二次なりきり掲示板

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

・Seize the day『 中文 』
日時: 2015/10/23 08:00
名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: KVMT5Kt8)





【 prologue 】


時は中世、舞台はとある国の城塞都市。
希望を手にした者達は光へと続く門を開いた。しかしそれは結果として多くの人々を巻き込み苦しめる事になる。

『お前達が人間として生きる事を望まなければ、私達は人間として生き続ける事が出来たのに。』

ある者は隠された真実に一人涙を流し、白衣を脱ぎ捨てると決死の思いで拡声器を手にした。
真実を知った民衆達は悩み考え続ける事を余儀無くされ、多くの人々は未だ答えを求め続けている。




—— —— —— —— —— …




閲覧ありがとうございます。寝退と申します。初めましての方も日頃お世話になっている方も宜しくお願いします。当スレは城塞都市内の極秘研究施設で生み出された能力者達とそれに関わる人間達の、戦闘・恋愛・日常、割と何でもアリなスレとなっております。
今回は完全な中文スレとさせていただきます。その他の部分での変更もありますので、世界観やルールに一度目を通してから登録書を記入して頂けますよう宜しくお願いします。



 世界観 >>1
 ルール >>2
 募集枠 >>3
 登録書 >>4



【 参加者一覧 】>>5





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Re: 【中文/再建】Seize the day【募集中】 ( No.281 )
日時: 2015/10/17 18:14
名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: GeNBR54o)

・お知らせ

【今現在一人につきキャラクターの作成は三体まで、というルールになっていますが、キャラクターの数も増えてきたので四枠目を開放させていただこうと思います。ルールも修正しますが、今後は一人につきキャラクターの作成は四体までとなります。また、それに伴い、一部キャラリセを行わせて頂きます。ご理解宜しくお願い致します。】



>>279

【お久し振りです。このスレでも素敵なキャラを二体も投下して下さって歓喜です!問題ありませんので、登録させていただきます。パーシヴァルくんのイケメン臭が凄まじいです…!では、こちらでも宜しくお願い致します。】

Re: 【中文/再建】Seize the day【募集中】 ( No.282 )
日時: 2015/10/17 17:59
名前: ナタノ (ID: YkgECPwY)



>>275

美しい人だな、とモニカは思った。銀糸のような細く輝く銀髪も萌ゆる若草のような翡翠の瞳も、大人の女性らしさを醸している。これがいわゆるエレガントというものなのだろう。立ち居振る舞いはサバサバとしているのにその行動はどこかに気品が漂っているのだ。洗練された仕草やその物憂げな美貌、スラリと高い彼女の身長では街中で目立ってしまわないのだろうか。モニカくらい小さいと頭巾をかぶり顔をふせて歩けば瞳の色も髪の色もバレずに済むけれど。しかも彼女はシリアルナンバーを曝け出している。不便ではないのだろうか。それともその不便すら楽しむほど豪放磊落な性格をしているのだろうか。

胸が早鐘のように脈打つのを聞きながらサラの返答を待っていると、彼女は照れ臭そうに微笑んだ。はにかんだ顔は少しだけ幼くて可愛らしい。

「折角の誘いだもの、有り難くいただくわ。」

実はもうお腹ぺこぺこだったのよねぇと続けるサラにモニカは頬を綻ばせる。他人との食事はいつぶりだろうか。一人での食事はなんだか砂でも食べているようで味気ない。それをこんな美しい人と同伴できるとは、朝早くから外にでた甲斐があったというものである。早起きは三文の徳、なんて東国の言葉を思い出してモニカもサラの隣に腰を下ろした。

「お嫌いな物は御座いませんか?と言ってもハムとチーズくらいしか御座いませんけれど」

フランスパンを片手にモニカは尋ねた。何と無く好き嫌いはなさそうな気はするけれど、もし嫌いな物があったら申し訳ない。ピチピチと鳴く小鳥の声が公園にこだまするのを聞きながら、モニカはサラの返答を待った。

「誰かと食事を供するのは久しぶりなので、とても嬉しいです。しかもサラのような美しいご婦人とご一緒できるなんて、今日の運は使い切ってしまったやも知れませんね」

サラ、と呼んだ瞬間に胸が暖かくなる。あまり人と関わる事を許されないモニカには人と話すことは勿論、人を呼びつけにした経験などほとんど無い。もしかしたら敬称なしで人を呼ぶのは彼女が初めてかもしれなかった。仲が深まったように感じるその呼び方にモニカは一人で恍惚としていた。

Re: 【中文/再建】Seize the day【募集中】 ( No.283 )
日時: 2015/10/18 17:07
名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: QcQewiLv)
参照: 結局復活してしもうた。




名前:シリル=シェルホーン ( Cyril=Schollhorn )
役柄:脱走者
性別:男
年齢:20

性格:何かと不器用で、自分の力を信じて疑わず、自分が思う方向にひたすら突っ走ってしまう。施設に居た頃は酷く荒れていたようだが、その割には仲間達への思いが強く、昔も不本意ながら年下の子供達の世話はちゃんと見ていたらしい。今は随分落ち着いている方ではあるが、未だ見付からない仲間達の事を思い何処か遠くを見据えながら物思いに耽る事もあれば、周囲に居る人間や敵に対しては酷い暴言を吐いたり突然掴み掛かったりと、成長した部分もあるものの根本的には何も変わっていない。
今現在は記憶を失い本来の自分の事は覚えていないものの、基本的な性格は変わっていない様子。

容姿:ずっと年の割には小柄で実年齢よりも下に見られていたが、この一年で背も伸び歳相応の外見になっている。一年前までは短かった漆黒の髪は実験により引き上げられている自己治癒能力が無茶な働きをした影響か一気に伸びてしまい胸の辺りまであるが、記憶を失ったシリルは特に違和感を感じる事も無く、前髪以外は切ろうともせずにいつも後ろに流している。漆黒の鋭い瞳は変わらず、首の後ろに刻まれた【005】のシリアルナンバーも勿論健在である。ナンバーを隠す為に首に巻いていた包帯は巻かなくなったが、身体の左半身がほぼ火傷の痕で覆われている。注目を受ける事も構わずに薄手の半袖シャツ等の動き易く身軽な格好で行動し、靴に対する違和感は記憶を失っても変わらないらしく、サンダルか裸足で行動している。

備考:脱走後、逸れてしまった仲間達の身を案じて一人探し続けていた。居場所を定めずに動いていたが、一年前にリオに再会してからは彼と共に行動し始める。リオが実の弟であり、そのリオ本人はシリルと異母兄弟だと思い込んでいる、その全てを知っていたシリルは、彼にその事を告げなければと悩み考えながら共に過ごしているうちに、彼と半年もの時間を共有することになる。施設に居た頃からリオを実の弟として一方的に認識して彼の事を見守っていたシリルにとってはとても楽しい時間だったが、半年経ったある日、二人は四人の追跡者に囲まれてしまう。何とか追跡者達から逃げ切った二人だったが、シリルは敵の能力により酷い火傷を負い更に腹部を刺され致命傷を負っていた。動けなくなってしまったシリルは追跡者達が追ってきていた場合の事を考え、俺の為にも俺を置いて逃げてくれ、とリオを説得し「お前はもう過去を捨てて新しい人生を生きろ」と、そう言い掛けた所で意識を失ってしまう。その後ベッドの上で目を覚ましたシリルは、自分が偶然医者に拾われ助けられた事や、数ヶ月間眠っていたままだった事。一度は自分が仮死状態に陥った事、驚異的な回復力により復活を遂げた事を知る。脱走者は自己治癒能力も引き上げられているのは確かであり、どういう原理かは分からないが、半年の間に随分髪が伸びてしまった。医者はあらゆる可能性を推測していたが、本人は別に興味が無い。この国の状況と、自分が脱走者だという事実を医者から伝えられたシリルはそのまま医者の家で暮らしていたが、最近その恩人である医者が亡くなってしまった為、再び外の世界へと足を踏み出した。

サンプルボイス
『ほんっと面倒臭えな…俺達の事を逆恨みするような奴等がそんな体にされちまった所で、俺は同情もしねーし謝る気もこれっぽっちも無えよ』
「何も思い出せないけど、今の俺は確かに此処に在る……それで良いと思うんだ。俺は昔とは違う。けど、今の俺を必要としてくれる人も居るかもしんねーだろ?」
「ま、大体の事は忘れちまってても、何となく自分の力の使い方ってのは覚えてんだよな。掛かって来いよ出来損ない共、全員俺がまとめて相手してやるよ」


Re: 【中文/再建】Seize the day【募集中】 ( No.284 )
日時: 2015/10/19 14:36
名前: フレア (ID: nLPrrFyW)
参照: http://リアルにいたら死んでも関わりたくない人種ですね(

>>278

周りからのヒソヒソとした声、哀れむようななんとも言えない視線、それらを一身に受けながらカナは内心ほくそ笑む。滑稽だと、そう思うのは仕方のないことだろう。通行人は皆自分が思ったような反応をしてくれるのだから、掌の上で転がすとはこういうことを言うのであろう。

周りの声を聞きながらも、カーラの気配に意識を向ける。振り返り、こちらに声をかえてくるカーラの声音で「無駄」だということが直感でわかった。こういうタイプはいくら言っても堕ちてこない、根本的に何が違うのだ。ぎりっと歯ぎしりをすれば、通行人の視線が離れたのを盗み見て顔を上げる。

「ふーん...面白くないの。オネーさんなんか仕事でもしてるわけ?」

先ほどの媚を言ったような声やしゃべり方ではない、どことなく偉そうな口調でそういえば視線をカーラの手元に向けた。野菜がたくさん詰まった袋、どこからどう見ても仕事に行くとは思えないし、とても重そうだった。自分が持ったら1分も経たないうちにギブアップするだろうそれを長時間持つこの女は、一体何者なのだろうか。

「どう見ても仕事に行きますーって感じじゃないし、仕事帰りってわけでもなさそうだし」

Re: 【中文/再建】Seize the day【募集中】 ( No.285 )
日時: 2015/10/22 14:27
名前: 時谷 空 ◆AdKeSZp7eg (ID: f/YDIc1r)
参照: http://短めですみませぬ

>>282

隣に座る誰かと食事を摂る。そんなこと研究施設でもあっただろうか。今となってはもう思い出せないのだけれどそんなことをふと考える。
幼い頃、といってもモニカの様な時期ではなかったけれど突然連れ去られ気づいたときには解かれる事のない呪いを身に受けてしまった頃。こうして誰かと食事を摂るなどと一体誰が考えただろうか。記憶にあるのはもう顔は思い出せなくなってしまったけれど両親との食事だけだった。それから11年、ずっと一人で過ごしてきたサラにはなんだか懐かしいようで、それでいて初めて。という感覚でもあった。

「ハムもチーズも好きよ。きれいなご婦人だなんてやめてよ。でもモニカに言われるとなんだか自信もてそうね。ふふ…」

深い赤の瞳は綺麗で見ているとそのまま吸い込まれてしまいそうなほど大きく他者を魅了するのだろう。白い髪もその肌も紫外線とい言葉を知らないようとでもいうような白さでサラは素直に羨ましいと思った。

「なんだか、緊張するわね。モニカは、今までで誰か仲間を探していたの?それともずっとこうして一人で…?」

どうしても、気になったことだった。仲間の安否を気にしないのは自分だけなのだろうか?優しい彼女は自ら仲間を探していたのだろうか?彼女自身のことが気になったサラはパン屑を突く小鳥をじっと見つめたままその疑問を投げかけた。



Re: 【中文/再建】Seize the day【募集中】 ( No.286 )
日時: 2015/10/22 14:35
名前: 時谷 空 ◆AdKeSZp7eg (ID: f/YDIc1r)
参照: http:/ぶっとんでます(



【登録書】




名前:ヒルダ=レヤード(Hilda=Layard)
役柄:追跡者
性別:女
年齢:27

性格:女らしさはなくサバサバしている。言い寄られるのも言い寄るのも好きではなく面倒見は良いがそれに対し何か見返りを求めてはおらず全ての問題に弱気に為らず、前向きな姿勢で立ち向かおうとし堂々とした態度で対応する。ネガティブになるだけ無駄だとのこと。

容姿:明るすぎないオレンジの髪は強いくせ毛で伸ばすと毛玉になるかとの理由でミディアムショート。釣り目の瞳も暗い同色をしており、自分から視線を逸らす事は少なく他者を真っすぐに見つめる。性格からか女らしい体系にも恵まれず170㎝を超える高身長で女性の武器でもある胸にもこれまた恵まれなかったため一瞬男と勘違いされることもよくある。ごちゃごちゃとした装飾品を嫌い、白いシャツに青いダメージジーンズに黒い厚底ブーツ。

能力:念動力。サイコキネシスを使い瓦礫や小石などを浮かせ動かす。飛ばす距離や重さや数によって本人にかかる負担は大きく長時間の使用はできない。

備考:数年前まで脱走者と結婚をしており、血液供給も出来ていたことから前線から退いていたがその夫である脱走者が他の追跡者に殺されてしまい前線へと復帰した。復帰後に夫を殺した追跡者にも遭遇したが復讐をするという気にもならずにただ平然と世間話をし、その仲間とも別れた。特に脱走者に恨みがあるわけでもないが自身の生活のため必要に迫られた時に脱走者の血液を欲している。しかし必要以上に痛めつけたいわけではないため、サバイバルナイフを2本両靴底に仕込んでいるくらい。

サンプルボイス
「愛してはいたけど、まぁ、仲間のこともわかるしさぁー。恨んだってしょうがないんだよ。アタシだって旦那から血液奪ってたワケだしねェ?…お互いさま、デショ。」
「あーあ、そんな顔しちゃって、カワイイ顔が台無しだよ!浮かない顔してちゃ、綺麗なモノだって汚く見えるんだよ。ほら背筋伸ばして前をみる!どう?同じ景色だってのに違って見えるだろ?」
「追って追われて、早くこんな生活終わってしまえばいいのにねェ。追う身にもなれっての。いやー、昔は体力には結構自信あったんだけどなあ。」





【4枠目解放お疲れ様です!早速投下させていただきます!
不備ありましたらお願いいたします】

Re: 【中文/再建】Seize the day【募集中】 ( No.287 )
日時: 2015/10/22 20:47
名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)
参照: こちらこそ雑で申し訳ありません;; アンネちゃんhshs

>>280

 
 「勘違いなら済まない……いやあ何、頭がよく回らないんだ」
 
 果たして自分の呂律はきちんとまわっているか。それすらも怪しい状態だ。
 しっとりとして優しげな女性の手は、何処か戸惑いながらゆっくりと頬に運ばれてきたけれど、何かに気が付いて逃げるかのように引っ込んでしまい、動けないヒースコートを慰めてくれるようなことは無かった。
 栗色とでも呼ぶべき茶色い髪、こちらを見据えた双眸はよく見ればアンバーが埋め込まれたみたい。そんな容姿をした人間が何人いたとしても、見ればこれは自分の良く知る人物だと解る。憎まれ口ばかりの可愛い子。けれども“彼女”は別人であると知っている。まさか、こんな偶然に会える事なんてある筈がないじゃないかと、ヒースコートは自分を乾いた声で小さくせせら笑った。

(もしかしたら俺は既に死んでんのかなあ。それで目の前のやたらめったらアンネリーゼに似てる子は天からの遣い、とか。だとしたら俺達の主は親切なのか不親切なのか良い趣味してんのかよくわかんねー奴だわ)

 慌てた様子で彼女が何か言ったのが分かった。けれどもその声が何をこちらに伝えようとしているのか、曖昧模糊な思考の中では聞き取る事すらできないまま、ヒースコートはただ曖昧に天使に笑みを返しておいた。
 死に際くらい、坊ちゃんや出来れば本物のアンネリーゼに見送って欲しかった。呑気な事を思いながらヒースコートはぼんやりと時間が経つのを待ったけれど、ぼんやりとした焦点がちょうど合ったその時、視界に見覚えのあるものが飛び込んできて思わず目を見開いた。それは一年前のこと。涙を流す一人の少女に与えたそのハンカチは間違いなく自分のものだった。昔の記憶が走馬灯のように脳裏を駆け巡り、頭が冴えていく。
 天使がそんなものを持っているはずがない。ただ慌てふためいて何かを探すアンネリーゼを驚いた眼でヒースコートは何といえばよいか分からず、何とも言えない表情でただ唖然とするだけだった。そして更に彼女の持っているものを見たヒースコートは驚きのあまりに叫んだ。

それは、今自分に一番必要なものなんじゃないのか。

「触れさせてくれ、アンネリーゼ! それを、俺の身体に!」

もう声が震えてしまって穢く変わったけれども構わない。
必死だった。

Re: 【中文/再建】Seize the day【募集中】 ( No.288 )
日時: 2015/10/23 07:50
名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: KVMT5Kt8)
参照: アンネさんは後ほど返信させていただきます!

>>286

【四体目ありがとうございます。過去設定からしておいしいヒルダさん素敵過ぎてワクテカが止まらない…!本編で動いているヒルダさんを見るのが楽しみです。問題ありませんので登録させていただきます。宜しくお願い致します。】

Re: ・Seize the day『 中文 』 ( No.289 )
日時: 2015/11/03 18:12
名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)
参照: 前回のカーラの一人称間違えていた件

>>284

視線と言う視線が、針の様に鋭くなって体中に突き刺さってくるような気がした。けれどもカーラはそんな人々を相手にちゃっかりと毅然とした態度で言い放った。

「おい、あんたら。おれ達は見せ物でもなんでもないよ。面白いものが見たいんだったらサーカスにでも行きな」

大衆は揉め事が好きだけれども、見られている側としたら気持ちよくもなんともない。それでも不満や不安は口にしなければ相手にはわからないから、心がけているわけではないけれど条件反射のようにカーラは自分の気持ちを外に出す。そのおかげかフラストレーションは溜まらない。

カナにもはっきりと自分の気持ちを言ってみたけれど、面倒くさい態度をとられたが故に方向転換せざるを得なかった。愛想のつもりで苦笑いを浮かべながら彼女の返事を待っていたら、帰ってきた返事は明るいながらに含みを持った胡散臭い少女の物とは思えないような、ふてぶてしく不満げな180度雰囲気の違うものだった。

不意を突かれたカーラは困惑に表情をこわばらせ、思わず「え?」と声に出した。

「仕事って言えば仕事だけど……」

答えるのに困ってカーラは一瞬眉をひそめた。答えるわけにはいかなかった。だって王政に対抗して門を突破しようとしているなんてこと外に漏れたら大問題だし、自分だってどうなるかはわからない。自分の身に何かあっては——

(……お前の夢をかなえられないってんじゃ、意味もない)

性根は正直者のカーラは、こういう時に少しだけ口ごもる。彼女には上手に嘘をついて自分を誤魔化せるほど、しなかな生き方が出来る人間性じゃないのだ。
しかしそんなもだもだした態度をとっている自分にハッと気づいたカーラはきりっと眉を吊り上げてまた先程のように毅然と振る舞おうとしてこう言った。

「……でも、あんたには関係ねーだろ。誰かに構って欲しいんだったら他を渡れっての。それじゃあな」

カナのくりくりとしたどんぐり眼を見据えるカーラは、静かにそう言うと通り過ぎて行った。


【追いかけてくれても別れちゃっても無問題な状態です。遅れてしまい申し訳ありませぬ】

Re: ・Seize the day『 中文 』 ( No.290 )
日時: 2015/11/15 15:35
名前: フレア (ID: nLPrrFyW)


(ふーん...この人、カナと違って正直者の善人みたいね。)

口ごもってしまったカーラをまぶしそうに見つめながら、カナは心中でそう判断した。嘘がつけない正直者で、きっと優しくて善人なのだろう。でも言いたいことは今みたいにきちんと言って、自分の気持ちには正直に生きる。自分とは対極の存在、絶対に手が届かない高みの人。そう思えばなんだか笑えてきて、口元に自嘲気味の笑みを浮かべる。

くるりと指に髪を巻きつけた。カーラの毅然とした態度は記憶に残したが、その言葉は右から左へ。元々カナは他者の話をあまり聞かないのだ、それが自分に得のある情報でなければなおさら。

「あはは、いーねオネーさん。そういう人好きだよ、アタシ」

目を細めて、獲物を狩る前の猛禽類のように見つめる。ふふッと笑うカナの心中なんて、きっと面白いの一言だろう。玩具にするには勿体無いし、鴨にするには頭が冴えている。ならば、カナにとってカーラという存在はなんなのだろうか。

(そんなの、未知の人間に決まってるでしょ?)

観察対象、それが今現在カーラの位置付けだった。相手が聞いたら怒るかもしれないが、それさえもカナは見てみたいと思う。好奇心が刺激される、こんな感覚は久しぶりだったから余計にだ。

思わず裏モードが出てしまったが、幸い周りの人はカーラのおかげでこちらに視線を受けていない。それを確認すれば小さく息を吐いて、通り過ぎていくカーラの背に手を振った。その顔に、胡散臭いほどのにやにやした笑みを浮かべて。

「ふふっ、それもそーだね!バイバイ、オネーさん。また会えることを心から願ってるから、次はカナの相手してよねぇ!」

【続行不可能な気がしたので別れさせていただきました。こちらこそ、遅れてしまい申し訳ないです。ぶりっ子カナのお相手、ありがとうございました。】


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