雑談掲示板
- 第十一回SS大会 お題「無」 結果発表
- 日時: 2014/02/27 20:57
- 名前: 風死(元風猫 ◆GaDW7qeIec
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs/index.cgi?mode=view&no=16247
第十一回SS大会 お題「無」
>>523に第十一回大会結果紹介
始めましての方は、初めまして! お久し振りの方達はお久しぶり♪
何番煎じだよとか主が一番分っているので言わないで(汗
余りに批判が強ければ、削除依頼しますので!
題名の通りSSを掲載しあう感じです。
一大会毎にお題を主(風猫)が決めますので皆様は御題にそったSSを投稿して下さい♪
基本的に文字数制限などはなしで小説の投稿の期間は、お題発表から大体一ヶ月とさせて貰います♪
そして、それからニ週間位投票期間を設けたいと思います。
なお、SSには夫々、題名を付けて下さい。題名は、他の人のと被らないように注意ください。
投票について変更させて貰います。
気に入った作品を三つ選んで題名でも作者名でも良いので書いて下さい♪
それだけでOKです^^
では、沢山の作品待ってます!
宜しくお願いします。
意味がわからないという方は、私にお聞き願います♪
尚、主も時々、投稿すると思います。
最後に、他者の評価に、波風を立てたりしないように!
~今迄の質問に対する答え~
・文字数は特に決まっていません。
三百文字とかの短い文章でも物語の体をなしていればOKです。
また、二万とか三万位とかの長さの文章でもOKですよ^^
・評価のときは、自分の小説には原則投票しないで下さい。
・一大会で一人がエントリーできるのは一作品だけです。書き直しとか物語を完全に書き直すとかはOKですよ?
――――連絡欄――――
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_____報告
第四回大会より投票の仕方を変えました。改めて宜しくお願いします。
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Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.251 )
- 日時: 2012/04/30 15:21
- 名前: トレモロ
ぬおおおおおっ!
投票できなかったぁぁあああああああああああっ!!(黙
夕凪君とLithicsさんに投票しようと思っていたのにorz
書くだけ書いて、投票しないとか最低でした。すいません(泣
つ、次こそは投票しますよ!! 絶対しますよ!!
つーか。一位ありがとうございます! 投票してくれた方感謝です!
そして、風姉さん集計お疲れさまでした&ありがとうございます!
次のお題では投票はするつもりですが、小説は投稿できるかちょっとわからないですw
なるだけがんばりまっす!ではでは!
Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.252 )
- 日時: 2012/05/02 21:37
- 名前: 風猫(元:風 ◆GaDW7qeIec
- 参照: キリ「と、言う夢を見た」シノン「ブハッ!」クラ「笑いすぎだろ?」シノ「だってアンタがリア……充?とかありえない」クラ「あ?」
上げさせて貰います。
コメント下さった皆様有難うございました!
Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.254 )
- 日時: 2012/05/05 02:00
- 名前: 暁壱◆BY08ly9K1s
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel5/index.cgi?mode=view&no=13322
夏はもう終わっちゃったのか…残念だww
『夢』か…あんまり良いの浮かばないけど書こう。
__________________________________
『夢でした』
「いい加減にしろ!!」
その言葉と同時に放たれたグーパンチは思ったほど強烈で俺の体を吹き飛ばした。
気を失って何分経ったころだろうか? アハハと誰かの笑い声が聞こえた。
俺は重たい瞼を開け体を起こす。
そこにはさっきまで倒れていたはずの台所ではなく教室…?だった。
その教室には中学生が2~3人いてどちらも楽しそうに笑っている。
ぁ…あれは俺の友達の…。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!???????????
何あれ?!!!!!
頭になんかついちゃってるぞ?!! 耳なのか?!!!
俺、殴られて頭までおかしくなっちゃったのかwwww
そうかそうか。 あのパンチは強力だったもんな。仕方ない。
そう自分に言い聞かせて友達(?)のほうに寄って行った。
「あ。 龍?」
俺の姿を感知したその友達らしきものが俺に声をかけてきた。
名前…。俺の名前知ってるってことはやっぱ友達…?
「何でそんなん付けてんの?」
俺は奴らの耳を指差しながら言う。
「そんなんって何? この耳のこと?」
「そうだよ。この耳!! 何でこんなものをつけてんの?」
「何でって…お前にもついてるじゃん。耳。」
俺の頭上を指差しながら言われた。 俺はバッと頭を、耳を隠すように手を乗せる。 そこには…耳が…!!
「ついでに言うと尻尾もあるぞww」
尻のほうを指差される。
何で尻尾までついてんの?!! おかしいやろ!!!!!
「何でしっぽ生えてんの~~~~~~~?!!!!???!」
俺はその瞬間ベットから飛び起きる。
ハッと我に返った俺は耳としっぽがないかを確認する。
「ゆ…夢か…ww 吃驚した……!!」
________________________________
「夢」 そっちの夢かよwwと思われている方。しょうがないんですよ思いつかなかったのだからwww
しかもベタな夢オチでしたww
Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.255 )
- 日時: 2012/05/06 22:25
- 名前: 秋原かざや◆FqvuKYl6F6
- 参照: http://start.cubequery.jp/ans-0039928e
『機械仕掛けの人形は羊の夢をみるのだろうか』
必死になって、私は訴えていた。
周りの皆と一緒に、いろんな道を歩き回って、訴えていた。
そうすれば、世界が変わると思っていた。
多くの声が、世界を変える力だと、思っていた。
幼稚な考えだったと気づいたのは、その1ヵ月後。
結局、世界は変わらなかった。
何一つ、変わらなかった。
訴えた、あの時間は……白昼夢のように、消え去った。
そう、幻のように、すうっと。
目が覚めた。
ここはどこだろう?
確か、私は休眠していたはずだった。
なんだろう、さっきの意識は?
私でない私が、そこにいた。
とてつもない、後悔を感じた。
悲しい気持ちだった。
悲しい、気持ち?
雨が降っていた。
ずっとずっと降っていた。
今日は外に出かけるはずだったのに、ダメになってしまった。
雨でなければ、そとに駆け回れたのに。
大好きな人と、一緒に公園を駆け回っていたはずだったのに。
雨が、恨めしい。
恨めしい気持ちで、灰色の空を見上げた。
恨めしい、気持ち?
ここはどこだろう?
私は1人で勉強していた。
世界を変えるには、受身ではダメだ。
変えるには、自分も『変わらなくては』ダメなのだ。
そして、先頭になって突き進まなくては、変わらない。
私はそう、学んだ。
天気だった。
気持ちの良い、澄んだ青空。
なんて、気持ちがいいんだろう。
草の香りが、なんて、心地いいんだろう。
隣をみれば、大切なあなた。
嬉しくなって、思わず声をかけた。
あなたは、微笑んで、私の頭を撫でてくれた。
幸せだった。
とても、とても……幸せだった。
幸せ?
「このプロジェクトは凍結します」
悲痛な声だった。
突き進めていたプロジェクトは、中止で終わった。
けれど、ネットで多くの声を、声援を貰った。
だから、私はたった一人で、進めていこうと思う。
どんなに小さな一歩でも。
その一歩に無限の力があるのなら。
そこは屋上だった。
「君が、好きなんだ」
私は気持ちを伝えた。
ずっとずっと秘めた想いを、言葉にした。
あなたに、伝えたかったから。
そして、結ばれたいと願った。
「私も……」
それだけで、充分だった。
彼女の凛とした声が、風に乗って響いた。
優しく耳を撫でる。
私は君を抱きしめて。
その瞬間、閃光が煌いた。
どのくらいの時が経ったのだろう。
夕方5時34分。
あれから、12時間、休眠していたことになる。
「あら、起きたの?」
目の前に現れたのは、マイマスター。
私を作ってくれた創造主。
いつものしゃがれ声で、けれど、凛として優しい響きのあるその声が、私を現実へと引き戻す。
「こんなに眠ってしまったのは、初めてです」
素直な気持ちを伝えた。
「そうね、いつもは充電終了後にすぐ起きていたもの」
どうかしたのと尋ねるマスターに、私は言葉を選んだ。
「不可解なものを……様々なヴィジョンを見ました」
「様々な、ヴィジョン?」
「最初は女性、犬、そして、女性……私は私でない私になっていました」
「……あら、まあ」
マスターの驚きに、思わず首を傾げた。
「あなた、夢をみたのね。こんなこと、初めてだわ」
楽しそうにマスターは夢みるように続ける。
「あなた、オートマータで初めて、夢を見たのよ」
「夢とは、未来の希望のことではないのですか?」
「まあ、それもあるけど、もう一つあるわ」
悪戯な笑みを浮かべて、マスターは。
「夜、寝ている間に見る夢もあるのよ。その殆どが意味の無いもの。あなたのいう、不可解なヴィジョンの連なり、それが、夢よ」
そして、私の前に向き直る。
「初めて見た、夢の感想を聞きたいわ」
言葉を選んで、私は告げた。
「よくわからないです。楽しい夢も幸せな夢も全てあって……よくわかりません」
それでいいのよと、マスターはまた微笑んだ。
「夢ってそういうものよ」
そうそう、もう一つ教えてあげるわと、口もとに人差し指を置いて、マスターは話し始めた。
「人偏に夢と書いて『儚い』とも言うのよ、面白いわよね」
「よく、わかりません……」
でもと、私は続けた。
「今度見る夢は、できれば、マスターのいる夢を見たいです」
その言葉にマスターは嬉しそうに声を上げて笑った。
Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.256 )
- 日時: 2012/05/06 12:31
- 名前: 秋原かざや◆FqvuKYl6F6
- 参照: http://start.cubequery.jp/ans-0039928e
あとがきのようなもの
というわけで、夢という薄ぼんやりしたものを形にしてみました。
ちょっとした最近思ったことを、入れ込んで、わけわかめな話になっちゃいましたが、それはそれで、いいかなーと。
よければ、どうぞ、よろしくですよー☆
これを書く前は、あかちゃんの微妙な夢にしよーと思っていました。
Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.257 )
- 日時: 2012/05/12 19:27
- 名前: 水色水色◆/et336JgcM
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=Un44YMjAmvg&feature=results_video&playnext=1&list←神曲!パートⅡ
『二つと一人』
気づけば彼女の心は僕に向いていなかった。
背中合わせに寝る、彼女と僕。
「お風呂に入る」
彼女が独り言のようにベッドから下り、その足を脱衣所に向けた。
僕は起き上がり、スタンドのわきに置いてあった煙草を吹かし、ため息をつく。
余りにも冷めた関係に、これ以上は長続きしないだろう、そう思った。
きっかけは、なんだっただろう。
思い出せない。
でも、彼女は僕の何かに絶望し、その心を離していく。
多分…関係の小競り合いは僕の所為だ。それだけは確実に確信が持てた。
理由やきっかけは思い出せないけれど、彼女は僕に見向きもしないのだから。
+α
彼女が出かけると言うので、僕は意味も無く付いて行こうと思った。
先を行く小さな背中を無言で見つめる。
付き合いだした頃は、並んで歩いていたな。その手も、僕は強く握っていた。
でも今はどうだろう。
彼女は手を繋がないのかとも訊いて来ないし、それが当たり前だという空気を醸し出している。
何処に行くのかと訊きたくなる、オシャレな格好。
久しぶりに見るめかし込んだ格好に、僕は胸の中に黒い何かを投下されたようだった。
「…何処に行く気なの、芽衣」
名前を呼んでみても、彼女は振り向こうともしない。
耳にはイヤフォンがあるのだから聞こえないのも当たり前か。
そうやって何度も絶望する。
解り切ってはいるものの、声を掛けずにはいられないのは、もしかしたら振り向いてくれるんじゃないかと期待しているからだろう。
心さえも遠ざかっているのに。
付いた先は何処かのファミレスだった。
…嘘。
此処は初めてデート先に選んだ、思い入れのあるファミレスだ。
彼女は何がしたいのだろう。
初心に戻りたいのだろうか。
僕と同じ気持ちなのだろうか、あの頃に戻りたい。
「カプチーノを、二つ」
彼女は席に座るなり店員にそう頼んだ。
カプチーノ。僕が恥ずかしながらも気に入られたいがために頼んだやつだ。
憶えててくれたのか…感傷に浸るも心は冷めていくばかりだ。
あの頃に戻りたいというのなら、何故君の心はこんなにも遠い。
僕が目の前に座っているのに、君はどうして僕を見ない。そんな淋しそうな瞳をする?
カプチーノを一口飲んだ彼女は、それを両手に持ち、机上に置いた。
「思い出すな…2人で飲んだ日を。あの時、私たちバカ丸出しで笑ってたよね」
コップの中を見つめながら、僕に語りかける。言われて、僕もその情景を思い浮かべていた。
…初めてのデートは、甘酸っぱい時間だった。ずっと居たいのに時間は限られていて、だから初めてのキスもその日にあげた。
「芽衣はさ…僕とどうなりたいの? やっぱり…別れたい?」
苦しくなってそう問いかける。
答えは覚悟の上。でも聞いたら絶対泣くだろうという可能性も捨てきれない。
僕は小心だから。それなのに、君を守るヒ―ロだと気取っていた。
彼女はほほ笑む。
「私はね、彼方と過ごした日々は一生の宝物だと思ってるの。だから…本当に、悲しい」
…そんなに婉曲に言わなくても。余計に苦しくなるじゃないか。別れたいなら、そう言えば良いのに。
「そっか。僕も君と過ごした日は忘れないよ。一生の宝物だ。…ありがとう」
言った途端、彼女が勢いよく顔をあげた。
その瞳は涙に濡れていて、僕の事を信じられないものでも見るように見開いていた。
少し面食らう。
変な事を云ったつもりはないのだけれど、彼女にとっては心外だったらしい。
頭を掻いた。
そんなとき。
「ごめん、遅れた」
絶望の時が来たのだろう。死神が余命を言うのなら、多分今だ。
僕の後ろから知らない声が近づいてくる。
彼女はそいつを視認すると、涙を拭いて立ち上がった。
「ううん。大丈夫だよ。それより何処行っか。まだ時間あるし」
そう言って僕の横をすり抜ける。
とても簡単な完結だった。
此処に来たのは初心に戻りたかったわけじゃなく、あまつさえ、感傷に浸りたかったわけでもない。
ただ、新しい彼氏との待ち合わせだったのだ。
遠ざかる二つの足音。軽い鐘が鳴り、店員の謝辞が飛ぶ。
僕は、目の前に置かれているカプチーノを見遣り、諦観に捕らわれた。
彼女にとって、僕と言う存在はどういうものだったのだろう。
何も答えが出ないのに、その疑問ばかりが頭を占め尽くす。
カプチーノを飲んでから店を出よう。
そう思ってカップの取っ手に触れようとした。
「…あれ?」
不思議な事。
何故か、どういうわけか、僕の右手は取っ手をすり抜けた。
目を見開く。
歯車が音を立てて僕に襲いかかった。
サイレン。赤く点滅する器械。夜の情景。
あれは…救急車だ。そしてこの記憶は、僕に真実を語ってくれた。
あの日、直ぐに帰ろうと思った。
彼女の誕生日だから。バイト代も溜まって、プレゼントを買ってたら遅くなって…。
突然のクラクション、僕の視界はライトで埋まった。
交差点で、赤信号になりかけてたから急いで渡ろうとした。
その矢先だ。
多分僕は、交通事故に遭ったのだろう。ライトの高さから、あれはトラックだ。
…なんて在り来りな事故…。
僕は不注意で人生を無碍にした。
僕は死んだのだろう。彼女を置き去りにして。
二つのカプチーノが目に入り、僕は安堵を感じた。
彼女は僕を遠ざけた訳じゃない。僕の死から決別したのだ。こういう形で。
だから、僕はこんなにも安心しているのだろう。僕の死が、彼女の重荷になっていないことに。
僕はこんなにも彼女が好きだから。僕の所為で彼女の未来を固定づけさせたくない。
これは、僕の夢だ。
まだ未練たらしい僕が、見た夢だ。
そしてこれからは見る事も無いだろう。
彼女が未来を歩きだしたのだから。
Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.258 )
- 日時: 2012/05/12 19:44
- 名前: 水色水色◆/et336JgcM
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=Un44YMjAmvg&feature=results_video&playnext=1&list←神曲!パートⅡ
・後記・
卒読ありがとうございました。
在り来りな話でちょっと「あれ?」って思ったかもしれませんが、スルーして下し。
稚拙な文で顔も上げられない…。
PS‣スレ主様 前回の小説は無視して下さい。カウントしないで欲しいです。
ご了承お願いします。
Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.259 )
- 日時: 2012/05/09 06:17
- 名前: Lithics◆19eH5K.uE6
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=28051
こんにちは。
前回に引き続き、恐縮ですが参加させて頂きたく。
『夢の置き場所』
――此処は何処だ?
それは酷く在り来たりで、意味の無い疑問だったと思う。気が付いたら『俺』が存在した、この霞みのようにモヤモヤと曖昧な世界は……一寸考えただけで、『夢』を視ているのだと分かるはずだったから。その中で寝起きのようにというのも笑えるが、ズキズキと痛む頭を抱えつつ、ゆっくりと起き上がった。
「夢……か。我ながら、地味な配色だな」
其処は真っ白で、光だけの世界。真夏の朝、カーテンを思い切り開いたように清々しく……だけど不安になるくらいの無色。こうなると、自分には色があるのかどうか確認してみたが。もっと地味とも言える、モノクロのスーツ姿に辟易する結果に終わった。こうも個性に欠ける俺の夢なら、無色なのも当たり前の事かも知れない。
(…………)
嗚呼、それにしても無為だ。夢くらいは色の在る、瑞々しくて鮮やかな世界を感じてみたいと思ったのに。此処は現実と似て、上を仰いでも下を覗いても単調で……飽き飽きするほど何も無い。俺は此処に、何をしに来たのだろう……?
――ああ、いや、その前に。『現実』って、なんだっけ? 俺は……何者だ?
「ふふ……思い出せませんか?」
「ッ…… !?」
突然の風鳴りのような声が、無色の世界に響いた。息を呑むようなタイミングで、それはするりと俺の心に落ちて。不思議だ、驚いたけれど恐れはない。これは『そういうもの』だと、本能じみた部分で理解出来てしまう。姿は見えないけれど、『彼女』はここに居るのだと。
(この声を……知っている? くそ、思い出せない……)
――『夢』は閉じた世界、自らを映す鏡面。その中で会話するなんて、自分と喋るようなもので馬鹿らしいけれど。気付けば、何故か親しみのある声に応えてしまっていた。『現実』で縁のある人の声なのだろうが……その現実が思い出せない、もどかしさに駆られながら。
「……一応訊くけど。あんた誰だ?」
「私は……貴方を良く知っていますよ」
くすくすと笑い、はにかむような声。空間に意味のない夢世界で、耳元で囁かれる感覚に身震いした。この感じを、やはり俺は知っている……それも心から願った、幸せのカタチの一つであったはずではなかったか? この顔も分からぬ誰かと、俺は一緒に居たいと望んだ――
「そ、それでは答えになってない! あんたは……」
いや待て、俺は何を。じわりと身体に沁み渡る幸福感に、意味もなく不安になった。『現実』を都合よく忘れているとは言え、流石に分かる。これは、俺には不相応な幸せだ。いつだったか、若い頃かも知れないし最近かも知れないが……強く強く願いながらも、自分のために捨ててきた『ユメ』の面影を感じてしまったのだ。
「ふふ、何を恐れているのです? 『現実』を思い出せないのなら、それでも良いんです」
「ッ……」
「その代わり……貴方の望みを、思い出してください」
ああ、これはマズイ。もっと聴いていたい、傍に感じたいと願ってしまう。確かに、これは『夢』だ。かつて叶えられなかった『願い』を返り見る、この幸せと苦しみが夢ならば、こんなものは要らない。だって辛すぎる……この世界から帰る先は、あまりにリアルで色褪せた『現実』。この白い世界に在ったのは言葉と光、それらは全ての始まりを内包しているのだと……今更に思った。
(ああ……俺の望み、俺の夢は)
――そして、仰ぐ上には星のような輝きが生まれ、地面には草の薫りが漂い出した頃。目の前に低く聳える緑の丘、その曖昧な色に中てられて、今にも泣きそうな感傷に耐えて眼を閉じ……俺は、自らの望みを思い出す。
(続く)
Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.260 )
- 日時: 2012/05/10 12:25
- 名前: Lithics◆19eH5K.uE6
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=28051
『夢の置き場所』-2
「俺の、望みは……」
「ええ、望みは?」
柔らかな微笑みから生まれた優しい声は、かつて俺の良く知っていた人の声に良く似ている。その、忘れようとして本当に忘れてしまった『ユメ』を、今になって見せられるなんて。もはや一回転して苦笑いしか出来ない心境で、ゆっくりと眼を開けた。
「俺の願いは、『君と生きる』事……これで合っているだろう? 由愛(ゆめ)?」
「ふふ、それは私には分かりませんよ。ですが……私の願いも、『貴方と生きる』事でした」
――かつて、愛した人が居た。その彼女が今、目の前に居て微笑むのは如何なる奇跡だろうか。いずれにせよ、随分と都合のいい話だ……見れば俺も彼女も、出会った頃の姿のままなのだから。夏の薫りがするワンピースは、彼女のお気に入りで。垢抜けないジーパンとTシャツ姿になった俺は、モノクロのスーツよりもずっと輝いていた。
(信じられないな……合わせる顔なんて無いのに、こうして夢に見るなんて)
この世界は、もう俺の知っている現実よりも鮮やかに彩られ、群青の空には星が溢れて流れていく。彼女の長い髪を風が涼しげに揺らし、幻想的なくらいに綺麗で怖いと思った。やはり、それは分不相応だと。
「はは……やはり、此処は『夢』なのかな」
世界の美しさ、懐かしい由愛の薫りに泣きそうになる前。そのどうしようもない不安を、思わず口にした。嗚呼、帰りたくないと真摯に祈ろう……それがベツレヘムの神子でも、ギリシアの夢神であったとしても。夢と現を反転させる力があるのなら誰でも良い、俺を此処に繋ぎ留めてくれ、と。その情けなく歪んでいるだろう顔を見て彼女は尚、女神の如き柔らかい微笑を浮かべて言った。
「いいえ、此処は夢でありません……私たちの『夢の置き場所』ですよ」
「夢の……置き場所?」
そうです、と。こちらを誘うように背を向けて歩きだした彼女の後を、オウムのように尋ねながら追う。無言のまま、後ろの小高い丘を登っていく彼女の足取りは軽く。対する俺は、今だに思い出せもしない『現実』に縛られて、十字架を背負ったような重い足を引き摺っていた。『夢』では無いと、彼女は言ったが。それは俺が夢みる理想であって、目が醒めればまた、彼女の事すら忘れて日常に塗れるだけでは無いのかと。ああ、この丘を越えれば、其処で終わりでは無いのか――
「さあ、見てください。此処は破れた夢の集う場所――もう一つの『現実』です」
「え……?」
由愛の声に誘われて、伏せた目が自然に上がる。気分的にはゴルゴダにも似た悲壮な丘の頂から、見下ろした風景は。遠く荘厳に連なる山々と平野、丘に隠れていた目を瞠らんばかりに玲瓏な満月、そして――
「あれは……街? なんて、なんて綺麗な……」
――それは溢れる星空を、静かな湖面に映したような街の煌めき。灯りの一つ一つが揺らめき、命が燃えているのが伝わってくる。電飾や蛍光灯の白い輝きよりも、ずっと幸せそうな光。ああそうか、この街、この世界は……
「人々が捨て、諦めてしまった『夢』は……此処にやって来て、その形を為すことが出来ます。今の私たちは、『私たちの夢』そのものなんですよ」
「は、はは……それこそ、『夢』みたいだな……」
だから、怖がる必要はないと。そう言って、彼女は俺の手を握った。この震えが伝わらなければ良いが。俺には分不相応な幸せも、この夢の街においては霞んで見えるのだから不思議で。眼下に広がる街は、一秒ごとにその輝きを増したり減らしたり……まるで人々の夢見る願いによって形を変えていくようだった。
「まだ信じられませんか? 貴方は、あの人の『夢』……私を望んでくれた形そのものなのに?」
「いや……信じるさ。この際、やっぱり夢でした、なんてオチでも構わないしね」
やっと拗ねるような、かつての彼女らしい表情をみせてくれた由愛の手を握り返す。そう、ちくりとした罪悪感は、きっと自分自身に対するものだろう……『現実』の俺はきっと、永い時間に流されて彼女を忘れてしまったのだ。それを責める事はしないが、哀れではある。しかし、だからこそ……例え目覚めたとしても、何も覚えていない俺は平気でやっていけるだろう。それが、少しは救いになると。なんだかんだ言っても零れた夢を振り切って、きっと俺は新しい目標に向かって走っている最中なはずだから。そうでなければ、『俺』は此処に居る道理が無い。
「それじゃあ……生きましょう。私達のような『夢』には、夢らしく幸せになる義務があります。産んでくれた持ち主が、捨てた事を悔いる事のないように……また、新しい素敵な夢を抱けるように」
「なるほどな……ああ、それじゃ。俺も生きようか、由愛と共に」
――手を繋いで丘を下りる足取りは、二人ともに軽く。降るような星空には、朝の蒼みが差していた。出来る事なら現で眠る『自分』にも見せてやりたいと、そう思う。君の願う世界は、こんなにも美しい……それは誇るべき、叶わなくとも大切な夢なのだと。いつか叶えた時には、同じ世界が見られるのだと教えたい。
さあ、今日も目を覚まして。退屈な日々を回し、いつか此処まで……俺と彼女の居る、この街まで辿り着く事をこそ、夢に見よう。
(了)
後記:お目汚し、失礼しました。夢というテーマに沿えているかどうか怪しいですが、読んで下さった方には最大限の感謝を。他に投稿される作品も楽しみにしています!
Re: 第五回SS大会 「夢」 投稿期間 4/27~5/14まで ( No.261 )
- 日時: 2012/05/13 18:50
- 名前: 瑚雲◆6leuycUnLw
あれ?あと期日2日?(((((
ギリギリみたいな感じですが…今回も投稿させて頂きます。
今回は投票もやってみようかなと思ってます^^
【夢を、叶える子】 Part1
私は最近、夢を見る。
それはそれは普通の夢で、起きたら消えていく幻のもの。
でも普通の夢であって普通の夢でなく、そう。
「あ…まただ」
今日の夢の中で、私は商店街の福引で2等を当てる夢を見た。
恐る恐る商店街に向かい、福引券を指し出す。
ガラリ、と回してみると、出たのは“2等”。
あぁ、まただ。
最近、“正夢”を見るようになっていた。
テストで良い点とる夢を見れば、その日のテストは高得点。
小学校の給食でメニューが変更する夢を見ると、その日のメニューは自分の好きなものになっていたり。
おかしいくらい、自分の思い通りになっていく毎日。
少々気味が悪いけど、気分は最高。
何だか王女様にでもなった気分だった。
「早く寝なさい叶子ー、明日はデパート行くんでしょうー?」
「分かってまぁーす」
“叶子”。
夢を“叶える子”で、“叶子”だ。
もしかしたら、その名前の由来のせいで今みたいな状況になっているのかも。
ラッキーなんだなぁ、自分。
なんて調子に乗ったりしたから。
だから最低な悪夢を見るんだ。
だから最悪な未来を見るんだ。
「――――――ッ!!?」
嫌な夢を見た。
それも最低最悪な夢を。
「い、まの……」
手と喉の震えが止まらない。
自分の体がガチガチになっている事に気付く。
――――――――今日のデパートで、家族が死ぬ夢を見た。
テロだ。知らない黒ずくめの男達がいきなり銃声を上げる。
近くにいた私達5人家族は、真っ先に目をつけられた。
まず人質に、お母さんが捕まった。
それを助けようと隙を見たお父さんが動き出し、気付いた男達の仲間の独りがお父さんを射殺。
そのせいでお母さんが喉もはちきれる程の大きな声で叫び、頭を射抜かれる。
続いて弟は、血塗れになった両親を見て泣き出し射殺。
私は声も出ずに唯震えて佇んでいたけれど、警察に連絡しようとして、殺される。
最悪な夢だ。
もしこのままデパートに行けば、一族郎党皆殺し。
今はリビングで笑っているあの声が、一瞬にして無くなる。
嫌だ。嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だッ!!!
「お、母さん…?」
「ははは…って、あら?叶子じゃない。さっさと準備して、デパート行くんだから」
「その…デパート…私、行きたくないの…!!」
お母さんはきょとんとする。向かい側のソファーで座っていたお父さんも。
後ろからは目尻を擦りながら弟の実が出てきた。
「何を言ってるのよ叶子。あなたが服を欲しいっていうから、家族皆で行くんじゃない」
「そうだぞ叶子。何か行きたくない理由があるのか?」
そうだ、だって皆殺される。
幸せだったこの生活が、たったの一瞬で終わる。
…とは言えなくて。
私はそれでも一生懸命抗議したけれど、やっぱりダメだった。
正夢は、絶対叶うから?
今まで、一度だって夢は裏切らなかった。
そうして私は今、お父さんの車の中にいる。
いつもより気合の入った服装。
お父さんもお母さんも、綺麗な服を着ている。
優しそうなお母さんの顔。滅多に怒らない本当に優しい母。
元気旺盛なお父さんの顔。何でもできちゃう自慢の父。
未だ眠そうな幼い実の顔。周りに優しく友達の多い弟。
そんな顔一つ一つが、赤に染まる瞬間って。
想像しただけで胃の中から何かが込み上げてくる。
ダメだ。やっぱり無理やりにでもやめるべきだったんだ。
そうして私達一家はデパートの入り口をくぐる。
足が重たい。息が詰まりそう。
最悪最低な一日の、始まりの予感だった。
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