二次なりきり掲示板
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ・Seize the day『 中文 』
- 日時: 2015/10/23 08:00
- 名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: KVMT5Kt8)
【 prologue 】
時は中世、舞台はとある国の城塞都市。
希望を手にした者達は光へと続く門を開いた。しかしそれは結果として多くの人々を巻き込み苦しめる事になる。
『お前達が人間として生きる事を望まなければ、私達は人間として生き続ける事が出来たのに。』
ある者は隠された真実に一人涙を流し、白衣を脱ぎ捨てると決死の思いで拡声器を手にした。
真実を知った民衆達は悩み考え続ける事を余儀無くされ、多くの人々は未だ答えを求め続けている。
—— —— —— —— —— …
閲覧ありがとうございます。寝退と申します。初めましての方も日頃お世話になっている方も宜しくお願いします。当スレは城塞都市内の極秘研究施設で生み出された能力者達とそれに関わる人間達の、戦闘・恋愛・日常、割と何でもアリなスレとなっております。
今回は完全な中文スレとさせていただきます。その他の部分での変更もありますので、世界観やルールに一度目を通してから登録書を記入して頂けますよう宜しくお願いします。
世界観 >>1
ルール >>2
募集枠 >>3
登録書 >>4
【 参加者一覧 】>>5
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- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.171 )
- 日時: 2015/06/18 00:39
- 名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: FGcintdM)
- 参照: 出現時間帯がいつも遅くなってしまう……
>>170
確認遅くなってしまって申し訳ありません!
キャラシート読んで悶えました、ありがとうございます…!
問題ありませんので登録させていただきます。
お時間ある時に是非リオくんでお相手させていただけたら嬉しいです!
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.172 )
- 日時: 2015/06/18 01:28
- 名前: 時谷 空 ◆AdKeSZp7eg (ID: 0ZzzaL.w)
屋敷の一室で白いカーテンが揺れ心地良い風がこの屋敷の主の部屋に新たな空気を送り込む。ベッドのヘッドボードにもたれ掛かり分厚い本のページをめくる手を止め、屋敷の主・イヴは優しく髪撫でる風に目を細める。
「こんな日は外でゆっくりと散歩でもしたいわ…」
ぽつりと独り言を呟けば自身の手を見やり、グーに何度か拳を作る。じっと見つめこくりと一人頷けば、そのまま膝の上にあった読みかけの分厚い本を閉じサイドボードへ置き、同じ場所にある呼び鈴を鳴らした。
この鈴の音は彼を呼ぶ為のものだ。この広い屋敷の何処にいてもこの鈴の音は彼に届く。それは彼が脱走者だからだろう。常人であればもちろん聞こえるはずがない。彼が脱走者だということは知っていた。知っていたが、それでも彼を救け傍に置いたのは彼女の気まぐれか、それともただ捨て置く事が出来なかったのか。彼を連れ帰った際には色々と屋敷内でも噂されたが、ただ彼女は家族が欲しかった。それだけだったそうだ。幼くして母を亡くし父は消息不明のままこの広い屋敷に一人残されてしまった寂しさを消したかった。消せるなら誰でも良かったのだが、今となっては彼で良かったと思える程信頼していた。
彼が到着する前に着替えてしまおうとクローゼットを開き外出用の服に着替える。完全に散歩気分のイヴは自然と鼻歌交じりにワンピースを選び着替えていた。
>>171
許可ありがとうございます。是非是非よろしくお願いします!一応絡み文先投下しておきます!時間がある時に始めていただければ結構ですのでお相手お願いいたしますー!
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.173 )
- 日時: 2015/06/18 04:41
- 名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: FGcintdM)
>>172
イヴが居る部屋とはまた別の一室。そこは他の部屋と比べれば若干の窮屈さを感じさせるが、あくまでもこの屋敷内の他の部屋と比べた場合の話であり、人が一人暮らすには十分過ぎる広さだった。リオ自身が広いと落ち着かないからという理由で小さめの部屋を希望したのだが、彼が望むような部屋はこの屋敷内には存在しなかったらしい。
部屋に慣れはしてもどうにも落ち着かないようで、どうしたものかと風に広がるカーテンを眺めていたリオは、鈴の音に小さく視線を動かす。
ベッドに横たえていた身体を素早く起こして革靴を履けば、部屋を出て廊下を進む。カツカツと鳴るその足音がぴたりと止んだのは、綺麗な彫刻が施された扉の前だった。この部屋からリオの自室まではそれなりに距離があるのだが、脱走者である彼はこの部屋の中で鳴る鈴の音を一度も聞き逃した事が無く、今となっては眠りに就いている時でもその音には目を覚ますようになっていた。
控えめにノックをすれば、少しの間を置いて入室を促す返答が返ってくる。普通であれば静かに扉を開き頭を下げて挨拶をするのだろうが、リオは堂々とした態度で扉を開くとそのままずかずかと室内へ足を進め、自分の主人であるその少女を切れ長の瞳で見下ろした。
「今日は体調、良いみたいだね」
無表情のまま部屋に入りイヴを見下ろしたリオだったが、不意に微笑みかけると「良かった」と言葉を続けて彼女の柔らかな髪に触れる。リオがこんな表情を見せる事は珍しいのだが、イヴに対しては自然と優しい表情を浮かべている事も多く、彼女がその笑みを珍しいと感じる事は無いのだろう。
周りの人間には不満を抱かせてしまいそうな一見厚かましいこの言動も彼女の願いを知ってこその振る舞いでもあり、決して敬意を払っていないという訳では無かった。
彼を脱走者だと知りながらも命を救ってくれたイヴはリオの恩人であり、そしてただ一人リオを扱える人間でもある。リオはイヴが心から嫌悪するような事は一度もした事が無く、我儘から来る命令に背いたり面倒な仕事を放り出す事はあるものの、彼女が望む事は可能な範囲で叶えてきた。
イヴの金色の細い髪がさらりとリオの指を擦り抜けると、そのままその頭を撫でて窓の外へと視線を流す。
「好奇心旺盛なお嬢様は、今日も外の世界に恋焦がれているご様子で」
部屋に入ってすぐに彼女の服装を見て呼び出しの理由を察していたリオは、窓へと歩み寄りながら外から流れ込んで来る風に意識を集中する。天候の変化も恐らくは無さそうだ、と空を見上げ、再びイヴへと視線を戻した。
【絡み文ありがとうございます!読んだら絡みたい衝動に駆られてしまったので自分の力量に逆らって始めさせていただきます…今後返信遅れてしまったらすみません!】
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.174 )
- 日時: 2015/06/18 11:44
- 名前: 時谷 空 ◆AdKeSZp7eg (ID: 0ZzzaL.w)
>>173
近付く足音に慌ててワンピースの裾を整える。カーディガンを羽織り、ノック音に返事をすると扉が開かれ、奥から呼び出した人物が無遠慮に入ってくる。
良かった、と微笑むリオを見上げじっとみつめる。
彼がこの屋敷に来た当初はこんな表情を見せてくれることはなかった。面倒だとでも言いたげな表情で淡々と与えられた仕事をこなし毎日を過ごしていた彼が、今思えば面倒だっただろうが、彼女の願いを聞き入れ「家族ごっこ」に付き合ってくれるようになり、それだけでもイヴにとっては嬉しかったのに、今では自然と笑いかけてくれるようになった。
イヴにとってリオは家族でもあり何でも話せる友人でもあった。
イヴも自然と笑顔になり、こくりと頷く。
「ただ良いだけじゃないの。すごく、良いの!」
優しく髪を梳く手がそのまま頭を撫で気持ち良さそうに目を細めるがすぐのその感触はなくなり、リオが窓際へ寄るのをただ見つめていた。
「一日中部屋の中にいたら今にも死んでしまうもの!」
窓から見える景色は変わらないがその景色の中に飛び込みたいと思うのは先ほど読んでいた小説が彼女と同じ病弱な主人公が魔法をかけられ元気になり、旅をするという物語だったからだろうか。
もちろんイヴ自身、魔法なんてモノは空想だとわかってはいるものの、自分にも魔法がかかっていて外に出れば何処へでも行けると、そんな気持ちからだった。
くるりと反対を向きクローゼットの方へ行き全体に大きな鍔のついた白い帽子を手に取り、リオへとまた向き直る。
「今日は何処へいこう?
あの山の向こうまでなら行けるかも!」
窓の外に見える大きな山を指し意気込むが、もちろんそんな遠くに行けるはずもない。仮に行きは行けたとしても帰るためには往復しないといけないわけで、そんな体力がイヴにあるはずもなくどうせリオに駄々をこね連れて帰るつもりなのだろう。
ただ思いつきで行った言葉にリオはどんな反応をするだろう?
伺うように顔をニヤつかせリオを見上げた。
【早速始めていただきありがとうございます!こちらは寝退さまのペースで全く問題ありませんし、3日ルールもお気になさらずお体に差し障りのない程度にお相手していただければと思います…!】
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.175 )
- 日時: 2015/06/20 00:16
- 名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: y9FxUFsG)
>>174
イヴの澄んだ声からは彼女の感情が手に取るように分かる。特に体調が良い時のイヴの声は、楽しそうに跳ねて周りの人間まで晴れやかな気分にさせてしまう。
リオはそんなイヴを見て嬉しそうに笑みを零したが、部屋の中に居たら死んでしまう、と大げさな事を言うイヴに困ったように眉を顰めた。怪訝な表情で再びイヴに向き直り、控えめな溜息を漏らすと小さく口を開く。
「イヴ、冗談でもそんな事は言わないで欲しい」
視線を落としその声に陰りを見せたリオだったが、その後すぐに「ごめん」と呟き背を向ける。彼女を困らせてしまったと、そう思ったのだろうか。イヴに背を向けたまま窓の外を見据えると、リオは再び溜息を付く。
目を細めて顔を綻ばせるイヴの顔が頭から離れず、しかし彼女はきっとその笑みを隠してしまっただろう、とリオは先程の自分の言動を悔やんでいた。
リオにはイヴのように多くの願望は思い付かず、ぼんやりと思う事は『この日常が続いて欲しい』と、それだけだった。
数年後も彼がそう思っているのかは分からない。リオは、もしかしたらこの日常に嫌気が差す日が来るかもしれないし、思いも寄らない形で突然今の生活を自分から放棄する事もあるかもしれない、とそう考えている。
物事に絶対など無い、それは半年前に突き付けられた一つの現実だ。
それでも今願う事があるとするなら、これからも彼女の傍に居たい、と。その曖昧な願いを口にする事は無いのだろうが、リオは確かに今の生活に居心地の良さを感じていた。
その願いの強さを本人は自覚しておらず、何故こんなにもやもやするのかと再び溜息を吐き出しそうになったが、それを遮るようにイヴは再び声を弾ませた。
思わず振り向いたリオは変わらず笑みを向けてくれているイヴに安堵し、そして苦笑しながら彼女の言葉に答える。
「今の君には無理だよ」
思った事をそのまま口にしてしまったリオだったが、瞳を輝かせるイヴを落ち込ませるつもりは無かった。今の、とそう言ったのも、いつか彼女の身体が良くなるとそう信じているからこその発言であり。
思わず口元を押さえて唸ると、言葉を足すように再びイヴに語り掛ける。
「……いつか、自分の足で何処へでも行けるようになるよ。だから……それまでは、僕が何処へでも連れて行ってあげるから」
それはリオの本心だった。彼女が本当にそれを望めば、リオは文句を言いながらも何処までもイヴの隣を歩き、自力で帰れなくなった彼女を抱えて帰るのだろう。
リオは口元を覆い隠したまま少し照れた様子でイヴから目を逸らすと、突然歩み寄ってイヴの手を取り、行こうか、とすぐに背を向けてそのままその小さな手を引いた。
【ありがとうございます、そう言って頂けると助かります…!リオくんもっと尖ったキャラにする筈だったのですが、イヴさんが可愛すぎてコントロール出来ません…w】
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.176 )
- 日時: 2015/06/20 00:53
- 名前: 時谷 空 ◆AdKeSZp7eg (ID: 0ZzzaL.w)
>>175
冗談でもそんな事を言わないで欲しい、といい背を向けるリオの言葉に心臓を突き刺す様な痛みを覚えイヴは先程までの笑顔を曇らせぎゅっとスカートの裾を掴み俯く。すぐ様ごめんというリオにイヴは応えられないでいた。その悲しそうでもある声音にリオを傷付けてしまったのだと理解する。
リオにだって大切な人がいた筈なのに、軽々しく死んでしまうと冗談を言ったことを酷く後悔したがもう言葉に出してしまったものは取り消せない。ならば、リオがこちらを向いた時にまた傷付けてしまわない様にイヴが出来る事は笑顔でいる事だけだけであり、リオを困らせたくないと笑いかける。
「今の君には無理だよ」
少しだけ胸を締め付けられるような感覚に陥ったがすぐにリオが言いたかったのは否定的な言葉ではないとわかった。
「……いつか、自分の足で何処へでも行けるようになるよ。だから……それまでは、僕が何処へでも連れて行ってあげるから」
口元を覆い唸りながらも吐き出された心を暖かくするような優しい言葉にイヴは頬をにやけさせる。普段憎まれ口も平気で吐くようなリオが照れた顔で目を逸らしたからだ。
「リオ、かわいい」
そう呟けば突然手を取られ行くよとスタスタと歩き出す。その様はまるで照れ隠しをしているようで、貴重なリオの照れ顔を見れた!というおもちゃを見つけたような楽しさと同時にイヴはこんな生活がずっと続けばいいのに、と願わずにはいられなかった。しかし、彼が出て行くと言えばイヴは恐らく彼を手放すのであろう。イヴにとってリオはとても大切な存在だが、自身と一緒にいるという命令で縛り付けたくなかったからだ。無論彼はそんな強制的な命令を聞き入れることはないのだろうが。だからこそ今一緒にいれる幸せをイヴは心から嬉しく思っていた。
握られた手に力を込めてリオの大きく暖かい手を握り返す。
「ごめんね」
その謝罪はリオを縛り付けてしまっているのかもしれないというものと、先ほどの失言への謝罪の意味も込められていた。また、これからもよろしくという期待も込められていた。
広い屋敷を出れば直ぐに暖かな日差しと心地よい風がイヴの全身を包み、囁き合うかのように風に揺れる木々の音は楽しそうに日差しの中に木漏れ日を作る。
繋いでいた手を放し、帽子を押さえながら少しだけ足早にその木漏れ日の中へ行き空を見上げる。木の間から漏れる光に イヴは目を閉じそれを感じていたが、不意にくるりとリオに向き直り手招きをする。
「リオも早くおいでよ!」
【か、可愛すぎて…?とんでもないです…ありがとうございます。(笑)
尖ったリオくんも是非愛でたいです←】
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.177 )
- 日時: 2015/06/21 08:35
- 名前: 鯨 (ID: VyfcusDY)
>>163
フィロメーナは長らく外に出ていないから、今外の世界がどうなっているのかまるで知らない。だからテオドールの所属する騎士団がどんな活動をしているのかも勿論知らない。
ただ、また来てくれるか聞いた時のテオドールの一瞬の間で、外の世界の情勢はあまり良くない事を察してしまった。もしかすると騎士団はいつ命を落としてもおかしくないような立場にあるのかもしれない。
それでも是、と頷いてくれたテオドールはやはり優しい人だった。彼の瞳は澄んでいるわけではなくてたくさんの悩みも葛藤も抱えている。しかしどこまでも真っ直ぐで美しかった。
「テオの瞳は綺麗じゃね。世闇みたいで吸い込まれそうになるよ」
目を細めたフィロメーナは大切そうに撫でられた本の背表紙を見て、微笑んだ。この本に描かれた優しい文章はこの人の心を僅かばかりでも癒すだろうか。そうであればいいとフィロメーナは思った。テオドールの涙が目を覚ます本当に小さな第一歩にこの本がなれたならきっとそれは素晴らしい事だ。
「…うん、可愛がったげて。きっとテオの心の隙間を少しだけ埋めてくれるけん」
(遅くなってごめんなさい!ようやく文化祭終わりました〜)
- 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.178 )
- 日時: 2015/06/21 15:01
- 名前: JESSICA (ID: 3L0NyJ0C)
「……そんなことないよ。俺は汚い人間だから」
自分の命を守るために、相手の命を奪い取るような存在だ。この手で何人もの命を奪ってきた。忠誠を誓い、守るべき人間のためとはいえ、許されない罪を重ねてきたのだ。自分たちの中に清い人間などいるはずはない。
しかしフィロメーナはそんな自分を見てくれる。少ない面でしか彼女に自分の姿は見せないが、それでも彼女は自分と友達になってくれた。クレメルヒェンも、自分と友達になってくれた。彼は賢いから、自分が彼女のそばにいて良いかどうかもすぐに判断できただろう。
否定的な言葉を口にしながらも、テオドールはフィロメーナの言葉にありがとう、と照れたように笑ってそう付け加えた。
「……フィーロの目も、すごくきれいだよ。純粋で……好きな事をしている時の目はもっときれい」
先ほど、自分のために本を見つけようとしていた時のフィロメーナの瞳は本当に美しかった。恐らく日ごろから癖がついてしまったのだろう酒の影響で濁ってしまっている紫色の瞳がもったいない。
「……だから、あまり……無理しないでほしい」
はっきりと言う事は出来ずに言葉を濁してしまう。あまりこちらの意見を押し付けるわけにもいかず、彼女はきっと自分の感情を表す方法として酒があるんだとそう思っていた。その為、そう口にしてしまったものの、申し訳なさそうに視線を外すしかなく、可愛がってあげて、とその言葉に話題を変えようと頷いた。
「……大切にする、ずっと」
いえいえ大丈夫ですよ! 文化祭ですか、楽しそうですね!
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.179 )
- 日時: 2015/06/21 16:38
- 名前: 鯨 (ID: VyfcusDY)
>>178
瞳が綺麗だ、なんて初めて言われた。フィロメーナの瞳は酒のせいで濁ってしまっているから。テオドールはフィロメーナに初めてをたくさんくれる。
「無理…?」
フィロメーナはぼんやり首を傾げた。無理をしているつもりは毛頭なかった。むしろ外に出ることから逃げ続けて店の中に引きこもり、酒を浴びるように煽る毎日は怠惰に近い気がした。彼には自分が無理をしているように見えるのだろうか。無理をしていたら今頃、外の世界に出ているだろう。
「してないんじゃけど…。うん…気を付ける」
よく分からなかったけれど、テオドールがフィロメーナの事を思って言ってくれているのは何となく理解できたのでフィロメーナは頷いておく。クレメルヒェンはテオドールの方へすり寄ってその足に身を寄せている。人懐こい犬だ。
「本は人生を豊かにするよ。テオは今まであんまし本読んだことないって言いよったけど、もしこれ読んでそんなに苦痛に感じんかったらいろんな本読んでみて」
そう言ってフィロメーナは愛しそうに目を細めて整然と並べられた本棚を見やった。この小さな店と、そこの溢れる本とクレメルヒェン。それから一人きりの友人テオドール。フィロメーナの世界はこんなにも小さくて閉じている。今更それを悲しいとも思わないけれど。
(晴れたので良かったです〜)
- 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.180 )
- 日時: 2015/06/21 17:48
- 名前: JESSICA (ID: 3L0NyJ0C)
無理はしていない、そう言われてますます申し訳ない気持ちになって何とも言えず、気まずく目線を下げてしまっていた。自分の意見を押し付けるわけにもいかずに、首をかしげるフィロメーナに、何でもない、と苦笑して首を振った。
自分の足にすり寄ってくるクレメルヒェンの頭を撫でながら、苦笑気味に頷いた。
今まで本を読まなかったのも、時間がなかった事に合わせ、周りの本がなかった事が原因だった。本を読むと云う、概念がそもそもなかったのだ。
「……俺はそもそも本を読まなくても良い存在だから……。どちらかというと、俺みたいな人間は騎士団には向いてない」
毎回人を斬ることに疑問を抱き、他人を信じられず、注意もいたらない。そんな人間がこんな職業についている時点で全くの場違いというものだ。しかし今更違う自分も想像できず、苦笑気味にクレメルヒェンの体を優しく撫でていた。
「……人の情に触れれば、相手にも家族がいたり、誰かから必要とされている事を自覚してしまう。……そうなれば、その家族の幸せを壊す事が怖くなる、手が止まってしまう……そうすると、仲間がころされる、自分自身も傷つけられる。…………まぁ、どっちにしろ、争いで傷つかないものはいないんだろうけれど」
だからと言ってあの戦いを否定するわけにもいかず、押し黙ってしまうが、慌てて何もなかったかのように苦笑し顔を上げた。
「……でもこの本は大切にする、ちゃんと最後まで読んで……君に話せるような感想も考えておく……また此処に来ないといけないからね」
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