二次なりきり掲示板

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・Seize the day『 中文 』
日時: 2015/10/23 08:00
名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: KVMT5Kt8)





【 prologue 】


時は中世、舞台はとある国の城塞都市。
希望を手にした者達は光へと続く門を開いた。しかしそれは結果として多くの人々を巻き込み苦しめる事になる。

『お前達が人間として生きる事を望まなければ、私達は人間として生き続ける事が出来たのに。』

ある者は隠された真実に一人涙を流し、白衣を脱ぎ捨てると決死の思いで拡声器を手にした。
真実を知った民衆達は悩み考え続ける事を余儀無くされ、多くの人々は未だ答えを求め続けている。




—— —— —— —— —— …




閲覧ありがとうございます。寝退と申します。初めましての方も日頃お世話になっている方も宜しくお願いします。当スレは城塞都市内の極秘研究施設で生み出された能力者達とそれに関わる人間達の、戦闘・恋愛・日常、割と何でもアリなスレとなっております。
今回は完全な中文スレとさせていただきます。その他の部分での変更もありますので、世界観やルールに一度目を通してから登録書を記入して頂けますよう宜しくお願いします。



 世界観 >>1
 ルール >>2
 募集枠 >>3
 登録書 >>4



【 参加者一覧 】>>5





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Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.141 )
日時: 2015/06/07 12:29
名前: フレア (ID: Pk3oxKzN)

「ありがとうございます、お兄様。私もどんなお兄様だった愛しております」

ウィルフレッドの言葉にそう返す。愛想が良かろうが悪かろうが私はきっと目の前の兄を愛していた。それに愛想が悪い中にも優しさがたくさん詰まっていることを知っているから、些細な表情の変化にも気付けるから、セレーナは皆が言うほど兄の愛想が悪いとは思っていなかった。

無理して笑わなくていい、兄にそう言われて心が軽くなるのはいつもだった。兄の前だけでも素の自分でいることを許されている、いつものような作った笑みを兄にまで向けないで済む。それはセレーナにとってとても大切なことだった。


「......わかりますよぉ〜お兄様、だって私も同じですもの。」

私の存在が兄に勇気を与えている、それを聞いたとき本当に嬉しそうにセレーナは笑った。わかるに決まっている、だって自分も同じなのだから。ウィルフレッドという存在が私に勇気を与えてくれる。兄という存在が私の心の支えになってくれている。

やはり私は少しおかしいようだ。まぁ、あんなことを考える母の体から生まれ、父の地も引いているのだから少し狂っていてもおかしくはないのだけれど。

「ねぇ、お兄様。絶対に手を汚さないでくださいね〜?汚すのは私だけで十分なんですから」

Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.142 )
日時: 2015/06/07 13:48
名前: 鯨 (ID: hNhLtowv)


>>136

テオドールの言葉にフィロメーナぶんぶんと首を横に振る。テオドールにも分かって欲しいと思った。フィロメーナがどれほど彼の言動を嬉しく思っているのか。

「ちが、違うんです。気に障るなんてそんなん一個もないです。ただ…嬉しくて…すごく嬉しくて」

嬉しいのに後から涙が溢れて止まらなかった。悲しい涙は今までもたくさん流して来たが幸せな涙を流すのは随分と久しぶりのことだ。
知ってますか、とフィロメーナは言う。この上なく幸せそうに、小さな店の中の世界しか知らない彼女は、

「幸せな時も涙って出るんです」

だから悲しくなんてないんです。貴方は悪くないんです。と笑った。

「ごめんなさい。私、泣いてばっかりですね」

あははと笑ったフィロメーナはごしごしと目をこすった。ようやく止まった涙の最後の一つがクレメルヒェンの鼻にぴちょんと落ちた。クレメルヒェンは鼻を蠢かせてしばらく鼻の上に目を寄せていたがすぐに視線をフィロメーナに移して、彼女のそばに利口におすわりした。フィロメーナはそんな愛犬の頭を撫でてやる。ダサいモスグリーンのエプロンの胸元は涙のせいで少しばかり色が濃くなっていた。

「テオドールさんの言葉はまるで真綿で包んであるみたいに優しいけん、聞いとると幸せになります

Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.143 )
日時: 2015/06/07 14:05
名前: ナタノ (ID: hNhLtowv)


>>141

セレーナのその言葉を聞いた途端、ウィルフレッドはセレーナの肩を掴んで胸元から引き剥がした。そうしてセレーナのそれよりも濃いブルーの瞳を悲しそうに揺らめかせてセレーナの顔を覗き込む。

「セリー、お前何て事言うんだ。…今すぐ取り消してくれ。俺は可愛い妹の手を血で汚させる趣味はねぇ」

ウィルフレッドは切れ長の瞳を一ミリも逸らさずにセレーナの大きな瞳を見つめ続けた。十一年間愛情を注いで来た妹のその願いだけは聞き届けてやることが出来ない。
セレーナが親を恨む気持ちは、痛いくらいに分かる。だからこそウィルフレッドは彼女の前で一言も両親について話した事は無い。ウィルフレッドが両親を好いていない事が分かれば、彼に依存しているセレーナが両親への悪意を増進させることになるだろうと思っていたからだ。

今更、何も知らないように毎日豪華なドレスを着替えて庭で犬と戯れるような生活をしろとは口が裂けても言えない。けれど、それでもこの可愛い妹が己の手を汚して復讐を果たすなどという悪夢だけは避けなければ。ウィルフレッドはセレーナを復讐の道具にするために愛を注いだのではない。幸せにするために愛を注いだのだ。

Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.144 )
日時: 2015/06/07 14:07
名前: ナタノ (ID: hNhLtowv)

(モニカも動かしたいなぁ、なんて思っているのですがどなたかお暇な方いらっしゃいますか?返信遅くなってしまうと思うのですが)

Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.145 )
日時: 2015/06/07 14:20
名前: フレア (ID: GbOqdb.J)

「わたしはお兄様が思っているほど可愛くないですよ〜?それに心が綺麗なわけでもありません〜」

悲しそうに揺れる兄の瞳を見つめながら、そらすことなくそう言って笑う。少し影のある笑みは、普段のセレーナからは感じらない儚げさがあった。兄は優しい、そして言ってはいけないが愚かだ。多分兄の優しさは自身の身を滅ぼすことになるかもしれない、そう思えるほどにウィルフレッドという人は優しかった。

だからこそ、もし両親が私たちの眼の前に現れたとしたら、兄は殺しということに恐れてしまうかもしれない、殺すことはできないかもしれない。
その綺麗な手を、自分を抱きしめてくれる手を、血で染めるようなことはしたくなかった。今のままで幸せだ、きっと殺しなどしたら私の見る世界は変わってしまうのだろう。だけど未知の領域に足を踏み入れるのは少しワクワクするではないか。

「これが私の最初の反抗ですねぇ〜。前言撤回するつもりはありませんよぉ〜」

【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.146 )
日時: 2015/06/07 14:31
名前: JESSICA (ID: qJIEpq4P)

「……幸せな時も……?」

 幸せな時も涙が出る。テオドールはフィロメーナからその言葉を聞き、いくらか驚いた様子の中で安心したように笑っていた。どうやら彼女のほうが自分よりも幸せについては詳しいらしい。自分が心配することもなかったということか。

「……そうでしたか……知りませんでした」

 ようやく涙の止まったフィロメーナの横に、寄り添うようにクレメルヒェンが座る。彼女は彼と一緒にいるのだ、何も一人で此処にいるわけではない……自分の心配はどうやら全くの勘違いだったようで、安心と共にちょっとした寂しさも感じた。彼女に自分は必要のないものだったということだ。

「……泣くことは、良いことですよ……自分の感情を我慢する方がよくない」

 テオドールは苦笑してそう言った。自分も昔は仲間の無残な姿に何度も涙し、憎しみを覚えていたが、今ではそんな感情は全て麻痺したように沸き起こることはなかった。全てが終わった後、仲間のすでに動かなくなった体を見ても、ため息しか出てこなくなった。

 こんな自分が本当に優しいのだろうか。彼女が涙した自分の言葉に、彼女の笑みと同等の価値があるのだろうか。昏い感情が沸き起こるが、それを悟られまいと、苦笑が微かな自嘲に歪んだ。

 しかし、次にフィロメーナから発せられた言葉に、テオドールは思わず赤面していた。真綿に包んであるような、とそんな表現を用いられたこともなかった彼は少女のように一瞬で顔を赤くしてしまった。

「……大げさですよ、そんなことないです」

 苦笑してそんな言葉が漏れた。てれ隠しのようにフィロメーナから目線を外してしまい、どうしようもない様子で笑っていた。

Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.147 )
日時: 2015/06/07 15:07
名前: ナタノ (ID: hNhLtowv)


>>145

ウィルフレッドはぐっと眉間に皺を寄せた。自分の言葉を聞き入れようとしない妹に更に言葉を続ける。ウィルフレッドにも譲れない部分がある。

「セリー…。俺はお前にそんな事をして欲しくてお前に兄として愛情を注いで来た訳じゃない。頼むから俺の言うことを聞いてくれ」

ウィルフレッドはいつもより幾分か低い声で諭すように妹に告げる。引き結んだ唇からぽつぽつと言葉をこぼす。

「お前、人を殺すって事がどんなことか分かってんのか。赤い血が溢れて来てな、止まらなくなるんだ。体のどこにこんなに血が入ってたのかと思うくらいの血が溢れて、しかもその血はあったかいんだ。そして血が失せた体はどんどん冷たくなって…」

まるで誰かを殺した事のあるような口ぶりで話していたウィルフレッドはそこで自らの口をハッと抑えた。その瞳が少しだけ左右に泳いで最期にもう一度セレーナを見つめる。

「とにかく俺はそんなこと認めない。取り消してくれ、セリー」

Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.148 )
日時: 2015/06/07 15:16
名前: フレア (ID: PBOj5esF)

「お兄様は優しいですねぇ...ほんと、笑えちゃうぐらいにお優しいです」

小さい子に説明するような口調で言う兄を見て、セレーナはそう言い笑った。説明されなくても、殺すということがどんなことでどうなるかぐらいわかっていた。目を閉じれば思い出せる程、鮮明に記憶に焼き付いてもいる。

幼い頃、一度だけ従者に連れられてやってきた城の外で。はぐれて路地に入ったセレーナは見てしまったのだ。人が人を殺すところを、動かなくなってしまった人間を、狂気じみた笑みを浮かべる人間に見えない人間を。
あの頃に、多分セレーナは死ということを理解した。幼いながらに頭のよかった彼女は、わかってしまった。人はすぐに死ぬし、すぐに殺せる。

「ねぇ、お兄様。私は死というものを、殺すということを、理解しているつもりです。先ほどの口ぶりが引っかかりますが、聞かなかったことにしておきます。」

ゆっくりと、自身の意思を確かめるように紡ぐ言葉に迷いはない。

「取り消すことはありません、姫として、妹として、セレーナという一人の人間として、私は私の考えを曲げるつもりはまったくもってありません」

Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.149 )
日時: 2015/06/07 15:42
名前: ナタノ (ID: hNhLtowv)

>>148

ウィルフレッドは寄せていた眉を解いて全くの無表情になった。彼が起こった時はいつも表情はすっぽりと抜け落ちて無になる。濃いブルーの瞳でウィルフレッドはじろりと妹を見下ろした。

「…もういい」

ウィルフレッドは低い声で絞り出すように言葉を吐き出した。そしてくるりと踵を返すと足早に扉の方へ向かった。扉に手を掛けてから、ウィルフレッドは振り返る事もせずセレーナに言う。

「何があろうと俺がお前を愛するという言葉に嘘偽りはない。もしお前が本当にその手を汚したとしても、だ」

ウィルフレッドの取っ手を握る手に力が篭って、ぎしりと音を立てる。ウィルフレッドはそのまま扉を開けて出て行こうとし最期に一言だけ呟いた。

「けどな、セレーナ。お前がそんなに愚かだとは、思わなかった」

ウィルフレッドはいつもセレーナの事を愛称でセリーと呼ぶ。数いる人間の中でも彼女をそう呼ぶのはウィルフレッドただ一人である。そしてウィルフレッドは怒りをあらわにした時のみ、セレーナをセリーではなくセレーナと呼ぶ。
大声を出した訳ではない。暴力に訴えた訳でもない。けれどしかしウィルフレッドは短い一言でセレーナへの怒りを示したのである。

ウィルフレッドは音を立てる事もなく至って冷静に扉を閉めた。それから無表情のまま階段を登っていく。階段の上で見張りをしていた男が先ほどの若い執事にギャーギャー噛みつかれている。騒いでいた執事がウィルフレッドの姿を認めると大声を出した。

「ウィルフレッド様!どうして私を通すな、なんてこの人に仰ったんですか!おかげで私は…」

執事は途中で言葉を止めた。

「…悪かったな」

「どうしたんですウィルフレッド様。そんな怖い顔なさって…」

ウィルフレッドは何でもないと言い残して二人の脇をすり抜けた。泣きたいような気持ちだったが涙は出なかった。
ウィルフレッドがセレーナを誰よりも愛しているからこそ、ウィルフレッドはセレーナの言葉を認める事が出来なかった。結果としてセレーナを傷つけるような言葉まで放ってしまった。

げほげほ、と小さく咳き込む。先ほどまで妹が抱きついていた胸元はもうすっかり冷え切っていてウィルフレッドは小さく体を震わせたのだった。

「くそ…」

何もかもがうまくいかない。

(一応流れ的に離別させて見ましたが如何致しましょう?)

Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.150 )
日時: 2015/06/07 15:48
名前: フレア (ID: 6PL6dW6J)

《そのまま離別で私は構いませんよ。》


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