雑談掲示板

私室
日時: 2018/11/17 20:05
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: 3zeF8rO.)

*当スレは、自分語りや資料掲載を中心にしていきたいと思います。結構、知ってる人がそういうことやってるので、触発されました! 雑談掲示板のスレなので、雑談も勿論可能です!

 まずは、おはようございます。こんにちわ、こんばんわ♪ 始めましての方も、私を知っている方も気軽に——とは言っても上記内容を護って——お声をかけてくださいね。


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*関連記事は纏めます……今後、修正予定


*コメントくださったリスナーの皆さん

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東方キャラクターズ6「東風谷早苗」 ( No.158 )
日時: 2018/06/14 21:26
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: 7IY2Nphk)

*東風谷早苗(こちやさなえ)とは:東方Projectのキャラクター。初登場は第10弾「東方風神録」5面の中ボス及びボス。それ以降の作品にも登場し、「東方星蓮船」などでは自機を務める。

*概要

種族 人間
能力 奇跡を起こす程度の能力
二つ名 祀られる風の人間、山の新人神様、現代っ子の現人神、皮相浅薄な人間、我欲の巫女、風と湖のテウルギスト、山に住む奇跡の現人神
テーマ曲 信仰は儚き人間の為に、少女が見た日本の原風景

*二つ名

祀られる風の人間(風神録、非想天則)
山の新人神様(星蓮船)
現代っ子の現人神(ダブルスポイラー)
皮相浅薄な人間(茨歌仙)
我欲の巫女(神霊廟)
風と湖のテウルギスト(鈴奈庵)
山に住む奇跡の現人神(紺珠伝)

*テーマ曲

信仰は儚き人間の為に (東方風神録5面ボスBGM)
少女が見た日本の原風景 (東方風神録5面道中BGM)

*登場作品

「東方風神録」5面中ボス、5面ボス
「東方地霊殿」EX面中ボス
「東方星蓮船」自機
「東方非想天則」自機(シナリオあり)
「ダブルスポイラー」 LEVEL EX
「東方茨歌仙」
「東方神霊廟」自機
「弾幕アマノジャク」七日目
「東方鈴奈庵」第22話
「東方紺珠伝」自機

*人物

 守矢神社の風祝(かぜはふり)で、八坂神奈子の巫女にして洩矢諏訪子の遠い子孫。 しかし、早苗本人は自身が諏訪子の子孫であることを知らないようだ。 風祝とは神職の一種で、ざっくり言えば巫女のようなものである。なお、実際の洩矢の子孫は「守矢早苗」という人物である。

*来歴

《東方風神録》

 Stage 5の中ボス、及びボスとして登場。
外の世界で信仰心が薄くなってしまったおかげで、信仰によってその存在を維持していた神奈子達の存在が危うくなった。そこで神奈子は信仰心を得ようと神社ごと幻想郷の妖怪の山に引っ越し、それと共に早苗や諏訪子もそこへ移り住んできたのである。当然のように山の妖怪たちからは警戒されていたが、エンディングでは主人公達の仲介もあって和解し、そのまま山に住む事になった。
初登場の時点では『博麗神社を手に入れれば幻想郷を支配できる』という、幻想郷の本質を突いているようでそうでもないような危うい考えを持っていた。しかし、倒されてからはそんな考えを捨てたらしく、逆に霊夢の方は早苗の神社をなんとも思ってないようで、今の幻想郷はそのまま2つの神社が共存している。

《東方地霊殿》
 
 EXステージで中ボスとして再登場。
発言とスペルカードで女子高生(※)らしさ、幻想郷に適応した自分をアピールしていたが、突然の登場(6面までの道中にそれを匂わせる描写はほぼない)と突飛な言動(「この幻想郷では常識に囚われてはいけないのですね!」)でプレイヤーを大層驚かせた。

 ちなみに、外の世界では女子高生だったという設定は半ば常識化しているが、あくまで二次設定である。
 もともと有力な設定として存在していたが、星蓮船発売時のメッセサンオーの購入特典で、
黄昏フロンティアの絵師alphes氏が描き下ろした早苗のイラスト(分類としては非公式・二次絵)がセーラー服を着たものであったことから、決定的に一般化した。(→予約早苗)公式上は、早苗の外の世界での暮らしぶり、実年齢その他は不明である。二次創作においては、学生時代の制服がブレザーかセーラー服かで熾烈な議論が展開される。

《東方星蓮船》

 遂に自機に昇格。二柱に薦められ、幻想郷に慣れるため妖怪退治に挑戦。
A装備(神奈子)とB装備(諏訪子)の二つがある。
自機としての性能が異様に高いB装備に対し、A装備は性能面では平凡である反面会話が異様なことになっており、途中で妖怪退治に楽しみを見出したおかげ?なのか、
『そうですね。ネズミだって馬鹿になりませんね。外の世界のネズミは生体実験には欠かせない、尊い生き物ですし』
『難儀ですねぇ。でもまぁ、私も(妖怪を退治する)楽しさが漸く判ってきた所で、驚きは特に……』
『参ったかー!これが人間にして神である私、東風谷早苗の力よ!』
『ええっ?妖怪退治の無い世界?それは困ります』
『そ・こ・よ、そこ。そんなエキセントリックな出来事(人間が喰われる事)はここ(幻想郷)にしかない』
など、妖怪に対してSっ気溢れるやりとりが多く見られた。
 ちなみに、星蓮船では聖白蓮等と和解し、早苗が「妖怪も悪い人ばかりじゃない」と認めてしまうENDも存在する。
こちらはBADENDとなっている。

《東方非想天則》

 幻想郷に現れた巨大な影を二足歩行の巨大ロボと信じこみ、それを追ってチルノや紅美鈴、そして信仰する神の一柱たる諏訪子と戦うことに。諏訪子には、「自分に勝てたら一人で妖怪退治に行ってもいい」などと言われており、親(先祖?)離れも近いようだ。
 他にもアリス・マーガトロイドに巨大ロボットを作れないか聞いてみたり、お台場ガンダムに興味を示していたりと、やたらとロボットにこだわりを見せる。自分で乗ってみたいとすら思っているようだ。
 もっとも、妙にロボットにこだわる態度を見せるのは、「実際何らかの気象現象かなんかであろう、そう考えてしまう自分の思考回路が面白くなかった。だから彼女は、あの影は里を襲う巨大ロボだと思う事にした。そう考えると調査が楽しいからである」という描写もあるように、幻想郷では常識的でつまらない考えに捉われるよりも非常識で面白く考えたほうが楽しいという、前向きな考えに至った結果のようである。

《ダブルスポイラー》

 霊夢、魔理沙とともにLEVEL EXにて被写体に。
神奈子と諏訪子の力を借りた技に加え、妖怪から妖力を吸収して、その力で攻撃するというとんでもない技を身に付けた。もはや本人が常識の通じない存在になりつつあり、霊夢と合わせて巫女無双である。この技は射命丸文からは山の神の威厳が保てると好評(?)だったが、姫海棠はたてからはかなり警戒されており、「人間でも神様でもなくもっと悪い奴」呼ばわりされている。

《東方神霊廟》

 なんと二度目の自機抜擢。すっかりレギュラー入りである。今回はあふれ出た神霊を信仰拡大に利用できるのではと思い、行動を開始する。すっかり幻想郷には馴染んだ様子で、たぶん主人公4名の中で一番この異変を堪能したであろう。また、エンディングにて珍しく私服が公開されるシーンや、諏訪子が「ごっはっん!ごっはっん!」と早苗にご飯を作るようせがむシーンなどがある。

《東方紺珠伝》

 領地である山の湖が、鈴瑚ら玉兎の部隊によって占拠されてしまったため反撃に出る。今回は大好きな宇宙(月)に関わるストーリーでもあり一層気合が入っている。


 一旦区切ります

Re: 幻想へ至る風 ( No.159 )
日時: 2018/06/14 21:30
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: 7IY2Nphk)

 続きです。

*容姿

 胸の位置ほどまである緑のロングヘアーで、髪の左側を一房髪留めでまとめ、前に垂らしている。 瞳の色は作品によってまちまちで、黄色だったり深緑だったり青だったりする。衣装は作品によって若干異なるが、白地に青の縁取りがされた上着と、水玉や御幣のような模様の書かれた青いスカートは共通。博麗霊夢とは違うデザインの巫女装束を着ているが、もっとも特徴的な腋の部分は同じ。
 頭に付けた蛙と白蛇の髪飾りは彼女の特徴ともいえるアクセサリーで、これは諏訪子(→蛙)と神奈子(→蛇)の象徴でもある。二次創作などで幼児化された絵(おさなえ)の場合は、蛙の飾りがおたまじゃくしに変わる事がある。また諏訪子の帽子のように、蛙や蛇の表情がコロコロ変わることも。手に持つお祓い棒(幣)は霊夢のものと形状がだいぶ違い、あまりバサバサしないものを持っている。よくノコギリとかはんぺんとか言われる。
 また、『星蓮船』では、ペンダントのようなものを着けているほか、『茨歌仙』では、白い星マークが書かれた青いネクタイをしており、髪の頭頂部が双葉みたいに跳ねている。この時は、服も袖や襟に青い三本線が入った別バージョンのものになっている。(→茨歌仙早苗)靴は原作では薄緑色or水色のローファー?を履いているが、『茨歌仙』や『鈴奈庵』ではブーツを履いていたりする。

 蛙の髪飾りについてカチューシャである(あった)とする説がある。確かに初期の風神録や非想天則のドット絵(立ち絵ではつけていない)ではつけているように見える。一方で、近年の紺珠伝等や、もしくは茨歌仙や求聞口授等の公式本において確認できるわけではない。使い分けているのかどうかを含めて謎である。どっちでも可愛いから良いのかもしれない。




*性格

 性格は極めて普通の人間だが、外の人間だったからか少しズレている。間抜けで、感覚が幻想郷の人間と少し異なる。(東方求聞口授より)
 素直で責任感が強く、純粋で他人に影響されやすい。真面目な自信家だが、やや惚けたところもある。
 初登場時は高圧的に信仰獲得のため幻想郷征服を進めていたが、主人公たちに敗れてからはその責任感から解放され、元の素直で社交的な性格になった。その後幻想郷で暮らす内に外の世界の常識が通用しない事を認識し、神奈子の指示で妖怪退治の真似事をするなど、幻想郷に慣れる事を目標とした模様。

 そして『星蓮船』で妖怪退治に目覚め、戦うこと(弾幕ごっこ)に楽しみを見出したようだ。そのため、聖の提唱する平等な世界に異を唱え、戦闘になった。その後も諏訪子に稽古を頼んだり、ニ柱に頼らない技(上記《ダブルスポイラー》参照)まで編み出すなど、自己鍛錬には余念が無いようだ。

 『茨歌仙』では、成り行きで唐突に博麗神社(ライバル)の管理を任せられたにも関わらず、霊夢が戻ってくるまでちゃんと神社の掃除等の雑務を行っていたことからも、その真面目さが伺える。

 『非想天則』ではロボットに強い興味を示していたり、外の世界ではオカルト本をよく読んでいた事を思い返すなど、ちょっと普通の女の子と趣味がずれているようである。

 外の世界出身故か東方Projectのキャラとしては珍しくお酒に弱く、宴会ではすぐに酔いつぶれてしまう。絡み酒気味の霊夢とは宴席で対立したこともあった。

 理系であるらしく、歴史や国語といった科目には興味がなかったようだ。だが『神霊廟』以降、歴史にも多少興味を持つようになる。とはいえ、勉強の教材に小学六年生の教科書を持ちだすあたり、感覚のずれを垣間見ることが出来る。

 理科全般に強く、前述のロボットへのこだわりのほか、書籍では常温核融合について語ったり、ヘビ毒に対する血清を用意したりしている。特に宇宙開発について強い思い入れがあるようで、星蓮船Extraや紺珠伝3面など宇宙関連のステージでは普段にも増してハイテンションになっている。

*能力

 能力の「奇跡を起こす程度の能力」というのは、本来は八坂神奈子と洩矢諏訪子の力を借りて発動する能力であり、天・地・海すべてを操ることができる。だが人々のために力を振るっている内に信仰の対象が風祝に移ってしまい、生きながらにして神格化(現人神)。その後、神奈子と諏訪子と早苗の能力の境界線が曖昧になりだしてしまった。現在この奇跡を起こす能力について、神奈子や諏訪子の力が関与しているのか、あるいは早苗独自の能力であるかは言及されていない模様である。

 上記の他にも、客星や、九字といった、神職たる風祝らしい力を使う。自機の時は、風を使った弾幕を用いることが多い。(非想天則スペルカード、神霊廟通常弾など)。『求聞口授』によれば、信仰を集めるため、人里でも手品レベルの奇跡をつかって営業しているようだ。奇跡といえば幸運と混合されるが、奇跡とは偶然の頂点であり、その結果が良い方とも悪い方とも限らない。幸不幸とは関係ない(例として、蛙やおたまじゃくしが空から降ってくる、ファフロツキーズの奇跡が上げられている)。

 奇跡を行う為には準備(呪文詠唱)が必要となる。奇跡の大小によって準備にかかる時間が異なり、小さな奇跡なら一言で済むが、天変地異レベルの奇跡となると数日もの呪文詠唱が必要となる。

 アクションゲームの東方非想天則では風を操作して戦う大振りでトリッキーなタイプ。体術に慣れていない素人くさいモーションも見どころ。

*スペルカード

秘術「グレイソーマタージ」
東方風神録、東方非想天則、東方神霊廟
秘術「忘却の祭儀」
東方風神録、東方非想天則
秘術「一子相伝の弾幕」
東方風神録
奇跡「白昼の客星」
東方風神録、東方非想天則
奇跡「客星の明るい夜」
東方風神録
奇跡「客星の明るすぎる夜」
東方風神録、東方非想天則
開海「海が割れる日」
東方風神録、東方非想天則
開海「モーゼの奇跡」
東方風神録、東方非想天則
準備「神風を喚ぶ星の儀式」
東方風神録
準備「サモンタケミナカタ」
東方風神録
奇跡「神の風」
東方風神録
大奇跡「八坂の神風」
東方風神録
秘法「九字刺し」
東方地霊殿、東方非想天則
奇跡「ミラクルフルーツ」
東方地霊殿
神徳「五穀豊穣ライスシャワー」
東方地霊殿
蛇符「神代大蛇」
東方星蓮船
蛙符「手管の蝦蟇」
東方星蓮船、ダブルスポイラー、東方紺珠伝
祈願「商売繁盛守り」
東方非想天則
神籤「乱れおみくじ連続引き」
東方非想天則
蛇符「雲を泳ぐ大蛇」
東方非想天則
奇跡「ファフロッキーズの奇跡」
東方非想天則
奇跡「弘安の神風」
ダブルスポイラー
妖怪退治「妖力スポイラー」
ダブルスポイラー
蛇符「バインドスネークカモン」
弾幕アマノジャク
蛇符「グリーンスネークカモン」
弾幕アマノジャク


*二次創作における早苗

 登場当初は博麗霊夢とは正反対のおしとやかな性格で書かれる事が主だったが、『地霊殿』辺りから段々とはっちゃけ始め、『星蓮船』からはSな部分がクローズアップされたりしている。その真っ直ぐで突っ走りやすい性格から、周りの人妖を引っ張ったり、振り回したり、物語の推進力として動くことが多いようだ。

 守矢神社ではたいてい家事やらなんやらを背負い込む役目のため、苦労人として描かれていることも多い。



*人間関係

 人間関係では、やはり信仰する二柱である八坂神奈子や洩矢諏訪子との絡みが多い。(→かなさな・すわさな、守矢一家)二柱の事はおおむね尊敬する神様として見ているようだが、振り回されて困っていたり、手間を押し付けられていたり、無理やり飲まされていたりする。たまに堪忍袋の緒が切れて反撃に出ることも。

 同じ妖怪の山の住人の中では、射命丸文との絡みが書かれる事が多い。(→あやさな)外から来た珍しい人間である上、行動的で新聞のネタにしやすいと見られているのか、文はそれなりに早苗を高く評価しているようである。一方、同じく天狗で新聞記者である姫海棠はたては若干警戒している様子。しかし、女子高生(両者とも厳密には違うが)繋がりで一緒に描かれる事もある。

 霊夢との絡みも、腋抜きにしても巫女同士だからか結構多い。(→レイサナ)

 『星蓮船』以後は腹黒い、黒早苗やS苗、風祝(かぜはふり)をもじった風屠(かぜほふり)などと呼ばれる早苗のイラストが投稿されている。公式で(もっとマイルドだが)さでずむに目覚めたきっかけとなった多々良小傘との絡みも多く、S苗さん状態でいじめたりペットにしたりしているイラストや、普通にイチャイチャしてるものまで非常に幅広いイラストがある。逆に、いじめられているものは割と珍しい。(→こがさな)

 命蓮寺関係では、他にも星蓮船EXの会話から封獣ぬえとの関係もよく描かれる。こちらも、早苗が主導権を握るものが多い。(→さなぬえ)

 苦労人同士の共感なのか、十六夜咲夜や魂魄妖夢と一緒に描かれることも。(→サクサナ・さなみょん・さくさなみょん)

東方キャラクターズ7「古明地こいし」 ( No.160 )
日時: 2018/06/16 10:38
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: JpRb97J2)

*古明地こいしとは:『東方Project』に登場するキャラクター。初登場は『東方Project』第11弾『東方地霊殿』Ex Stageのボス。

*概要

二つ名

「閉じた恋の瞳」(東方地霊殿)
「何も考えていない者」(ダブルスポイラー)
「空想上の人格保持者」(東方心綺楼)
「本怖!貴方の後ろにいるよ」(東方深秘録)
「意図せずに心を閉ざしたサトリ」(東方憑依華)



人物

地霊殿のExtraボスにして古明地さとりの妹。姉と同じく相手の心を読む能力を持っていたが、その能力のせいで周りから嫌われることを知り、読心を司る第三の目を閉じて能力を封印し、同時に自身の心も閉ざしてしまう。そして第三の眼を閉じたことによって心を読む能力に代わり、「無意識を操る程度の能力」を手に入れた。この能力により、無意識で行動できるようになったこいしはあちこちをフラフラと放浪するだけの妖怪となってしまった。
 ペットの猫のように遊んで帰ってきては、また遊びに行ってしまう。姉のさとりも閉ざされたこいしの心だけは読むことが出来ず、いつも何処で何をしているのか把握出来ていないようで、心配している。
 そこで姉のさとりから、こいしと遊ぶための専属のペット(火焔猫燐、霊烏路空)を与えられている。 そのおかげか、少しずつではあるがこいしも以前とは変わってきたようである。
 博麗霊夢や霧雨魔理沙が地底にやって来てさとりやお燐、空と戦いを繰り広げたことを聞き、中でも八咫烏を取り込んだ空の驚異的な能力アップに興味を示す。 自分のペットも空のように強化してもらおうと思ったこいしは、妖怪の山の守矢神社を目指すことにした。
 東方求聞口授では、昔から度々地上へ出かけていたことが判明した。ただし、その能力によって知覚することは困難で、子供の頃一緒に遊んだことのある面識の無い友人のような存在であった。サトリ妖怪というか座敷童っぽい。姉であるさとりと接触することで、ようやく存在が確認された。
 東方心綺楼では、影の主人公と言っても過言では無いほどストーリーに強く絡んでくる。地上で無意識のまま生活をしていたが、ひょんなことから道教一味に決闘を挑み、勝利。その結果こいしの知名度が上がり始め、あらゆる実力者が戦いを挑むようになる。
 様々な相手を蹴散らし、次第にこいしは民衆から大きな脚光を浴びる有名人となっていった。今まで誰にも見向きされずに放浪する寂しい生活を送っていたため、本人も「皆から注目される」という事に大きな喜びを感じていた。しかし、その裏には今回の異変根本に関わるある秘密があり、この為にこいしは、秦こころに勝負を挑まれる事となる。
 東方深秘録では自身が触れた都市伝説である「メリーさん」がどこまで通用するか興味を持ち、「メリーさん」にまつわる「今、貴方の後ろに居るの」というセリフを言ってみたいという想いもあって様々な人々を訪ねる。ただしどういうわけか人々には「メリーさん」の恐怖をなかなか理解してもらえず、こいしは首を傾げることとなる。魔理沙に『幻想郷の住人には電話というものがよく分からないだけだ』とたしなめられた。余談だが背を向けて、帽子を放り投げるという、テリー・ボガードに似た勝利ポーズをしていることも。
 ファンからもファン以外からもよくこいしちゃんと呼ばれるが、地霊殿にて伊吹萃香に「古明地んとこのこいしちゃんじゃ?」と呼ばれていたりするので、ちゃん付けはただの二次での愛称という訳ではない。

*種族

 覚(さとり)。美濃、飛騨に住むとされる人の心を読む妖怪。人間の心を読んで驚かすという言い伝えがある一方、基本的には無害で、中には人間と共存していたという伝承もある。むしろ無意識に行動する人間を恐れるような話もあった。鳥山石燕の絵や、漫画家の水木しげる氏により有名になり、以前から呼ばれていた他の地域の「おもい」「くろんぼう」等も覚と呼ばれてしまうことがある。

*容姿

「東方地霊殿」では、薄く緑がかった癖のある灰色のセミロングに緑の瞳。鴉羽色の帽子に、薄い黄色のリボンをつけている。結び目は左前辺り。
 上の服は、黄色い生地に、二本白い線が入った緑の襟、鎖骨の間と胸元とみぞおちあたりに一つずつ付いたひし形の水色のボタン、黒い袖。下のスカートは、緑の生地に白線が二本入っている。
またスカートには薄く「ラナンキュラス」というキンポウゲ科の花の柄が描かれている。
 靴は黒で、紫色のハートが両足についている。姉のさとりと同じように、左胸に閉じた目がある。そこから伸びた二本の管(?)は、一本は右肩を通って左足のハートへつながり、もう片方は一度顔の左でハートマークを形作り、そのまま右足のハートへつながる。

「東方心綺楼」では、大きな変更はないが、細部が異なる。その最たるものが目で、瞳孔がなく白く発光しているように見える(心綺楼こいし目)。また髪の色も、黄色味がかった鮮やかな緑髪になっている。
サードアイから伸びる二本の管についても、右肩を通る方は腰のあたりで上着を絞っているらしいのが確認できる。ちなみに、この管は触手のように攻撃に利用できるようだ。余談であるが、こいしの容姿(服・髪)の色を反転させると古明地さとりの容姿の色とほぼ同じになる(補色)。
 また心綺楼のシステムやドットデザインなどを引き継いだ深秘録でも服装やサードアイ周辺のデザインは新たに追加されたモーション等を除きほぼ同様であるが、深秘録では同作でキャラクターデザインを担当した春河もえのタッチによる、その眼が見開かれたカットが複数描かれるなど、本作でもその「眼」の在り方に、こいしを表現する特徴が描かれた。

*性格

 好奇心旺盛でジッとしていられない性質なのか、放浪癖がある。また外見相応に幼く無邪気な面もあるが、礼儀正しく言葉使いも丁寧で、むしろ姉より接しやすい。
 ただし妖怪なだけあり、「恋い焦がれるような殺戮」や「平和な人間から殺掠」など物騒なことを平然と言う。一見狂気を孕んでいるようにもみえるが、東方Projectにおいては人間も大体その手の事を涼しい顔で言っていたりする。つまり幻想郷では普通なのである。
 たとえば霧雨魔理沙はルートによってはさとりに対して強盗をしようとし、「地獄の底で眠る覚悟は出来たか?」などというセリフを浴びせたりする。
 一方で霧雨魔理沙に「泥棒はいけないことよ」と諭したり、何かを尋ねる時は敬語で話しかけたりと、一般的な常識は持ち合わせている模様。
 主人公達との対戦ではスペルカードルールも守っており、本気で殺人をするつもりがあるのか怪しい点もある。
 スペルカード記事内のQ&Aではレミリアが霊夢に対して放った殺す発言について原作者ZUNが本気でなかったと説明している点にも注目。
 心を閉ざしているとあるので、これらが本来の性格か、または無意識に装った性格なのかは不明。本人曰く「感情なんて元より存在しない」らしい。
 心綺楼や深秘録では他人の落し物を自分の物にしてしまう癖があるようだ。

*能力

 無意識を操る程度の能力。相手の無意識を操ることで、他人に全く認識されずに行動することができる。たとえこいしが目の前に立っていたとしても、その存在を認識することはできない。
実際に、『地霊殿』のExtraステージでは、天狗が警備する妖怪の山を誰にも気付かれることなく侵入し、その先にある守矢神社で博麗霊夢や霧雨魔理沙と遭遇している。また射命丸文やパチュリー・ノーレッジからは「全く気配を感じない」と言われたこともあった。
 彼女と彼女の姉の元ネタである妖怪覚は、人間の無意識の行動によって痛い目を見た。それを皮肉った能力なのかも知れない。
 相手の無意識の記憶を呼び覚ますといった、姉とは逆性質の精神攻撃も出来る。
 グリモワールオブマリサでの魔理沙のコメントや、ダブルスポイラーでの射命丸文・姫海棠はたてのコメントから、表象「夢枕にご先祖総立ち」、表象「弾幕パラノイア」、「胎児の夢」などのスペルカードにはこれが利用されていると思われる。
 なお、心を固く閉じたこいしに対しては、姉であるさとりの『心を読む程度の能力』は通用せず、読心に依存している姉は自分に勝つことは出来ないと語っている。それに加え、東方心綺楼では豊聡耳神子の『十人の話を同時に聞くことが出来る程度の能力』も通用しない事が明らかになっている。
 無意識の状態では視界に映らない限り存在感が無い。視界に入っても道端の小石のように気にされることはない。そして視界からいなくなればすぐに忘れられてしまう。だが、そんな彼女も姉のさとりは心配しているようだ。
 ただし、鈴仙・優曇華院・イナバは波動でこいしの姿を視認することが可能(PS4版深秘録でこいしが鈴仙に勝った時の台詞より)。
 また、聖白蓮はこいしの無意識の状態を「心を閉ざしているのではなく、無にする事で『空(くう・自我の無い事、実体性を欠いている状態で仏教の因果論の究極形とされる)』の境地に近付いているのでは」と考えた。その後こいしは白蓮に命蓮寺に誘われ、在家の信者となった。こいし本人も前々から宗教に興味があったらしく、心綺楼の時点で白蓮に対して「出家がしたい」という発言をしていた。
 人間関係においては、性質上、他人と関わったり、争ったりする事はないが「私の方がカワイイもん」など秦こころと張り合うような問答が確認できる。命蓮寺の村紗水蜜を地底に封印されてる頃から知っているようで「血の池で溺れるんだよ?」「血の味が忘れられなくて、たまに戻ってくるんだよ?」と行動を把握しているようである。
 
 いったん区切ります。

Re: 幻想へ至る風 ( No.161 )
日時: 2018/06/16 10:39
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: JpRb97J2)


 続きです。

*スペルカード一覧

東方地霊殿
表象「夢枕にご先祖総立ち」
表象「弾幕パラノイア」
本能「イドの解放」
抑制「スーパーエゴ」
反応「妖怪ポリグラフ」
無意識「弾幕のロールシャッハ」
復燃「恋の埋火」
深層「無意識の遺伝子」
「嫌われ者のフィロソフィ」
「サブタレイニアンローズ」

ダブルスポイラー
心符「没我の愛」
記憶「DNAの瑕」
「胎児の夢」
「ローズ地獄」

東方心綺楼
本能「イドの解放」

 開放の精神の極大化させ、感情のままハート弾を周囲に撒き散らして攻撃する技。
原作とかなり近い技だが、弾の軌道が向こうとは異なり、相手を自分から引き離させる(無意識に後退してしまう)追加効果が付加されている。

抑制「スーパーエゴ」
 抑圧の精神の極大化させ、その余波でこいしの周囲にいる相手にダメージを与える技。離れていれば余波のダメージは受けない。しかしこちらにも相手を自分の方に引き寄せる(無意識に近寄ってしまう)効果がある。向こうとは対照的に原作とは全く違う技。

夢符「ご先祖様が見ているぞ」
 相手を見つめる六つの影が出現して攻撃を行う技。動作が夢枕にご先祖総立ちと酷似している。発動前にだれるような表情を見せ、手を左右に振り踊るようなモーションを見せたのち影が相手に襲い掛かる。

茨符「コンファインドイノセント」
 周囲に茨を張り巡らせ、バラの花で攻撃する技。これの簡易版である「グローイングペイン」の説明によると、この茨はこいしの外に出た意識が実体化した物らしい。シナリオ限定技。

本能「フロウディアン」
 ワインダー状に周囲にハート弾をまき散らした後、原作のスーパーエゴの様にハート弾がこいしの元に戻っていく技。こちらもシナリオ限定技。
「ブランブリーローズガーデン」ラストワード。引き寄せ効果を持ったバラ弾を大量に生み出して相手を捕獲する技。
 相手を捕まえるとこいしのカットインが表示され、直後にバラが大爆発を起こして相手にダメージを与える。

*東方深秘録

*呪われたワン切り電話*

シナリオ限定技。電話の呼び出し音と同時にバリアーを展開し、消える。という動作を繰り返す。

*今から電話をするから出てね*
 怪ラストワード。結界を展開し、ヒット後「わたし、メリーさん」「今、あなたの」と近づいて「後ろにいるの」と同時に相手をナイフで一閃する。彼女のスペルの中で唯一武器を使ったスペルカード。

*二次創作

 主に、孤独な深層心理を描写した作品や、無意識に何かをしでかす作品(ギャグ・性的・ドS・狂気と様々)が多い。 また、特性上「あらゆる警備をすり抜けてありとあらゆる場所に理由も目的もなく登場しうる」という性質があるため絡もうとすればだれとでも絡むことができる。姉との関係については、姉に心配されているため確執があるとされることはほぼなく、お姉ちゃん大好きっ子とされる。ただし、無意識に虐めてしまう狂気を孕む場合もある。

 二次創作上で関わりが多いキャラは次の3人である。まず、姉のさとりからは目を閉じたことや放浪癖を心配され続けており、それについて描かれることがある。また、ギャグではこいしが無意識なら仕方ないをやらかした際によく被害を受けている(主な被害はペロペロだが)。最近は、逆にさとりのほうが引きこもり気味なせいで非常識と化しており、その結果こいしが「外の世界を見てきた常識人」として突っ込みに回る形の作品も多い。
 Exボス・妹・狂人と共通点が多いフランドール・スカーレットとの組み合わせも人気があり、「こいフラ」としてカップリングが組まれる事もある。二人とも可愛い女の子でありつつも狂気と孤独という影を持っているため、単純に仲よく遊ぶ話から残虐非道な話、やっとできた友達に対する不器用な恋愛描写などネタ豊富となっている。警備をかいくぐりつつ、フランを外に連れ出すネタが鉄板。ただし、二人が会話するには二人がどう狂っているかをきっちりと描き分ける必要があり、キャラづけが難しい。
また、これの成立によって無関係だった紅魔館と地霊殿にパイプができ、レミさとなどほかのカップリングが派生する結果ももたらした。
 3人目は東方心綺楼で共演した秦こころで、そもそも心綺楼はこころが落とした希望の面をこいしが拾ったことで起こったもので、ラスボス前会話の希望の面に対する会話からカップリングされたものである。この場合は、どちらも感情(の一部挙動)が正常でないことへの悲劇的な面が強調されやすく、文字通りの悲劇や『自分の感情』を求めるという話が多く、こいしの残虐性やマイペースでかってにどんどん押していくポジティブな面は薄まる傾向にある。
 また猫耳が付いたねこいしなるものもあるがいぬさくやのように二次創作キャラクターとしては確立していない。

東方キャラクターズ8 「宇佐見蓮子」  ( No.162 )
日時: 2018/06/18 23:34
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: 5VLR97mE)

*宇佐見蓮子(うさみ れんこ)とは:上海アリス幻樂団による東方Projectの一部である音楽CDに登場するキャラクターである。幻想郷とは関係のない外部の人間。

*概要

 京都の大学に在学中の女子大生であり、マエリベリー・ハーンとオカルトサークル「秘封倶楽部」を結成している。サークルの主導権を握っているのは彼女。
 大学での専攻分野は超統一物理学。最近は「ひも」理論の研究をしているらしい。
 頭脳には自信があるようで、『大空魔術』では「プランク並に頭が良いかもしれない」と自称している。メリーに言わせると「この世界の仕掛けが全て見えている」そうな。
 神主曰く「二人は平均的な若者より、少しだけ頭が切れるみたいです。」(『卯酉東海道』あとがき)とのこと。
 実年齢は不明。『卯酉東海道』で飲酒している描写はあるが、秘封倶楽部の世界で飲酒が認められる年齢が20歳かどうかは解らない。
 出身は東京で、実家もそちら。『卯酉東海道』ブックレットは、メリーと新幹線で蓮子の実家のある東京に向かう話になっている。
 外界の人間ではあるが「星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今居る場所が分かる程度の能力」を持つ。ただし、日本標準時にしか対応していない。よって他の場所の正確な時刻を知る術はない。「……ただの引き算じゃないの?」とは相方のメリーの言。
 その能力で正確な時間が分かるくせに時間にルーズで、メリーとの待ち合わせにはよく遅刻する。
 『鳥船遺跡』『伊弉諾物質』で、メリーに目に触れてもらうことでメリーの見るビジョンを共有し、その夢の中で自由に動き回れることが判明した。ただし、蓮子はただの幻像であると認識しているようである。
 ちなみに、蓮子には何故か単独のテーマ曲が存在しない(「秘封倶楽部」としてのテーマ曲である「少女秘封倶楽部」と、蓮子とメリー2人のテーマである「月の妖鳥、化猫の幻」はある)。メリーには「魔術師メリー」があるというのに。
 能力を考えれば「天空のグリニッジ」が蓮子のテーマに相応しく思えるが、公式に蓮子のテーマとは言われてはいない。

*外見

 白いリボンの巻かれた、黒い中折れ帽がトレードマーク。永江衣玖の帽子にそこはかとなく似ている。
 ただし『蓮台野夜行』では帽子にリボンが巻かれていない(角度の関係で見えないだけかもしれないが)。
 帽子も含めて、服装は基本的に白と黒のツートンカラー。そこにネクタイやリボンで赤が混ざる。
 髪と瞳は濃いめのブラウンで、『蓮台野夜行』では左側の髪を白いリボンで結んでいる。『蓮台野夜行』で身につけている赤いネクタイがカラーリング的に映えるため、二次創作イラストではよく描かれるが、公式ではっきりネクタイを着用しているのは『蓮台野夜行』のみ。『鳥船遺跡』では胸元に赤いリボンが見えている。
 腰から下は長めのスカートだが、ネクタイのせいもあってか基本的にボーイッシュなイメージが強い。
 『夢違科学世紀』『卯酉東海道』で着ている服の袖口や裾の装飾は、博麗霊夢の袖の装飾と似ている。
 『大空魔術』『未知の花 魅知の旅』『鳥船遺跡』では、肩からショールのような黒い布を掛けている。
 『伊弉諾物質』ではメリーとともに初めて夏服を披露。とはいえいつもの服装が半袖になっただけであった。
 『燕石博物誌』では髪が伸び、『大空』『鳥船』のショールが宇佐見菫子(か岡崎夢美)を思わせるマントに近くなり、胸元はリボンから蝶ネクタイに。
続く『旧約酒場』ではがらりとイメチェンし、帽子を脱いで髪に白いリボンをカチューシャのように巻いていた。
 『蓮台野夜行』から『大空魔術』までと『鳥船遺跡』『燕石博物誌』では、手に黒い表紙の本を携えている。
 『未知の花 魅知の旅』では「P」と書かれた白いノートかファイルのようなものを手にしている。

*二次設定など

 設定上他のキャラが入り込む余地がほとんど無いため、カップリングの相手はほぼ間違いなくメリー一択。
 その関係は既に恋人同士になってるものから、片方は友達として、片方は恋愛対象として意識しているような片思い的なもの、もちろん純粋に親友というパターンもあり。片思いの場合、メリーの方が蓮子を意識していることが多い。
 サークルの主導権を握っているという公式設定通り、メリーよりアクティブな性格として描かれる。
 ちなみにメリーが八雲紫との関連性が囁かれるのに対し、こちらは大抵の場合能力の部分以外は普通の人間として扱われる。その為メリー=紫説の場合、紫となったメリーが幻想郷へと去っていってしまう、人間と妖怪の寿命差で蓮子が先に死ぬ、あるいは神隠しに遭った蓮子を探すためにメリーが妖怪になる、等高確率で悲恋となる(もちろんハッピーエンドの作品も数ある)。
一方、メリー=紫を前提とした二次創作においては、紫のパートナー的な立ち位置にあり、出自のはっきりしていない博麗霊夢が、蓮子と結びつけられることもある(同一人物だったり、先祖だったり、蓮子が先代の博麗の巫女だったり)。すなわち、ゆかれいむ=秘封倶楽部。
また「幻想郷の外の世界の物理学者」という共通点から、岡崎夢美の教え子になっていることも多い。
 二次創作では『蓮台野夜行』での服装をベースに描かれることが大半であり、『卯酉東海道』のネクタイのない服装や、『大空魔術』『鳥船遺跡』の黒いショールを掛けている蓮子のイラストはわりと貴重。
 『燕石博物誌』以降は、『燕石』『旧約』での衣裳の蓮子もそれぞれ比較的よく描かれている。
 苗字から、ウサミミを装備させられることが多い。ウサミミ蓮根。あと左翔太郎。

*東方星蓮船に関して

 2009年2月26日に発表された東方Project第12弾のタイトルは『東方星蓮船』であった。
 伝統的に東方Projectはラスボスの名前の文字がタイトルに入ることもあり(東方星蓮船→宇佐見蓮子)、「星」も能力と繋がりのあることから、まさかの秘封倶楽部本編出演か?と一部では期待が高まっていた。が、どこぞの悪霊と同様にやはり そんなことはなかった 。

*東方深秘録と宇佐見菫子

 上記の星蓮船以降も、新作発表のたびに「秘封が本編に登場か!?」と一部ではネタとして盛り上がっていたのだが、2015年5月10日の博麗神社例大祭で頒布された『東方深秘録』で、ついに秘封倶楽部が本編出演を果たした。
 ただし、登場したのは蓮子でもメリーでもなく、秘封倶楽部初代会長・宇佐見菫子。名前、外見、そして何より秘封倶楽部というサークル名。あらゆる面で蓮子との深い関係が匂う新キャラの登場に、秘封界隈には激震が走った。
 宇佐見菫子については当該記事を参照していただくとして、菫子と蓮子の繋がりに関しては、 『東方深秘録』内では一切言及がない。蓮子の祖先なのか、それとも赤の他人なのか、菫子の名乗っている《秘封倶楽部》と蓮子とメリーの《秘封倶楽部》は同一のものなのか、一切は今のところ不明である。

東方キャラクターズ9 「茨木華扇」 ( No.163 )
日時: 2018/06/18 23:56
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: 5VLR97mE)

*茨木華扇とは:東方Projectの登場キャラクターである。普段は茨華仙という号を名乗っており、周囲からも本名で呼ばれる場面はほとんど無い。キャプションでは「茨華仙(茨木華扇)」と併記される事が多い。

*概要

*二つ名

 片腕有角の仙人(茨歌仙)
 脅威!願いを訊く仙人(深秘録)
 思欲せよ!願いを叶える仙人(深秘録)

*種族

仙人?

*テーマ曲

華狭間のバトルフィールド

 ふらりと博麗神社に現れた、行者を名乗る少女。仙人を装っているだけとも取れるような物言いがある一方で、自分が仙人である事を自覚しているような発言も見られる。少なくとも、その説教臭い言動と人格者のような行動は概ね仙人らしい。
 河童の腕が博麗神社に奉納されていた事を聞きつけ、霊夢がそれを御神体として祀り上げようと画策しているところに現れた。本人曰く、鳥に「腕のミイラが見つかった」と聞いて慌てて飛んできたとの事。その後も切断された腕に華扇が興味を示す場面は何度か登場しており、また当人に対する萃香の発言からも、華扇は失った自身の腕を探しているものと思われる。
 作中で初登場した時点で既に魔理沙や霊夢とは何度も会っているようだが、特に深い知り合いという訳ではなかったらしく、当初魔理沙は華扇の名前を思い出せず、霊夢に至っては華扇が誰なのかさえも忘れていた。
 最初の来訪の際、今の人間や妖怪に言いたい事が山ほどあると語った華扇は、それを理由として博麗神社にしばしば姿を見せるようになった。萃香は華扇が神社を訪れるようになった件について、華扇の本当の目的は腕探しの為に博麗大結界を越えて外の世界に赴く事であり、華扇が霊夢らに近づいたのは結界を弱める為だと推測している。ただしそれを聞いた華扇本人の独白によれば、そんなつもりでもないとの事。ただ積極的に何かをする意思は無さそうではあるが、結界自体には興味を持っているようだ。
 理由は不明だが、人間と旧地獄の繋がりを封じたいと考えており、旧地獄に通じる間欠泉センターに立ち入りを禁止の看板を立てたり、結果的に間欠泉が止まる可能性のある事から、常温核融合計画に協力するよう霊夢に意見したりしている。
 公式サイトによれば、しばしば里にも現れてありがたいお説教をしているとの事。第一話で人間の里の入り口にいたのは、あるいは説教の為に出向いていたのかも知れない。第七話では説教の場面こそ無いものの、実際に人間の里の中で行動している場面が描かれた。実際に人間の里の住人に説教をしている場面は長らく描かれていなかったが、「月刊ComicREX」2012年5月号掲載の出張版にて、遂にそのシーンが登場している。
 いつ頃から仙人として活動しているのかは不明だが、近年の大事件である豊聡耳神子らの復活があった第百二十六季からおよそ三十年前の第九十五季、この年に発行された文々。新聞に既に仙人として掲載されており、昨日今日に仙人デビューしたばかりという訳ではないようである。

*外見

 頭部のシニョンキャップ、包帯に包まれた右腕、鎖付きの枷がはめられた左腕、そして服の胸元の牡丹の花飾りと、そこから伸びる茨模様が外見上の大きなポイントとなっている。
 身長は霊夢や魔理沙より頭一つ分弱高く、道を急いでいた魔理沙が華扇と衝突した際、魔理沙の額がぶつかったのは華扇の肩だった。14歳の日本人女子の平均身長は156cmなので、霊夢もそのくらいと仮定すると、華扇の身長はおよそ165cmという事になる。胸は場面によって大きく見えたり、そうでもなかったりするが、少なくとも小さくはないようだ。
 漫画作品のキャラという事で、連載開始当初よりPixivなどでは多数のイラストが投稿されていたが、第一話の時点ではカラーページが1ページも無かった為、服や髪の色については不明だった。その為、この時期に描かれたイラストは、描き手独自の解釈による彩色が施されている事も多い。
 その後、第二話にてカラーページが掲載されたので、華扇の公式カラーは、髪は赤系ピンク、服は白とワインレッド、スカートは黄緑色と判明した。第二話掲載前に、作画担当のあずまあやによる華扇のカラーイラスト(の一部)がTwitter上で公開されており、こちらでは華扇の髪は赤いが、あずまによるとこれは「まるっとボツになった」ものであるとの事。

*性格
 
 魔理沙は華扇を「口うるさくて余計なお節介を焼く」と評しており、実際説教臭い発言が目立つ。小町なら人間に有って当然とするレベルの欲であっても目に余るものと見る辺り、判断基準はなかなか厳格なようだ。
 また、人間の里の入り口で「この世に生を受けてから今までに起こった全ての出来事を」思い返す修行をするといった奇行を見せた事もある。ただ霊夢によると、仙人は変人ばかりとの事なので、奇矯な行動は仙人特有のものであり、華扇個人の性格という訳ではないのかも知れない。
間欠泉を危険視する真の理由は旧地獄の怨霊であるのに、それを伏せて硫黄ガスの人間に対する有毒性という建前の理由を述べたり、死神に対して良い事をしているように見せかけているだけとも取れるような独白をしたりと、腹黒いとも偽悪的ともつかない言動も見られる。
 しかしその一方で、華扇は人間に危険が及ばないように気を遣ってくれているのだと信じる早苗の言葉を聞いて、悲しげな表情で思わず本音を語りそうになったり、博麗神社に怨霊が溢れ霊夢の行方が知れなかった際には顔色を変えて心配するなど、人の良さのようなものが感じられる場面も度々登場している。
 真面目で厳格な面や、何を考えているのか分からない得体の知れなさが目立つが、飼っていたペットの存在を忘れたり、その事でペットが暴れた際には自分との関係をとぼけて見せるなど、案外いい加減な部分もある。また、大雨によって自宅に多大な被害が出て不機嫌な時、にとりに助けを求められた華扇は、半ば八つ当たりのように彼女の頼みを一蹴しており、気分屋的側面も持っているのかも知れない。霊夢不在の博麗神社を預かった際には、霊夢と同じ巫女服を着込み、浮かれた様子で仕事をしていたので、調子に乗りやすい性格とも考えられる。
 負けず嫌いなところもあるらしく、花見の席で「仙人のくせに芸の一つも出来ないのか」と酔った魔理沙に絡まれた際には、ムキになり、恥ずかしがりつつも一発芸を披露していた。なお、この際に披露したのは雷獣を使った超ヒーロー(超サ●ヤ人)の物真似であった。作中に登場した華扇の蔵書は、和綴じでいかにも仙人が読みそうな雰囲気の書物ばかりだったが、描かれていないところでは、何処かで手に入れた外の世界の漫画も読んでいるのかも知れない。
 普段は丁寧な物言いをしているが、それが素の喋り方という訳では無いらしく、誰もいない場面での独白や旧知らしい萃香との会話等では、多少砕けた口調で話す事もある。
かなりの甘党のようで、菓子の類を食べている場面が多々存在する他、紅魔館で紅茶を出された際には山盛りの砂糖を投入していた。甘党ではあるが、古典的な意味での甘党という訳ではなく、酒や甘くない食べ物も普通に好んでいる。

*知識

 自ら長く生きてきたと称する華扇は、それだけに博識であり、怨霊や管狐の性質、旧地獄の住人が地上に出て来ないという約束、雷獣の生態といった、霊夢らも知らなかったような様々な知識を持っている。ただ自身の経験よりも文献等から得た知識も少なくないようで、万歳楽の一件では、実態よりも資料上の情報を基に判断してしまい、その齟齬を笑われてしまうという場面も見られた。
 また、まだまだ知らないことだらけと本人が語っている通り、全ての知識について詳しいという訳ではない。中でも科学技術に関しては疎いようで、核融合の仕組みといった高度な知識は勿論、河童の使うサーチライトやソナーについても全く情報を持っていなかった。
 科学程ではないが、神仏や宗教に関する知識もあまり深くないようで、その事で霊夢にからかわれたり、戸惑いを見せる場面もしばしば見られる。萃香があっさり見抜いていた酉の市の問題点を、萃香の指摘を受け、かつ文献にあたって調べるまで実態の把握ができなかったという事もあった。

 一旦区切ります

Re: 幻想へ至る風 ( No.164 )
日時: 2018/06/19 00:12
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: UKFCOgWg)

続きです。

*人間と妖怪、動物についての考え

 博麗の巫女が妖怪退治を生業としている事実を華扇が否定的に語った事は無いが、妖怪であっても理由も無く退治する事には反対している。また、幻想郷の妖怪が妖怪本来の恐ろしさ等を持っていない点を、平和で良い事だとしている。「妖怪の中には争いを望まない者がいたって良いじゃないですか」とも語っており、人妖が平和的に共存、もしくは住み分けが出来る状態を望ましい考えているらしい。
 その為、人妖が一定の平和的状態にある現在の幻想郷を肯定的に見ているらしく、「東方三月精 ~ Oriental Sacred Place.」第17話では、博霊神社の祭神を探ろうとする光の三妖精の行動によって、その状況が乱される事態が発生する事を避けようとしていた。何故それによって妖怪と人間の関係が乱されると思ったかは判然としないが、「神社の御利益は妖怪退治 か」とも語っているので、祭神が明らかになって信仰が集まる事で、妖怪退治屋としての博霊の巫女の力が高まり、現在の人妖のバランスが崩れる事を危惧したのかも知れない。
 しかし幻想郷においては妖怪は演技であっても人を襲って怯えさせるのが本分、巫女は妖怪を退治するのが本分と考えている霊夢に言わせると、華扇の見解は幻想郷にあまり詳しくない者の意見であり、「新参者の妖怪みたいな事を言うのね」という事になるらしい。「仙人のくせに妖怪の味方をするの?」という霊夢の言葉に、華扇が返答に詰まる場面もあった。
 とは言え、一応仙人という事になっている華扇は、他の一般的な仙人がそうであるとされているのと同様に、基本的に人間に味方する立場を取っている。例えば「東方三月精 ~ Oriental Sacred Place.」第16話では、人を襲って妖怪化したヤマイヌについて霊夢に警告を発している。結局問題のヤマイヌは、華扇に諭され人を守る妖怪へ変貌した。また本編第十三話では、人間に怪我を負わせた襲撃者がマミ達であると突き止め、彼らに人間へ謝罪させる一方、その妖怪化を防ぐ措置を取っている。このように人知れず人間を助ける行いもしているのだろう。
 ただこれらの事例には、人間を助ける以外にも、動物を守るという側面も含まれている。妖怪、もしくはそれに類する存在が里の人間を襲い、血の味を覚える事は幻想郷のルールに反しており、発覚すれば討伐隊が組まれるという。しかしヤマイヌもマミも、華扇の行動によって討伐されるという本来あり得た状況を脱している。これは見方によっては、人間よりも動物を優先しているとも取れる。マミを庇った事について、「山の動物たちが不当に妖怪化したり倒されてしまうのを黙って見ていられない」、「私の役目(ちから)は山の動物たちを正しい方向に導く事」と華扇が語っているのは示唆的である。
 一方、妖怪に対しては、人間や動物よりも距離を置いているようだ。妖怪に対して無闇に挑発的、攻撃的な言動を取る事は無く、霊夢による妖怪狐への仕置を窘めるなど、 妖怪に対する過剰な敵対的対応には否定的だが、妖怪へ肩入れする事もほとんど無い。説教や忠告等でより良いあり方を示そうとする華扇の行動は、基本的に人間と動物を相手にした時にしか見られず、華扇が妖怪に説教している場面はほぼ存在していない。例外的に光の三妖精に説教をする場面はあるが、これは犬がいじめられるそうになっているのを止める為という意味も強く、三妖精に何かを教え導くといった動機によるものではないと思われる。
 また、第十二話でにとり達河童がアクシデントに悩まされていた際には、霊夢ともども、何ら支援的な行動は見せずにそのまま立ち去っている。更に第十三話では、マミを庇う為に山童に濡れ衣を着せるという策も使っていた。これはマミの暴走の原因がそもそも山童にあると考えている事も理由と思われので、妖怪に悪意的な考えを持っている訳ではないようだが、この件を含め、やはり華扇の妖怪への対応には、人間や動物へのそれとと比べると差があると言える。
 なお、前述の通り、動物が妖怪化する事にも基本的に否定的で、ヤマイヌがただの動物に戻れない事を「残念」と評していた。しかしトカゲが雷龍になりかけた時には、特にそれを阻止しようとはせず、経過を見守るという行動を取っている。件のトカゲが雷龍になったら手懐けたかったと語っているので、自分の都合を優先する事もあるようだ。華扇には龍に対する強い思い入れがチラホラと見られるので、あるいは龍を他の妖怪とは区別して考えているのかも知れない。
 ヤマイヌへの対処や、妖怪化を防げなかったら自分のところに来ると良いというマミへの台詞からすると、動物が妖怪化してしまったとしても簡単に見捨てたりはしないようだ。しかし行動を観察した結果、不合格と判断したトカゲは容赦無く抹殺しているので、華扇なりの救済基準ラインも存在しているのだろう。
 第23話で霊夢不在の博麗神社を預かる決意をした際には、「それが人間の いや妖怪の為だ」と珍しく妖怪側に肩入れしているとも取れる発言をしており、実際、神社が妖怪のたまり場になっても放置していた。しかし妖怪退治という本業を霊夢に思い出させる為という、むしろ人間寄りの行動とも取れる描写となっているので、この発言についての華扇の真意は不明である。あるいは妖怪は人間を襲い、人間は妖怪を退治するという幻想郷における妖怪存続システムを維持するという意味で妖怪の為と語ったのだろうか。
 これらの事例から分かるように、妖怪に対する華扇の対応はいささか複雑である。第十四話では、紫によって人間の里に派遣されたホフゴブリンを霊夢と共に追い払っているが、これはホフゴブリンの実態が妖怪のスパイであるという理由であった。しかし表面的には里の人間がホフゴブリンを恐れている事を理由として挙げており、その真意を人間である霊夢には明かす事は無かった。人間に対して直接被害を及ぼした訳ではないホフゴブリンを追い払ってしまった事に関しては、彼等に同情的な発言も見せている。またホフゴブリン同様にスパイである座敷わらしについては特に対策は打たないなど、対応に首尾一貫しないところも見られた。

*片腕有角について

 二つ名には「片腕」とあるが、見た目は普通に両腕がある。しかし包帯で包まれている華扇の右腕は失われているようで、何らかの術で義手を作って補っているらしい。
霊夢が華扇の右腕を掴んだ際には、握る力に負けてぐにゃりと歪み、包帯の隙間から煙のようなものが漏れ出す様子が描かれているので、華扇の義手は固体ではなく、気体のようなものが詰まっている事が分かる。
 またこの右腕で霊夢の陰陽玉に触れた際には、激しい反応と共に消し飛ぶ様子が見られた。華扇は消滅した右腕をすぐに再構成しているので、術による義手の作成は容易なようだ。
この際に華扇は、陰陽玉は妖怪退治を御利益とする神社の本物の御神体であり、うかつに触るのは危険だという趣旨の発言をしているので、華扇もまた妖怪かそれに類する存在である事、右腕はその力によって作られたものだと推測出来る。
 右腕は怪我を治す特別な酒を呑んでも傷が癒える事が無いが、呑み続けないと腐ってしまうとの事なので、単に斬られただけといったような通常の怪我ではないと思われる。しかし華扇は自身の右腕について他人、もしくは人間にあまり知られたくないらしく、霊夢や運松が包帯に包まれた右腕に注意を向けた際には、慌てて誤魔化す場面もあった。失われた腕を取り戻したいとも考えているようで、第一話や第十一話では腕を探している様子が描かれている。
二つ名のもうひとつの要素である「有角」については、少なくとも見える範囲には角らしきものは確認出来ない。シニョンキャップで隠れた部分に角がある可能性もあるが、現段階では不明。

 一旦区切ります

Re: 幻想へ至る風 ( No.165 )
日時: 2018/06/19 00:19
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: UKFCOgWg)

 続きです。

*能力

 霊夢に何ができるのか聞かれた際には「ひみつ」、「色々出来ますよ」と答えており、設定文やキャプションなどで説明された事も無いので、いわゆる「~程度の能力」に関しては不明。
作中で幾つか特殊能力らしきものを見せているが、以下に記載するそれらの能力が「~程度の能力」なのか、種族的な能力なのか、あるいは何らかの術なのかは判然としない。

 動物を導く能力
 公式サイトの華扇の紹介欄に書かれている能力。「動物を導く程度の能力」ではないので、これが能力名という訳ではないと思われる。公式サイト公開当時の華扇は、この説明から想像出来る能力は動物の使役ぐらいしか見せていなかった為、この能力はその別表現と思われていた。
 しかしその後、華扇はこの能力の範疇に入る可能性のある能力を複数見せており、具体的にはどういう能力なのか不透明になった感がある。第十三話では「私の役目(ちから)は山の動物たちを正しい方向に導く事」という発言も見られた。

 鳥獣の言葉を理解する
 第一話で華扇が博麗神社を訪れたのは、片腕のミイラが見つかったと鳥が騒いでいるのを聞いての事だった。他にも第六話の雷獣や第十話他の大鷲、第十三話のマミ等、鳥獣と会話をかわしている場面はたびたび登場する。第22話では華扇にとって未知の獣である万歳楽と会話している様子も描かれており、相手が鳥獣でありさえすれば、その種を問わずに無制限に会話可能と思われる。

 怨霊を潰す
 包帯の巻かれた右腕で怨霊を握り潰す事が可能。小町にもどうやって潰しているのか分からないとの事なので、仙人なら誰でも出来るという訳ではないようだ。また、潰された怨霊は消滅して輪廻の輪から外れるらしい。

 瞬間移動
 第二話で博麗神社の賽銭箱の背後に前触れ無く現れ、訪問中だった早苗を驚かせた。どの程度の距離を移動できるのか、任意の場所に移動できるのかなどの詳細は不明。
 第七話でも賽銭箱の背後にいつの間にか現れるという行動を見せている。
 「月刊ComicREX」2012年5月号掲載の出張版でも、萃香に出くわしそうになった華扇が、持っていた荷物のみを残して瞬く間に姿を消すという場面が描かれた。
 
 動物を使役する
 猿や蛇、鳥といった通常の動物に加え、華扇や霊夢を背に乗せて飛べる大鷲や、龍の子供といった尋常ならざる生物まで使役できる。特に龍の子供については「私の言うことなら何でも聞きます」とまで言っている。小町によれば、動物の使役は華扇の(もしくは仙人全般の?)得意技のようだ。

 義手の遠隔操作
 包帯で覆われた華扇の右腕は、気体のようなものが詰まっている一種の義手と思われるが、これを本体から切り離して遠隔操作する事が可能である。

 離れた空間を繋げる
 上述した義手の遠隔操作と同時に見せた能力。服の前掛けの下に義手を差し入れると、離れた場所に切り離された義手が出現。その状態でものを掴んだ義手を引き戻すと、掴んだものも一緒に前掛けの下から引き出されていた。

 妖怪を導き、変貌させる
 「東方三月精 ~ Oriental Sacred Place.」第16話「人を喰らう獣」で見せた能力。人を襲って妖怪化したヤマイヌを諭し、人を襲わないでも腹を満たせる妖怪になるよう勧め、人間を守る妖怪「送り犬」へと変貌させたとは本人の弁。その後ヤマイヌは、実際に守り犬に変貌したようで、悪戯を企む光の三妖精から人間を守る為に彼女達を追い回していた。
 華扇はヤマイヌを「何とか」したと語る際に意味ありげに包帯に包まれた右腕を掲げており、ルナチャイルドも人を喰うような獣が説教を聞くという事に疑問を感じているので、単なる説教ではなく能力の類と思われる。あるいはこれも「動物を導く能力」の一形態なのかも知れないが、現段階では詳細不明。

 方術で家を隠す
 華扇の使う能力の一部は方術によるものと思われるが、そうである事が明言されているのは、現段階ではこの能力のみである。
 この術によって隠されている華扇の家にたどり着くには、正路(特別なルート)を通る必要がある。外が吹雪の状況でも、華扇の家の周辺だけは雪も降らず、静けさを保っているので、魔理沙は別天地に喩えていた。
 「東方神霊廟」の事件の後、華扇と同じく方術系の術を使うと思われる神子や布都らは、仙界と称する一種の別世界を作ってそこに移住しているが、華扇の家を隠している術も、仙界を作った術と同じか似たタイプの術なのかも知れない。神子によると、ある程度仙術を学べば、空間を作る事は簡単らしい。

 光球を作り、コントロールする
 左手から浮遊する光球を発生させ、それを意のままに動かす事が出来る。華扇はこれを自宅付近の大ケヤキの木に設置し、竿打の為の目印としていた。光球の数や大きさについては自由が利くようで、小型の光球を大量に使ったり、より大型の光球を単独で使ったりする姿が見られた。

 自らの存在を忘れさせる
 第九話で萃香と遭遇しそうになった華扇は慌てて姿をくらましているが、この際、直前まで華扇と会話をしていた霊夢は、その事実を忘れ去っていた。何らかの記憶操作があったように見えるが現時点では詳細不明。
第一話で霊夢や魔理沙が華扇の事をよく覚えていない様子だったのは、記憶操作能力によって元々知り合いであるという情報を植え付けられた為ではないかとの説もあるが、断定できるような情報は無い。

 飛行能力
 華扇は移動する際、徒歩、瞬間移動、龍に乗るといった手段を選ぶ事が多かったが、第24話で飛行シーンが初登場。華扇も飛行能力を持っている事が証明された。

 頑健な身体
 触れた人間を一瞬で燃え上がらせる威力を持つ為、霊夢や魔理沙にも対処不可能な球電(雷龍になる筈だったトカゲ)を素手で捕獲している。また直後に殺害されたトカゲは、かなり派手に爆死しており、華扇はその衝撃を間近で受けている筈である。だがそのどちらからも一切ダメージを負っている様子が無かった。

*拠点

 他の仙人と同様、華扇の拠点も妖怪の山に存在する。三階建ての立派な屋敷で暮らしているが、ただの豪邸という訳ではなく、修行の場である道場を兼ねた建物であるようだ。邸内には十牛図の掛け軸が飾られ、文机に和綴じの書物が積み重ねられている等、いかにも仙人の住処といった雰囲気がある。
 屋敷の蔵書には「神様図鑑」なる書物もあり、華扇がこれで守矢神社の神々について調べた事もあった。他にも酉の市についての書物が存在する事が判明している。
屋敷は方術によって隠されており、正路(正しいルート)を通らないとたどり着く事が出来ない。また周囲の通常空間とは何らかの手段で隔絶されて安定した環境にあるらしく、魔理沙は「楽園みたいな処」、「冬だというのに寒さは厳しくないし静かで良いところ」と評していた。華扇自身も暖房設備完備と語っており、これは飼っている動物達の為でもあるらしい。
 屋敷が隠されているという事実が明らかになったのは第十話だが、第十二話での華扇と小町の会話によると、もっと以前からその状態であったようだ。小町は何度かこの屋敷を訪れているが、彼女は能力的に正路と関係無く屋敷への来訪が可能との事。第二話での発言によると早苗も屋敷を見た事があるようだが、彼女がどのような手段で屋敷にたどり着いたかは明らかになっていない。
 また、屋敷の周囲には不審者を追い払う為に虎が放し飼いにされており、方術によるセキュリティを突破する事が出来ても、一般の人間が近寄る事は困難と思われる。

 区切ります

Re: 幻想へ至る風 ( No.166 )
日時: 2018/06/19 00:23
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: UKFCOgWg)

 続きです。

*鬼との関連性

 有角であるらしい事、東方Projectにおける鬼の象徴である鎖付きの枷を身に付けている事等から、華扇の正体は鬼であると考える向きが強い(マミゾウに至っては断言している)。
 元ネタと思しき茨木童子が酒呑童子の直接の配下であり、星熊童子(勇儀の元ネタで、酒呑童子の配下四天王の一人)と同格かそれ以上の立場にあった事から、萃香や勇儀と同じ鬼の四天王の一人であるとする解釈もある。

*華扇は仙人か否か

 一応仙人という事になっている華扇だが、本人や周囲の言動の中には、華扇は仙人の真似事をしているだけと取れるものもある。この為、華扇は実は仙人ではないという説もある。しかしその一方で、華扇には仙人らしい点も複数存在しており、また本人も仙人であろうとしている事が判明している。
 現状の華扇が単に仙人を真似ただけの別の存在なのか、それとも本人が目指している通り実際に仙人になっているのかは判然としない。ここでは肯定材料、否定材料の双方を列挙してみる。

*仙人詐称疑惑

 第二話で「さすが仙人ですね」と早苗に感心された際、華扇は「仙人みたいな生活をしているのもただの隠れ…」と言いかけて、慌てて口をつぐんでいる。これを素直に受け取るなら、華扇は仙人を装っているだけであり、仙人と名乗っているのも嘘だという事になる。
また小町は第18話で、華扇は仙人の真似事をしているだけという趣旨の発言をしており、華扇自身もこの発言を特に否定していない。

*寿命問題

 華扇は「地獄の使者を追い返して人間の何倍も生きてきた」と語っており、この点については求聞史紀にある仙人についての説明と一致する。しかし華扇が妖怪の類、特に鬼であるなら、地獄からの刺客を追い返すという仙人式の手段を取らずとも、種族的に人間より長生きが可能ではないかという意見もある。
 第十二話では死神と地獄からのお迎えについての話が描かれており、この件に関して更なる情報が明らかになった。華扇は死神が人の命を奪いにくるという話を信じていたが、実はこの話は死神自身による欺瞞工作であり、寿命を越えて生き続けようとする者の命を奪いに来るのは、実際には死神より恐ろしい者であった。小町はその恐ろしい者を見る事について覚悟しておいた方が良いと華扇に忠告したが、「私はどうなのかしらね」と答える華扇に苦笑させられている。これらの描写から、「華扇は元々通常の人間以上の寿命を持っていて小町もそれを知っている」、「華扇は実際には地獄の使者を追い返した経験など無く、前述の発言は自身を普通の仙人であるかのように見せかける為の嘘」といった推測も成り立つ。事実問題の発言は、多くの人妖が周囲にいる時のものであった。
 魔理沙は第17話で、華扇が魚石の魚に詳しいのはそれが不老不死の存在であるからだろうという己の推測を語っているが、言われた華扇はしばし考え込んだ上で、「まあそうですね。不老不死は仙人のテーマですから」と他人事のように答えている。人間出身の仙人のように、不老不死について熱心に研究した訳ではないからこその反応とも思えるが真相は不明。

*鬼疑惑

 上述した通り、華扇には鬼ではないかとの疑惑がある。現実の伝説や古典文学等には非人間出身の仙人もしばしば登場するので、華扇は仙人になった鬼ではないかとの説もある。求聞史紀では仙人は人間が成るものとされており、東方Projectの世界観において、非人間が仙人に成れる事を示す情報は長らく存在していなかったが、「仙人化した天狗」という話題が求聞口授で登場した。これにより、同じく非人間である鬼が仙人になれる可能性が考えられるようになった。
 実際華扇には、人間やその延長線上にいる通常の仙人ではなく、妖怪に近い存在である事を匂わせるような描写も幾つか見られる。第九話で霊夢が「妖怪は無条件で退治する」といった趣旨の発言をした際には、寒気を感じた華扇がくしゃみをするというシーンが意味ありげなタイミングで挿入されているし、第十四話でスパイの運用について語る紫は、華扇は通常の仙人ではなく自分達妖怪の同類であるかのような態度で接していた。第16話では萃香が華扇について「仙人の振りをして」と語る場面もあった。萃香は第20話でも、華扇は正体を隠して霊夢らに近づいていると語っている。紫の判断や萃香の指摘が正しいなら、華扇は仙人ではないか、もしくは妖怪から仙人になったものと考えられる。また華扇は第18話で、自身が仙人をしている理由を「人に近づきたかったから」と語っており、この発言は、仙人になる前の出発点がそもそも人間ではないとも取れる。第23話で霊夢の占いを聞こうとしていた魔理沙が「何かと不安を取り除きたいもんなんだよ 人間って」と、人間についての一般論を語った際にも、華扇はそうした感覚が全く理解できない様子であり、これは最初から人間だった事が無いからとも取れる。
 第21話では節分用の豆に怯む他、豆まきは苦手、投げつけられれば肉体に響く、軽い水ぶくれができると語っており、一連のシーンの華扇はいかにも鬼らしい描写に見える。第32話では豆まきに加え、鬼除けのお守りである鰯の頭と柊の葉を酷く嫌がる描写もあり、その経緯から仕掛けた犯人である二ッ岩マミゾウから“鬼”と断定されている。

*若い外見

 第一話の霊夢の発言や求聞史紀によると、仙人は外見的にも年老いた姿をしているという。そんな中、華扇は若々しい外見をしており、普通の仙人と違った存在なのではないかという説の根拠にもなっていた。
 しかし「東方神霊廟」において外見的に若い仙人の青娥が登場した為、仙人は必ずしも老いた姿をしている訳ではない事、華扇のみが例外的存在でない事が明らかになった。

*方術

 華扇は方術を使用する事が出来る。方術とは神仙や道士らが使う術であり、求聞史紀において、仙人が身に付けているとされている妖術は、恐らく方術の事を指しているのであろう。このような術を使える以上、華扇は仙人かそれに近い存在であり、少なくとも仙人と全く無関係の存在でないと思われる。

*食事

 求聞史紀によると、五百歳を越えた仙人はほとんど食事が不要となり、霞を食べて暮らすという。しかし華扇は普通に食事を行っているらしく、食事シーンが多々存在している。
 第二話で鍋物を提案した他、第七話では団子を食べている場面が見られる。また第十話では遭難して自宅に迷い込んできた魔理沙に肉まんらしきものを振舞っており、普段から自宅に通常の食糧を置いている事が窺える。第十一話で花見の幹事を引き受けた際には、酒や川魚を持参しており、酒は普段から人並み以上に呑んでいるらしい。「月刊ComicREX」2012年5月号掲載の出張版では、蕎麦屋を見て腹を鳴らす、団子屋を見てヨダレを垂らす、満腹するまで団子を食べるといった、食いしん坊ぶりを強調したコミカルな描写も見られた。第十四話でも人間の里で焼き芋やおでんを買い食いしているらしい様子がある。第十五話では博麗神社への手土産に煎餅や団子、豆大福らしきものを持ち込んでおり、自らも霊夢らと一緒に食べていた。「東方鈴奈庵」第10話でモブとして出演した際にも、饅頭のようなものを食べている姿が確認できる。団子と同様に好物のひとつなのか、第20話の縁日でもおでんを食べている場面が登場している。同エピソードの別側面を描いた出張版7では、購入したたこ焼きを萃香に食べられて激昂していた。第23話で霊夢が多忙の為に博麗神社に行きづらくなった際には、人間の里をとぼとぼ歩きながらも何かを食べており、里に来た時には取り敢えず何かを買い食いするという姿が常態化しつつある。その他、公式設定性は不明瞭ではあるものの、REX付録の単行本かけかえカバーや単行本の店舗予約特典等といったあずまの手になるイラストでも華扇が何かを食べているシーンは頻出する。
 仮に華扇が五百歳未満でないなら、仙人らしくない特徴と言えよう。

 一旦区切ります。

Re: 幻想へ至る風 ( No.167 )
日時: 2018/06/19 00:28
名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: UKFCOgWg)

 続きです。

*飲酒
 
 華扇は酒を人並み以上に呑んでいるようだ。実際、花見の宴席では一升枡を使っており、「一合なんて単位のうちに入らないわ」と豪語していた。華扇の呑みっぷりは、数々の宴会で多くの人妖と共に酒を呑んで来たであろう魔理沙をして強いと言わしめる程であり、また霊夢によれば華扇は彼女の何倍も飲むのだという。華扇は酒好きの多い幻想郷住人の平均から見ても酒豪と言えるレベルなのだろう。
 そして単に酒量が多いだけではなく、一口飲んだだけでその醸造法が古いものか最近のものか判別するなど、利き酒的な面でも秀でている節があり、かなりの酒好きである事が察せられる。その酒好きな性格や酒量は、妖怪の中でも特に酒好きで酒に強いとされる鬼を連想させる。
 また第20話では、鬼の出した酒には何が入っているか分からないから呑まない方が良いと霊夢に忠告された後に、萃香の出した酒を平然と呷る場面も描かれており、華扇は鬼の酒であろうと気にせず飲めるだけの自信か経験がある事が分かる。

*鬼ごろし

 華扇は「本物の鬼ごろし」と称する非常に強い酒を持っているのだが、この酒について「鬼でも天狗でも酔いつぶせる」と、実際に見てきた事のように語っている。求聞史紀には仙人は妖怪の好物で妖怪に狙われるとあり、華扇が単なる仙人であるなら、鬼や天狗と酒盛りをした経験があるとは考えにくい。しかし仮に鬼であるなら、当然仲間の鬼やかつての部下である天狗と共に酒を飲んだ事もある筈で、鬼や天狗が酔いつぶれる姿を目撃していても不思議ではない。

*河童についての知識

 華扇は「腕をくっつける薬」という僅かな情報から、それが河童の薬である事を見抜いており、「河童が腕を切られた時に生み出される秘薬」という詳細情報まで熟知していた。人間の里の住人や霊夢、魔理沙は薬の正体に全く思い当たる様子が無かったので、人間には知られていない情報だと思われる。妖怪に狙われる事が多いという仙人なら、妖怪の情報を多く持っている可能性も考えられるが、河童について多くの情報を持つ者と言えば、かつての上司である鬼も該当している。

*運松の指摘

 職漁師の運松は、素性を名乗っていない華扇を新米の仙人と指摘し、華扇はこれを否定しなかった。山に一人で篭って仕事をしていて感覚が鋭くなったという運松は、前夜、彼の家に華扇が忍び込んだ事も何となく感知する程で、華扇もまた運松について「人間は年老いて仙人より仙人らしくなる」と評しており、その感覚に基づいた判断は一定の信頼性があると言えよう。

*水鬼との関係

 地獄の鬼神長の一人である水鬼が能力を発揮した際、華扇は水鬼を「奴」と呼んでおり、またその能力についても詳しく知っているかのような発言が見られた。これは華扇が鬼であり、水鬼とも鬼同士で面識があるからとも考えられる。

*酒虫

 第16話において華扇は酒虫酒を用意している。、「東方三月精 ~ Strange and Bright Nature Deity.」第17話及び第18話の記述によると、酒虫は鬼の技術の結晶であり、また鬼でさえ入手が容易ではないらしく、萃香は「やっとの思いで捕まえた」と語っていた。華扇はそんな酒虫を所持し、またその性質についても理解しているが、それらは一般の人妖には難しい事のように思える。しかし華扇が鬼であるなら不可能ではないだろう。

*茨木の百薬枡

 華扇は「茨木の百薬枡」と呼ばれる特殊な力を秘めた一升枡を所持している。その能力は、酒を注いで呑めば病気や怪我が治り、健康な人なら怪力と言える程の力が漲るというもの。しかしこれには副作用があり、この枡で酒を呑んだ者は、一時的にがさつで乱暴な鬼のような性格になってしまう。また健康体なら問題は無いようだが、この枡で怪我を治すと、肉体的にも鬼に近づいていくのだという。ただしこの副作用は怪我が癒えるまでは発生しないとの事。治癒能力も万能という訳ではないようで、華扇の腕が腐ってしまう事を防ぐ事はできるが、腕の傷そのものを完治させる事は不可能なようだ。
 その効果自体にも鬼との関連性が色濃く感じられるが、既出の鬼の四天王である萃香と勇儀が、それぞれ伊吹瓢と星熊盃という自身の姓を冠した特殊な酒器を持っている事を思えば、茨木の姓を冠したこの枡は、華扇と鬼、それも四天王との密接なつながりを連想させる。

*鬼達との関係

 本人や萃香の言動から、華扇は萃香や勇儀と旧知の仲であるらしい事が分かる。第16話での地底の旧地獄に勇儀を訪ねて頼み事をしたものと思われる描写から、華扇は勇儀と親しく、まだ旧地獄やそこに移住した鬼達についても詳しく知っていると考えられる。
ただの仙人ならば不自然とも思えるコネクションだが、東方地霊殿における萃香と勇儀の会話から鬼の四天王の仲は良好なものと思われるので、華扇自身がその一角なら、それも何ら不思議な話ではなくなるだろう。

*仙人についての理解度

 仙人は道教との関連性が高く、霊夢や魔理沙の理解も、仙人すなわち道教の宗教家というものである。しかし華扇には自身が宗教家であるという意識は無く、仙人になる事は長生きの秘訣程度の捉え方をしていた。これは一見すると仙人というものへの理解の浅さを示すものであり、華扇が真の仙人から遠い存在である事の証明のようにも思える。
 しかし仙人である神子は、人々を救う為に方便として宗教家のように振る舞っているといった趣旨の発言をしており、仙人は必ずしも宗教家であるとは言えないようだ。そうであるなら、宗教家としての仙人への理解度の低さのみでは華扇が仙人である事を否定できないかも知れない。

*他の仙人との関係

 求聞史紀によると、仙人同士の繋がりは深いとされている。しかし仙人達が暮らす妖怪の山の住人でありながら、華扇には他の仙人との交友関係が全く見られない。仙人のあり方について疑問を感じた華扇が、同業者に話を聞くよう勧められて訪ねたのも、幻想郷では新参の仙人である神子であった。これは華扇が、幻想郷の仙人達のコネクションから浮いた存在、もしくは全く無縁な存在である可能性を示していると言える。

*あおり文

 第21話の結末は、参加できると思っていた豆まきが中止になったと知って落胆する萃香を、華扇が密かにフォローするというものであったが、Febri連載版では、このラストシーンに「鬼の気持ちは鬼のみぞ知る」というあおり文が飾られている。華扇が鬼でないなら意味不明の文章になってしまうので、公式書籍において華扇が鬼である事が示された場面と言える。
 しかしこうしたあおり文は、作者自身ではなく編集サイドの仕事である場合が一般的である。そしてFebri編集部は、後に大鷲である事と明かされた華扇のペットを、公式サイトにおいて大鵬と説明していた事もあるので、このあおり文も編集サイドによる独断に過ぎない可能性も考えられる。よってこの一文は、必ずしも設定的な正確さを保証している訳ではない事にも注意されたし。

*東方外來韋編

 東方外來韋編 Strange Creators of Outer World. 参 17頁下段に神主の東方茨歌仙へのコメントがあり、「僕としては鬼にするのがいいかなって。」という一文が載った。また34頁から東方の鬼元ネタに対するゲストコラムがあり酒呑童子、星熊童子、茨木童子について触れられている。

*スペルカード

東方深秘録
自機スペルカード
龍符「ドラゴンズグロウル」
包符「義腕プロテウス」
鷹符「ホークビーコン」
*猿の手よ!敵を握りつぶせ!*
ストーリーモード
虎符「両門の彭祖」 - C87体験版のみ
雷符「微速の務光」
*死ぬまで願いを叶える手*
*猿の手はオカルトな夢を見る*

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