雑談掲示板

【開催】第14回 紅蓮祭に添へて、【小説練習】
日時: 2022/06/18 14:16
名前: 浅葱 游◆jRIrZoOLik (ID: bC2quZIk)

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 執筆前に必ず目を通してください:>>126

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 ■第14回 紅蓮祭を添へて、 / 期間:令和4年6月18日~令和4年7月31日
 白く眩む日差しの中で、水面は刺すように揺れていた。



 □ようこそ、こちら小説練習スレと銘打っています。


 □主旨
 ・親記事にて提示された『■』の下にある、小説の始まりの「一文」から小説を書いていただきます。
 ・内容、ジャンルに関して指定はありません。
 ・練習、ですので、普段書かないジャンルに気軽に手を出して頂けると嬉しいです。
 ・投稿するだけ有り、雑談(可能なら作品や、小説の話)も可です。
 ・講評メインではありません、想像力や書き方の練習等、参加者各位の技術を盗み合ってもらいたいです。


 □注意
 ・始まりの一文は、改変・自己解釈等による文の差し替えを行わないでください。
 ・他者を貶める発言や荒らしに関してはスルーお願いします。対応はスレ主が行います。
 ・不定期にお題となる一文が変わります。
 ・一作品あたり500文字以上の執筆はお願いします。上限は3レスまでです。
 ・開始時と終了時には「必ず」告知致します。19時から20時を目安にお待ちください。
 ・当スレッドのお題を他所スレッドで用いる際には、必ずご一報ください。
 


 □お暇な時に、SSのような形でご参加いただければと思います。


 ■目次
 ▶︎第1回 氷菓子を添へて、:今日、全てのテレビ番組がある話題について報道していた。
 >>040 第1回参加者まとめ

 ▷第2回 邂逅を添へて、:彼女はいつもと変わらない、甘い匂いをまとっていた。
 >>072 第2回参加者まとめ

 ▶︎第3回 賞賛を添へて、:「問おう、君の勇気を」
 >>119 第3回参加者まとめ

 ▷第4回目 袖時雨を添へて、:手紙は何日も前から書き始めていた。
 >>158 第4回参加者まとめ

 ▶︎第5回 絢爛を添へて、:「フビライハンとエビフライの違いを教えてくれ」
 >>184 第5回参加者まとめ

 ▷第6回 せせらぎに添へて、:名前も知らないのに、
 >>227 第6回参加者まとめ

 ▶︎第7回 硝子玉を添へて、:笹の葉から垂れ下がる細長い紙面を見て、私は思う。
 >>259 第7回参加者まとめ

 ▷第8回 一匙の冀望を添へて、:平成最後の夏、僕こと矢野碧(やの あおい)は、親友の中山水樹(なかやま みずき)を殺した。
 >>276 第8回参加者まとめ

 ▶︎第9回 喝采に添へて、:一番大切な臓器って何だと思う、と君が言うものだから
 >>285 第9回参加者まとめ

 ▷第10回 鎌鼬に添へて、:もしも、私に明日が来ないとしたら
 >>306 第10回参加者まとめ

 ▶︎第11回 狂い咲きに添へて、:凍てつく夜に降る雪は、昨日の世界を白く染めていた。
 >>315 第11回参加者まとめ

 ▷第12回 玉響と添へて、:――鏡よ、鏡。この世で一番美しいものは何?
 >>322 第12回参加者まとめ

 ▶第13回 瓶覗きを添へて、:赤い彼女は、狭い水槽の中に閉じ込められている。
 >>325 アロンアルファさん
 >>326 友桃さん
 >>328 黒崎加奈さん
 >>329 メデューサさん
 >>331 ヨモツカミ
 >>332 脳内クレイジーガールさん

 ▷第14回 紅蓮祭に添へて、:白く眩む日差しの中で、水面は刺すように揺れていた。


 ▼第n回目:そこにナマコが置いてあった。
 (エイプリルフール企画/投稿期間:平成30年4月1日のみ)
 >>156 悪意のナマコ星さん
 >>157 東谷新翠さん
 >>240 霧滝味噌ぎんさん


 □何かありましたらご連絡ください。
 →Twitter:@soete_kkkinfo
 

 □(敬称略)
 企画原案:ヨモツカミ、なつぞら
 運営管理:浅葱、ヨモツカミ

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Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.198 )
日時: 2018/06/08 17:48
名前: 月 灯り (ID: M/b/nRt2)

名前も知らないのに、声をかけた。
それは、運命だったのかもしれない。

「ねえ、君。こんな所で何してるの?」
私は、木に背を預けて座っている、目の前の少年に話しかける。きっと年は15歳くらい。
彼は重たそうにまぶたを持ち上げて、ゆっくりとこちらを見た。

「お前こそ、何してんの……」

言い終わらないうちに、彼は、また下を向いて再び目を閉じた。年上の女性に向かってお前呼ばわりすることを咎めようかとも思ったが、寝言の一種なら仕方がない。私は再び開きかけた口を閉じた。急にやることがなくなって空を仰ぐ。頭上には木々の狭い間からたくさんの星が見えた。
夜の森。そう呼ばれるこの場所は、昼でも夜でも薄暗い。私はまだ、ここに人が出入りするのを一度も見たことがなかった。私自身この場所に着いて数日、というのも原因だろう。
私は再び彼に視線を落とした。その美しさにはどこか見覚えがある。白く、透き通って柔らかい髪が、やや長いまつげにはらりとかかり、やはり透き通るように白い肌と細い輪郭の線が、儚さと繊細さを添える。ちょうど、彼の座っている場所だけに月明かりが差し込んでいて、スポットライトのように、彼だけを照らしている。その様は、まるで、古代の悲劇のヒーローが全てを失くして、たった今、静かに死んでしまったかのようだ。
ただ、ただ、白く、美しい。ろう人形のようで、生命力すらも感じ取れない。まるで、かつてのあいつのようだ。ふと、不安になって彼の首元に手を当てた。

良かった、生きてる。

それで起きたのだろう。きっと私の手が冷たかったから。

「んん……、誰?」

目をこする仕草に若干のあどけなさを感じた。私は尋ねる。

「私はアルト。君は?」
「俺は……ラズ」

ラズ。そう、そっか。

「どうしてここにいるの?」

私は腰を低くして、彼に目線を合わせた。

「……どうしてか、来なくてはいけない気がして。ずっと何か探しているんだ。俺の……、俺の古代の(ふるい)記憶が俺に語りかけるんだ。信じられないかもしれないけど」
「……そう」

……ああ、やはり。改めて彼の顔を見た。
月明かりに反射したグリーンの瞳が私を捉える。 惹き込まれそうな美しさで。

「君はきっと、私を探していたんだね」
「えっ……?」

彼は目を丸くした。突然の言葉に驚いているのだろう。私はあの台詞を口にする。

「約束の地で、名を返そう」

あいつとの約束。なんてばかげているのだろう。

「!?……あっ、俺、その約束、知ってる……! 記憶が……また、少しだけ……」

彼は、不思議と驚きの入り混じった顔をした。

「君は私と名を交換しに来たんだ。君の前世と私――いや、私の前世の約束で」
「…………本当に? 交換するとどうなる?」

彼は半信半疑だ。無理もない。前世だとか何だとか。
でも記憶が語りかけるのだろう? 君は、あいつの生まれ変わりなのだろう?

名前を交換するとどうなる、か。正直何も起こらないだろう。私とあいつを縛り付ける、ただの約束。来世でもまた会おう、と。または呪いかもしれない。後世の名が、きちんと、交換された"ラズ"で生まれてくるのだから。
でも、この約束は正確には果たせない。


ねぇ、あんたが死んでからもう1000年経つね。世界はだいぶ変わってしまった。


「うん、本当。呪いから解放されるの」
「えっ……俺、呪われ……えっ」

私は彼が信じると知っているから嘘をつく。だって君はあいつにそっくりだから。

「そう。ねっ、名前、交換しよう」
「……お願いします」

まだ衝撃を受けてる君には少しだけ申し訳ないけど。

「じゃあ今日から君はアルトだ」
「……うん、あなたはラズだね」

私は少年に別れを告げる。あいつの生まれ変わりである君とは一緒にいられない。
だって、思い出してしまうから。

"ラズ"。私はあんたが1000年間預かっていてくれたこの名前と、これから新しい世界を歩む。

ねぇアルト、最期の約束、守れなくてごめんね。私にはきっと来世も訪れないし、天国で会うことも叶わないと思うから。でもね、あんたが見守っていてくれるんなら、この世界も悪くないかなって思えるんだ。だから、お願い。

私はさすらいの旅人。本日より名はラズ。


***
どうも、こんにちは。2回目の参加となる、月 灯りです。皆さんのを読んでると、上手すぎて心が折れそうになりましたが、前回の自分のよりは上手くかけたんじゃないかなって思います!個人的にはこの話、好きです。が、わかりにくい話でごめんなさい。
少しでも多くの人に楽しんで頂けたら幸いです!

(一回投稿したのですが、インデントが上手く表示されないのですぐ削除してしまいました。すみません。これでダメだったらインデントは諦めます。)

Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.201 )
日時: 2018/06/09 23:20
名前: すのーふれーく (ID: pWlpeJgg)

 名前も知らないのに、好きを募らせていた。
 勘違いしないでほしい。これは、少女漫画にありがちなレモン味の恋愛感情とは似ても似つかない。味の種類で言えば、あの日二人で飲んだサイダーを思い浮かべるけど、そんな爽やかなものとは程遠い。今、口の中に広がる血の味によく似ているかもしれないけれど。

 二回目の邂逅を果たしたときは、夏の終わりを告げるヒグラシ達が、夕暮れの涼しさを演出していた。殺意に満ちた太陽に唸っていた日々は過ぎ去り、アブラゼミの代わりに蜻蛉が緋色を引き連れて目の前を流れてゆく。
 堤防から見下ろす川の水は茜に染まり、もうとっくに門限を過ぎていることを思い出させる。鴉の鳴き声が私を叱っているみたいに聞こえた。帰らなくちゃ、怒られてしまうから。
 立ち上がろうとした私の腕を、隣に腰掛けてい彼がやんわりと掴む。彼を見れば、迷子の子供みたいに不安そうな双眸が、私を見上げていた。

「あ、ごめん。もう、帰るの?」
「……ううん。帰らない」

 私は曖昧に笑って、もう一度座り直した。帰ったらどうせ怒られるのだから、いつ帰ったって変わらないだろう。殺人を犯した人間も、一人殺したらもう一人殺すのも二人殺すのも変わらない、という思考に陥るらしい。私の思考は殺人犯レベルか、と自嘲した。
 引き止めた彼は、隣で申し訳なさそうに視線を落としている。前会ったときもそうだった。空から逃げるみたいに、下ばかり向いている。暗いやつだな、と内心笑っていた。

「そういえば、前はお互いに名前すら教えなかったね」

 彼がそんなことを言うけれど、そうだねと答えた私も、話を振った彼さえも名乗ることはない。自分の名前が嫌いな私は口を噤んで笑ってみせるだけ。それを見た彼が困ったように眉を顰めていた。相手の出方を待つみたいな沈黙がしばらく続いたけれど、折れたのは彼の方で。

「僕はY」

 また、二人して黙って見つめ合う。それでも静寂が訪れないのは、ヒグラシが鳴き続けているから。私達の周りには蝉ばっかりだ。

「そんな、容疑者みたいな名前なの?」
「違う。嫌いなんだ、名前」
「そう。私と同じだね」

 嫌いだからって、まともに名乗ろうとしない。卑怯な少年だ。私は彼とは違うからちゃんと言う。

「歌方 海月。歌に方向の方に、クラゲって書いて、みつく」
「綺麗な名前だね」
「だから嫌いなんだよ。私には似合わない」

 僕はそうは思わないけどね。と、彼が独り言みたいに言ったのを、聞こえなかったふりをした。嬉しさと、それをかき消すほどの嫌悪感が同時に湧き上がったのを、隠すのに必死だった。でもきっと、凄く変な顔をしてしまったと思う。幸い顔を上げない彼には、見えなかっただろうけれど。

「それに、消えちゃいそうな名前してる」

 水面に揺れる泡沫のように、声が震えた。お母さんは私に消えてほしかったのかな。そんな思考に陥るくらいに、儚い響き。だからこの名前が嫌いだった。

「羨ましい」

 ぽつりと零された彼の言葉に寒気がした。まだ十分暑い季節なのに。
 空から逃げる彼は、やっぱり顔を伏せたまま。黒い髪の下に隠した表情は窺えない。

「消えたいって、思ってるの?」
「……君には、わからないよ」

 顔は見えないけれど、笑っているように聞こえた。何処か自虐的に、殆ど自分を嘲笑するような笑いだったのだろうけど。

「そんなことない」

 否定する私に対して、彼は首を振る。

「僕なんか、干乾びたミミズみたいなもんだし。君は太陽にそっくりだ。君と僕は絶対に違う」
「あは、私が太陽ならYくんを殺すのは私だもんね」

 本当にじめじめとしたミミズみたいな、陰鬱な少年だ。泥濘に足を取られたまま、何処にも行けないで、置いてかれてしまうのだろう。

「君になら、殺されたい」
「なにそれ気持ち悪い」

 私が笑ってそういうと、彼は泣きそうな顔をした。そんな顔が愛おしくて、私の笑顔がより歪になる。
 暗くて気持ち悪くてジメジメしていて、茸の苗床みたいな彼のことが、私は好きだった。彼といると、心が満たされていくから。
 彼を蔑むことが、疎むことが、私の心に優越感をもたらす。だから好き。大好き。
 知らぬ間に口内の皮膚を噛んでいたようで、血の味が口の中に広がっていた。苦いようなしょっぱいような、よくわからない、錆鉄の味。この大好きは、何処か血の味に似ている。

Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.202 )
日時: 2018/06/10 03:20
名前: 液晶の奥のどなたさま (ID: jsGJCRkw)

 名前も知らないのに、ぼくはあなたが大好きだって確信持って言えるんだと、そう言ったらあなたは嗤うのでしょうか。そのぽってりとしたまぶたを長いまつげと一緒に伏せて、きゅっとばら色の口の端を引き結んで、何かこらえるように笑うんでしょうか。
 不甲斐ない従僕でごめんなさい。何とかこのぽんこつな頭に詰め込もうとするのですが、大事なことを一つ覚えるはしから、大事だと思っていたことが一つ抜けて行ってしまうのです。いっそ大事なことなどこれから何一つ覚えずに、あなたのことをちゃんと覚えていたらいいのかしら。でもそう言ったら、きっとあなたは泣いて引き留めるのでしょう。服が台無しになるほど泣いて泣いて、しまいにぼくも一緒に泣いた。そんな記憶が、まだうすぼんやりと片隅にひっかかっております。
 ああ、また泣いちゃった。はらはらと零れる涙が、熱を帯び始めた灯にきらきらとして宝石のようでございます。綺麗とは思えど、はてな。それ以上にいたたまれぬ心地。
 拭おうと上げた指を、ふくふくとした手がはっしと掴んでまいりました。暖かさ。何処かで同じことをしたようにも、されたようにも思えます。懐かしみとともに拭き去られた透明の雫は、当然ただの塩水ですから、指を伝い空にはじけてしまいました。

「ぁあ」

 あの耀きのまま、本当につぶつぶと石になってしまえば、それを大事な宝物としてとっておいて、それで何とかあなたを思い出せたのやもしれません。紐づけというのは実に偉大です。しかし現実は非情ですね。ぼくはあなたを忘れるしかないようなのです。

「 」

 嗚呼やれやれ。どうしましょう。忘れちゃいけないことまで忘れかけています。何か言おうと思ったのに、声どころか言葉も出てきやしません。覚えるよりも早く抜けていって、覚えられなくなって、何を覚えていなきゃいけないんでしたっけ。何を忘れていいんでしたっけ。
 ああ、いけません。この人はどなたでしょう。仕方ないのであなたの頬を両手で包んでおきましょう。何故だかは忘れてしまいましたが、そうするとあなたが笑うことは覚えております。笑うというのはとても好ましい感情です。ぼくはひとをこのましくするためにここにいます。
 あれ、でも。
 あなたは泣いている。


+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*++*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*++*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+

どもはじめまして
液晶に生息してます
小説苦手だけど
なんか書いたよ
一時間くらいで書いた
へたっぴだけど許ぴて

敬語執事ロボと
メカニックっていいよね
悲恋させたくなるし
ハピエンで終わらせたくなる

Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.203 )
日時: 2018/06/10 11:43
名前: 黒崎加奈◆KANA.Iz1Fk (ID: KnUnN0fE)



 名前も知らないのに、人は恋を知る。

 そんな言葉を詩集の中に見つけた。ツンと目の奥が締め付けられて、心が苦しくなった。
 私は、彼の名前をまだ知らない。どこに住んでいるのかも、何が好きなのかも、どんな身分なのかも知らない。澄んだ緑の瞳と、思慮深い性格と、川の向こう岸でくしゃっと笑う顔しか知らない。
 私、それしか知らないのね。だって、身分を明かすことは禁じられているんだもの。なのに、こんなにも彼のことを想ってしまうのが、不思議で、苦しくて、悲しかった。ほんの短い別れの言葉を与えて、彼はいなくなってしまったのだから。

「まるでロミオとジュリエットみたい。でも、私は彼女よりもっと賢い」

 この広いお屋敷には、たくさんの本がある。今日読んだ詩集も、私の部屋の本棚に置いてあったものなの。天井に届くほど大きな本棚が壁一面に置いてあって、どれも下から上まで本がぎっしり。どの部屋もこんな感じだから、読み切るのは当分先だろう。百年経った今でさえ、この部屋の半分の本しか読めていない。でも、大事な本が置いてある場所は知っている。
 お父様がいない間に、こっそり部屋に忍び込んで、必死に書き写した。お父様の机の上には怪しげな生き物が蠢いている。瓶の中で縮んだり、膨れたり、歯をむき出したりしてこちらを見てくるの。試験管に繋がれている管も慎重に避けないと。中にどんな液体が入っているか分からないわ。ぬらりと発光した緑や紫の液体が泡立っている。部屋を出る前に、『サラマンダーの鱗』を一枚取るのを忘れずに。お父様の部屋は何回も忍び込むと、怒られて罰を受けてしまうから。最後に机のランプを消して、本棚の片隅にあった革表紙の本を元に戻して、怪しい地下室への扉を閉じたら元通り。魔法の鍵もちゃんとかけ直したわ。

「βπΔΘα*?」

 残りの材料を集めましょう。お屋敷には呪文を唱えたら、ありとあらゆる場所へ繋がる扉があるの。普通に行こうとしたら魔法陣を用意しないと行けないところや、それでも行けない場所へも、扉を開くだけで大丈夫。
 まずは『妖精の羽の鱗粉』を集めましょう。清らかな川のほとりに彼女たちは住んでいるわ。でも『鱗粉』を集められるのは、日の出の僅かな時間だけ。飛び立った彼女たちの羽は、夜の風と朝の光に染められて一瞬だけ淡く色づく。その羽を川のせせらぎで洗うと、星屑のように輝く鱗粉が流れ出すの。水が入らないように、小瓶で丁寧に掬わなきゃ。
 『人魚姫の歌声で作られた涙』は、たしか北極の海で見つけられるはず。夜空に虹色のカーテンがかかるときが偶にあって、その時間に人魚姫が歌わないと空が泣いてくれないから、見つけるのは大変。今の人魚姫は誰だったかしら。寒いところが苦手な方だと、次の代になるまで六十年ほど待たないといけないわ。私の寿命は長くても、その頃には彼が死んでしまう。
 『三途の川の水』を汲むときは、絶対にドラゴンの皮手袋をつけないと。ちょっとでも水や土に触れてしまったら、完全に落とさないとこの世に帰ってこれなくなる。水を汲み終わったら、手袋で容器の周りを拭きとって、水にそのまま流してしまいましょう。もちろん、靴もね。
 あと足りないのは『獏の食い散らかした夢の皮』と『エルフの骨壺』。それから魔法陣と『千年蝋燭』も作らなきゃ。

「εΣ#α!γ……」

 『三途の川の水』で『サラマンダーの鱗』を煮て、真っ赤な液体を作ります。
 『人魚姫の歌声で作られた涙』は丁寧に削って、完全な球体にしてくださいね。
 『エルフの骨壺』は中から骨を取り出して、粉々に砕きましょう。
 そして『千年蝋燭』の蝋と混ぜてよく練ってください。
 粉っぽさが消えて、滑らかな白磁器のようになったら十分です。
 魔法陣の用意はできていますか? 術式は【禁忌の五術】の四番目のものです。
 あなたの血液を使って、滲まないよう、正確に書きましょう。
 魔法陣の中心に『獏の食い散らかした夢の皮』を置いてください。
 その中に『エルフの骨壺』から作った骨、『三途の川の水』を煮詰めた血液、『人魚姫の歌声で作られた涙』の目玉を詰めてください。
 『想い人の髪の毛』はありますか?
 心臓の位置に、あなたの指一本と一緒に入れましょう。
 『獏の食い散らかした夢の皮』は『千年蝋燭』の火で炙れば閉じられます。
 閉じたら、仕上げに『妖精の羽の鱗粉』を満遍なく叩いてください。

「最後に、呪文を唱えて魔法陣を発動させたら完成」

 自室の床一杯に書かれた血の魔法陣。すっかり乾いて、赤黒く変色していた。閉めきられた窓と扉は、室内の異臭を閉じ込めている。貧血と酸欠で頭が痛い。でも、これで完成する。
 私は、ジュリエットのように愚かではない。別れが嫌なら彼を作り出して、魂を閉じ込めて、私のものにしてしまえばいいの。人間の寿命は、私たち魔女から見たらほんの一瞬。でも、ここに召喚してあげたら、私が飽きるまで半永久的な命になるわ。

「&Dδ∬σαΚ…………Δβ%?@*」
「κε#/ω!」

 ゆっくりと、目を開けた。魔法陣の真ん中に置いた繭が、オパールのように輝きつつ、小刻みに振動している。それはやがて白濁色になり、魔法陣を吸収して赤黒く染まった。相変わらず、ぶるぶると不気味に動く。動きはやがて緩やかになり、完全に停止した。

「そんな、どうして! どうして彼はここに現れないの! なんで!」

 魔法陣は完璧だった。材料もちゃんと手に入った。本も一字一句違えず書き写した。なのに、彼の魂はここに現れない。髪の毛を取りに行った時、あんなに幸せそうな寝顔をしていたのに。

「嫌だ。私は、賢いのよ。お願いだから私を喰わないで。ねぇ、術は完璧だったでしょ? ねぇ!」

 繭がまた、ビクッと動いた。中に収める魂を求めて、ずるり、ずるりと近づいてくる。禁忌の魔術における失敗は、死。術者にそのまま呪いとして跳ね返ってくるのだ。魔法陣は、私の血で書いたから。
 窓も扉も開かない。追い詰めるように、繭はどんどん膨れて大きくなる。もう、どこにも逃げ場はなかった。私は彼の名前を聞きたかっただけ。彼の笑顔を見ていたかっただけ。本の話ができる相手が欲しかっただけ。ただ、名前も知らない彼を愛してしまっただけ。
 魂を吸い込んだ繭は、ゆっくりと女の形に変化した。黒髪の綺麗な、若そうな女だった。彼女は虚ろな目で立ち上がる。

「βπΔΘα*?」

 カクン、カクンとおぼつかない足取りで、水の中に女は入る。その様子を眺める若い男が一人、向こう岸に立っていた。澄んだ緑の瞳が悲しげに閉じられる。

「ごめんなさい。私は、ちょうど一日前に戦死したんです。この場所からは全て見えるけれど、何も言うことはできないから」

 その言葉は、彼女に届いたのだろうか。川の底から、泡が三つ浮かんできて、消えた。


【人造人間の生成法】


*
こんにちは。
ちょっと趣向を今回は変えてみました。
絵本を想像していただけるとしっくりくるのかな、と思います。眠い。

Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.206 )
日時: 2018/06/10 21:24
名前: 「五人」一同 (ID: 0SXf/J6A)

名前も知らないのに、彼女は笑っていた。
それが、僕と妹との最初の出会いである。

「…ん?どうしたんですか?」
そう言って僕、小見央(おみひろし)が、車椅子に座った目の前の少女に語りかける。
何故彼女は笑っているのだろう。
何故、彼女は笑って、いるのだろうか?不思議、不思議、不思議でよく分からなかった。
「…」
彼女は喋らない、喋れない、だから分からない。
「…はぁ、分かりました」
無言の少女に僕は返答を諦めた。
彼女の名前は、小見治巳(おみはるみ)。
僕の妹で、「弟」でもある。
簡単に言ってしまえば、「性別は書類上では女だが、見た目は男」なのである。
他人に説明するときは「この子は性転換して、男になった存在だ。」と、説明している。
だが、普通、この説明を受けて、「はい?」という返答しか、聞いたことがない。
普通、「この子は性転換して」っていう部分が理解がし難いのだろう。
それは仕方ない、それは僕でもそうだったからだ。
まず、治巳は「僕の妹ではない」からだ。
僕の両親が別れて、母方に吸収され、その後、母は僕と同年代の娘を持つ、男性と結婚した。
継父、義父である。
そのときに僕は妹、治巳と出会ったのである。
僕と出会ったときはまだ、治巳は男ではなく、見た目も中身も女の子だった。
「何とも可愛らしい娘だろうか?この娘が僕の手の中に?彼女の下着も彼女の股間も彼女のお尻も彼女の胸も彼女の母乳も、全部全部僕の物になるのか」なんていうふざけた事は思わずとも、流石に「この娘が僕の妹に?何とも漫画みたいな出来事だろうか?」とは思った。
だが、そんなことを思っても、「たかが妹(血がつながっていない)、下着姿を見ることはあっても、その先は基本ないよなぁ?」などと、高を括ってはいたが、まさか、治巳はそれを呑気に、自由に、勝手に踏み外したのだから。
「央さん?少し話があるんです」
「はい?何ですか?」
「えーと…此処では話せないことなんです」
「話せないこと…成程」
僕は「それほど重要で大切なことなんだろう」と思った。
だから、僕は彼女の手をつかんで、自室へと運んだ。
自室は青色を基調とした、質素で、ベッドの木組み部分以外は青を基調としていた。
別段「青が好き」ってわけではないのだが、色の選択が面倒くさかったので、仕方なく、青にしただけだが。
「さて」、と僕はベッドに座って、治巳を机に備わった椅子に座らせる。
細く、長い足が白のワンピースの中から見える。
もう少し栄養をとらないと、そんなことを思っていたところだった。
「央さん、聞きたい事があります」
「何でしょうか?」
自分が淡々と彼女に返答、すると彼女は「女の子が男の子になる、それって可笑しいことですか?」と発言した。
「可笑しいね、いや、性別転換は流石に人道に反している、僕はそう思うよ」
本心を治巳に伝えた、すると治巳は「そうですよね…知り合いに伝えておきます」と言う。
何だ、知り合いの話か、僕はそう思い、安堵した。
一応言っておくが、僕は男尊女卑をあまりよく思っていない存在だが、かといって、男卑女尊もあまりよく思っていない。
性別のことなんて、個人的にはどうでも良いからだ。
だが、流石に性別転換はダメだと思う。
本心を彼女に伝え、彼女はどう思うのだろうか?と思ったが、まぁ、友人だ、僕には関係ないよなぁ?と思って、「それでは、失礼しました」と言って、彼女は自室を出た。
そしてその夜、僕が寝ようとすると、治巳と父親、更に母親の声が聞こえた。
自室は二階、言い合いは一階から起きているので、おぼろげに聞こえるだけだが、母は治巳を応援、父は治巳を罵倒していた。
流石に僕は母の味方、母の意見を尊重する。
血縁がない父の味方ではない。
面倒になったので、僕はイヤホンを耳に付けて、寝ることを考えた。

そして、翌日、急に僕は両親から言われる、「治巳が入院する」と。
流石に昨日の言い合いで父側が傷つけたか、と思った。
そして一ヶ月が経った、自分は洗濯物の中の治巳の下着やブラジャーを畳んでいるとき、「ただいまー」と、玄関から可愛い声がした、治巳だ。
僕はリビングから玄関に移動し、「おかえり」と、そう呟こうとしたとき、先にリビングの扉が開いて、自分の目の前に「髭面の男性」が立っていた、その男性の口から、「央さん、お久しぶりです、性転換しました!」と、「男性の顔から治巳の声」がした。
唖然、まさか、妹が性転換とは。
まぁ、どうでもよかったので、「あっ、そう、おめでとう」と、上辺だけ喜んだ、そして抱きしめた。
「ちょっと恥ずかしいですよ…!」と言うが、自分はずっと抱きしめた。

まさか約一ヶ月、約一ヶ月も性転換手術及びホルモン注射及びリハビリを行っていたのか…自分がそう思っていた矢先、彼女はまた入院した。
何度、何度入院すればいいのか?そんなことを思いながら、彼岸花でも持って行ってやろうか、と思ったが、流石に僕の友人が止める。
仕方ないので、そこら辺の雑草でも拾って、添えようとした。
雑草と言っても、色とりどりな雑草もある。
そして、何種類かの雑草を掴んで、治巳の病室へと向かう、扉を開けて、自分の目に入ったのは、「左足をつられ、首を包帯で巻かれている姿」だった。
えっ?どういうこと?治巳は何でこんな重傷に?そう思い、筆談で聞いた。
話を聞く(聞くと言うより、読む)と、治巳は友達と歩道橋の上で帰宅中、片思い相手にナイフで切られ、更に歩道橋の階段から突き落とされ、足を骨折していた。
ナイフで切られた場所は喉、喉を切られたせいで彼女はしゃべれなくなってしまった。
まぁ、手術すれば治るかもしれないが(僕は声帯を切っても復活するしないが分からないから、そんな判断しかしなかった)、だが、骨折だけは治せない。
一日で完治するものではないから、少々やっかいである。
でもまぁ、生きているから大丈夫か、自分はそう判断して、「安心した」と、返答した。
そしてその日から治巳の介護(言い方は悪いが)が始まった。
案外面倒だったが、案外楽しかったりする、治巳のトイレにつきあったり、風呂にも入った。
これが今迄の話で、今からの話は冒頭の「車椅子に座った目の前の少女に語りかける」場面になる。
「…君が性転換をした、だから攻撃された、か…」
こくこくと、頷く治巳、そして僕が自信の胸を揉みながら、治巳に言う。
「大変だねぇ、僕の場合はそんなことなかったのに」
「!?」と言いたげな顔をする治巳、あー、そういや僕のことを言っていなかったな、そう思いながら治巳に行う。
「そういや、君には言っていなかったな?僕は「見た目女、中身男」なんだよ、まさか血もつながっていない兄妹が互いの性に、なろうとは?」
「!?!?!?」
衝撃の発言をして、治巳がだんだんと冷や汗を流す、「えっえっえっ?どういうこと?」と、筆談で記す治巳、だから、自分は言う。
「えっ?いや、普通に僕は見た目女の、中身男なんだって?ずーと、君は僕を「女」と勘違いしていたよね?「最初、出会ったとき」から」
「…、…、…、」
完全に治巳は驚愕している、自分はその場で「おっと、もう時間だ、それじゃあ、今から仕事だから?父さんと母さん、ナースの人に助けてもらってね?」と言って、治巳から離れる。
矢張り自身の正体を明かすのは面白いな?誰もが驚く、自分の正体?僕はそんなことを思いながら、スキップしながら病院の廊下を進む。
まさか、「女と思っていた姉が元男で、妹が何時の間にか元女になっていって」って…これはとんだ姉弟(あべこべ)だろうか?自分はそう思いながら、爽やかな空を見た。

初めまして、小説投稿グループ「五人」と申します。
時間があり次第、集まって、この場所に投稿します。
よろしくお願いします。
結構適当な小説かもしれませんが、宜しく御願いします。

Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.207 )
日時: 2018/06/10 21:27
名前: 「五人①」 (ID: 0SXf/J6A)

初めまして、小説投稿グループ「五人」の「五人①」と申します。
自分達も小説を投稿させていただきます。

自分達はみなさまの素晴らしい小説を見て、自分達も何か出来ないだろうか? 面白いことが出来ないだろうか? と、考えたところ、五人⑤が持っていた本、西尾維新著の「りぽぐら!」を、見つけ、真似をしよう、という話になりました。
なので、自分達「五人」も西尾維新著の「りぽぐら!」を真似て、小説を投稿させていただきます。

「りぽぐら!」 ルール

1、A、B、C、D、Eグループに分かれ、46音を分ける

2、一人1音選び、残りの3音は多数決で選択、選ばれた8音はA、B、C、D、Eグループ自由に使える

3、A、B、C、D、Eグループが残った40音をくじ引きでランダムに8音ずつ分ける

4、3で分けた8音はそのグループでは使用出来ない、つまり一人で使えるのは2の8音含め、残りの40音

5、……や──、句読点は記号扱いなので、使用可能

6、濁音、半濁音、拗音、促音は基本の音と同じ扱い、音引きはその際の母音とする

7、タイトルで使用禁止単語があっても気にしない

……というルールです。

それでは、「りぽぐら!」風小説(小説なのか?)を書かせていただきます、もしも「五人」の投稿がこの場所のルール違反なら該当の投稿を消させていただきます。
それでは「五人①」、「五人②」、「五人③」、「五人④」、「五人⑤」の作品をどうぞ。

では、トップバッター、行かせて頂きます。

Aグループ 使用禁止ワード あ、き、そ、て、に、ふ、ゆ、る
Aグループ 使用自由ワード け、つ、と、の、は、め、を、ん、使用禁止ワード外の合計38ワード

名前も知らないのに、僕は図鑑のような重厚な本を使用し、名前を探し、少し頭(こうべ)を掻いた後、困った、と、戯言を吐いた。
何故、僕の探し物が見つからんのだ!僕はこんな事を思いながら、本を机の上へ置いた。
何故、見つからない?何故?何故?何故?僕は考えたが、思いつかなかった。
どれを探し、どれが見たいのか?僕の探し物とは、「花」だった、凄く美しい「花」、「華やか」な花だった。
僕は色々な花の本を読むが、見つからなかった。
これは困ったなぁ、こう思ったりもした、だけれど、頑張れば絶対ヒットの可能性も有すはず。
だから、僕は頑張りながら本を読み続けた。
「…中々大変だ」
こんな事を言い、僕は背もたれを使用した。
一体どんな花だっただろうか?今となり、忘れたのが悔やむ。
「悔やむことを考えんのは無駄だな、さっ、他の事を考えよっと」
僕は椅子から立ち、所持した本を元の場所へ、運ぼうとした。

「確か、ここら辺だっけ?」
僕は独り言を放ちながら図書館内を進んだ。
と、突然だった、僕は曲がり角を曲がったら、一人の女性とぶつかり、お互い倒れ込み、驚いた。
「うわっ!?」
「ひゃぁっ!」
お互いの声が耳の中へ吸い込まれた、この声は女性だと、僕は判断した。
彼女もまた、僕の声を「男だ」と、判断しただろう。
「えっと、すみません!他を見、申し訳ないっす!」
「い、いえ!此方こそ申し訳ないと思います!」
「い、いや、こっちっすよ!」
「いえいえ!こちらも!」
お互いがお互い、謝辞しながら、落とした本を拾うという、物珍しい状態となった。
「はわわわわ…」
はわわわわ?何だ、漫画みたいな言葉は?僕はこんなことを思いながら、さっさと本を拾わないとと、思う。
終い、僕は何とか落とした本を全体拾ったが、彼女はまだ、床(とこ)の本を拾い、胸と前腕へ挟む、まだまだ床(とこ)の本は存在した、僕は仕方なく、助けを行うことを考え、行動した。
「ひ、拾います」
「えっ? えぇ、はい、すみません…」
彼女は頭(こうべ)を下げ、謝辞を行う、謝辞は別段せず、「どうも助かりました」と言えばいいと思った、何故ならここは感謝だろう、と思ったからだ。
「いえいえ、人を助けんのは、良いことっすから?」
僕はこんな事を言い、彼女の頬を赤くさせた。
何故彼女は恥ずかしがったんだろう?僕は変な感覚を覚えたが、まっ、んなもんはいっか、僕はんな事を思い、本を拾い、彼女へ渡した。
「本当、申し訳ない…」
「いえいえ?僕は拾っただけっす」
「いえいえ、本当、申し訳ないから…」
「んなかしこまらん…」
僕が言うと、彼女が「だ、だけど申し訳ないから、今度お茶しません?これを償いの代わりへ…」と言う、僕は少し悩み、仕方なく、「…分かりました」と返答した。
僕と彼女は本を元の場所へ戻した後(のち)、図書館の入り口へ移動し、ラインを交換した。
こんなことが彼女との間(ま)の話。
この巡りが僕らを恋人同士へと、進化させた。
今はもう、恋人だから色々な場所へ向かったり、対戦用のゲームなんかもした。
いつかは結婚とかも行うかもしれない、だが、こういうことを思慮したら、地味く感じられ、少しつまらないだろう。
だが、んなもんは関係ない、今は結婚の考えへ、僕らは結婚の道を進むだけなのだから…

後書き
どうも初めまして、小説執筆グループの「五人」の「五人①」と申します、以後お見知り置きを。
いやぁ、初めて小説を書いたのですが、中々に、中々に難しいですね、「文字を抜く」行為は。
ですが、「五人⑤」が言うには、「縛りがあると、作品は面白くなる」という持論があるんですが、ここのみなさんはどうなんでしょうか?私には「五人⑤」の話が逐一、いえ、一寸も理解出来ないです。
まぁ、初めて小説を書いたから、こういう思いが出来るのでしょうけど。(たぶんもっと場数を踏めば「五人⑤」の話、きもちが分かるかも?)
それでは、後書きもここまでにして、失礼します。

Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.208 )
日時: 2018/06/10 21:27
名前: 「五人②」 (ID: 0SXf/J6A)

Bグループ 使用禁止ワード お、か、し、た、ぬ、ほ、む、よ
Bグループ 使用自由ワード け、つ、と、の、は、め、を、ん、使用禁止ワード外の合計38ワード

名前も知らないのに、ミーはあのメスを好きになって、心は窮屈になっている。
理由は、何故?はてなである…

「…」
道を歩くミーは、今晩のご飯のメニューに頭(こうべ)を操っている…すると雨と言う存在はミーを急に襲撃、降ってくる、雨は面倒である、ミーはコンビニ近くで背を預け、休憩する事に。
ミーはこの国の存在で見てみれば、「一般の生徒」、勿論専門である。
そんなミーは、とあるメスと出会う、そのメスはにこり、と笑う。
ミーも逆ににこり、と笑う。
何故あのメスは笑っている?それはミーには「はてな」である。
んで、あの出会いの日を幾ら過ぎ、幾ら時を過ごすのははてなである、それで、時は過ぎ、ミーは気づく。
ミーはあのメスを好きになっている…!と。
いやいやいやいや!それはない!ぜってぇねぇ!ミーは頭(こうべ)の耳部分を圧迫させ、首を左右へと振る。
何故!?何で!?不能不能!計算不能!ミーは息を荒くする、何なの…?首を曲げ、腕を組んで、眉をひそめる。
「これは…「好き」、なのデス…?」
そう呟いて、ミーは左右の手を見る。
震えている、ミーという存在は、ミーという存在は「好き」という知能を頭(こうべ)に記録する…!?こんな事を頭(こうべ)に記録するとは…ゲイであるミーは狂っている!男性好きなのに、メスを好きに!?ふざけ!そんな事を心の中で呟く、それでも、「好き」という事には変更はない。
「…変デス、ミーは…」
そう呟いて、眼に水を出現させる、あぁ、ゲイであるミーはメスを好きになる、なんて…異変である。
でも、「好き」なのは真(まこと)である…って、それでは、ミーは「ゲイではなくバイ」って事?そう計算すると、まぁ…そうなの?ってレベルではある。
それでは今度「バイでーす!」って、言ってみる…?唾を飲んでミーはそう計算する。
いや、でもなぁ…ミーは既に「ゲイ宣言」を言ってる…こりゃ、言い訳できる?出来ないなぁ?いや、言い訳など不可能デス……そんな事を計算する事に呆れるミー。
はぁと、息を漏らすミー、こりゃ、参るなぁ…ミーは息を吐き、虚空を見る。
ミーはその場で膝を曲げ、その場に座り、頭(こうべ)を下げる。
…でも、「この「何」は「恋愛」という喜怒哀楽で生まれ、落ちてるもの」…そのままの、気持ちを言わないと?
ゲイでもバイでもどうでもいい、一寸でも、前に進もう、ミーはそう決意する。
告白を、する!ミーは行動するや否や、コンビニに入店、コンビニで雨具を購入、すぐに雨具を広げる。
あのメスの所に行こう!ミーは歩く早さを早め、早く進んでいく。
これは、ミーの、ミーの運命を決める恋愛記録である…

先に書く後書き

まぁ、流石にそれは前置き、前書きになるので、後に書いているんだけど。
じゃあ、紛らわしいことは書くなってーの。
初めまして、小説投稿グループ「五人」の「五人②」と申します。
「五人①」と同様、小説執筆は初めてです。
…流石にきつい、何がきついって?「文字の制限」がですよ。
相当難しい、みなさんもやってみて下さい、恐ろしいから。
使おうと思った単語が使えないと分かった瞬間、マジで腹立つから。
まぁ、後書き(後書きか?)はこれくらいにしましょう、本編の邪魔になりますからね。

Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.209 )
日時: 2018/06/10 21:28
名前: 「五人③」 (ID: 0SXf/J6A)

Cグループ 使用禁止ワード い、え、く、す、な、ひ、ま、ら
Cグループ 使用自由ワード け、つ、と、の、は、め、を、ん、使用禁止ワード外の合計38ワード

名前も知らないのに、俺は彼女に惚れた。一目惚れ、どっきゅんと、心に突き刺さった。
その感じの、俺の物語。

「…はぁ」
そう呟き、自分は頬を突き、天を見上げる。
「んー、どうしたの?」
その自分を見て、友人が俺に喋る。
「ん?あぁ、俺、片思ってるんだ、んで、黄昏れてる」
「ほぅん?そうか、それは良(よ)きことだ」
「だろう?やっぱり俺の友人だし、そう発言しそうって思ったぜ」
自分はそう返答し、安堵した。
この友人は時々ふざけるが、恋慕(れんぼ)が関わる物語等(とう)は興奮してる程、その感じの物語は好みだった。
「…それにしても、君が恋慕の物語を切り出したのは、珍味レベルだね?急にどうしたんだ?」
「何だと?俺だって、もう15だぞ!?思春期だぞ!?恋慕の物語を出したってオッケじゃん!?」
「ははは、確かにそりゃそうだ、おっと、もうベルか……あっ、放課後君に喋る事があるんで、ここで集合ね?」
自分と友人が喋ってると、授業が始動五分前(ぜん)のベルが起きた、もうベルが起きたか、じゃあ、俺たちは結構時間を使用してたのか、と、思考した。
「んっ?あぁ、分かった…」
放課後?どうしたんだろ?不思議に思って、自分は授業が終わった後も、帰宅を止め、放課後の教室に一人ぼっちに、地味に寂しかった、それは事実である…

そして放課後、自分は友人の言葉通りに、時間を潰して、友人の事を思考した。
放課後どうしたのだろうか?それは俺には少々分かりはせんが、友人の頼みだ、ちょっとはつきあってやろうと思う。
でも急にどうしたのか?それだけが俺にとって、小骨が喉に刺さった感じがした。
「はぁ」と、吐き、黄昏れてると、教室に友人が来た。
「君を呼んだのは他でもある、ちょっと自分の言葉を聞け」
「はぁ?どうしたんだおめ…」
自分がそう発言した、発言したその後に友人は俺の瞳を見、発言した。
「自分は、君を見てるのが変に感じるんだ…!」
んっ?不思議がる自分に向かって、ちょっとだけある胸にふにっと手を当てる友人は自分に身を近づけ、上目で自分を見る。
「自分だって、君に好感を持ってるんだ…!自分だって、ちゃんと見てよ…!」
…んっ?自分はそう思考し、思う。
「も、もしかして、友人も俺に惚れてる」って…!?自分はそう思考し、「これが世に出てる「あれ」か…」と、思う。
ってか、自分もこのことが起きるとは…俺はどうしょうか?自分は思考したが、そもそも思考はアンサーを、放棄した、本当、どうしよう?それは俺には知らん…

後書き
こんなにも難しいお題はない、五人③の言葉より。
本当、そう思う。
あっ、初めまして、五人③と申します。
今回はとても難しかった、まず、一つは「恋愛」です、ですが、「い」が使えないので、大変でした。
「恋い」もそうですし、相当大変でした、おまけにプロットの内容よ、「友人は実は女」っていうのも描写しないといけないからきつかった、これって、何とかトリックって言ったよな。
何だっけ?「しゃじゅつトリック」みたいな名前の。
でも、初めて小説書いたけど、相当頭使うな、此処の場所の執筆者は恐ろしいよ。
でも、文字抜き小説を書くのは俺たち「五人」しか、いないよな…
それでは、「五人③」でした。

Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.210 )
日時: 2018/06/10 21:30
名前: 「五人④」 (ID: 0SXf/J6A)

Dグループ 使用禁止ワード か、さ、ち、ね、へ、も、れ、ゆ
Dグループ 使用自由ワード け、つ、と、の、は、め、を、ん、使用禁止ワード外の合計38ワード

 名前も知らないのに、奴は笑っていた。その笑みは美しい笑顔だった。

「……あぁ、暇だ。どうしてこんなに暇なのだ?」
 そう呟いて、虚空を見た。自分の名前は、安堂 叶(あんどう いのる)、何を祈るのだ? というコメントは無視だ。っていう個人的な常套句を吐いて、虚空を見る視線を下にする。すると目の前に一人の女性を見つける。……「奴」だ、そう判断し、自分は懐の武器を取り出す。自分は、武器を取り出した後、武器を「奴」に向ける。
「……見つけた、これで「暇」とはバイバイだぜ!」
 自分はそう言って、「奴」を見つめる。「奴」は「凄いヤバい人物」である、アバウトに言えば、「大量に人を殺した」大悪党である。
「……えっ?」
 自分は少量の声で言うと、「奴」はコートに手を突っ込んで、「とある武器を取り出した」、何だこれは? 自分はそう判断し、「奴」を見つめる。
「バイバイ」
「奴」は微笑んで、そう言い、自分に「とある武器」を向け、引いた。すると「とある武器」の先端に輪を出す、そして、段々と輪は前に出て、大きくなっていく、自分は逃げずに「とある武器」の効能を受ける事にする。
 受けると急に頭に痛みを受ける、な、何だこれは!? 自分はそう思い、頭を両手で包む。い、痛い! 自分はそう思う、そして痛みはマックスになり、自分はその場で崩れる。
「うわぁぁぁ!」
 自分は大声で言い、そして自分は眼を覆い、四つん這いになって、倒れる──

「うわぁぁぁ!」
 大声で言い、自分はすぐに起きる。あれっ? 此処は? そう判断していると、目の前にいた白衣を着た一人のデブ、ピンクの服を着たナース、二人は驚いていた。えっ? どういう事? 自分はそう思っていると、デブは言葉を発す。
「やぁ、おはよう? 元気?」
「……何なんだ?」
 首を曲げる自分にデブは発言する。
「君は倒れていた、んで、倒れている君を見た知らない人は、私達に電話をしたんで、私達は電話を受けた場所で倒れた君を病室に運んだんだ。ところで、君は何故倒れていたんだ?」
「えっ? 倒れ……」
 ハッとした、あっ、そう言う事なんだ。自分はそう判断し、デブに言う。
「いや、知りません……」
 自分はそう言って、顎に手を当てる。全く、「奴」に気絶をやられたんだ、自分はそう判断し、内心腹を立てる。「奴」め、次会ったら、殺す、そう呟いて、自分は退院迄、院内で過ごす──

後書きのような掃き溜め
いや、別に掃いて溜めてもない。
初めまして、小説執筆は数ヶ月前迄何回もしていました、「五人④」です。
まさか、また小説を書くとは思っていなかった。
まぁ、全ての原因は「五人⑤」なんだがな。
それにしても、結構前から小説を書いていた(おつまみ感覚で軽く二年は執筆した)から、今回のプロットを見て、あっさり書けた。
一応プロットによると、「奴」って存在は「宇宙人」だそうだ、だが、「ゆ」が使えない(小さい「ゅ」も該当)から、隠すしかなかった。
とまぁ、ここ迄うだうだ書いたけど、とりあえず、こんな駄文を読んでいただき、有難うございます。
それでは、「五人④」でした。

Re: 第6回 せせらぎに添へて、【小説練習】 ( No.211 )
日時: 2018/06/10 21:33
名前: 「五人⑤」 (ID: 0SXf/J6A)

Eグループ 使用禁止ワード う、こ、せ、み、や、り、ろ、わ
Eグループ 使用自由ワード け、つ、と、の、は、め、を、ん、使用禁止ワード外の合計38ワード

 名前も知らないのに、彼は自分に手を振った。それは運命(さだめ)とか、関係なしに、手を振った──

「…………」
 自分、長谷 夕夏(ながたに ゆか)は扇子を使って、暑さを凌いでいた。今の時期は夏、八月十日である、まだそれはいい、だが、その『気温』が大変なのだ。今の気温は『百度』、マジで『100度』なのだ。『ひゃくど』、その暑さに自分は『はぁ』と、息を漏らした。
 それにしても、昨日は気温が八度低かったんだ、でも、暑い。
 何で暑いんだよ? そんな事を思いながら、机に置かれている一冊の本に手を伸ばす。本には『日本の歴史』と、書かれている。自分は本の背後からページを捲って、索引からページを確認し、『何で日本が暑いのか?』って感じのページを見る。そのページには、次の事が書かれてある。
『温暖化が進んで、日本はとても暑い国になった。それは気温を百度でさえ、超えている。今は日本以外も気温が高くなっている。他の地域では、気温が200度に近い場所さえある。』と、書かれてある。まぁ、百度の二倍、二百度である。それは何気にマジ暑いんだが? ……でも、気温が高いのは何もかも『温暖化』が原因だ、何百年も前から、『温暖化を抑えて』って、言っていたのに、『日本も、他の国もそれをめんどくさがって、温暖化の対策をしなかった』、だから今の感じ、温暖化が進んでいる。
 そしてテレビを見る、テレビには小さい時からの友人の朝日 真昼(あさひ まひる)が、内閣入閣、といった文字列が出ていた、真昼もテレビの人かぁ、そんな事を思っていると、家のチャイムが鳴った、自分は玄関へと向かった。
「はぁい?」
 自分が玄関の戸を開けると、玄関に、仮面をつけた謎の人物が立っていた。そして仮面をはずすと、今さっきテレビに出ていた朝日真昼が立っていた。
「おっす! お久しぃ!」
 快活に発言する真昼に自分は眼を疑った。
「えっ!? 真昼!? ど、どしたの!?」
「あー、ちょっとお前に言いたい事があって、な?」
 頭を掻く真昼、そして真昼は言った。
「なぁ、失礼なんだが、俺と契ってくれないか?」
 本当に失礼過ぎる発言に、自分は真昼に発言する。
「な、何で契るの!?」
 目を疑う私に真昼は言った。
「そんなの簡単だ、今の大臣は契りを結ぶ大人が多い、俺ももっと内閣の場所に関係を持ちたい、だからなんだ」
 真昼は自分に言い、内からとあるモノを取り出し、開ける、開けると、ダイアモンドのゆ、指……! それを見て恐れる自分に対し、真昼が言った。
「なぁ、夕夏、俺と契ってくれ?」
「……えぇっ……?」
 まさかの、突如の発言に自分は戸惑ってしまっている、もしも此処で『いいですよ』って言って、契るのを許可したら、自分は『大臣の嫁』になる。ど、ど、ど、どぉっ! すれば、いいんだよぉ!? 自分はそんな事を思いながら、息を飲んだ──判断は、二者択一、間違えるな、自分よ。自分はドキドキし、真昼に返事を言った──

後書き
 初めまして、小説執筆グループ「五人」の副リーダーを努めている「五人⑤」と申します(リーダーは「五人①」)
 いやぁ、初めての試みを行ったんですが、こんなにも、西尾維新著の「りぽぐら!」が大変だとは……やっぱ西尾維新さんって、凄いなぁ、と思いました。
 多分ひらがな部分は禁止出来ているかもしれないけれど、漢字は時間がかかるので、あまり調べていません! だから「使ってるよ!」って、言われても、「ごめんなさい」としか言えませんね。
 ってか、Aのプロット書くより、このEのプロット書く方が早くなってました、恐ろしいね、慣れって(笑)
 というか、此処は小説練習スレッドなのに、完全に場違いな小説を書いていますよね、六個共(汗)
 場違いですみません。
 次回も参加したいですが、残りの四人、「五人①」、「五人②」、「五人③」、「五人④」が乗るかどうか……(汗)
 それでは、後書きもこれ位にして、ご精読熟読読了有難うございます! 「五人⑤」及び、「五人」でした!

>>206
小説執筆 「五人①」、「五人②」、「五人③」、「五人④」、「五人⑤」
プロット制作 「五人⑤」

>>207
小説執筆 「五人①」
プロット制作 「五人⑤」

>>208
小説執筆 「五人②」
プロット制作 「五人⑤」

>>209
小説執筆 「五人③」
プロット制作 「五人⑤」

>>210
小説執筆 「五人④」
プロット制作 「五人⑤」

>>211
小説執筆 「五人⑤」
プロット制作 「五人⑤」

 感想の返答は「五人④」、「五人⑤」以外時間がかかります、ご了承下さい。
 後、誤解を招きそうなので言っておきます。
 一つのパソコンで投稿しているので、IDは一緒です。

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