和己】
「ありがとう。……ホントだね、無理だな上は」
(やっぱり倉庫か。この子の言う通り、一度そこからグラウンドに出て……。それからだな。体育館は狭すぎ)
随分と冷静な巴の様子に内心軽く驚く。案外グロい光景は女の子の方が平気だったりするのよ、と顔色ひとつ変えずスプラッタホラーの映画を鑑賞する母と妹の様子を思い出し、やや情けない気分になった。
(外……)
そういえば、女たちは外部から来たのだ。思い出したくもないが、女たちへ立ち向かっていた藤本の様子も豹変していた。つまり異変は感染する可能性が高い。外が安全な保障は全くない。
映画や部員たちの小説の内容が思い浮かぶ。他の星から持ち込まれる、あるいはマッドサイエンティストが作り上げたウイルス。ゾンビ化。終末の世界。ナイナイ、と自分自身の妄想力に呆れ返りつつ、そうだったらどうしよう、と本気で心配している部分がないとは言い切れない。
(……保留。情報が少ないからな、変なこと考えてしまう。んな場合じゃねえのに)
ステージの方を見ると、数人が掃除用具を携えながら立っていた。
(ええ……いや何を動転してんの。どうして戦闘意欲だしてんの。落ち着けよ。大丈夫か。いや滅茶苦茶勇ましいけどさ。なんか顔つきまで精悍に見えてきたけどさ、見た目相当に頭弱いぞ。心意気は買うけども。認める、あんたら最高に格好いいわ。戦うって思考回路が既にタダ者じゃねえわ)
頭のなかではスラスラとツッコミが浮かぶが、わざわざ逃げようと声をかけるのも躊躇われた。もともと自己中心的な性格で、周りの安否など気にならないような性分である。
(……おれ関係ないからなあ。知らねえけど、なんかの達人だと思っておこう。頑張れ。心のなかで超応援してる。健闘を祈るよ。おれは逃げる)
ふいとステージ上から視線を外し、脱出しようとステージ裏の倉庫へ足を向けつつ、会話をしていた流れで巴に声をかける。今まで言葉を交わした印象としては動揺している様子もなく、心配するような必要はないのだろう。どう動くかは彼女次第、こうした方がいいと強制するつもりはない。
(この子なりの考えもあるだろうし。友達と一緒に、とか)
「えっと、おれは倉庫から外出るね。きみも一緒に行く?」
- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.34 )
- 日時: 2017/03/25 22:01
- 名前: 間宵蛾 ◆d.b5UMeNLA (ID: s6GrqIoq)
【1日目/08:47、日向 命】
北星の話を聞きながらも自分の目でも確かめようとステージに上り、人混みの向こう側を見た翔也は自分の行動を心底後悔した。
この異常事態を北星はこうも冷静に見つめているのか。
というか戦うつもりか、あれと。
初瀬に声をかける北星を後目に、翔也は逡巡する。
どうも彼女は箒を武器に奴らと渡り合い、石川を助けて外に出るつもりらしい。
「……あー、待ってくれ。俺らも行くわ、後ろ。どうせ前は詰まってて出られねぇしな。それに、一人より二人の方が成功率は上がるだろ」
箒を一本拾い、軽く振るう。
これでも剣道の有段者だ、フロア用の長い箒ならそれなりに武器として使えるだろう。
そう思っていると、後ろに下がると思っていた日向命も箒を持ち出して横に並んだ。
「初瀬先生は後ろに。北星、先行出来るよな?」
本当は翔也自身が切り込んでもいいが、最初にやる気になったのは彼女だ。
それなら、最も士気の高い彼女が先頭を務める方が行動も分かりやすいだろうと判断した。
【1日目/08:50、伊吹 巴】
「外が安全とは限りませんけど、ここよりはよっぽどマシだとは思いますよ」
言いながら視線で目の前の混沌とした集団を一舐めし、すっと和己の方に視線を移す。
表情こそ柔和だが、射抜くような視線は明らかに目の前の男子生徒の何かを量っていた。
そして、和己の言葉にもう一度集団と、序でにステージの上で箒を構えている数名を一瞥する。
「私も倉庫から出るので、一緒に行きましょうか」
誰それが来るまで待つ等と言わない辺り、彼は自分の「同類」なのかもしれないな、と少しばかり不謹慎な思考が頭を過り、思わず場に不釣り合いな微笑を浮かべる。
その微笑もすぐに消えたが、内心巴はそこまで絶望していなかったしいつも以上に不安ということもあまりなかった。
体育館はステージ側半分が混乱した人の波でごった返し、もう半分は異常者が人を喰らう惨劇が繰り広げられていた。
前の扉は同時に出られない人数が同時に出ようとして詰まり、更にその先の廊下も相当に混雑しているらしい。
体育館内の人混みは徐々に減っていっていたが、それは出ていく人数よりも異常者の仲間入りを果たす生徒も多い為だった。
巴はそっとステージに向かって壁際を歩き出す。
- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.35 )
- 日時: 2017/03/25 22:45
- 名前: 咲良 (ID: SsbgW4eU)
【1日目/8:49、北星 真夜】
「え!?一緒に来るの?成功率は上がるかもしれないけど、元が低い確率だから結局成功率は低いよ。それでも来るの?」
一緒に来るって本当に来るのかな、よく来ようとするよ。感染しても可笑しくないのに…それに私、精神統一してないから集中出来るかな。でも守らないとだよね、どっちにしろ前から出るのにはあの軍団の最後尾だ、襲われて終わりかもしれないしね。
「分かった、先行するよ。でも感染しても置いて行くから、できるだけの事はするけど自分の身は自分で守ってね」
箒軽いなぁ慣れてないけど大丈夫だよね、少しだけ精神統一していこう………よし行ける、けどあの人かき分けていかないとダメだな、まずは降りよう。
あぁ、もう!人が邪魔でしか無い、何この壁、全然前見えないし!少しずつ進んでいくしか無いのかな、面倒臭いけどそれしか方法が見当たらない。ちょっとで良いから隙間が出来ないかな…ん?最後尾だ!最後尾から行けばあそこには5、6体かどんどん増えてる。
「やぁぁぁあ!!」ドス
取り敢えず1体なんだけどこれ死んでないよね、2体目は…!こっち見てる。声出すべきじゃなかったな、とにかく確実に倒して行くしかないか。
ドス、ドス、ドス
「3体いけた。あ!浅間くんそっち行った!」
- Re: 【中・長文】Survivors【始動】 ( No.36 )
- 日時: 2017/03/26 14:38
- 名前: 間宵蛾 ◆d.b5UMeNLA (ID: s6GrqIoq)
【1日目/08:52、日向 命】
「くっ!」
竹刀のように真っ直ぐ構え、一歩、二歩、素早く足を運んで間合いに入れると短い掛け声と共に正面の異常者の頭を打つ。
相当強い力で打ったのか、箒の柄は歪に曲がり、打たれた異常者はふらっと床に倒れ伏した。
更に翔也に迫っていた元女子生徒の腹部に命が槍のように箒の柄を突き込む。
「……あっ!?」
突かれた女子生徒はばったりと倒れたが、すぐに起き上がった。
どうも効果はなかったと見える。
「北星、全部は無理だ! あいつのところまでの最少数を叩いて、そのまま抜けよう!」
命が仕損じた女子生徒の頭に一撃を与えつつ、石川の方を指差す。
石川は相も変わらずさすまたを抱えて震えるばかりで動いておらず、彼の周囲は喰う者も喰われる者も居なくなったのか床の血痕と落とした指や服の切れ端以外は何もない。
現在地から石川までの間は異常者もそうでない者も合わせてざっと20人は居ようが、もう少し壁際を通れば5体程度の相手で済みそうだ。
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