雑談掲示板

【開催】第14回 紅蓮祭に添へて、【小説練習】
日時: 2022/06/18 14:16
名前: 浅葱 游◆jRIrZoOLik (ID: bC2quZIk)

*
 
 執筆前に必ず目を通してください:>>126

*

 ■第14回 紅蓮祭を添へて、 / 期間:令和4年6月18日~令和4年7月31日
 白く眩む日差しの中で、水面は刺すように揺れていた。



 □ようこそ、こちら小説練習スレと銘打っています。


 □主旨
 ・親記事にて提示された『■』の下にある、小説の始まりの「一文」から小説を書いていただきます。
 ・内容、ジャンルに関して指定はありません。
 ・練習、ですので、普段書かないジャンルに気軽に手を出して頂けると嬉しいです。
 ・投稿するだけ有り、雑談(可能なら作品や、小説の話)も可です。
 ・講評メインではありません、想像力や書き方の練習等、参加者各位の技術を盗み合ってもらいたいです。


 □注意
 ・始まりの一文は、改変・自己解釈等による文の差し替えを行わないでください。
 ・他者を貶める発言や荒らしに関してはスルーお願いします。対応はスレ主が行います。
 ・不定期にお題となる一文が変わります。
 ・一作品あたり500文字以上の執筆はお願いします。上限は3レスまでです。
 ・開始時と終了時には「必ず」告知致します。19時から20時を目安にお待ちください。
 ・当スレッドのお題を他所スレッドで用いる際には、必ずご一報ください。
 


 □お暇な時に、SSのような形でご参加いただければと思います。


 ■目次
 ▶︎第1回 氷菓子を添へて、:今日、全てのテレビ番組がある話題について報道していた。
 >>040 第1回参加者まとめ

 ▷第2回 邂逅を添へて、:彼女はいつもと変わらない、甘い匂いをまとっていた。
 >>072 第2回参加者まとめ

 ▶︎第3回 賞賛を添へて、:「問おう、君の勇気を」
 >>119 第3回参加者まとめ

 ▷第4回目 袖時雨を添へて、:手紙は何日も前から書き始めていた。
 >>158 第4回参加者まとめ

 ▶︎第5回 絢爛を添へて、:「フビライハンとエビフライの違いを教えてくれ」
 >>184 第5回参加者まとめ

 ▷第6回 せせらぎに添へて、:名前も知らないのに、
 >>227 第6回参加者まとめ

 ▶︎第7回 硝子玉を添へて、:笹の葉から垂れ下がる細長い紙面を見て、私は思う。
 >>259 第7回参加者まとめ

 ▷第8回 一匙の冀望を添へて、:平成最後の夏、僕こと矢野碧(やの あおい)は、親友の中山水樹(なかやま みずき)を殺した。
 >>276 第8回参加者まとめ

 ▶︎第9回 喝采に添へて、:一番大切な臓器って何だと思う、と君が言うものだから
 >>285 第9回参加者まとめ

 ▷第10回 鎌鼬に添へて、:もしも、私に明日が来ないとしたら
 >>306 第10回参加者まとめ

 ▶︎第11回 狂い咲きに添へて、:凍てつく夜に降る雪は、昨日の世界を白く染めていた。
 >>315 第11回参加者まとめ

 ▷第12回 玉響と添へて、:――鏡よ、鏡。この世で一番美しいものは何?
 >>322 第12回参加者まとめ

 ▶第13回 瓶覗きを添へて、:赤い彼女は、狭い水槽の中に閉じ込められている。
 >>325 アロンアルファさん
 >>326 友桃さん
 >>328 黒崎加奈さん
 >>329 メデューサさん
 >>331 ヨモツカミ
 >>332 脳内クレイジーガールさん

 ▷第14回 紅蓮祭に添へて、:白く眩む日差しの中で、水面は刺すように揺れていた。


 ▼第n回目:そこにナマコが置いてあった。
 (エイプリルフール企画/投稿期間:平成30年4月1日のみ)
 >>156 悪意のナマコ星さん
 >>157 東谷新翠さん
 >>240 霧滝味噌ぎんさん


 □何かありましたらご連絡ください。
 →Twitter:@soete_kkkinfo
 

 □(敬称略)
 企画原案:ヨモツカミ、なつぞら
 運営管理:浅葱、ヨモツカミ

*

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Re: 氷菓子を添へて、【小説練習】 追記 ( No.1 )
日時: 2017/09/06 19:51
名前: キャプテン・ファルコン (ID: 8ESGOi6k)

始めまして!突然ですが参加させていただきます!
あの浅葱さんの企画ということで緊張してるんですけど、お手柔らかにお願いします!



 今日、全てのテレビ番組がある話題について報道していた。

「おめでたい話もあったものだねぇ」

 うちのおばあちゃんは、そのニュースを見てズズズと音をたてながら茶をすすった。今のご時世だと茶葉ですら高級品、嗜好品の扱いではあるが、我が家は皆が皆真面目に働いているので、ちょっとくらいの贅沢なら問題はない。
 いつもなら、凄惨なニュースしか取り上げないような番組が、一転おめでたいニュースを全世界に報道している。たまに見かけられるゴシップや、一次産業の不調などの情報もなく、全ての局のアナウンサーは、対して代わり映えのしないことばかりを話していた。

「昨日、合衆国時刻の午後三時、大統領の長男であるニコ氏と、連合国首相の長女であるシフォン氏の婚約が発表されました」

 おめでたいニュースというのは、まさにこのことで、現代の世界を二分する、二つの大国の長同士が、結婚により家族になることであった。巷では政略結婚と言われていなくもないが、それ以上にこの両者の婚約は、世界中で祝福された。
 かつて、二十一世紀には小さな国が沢山あって、その数は大体200程度であったらしい。しかし、それから二百年、武力戦争はなかったものの、貿易を介した経済的な戦争により、数々の国は合併し、ついには資本主義の合衆国と社会主義の連合国の二国が主となり、永世中立国のスイスや武力放棄した日本など一部の国だけが名を残す時代となった。
 それからさらに時は流れ、いまや二十五世紀、残された国の名前は、合衆国と連合国を除けば先ほど挙げた日本とスイスだけになってしまった。
 そうなると、抑止力は無くなってしまうため、ついに二国は武力行使の戦争を始めた。血で血を洗い、鉄の臭いを硝煙と爆風で消し飛ばす世界。主戦場はユーラシア大陸なので日本には影響が少ないが、スイスは苦労しているようだ。
 戦争事態はもう二十年続いている。合併吸収を重ねすぎたため、大国二つは両者ともまだまだ資源が尽きる様子はない。物資にせよ、人材にせよ、だ。

「おばあちゃんは、これで平和になると思う?」
「まあ三年くらいは大丈夫じゃないかい?」
「以外と短いね」

 そんな簡単に仲良くなるなら、二十年も苦労していないよ。おばあちゃんのその言葉は、何となく苦労したという感じが得られない、軽いものだった。
 それもそのはず、私たちの住むのは日本。物資を大国に搾取されたりこそするが、基本戦火から遠く離れた地で変わらず暮らすことができる。おいしいものは中々食べられないし、映画だってそうそう見れないけど、町の中心で唐突に死ぬようなことはないだろう。

「平和になる日ってくるのかな」
「あのどっちかの国が片方倒れたら平和になるよ」
「いや、そうじゃなくて」

 皆が手を取り合うような世界、そういう意味で私は口にしたがおばあちゃんはそんな世界、諦めているようだ。それもそうだろう、おばあちゃんは、戦争が始まるより、ずっと前から生きてるんだから。

「いつか来るかもしんないじゃん、あの二人が結婚するみたいに、二つの国が仲良くなるかもしれない」

 幸せそうに微笑む、婚約者二人を見て、私はそう思う。政略結婚かもしれないが、あの二人の幸福そうな笑顔は、真実そのものだ。そうやって強く思ってしまったため、口からこぼれてしまった私の言葉に、おばあちゃんは悲しそうな目をして答えた。

「……来るといいもんだとは、あたしだって思ってるさ」

 三ヶ月後、全てのテレビ番組がある話題について報道していた。
 それは、とある結婚式とその参列者が、無惨にもミサイルで吹き飛んでしまったという報せであった。

Re: 氷菓子を添へて、【小説練習】 ( No.2 )
日時: 2017/09/06 23:46
名前: 塩糖 (ID: WQJ3wzn6)

今日、全てのテレビ番組がある話題について報道していた。
ニュース番組が嫌いな俺は、寝起きでアニメでも見ようとしたものの、それを阻む緊急ニュースに腹を立てチャンネルを幾度と変える。全ての局を覗き、ようやくそれしかやっていないということに気が付き、何なのだと椅子に腰かけてそれを見た。

「では3分でできるタコの素揚げを――」
「なにこれ」

一瞬自分がとち狂ったのかと思い、画面を凝視する。そこにはエプロンを着た男性と女性のコンビが楽しそうにお料理教室を開いていた。男性も女性も無駄に体格がよく、鍛えられているため中々にシュールだ。

「一仕事終えたお父さんやお母さん、また揚げ物が大好きなお子さんも大喜びな一品です。ではまずタコのさばき方ですが――」

つい、テレビの電源を落とした。こんなものが全局でやるとは日本は滅亡したに違いない、そう独り言を言って椅子から立ち上がり、二度寝するために寝室に向かう。
もう夏休みは終わったはずなのだが、随分と外が騒がしい。とはいえもう完全に寝る気でいたので、厄介ごとはごめんだと耳栓をしてベッドに体を預けた。

いい夢が見られますように……、疲れ切った体を癒すため何度も深呼吸をして体の力を抜いた。
そうしていれば、どんどん意識は薄れ、何も考えられなくなる。
会社のこと、人間関係のこと、煩わしい感情は全て切り離されていき……最後にはふと、なぜタコの素揚げが緊急放送、という疑問だけが残った。


――瞬間、建物が大きく揺れる。
薄い毛布一枚だけかけていた体が大きく跳ねた。

「――ッ!?」

そのままベッドに落ちて、その衝撃で意識が覚醒する。慌てて耳栓を外して、周りを確認すると、物が倒れたり散乱していて酷いありさまだ。
地震か、と思う暇もなく、またズシンと大きく揺れる。
3回目は無かったようで、漸く考える時間ができると、外はどうなってるのかと気になり窓の方を見やる。

「なに、これ……」

窓の向こう側では、SF映画のような景色が繰り広げられていた。
空を埋め尽くす巨大な円盤、そこから降り立ってくる円筒状の物体。近くのマンションなどでは一部が瓦解し、遠くの方では火が上がっている様子も見られる。
地上では人々が逃げようとするが、どこに行ったらよいかもわからず右往左往している。
試しにほっぺたをつねって、夢ではないことを確認して、また愕然とする。

窓に張り付いてその光景を眺めていると、円筒状の物が建物の近くに着地した。すると円筒の一部に長方形の穴が開き、そこからなにかが出てくる。
足は八本、いや正確に言えば腕兼足か。その手には、奇特な形だが銃の様なものかと推測できるものが握られている。また、物をつかんだり張り付いたりするためなのか、その手足には吸盤と思わしきものが多くみられる。
皮膚は赤黒く、口元は丸く細長い。

なんだか、これと似たものを見たことあるような……、数拍ほど考え、ようやく答えが出た。
それと同時に、寝る際に残っていた疑問も氷解する。

「タコ……!」

寝室から飛び出し、居間のテレビの電源をつける。そこには相変わらずの二人が、調理をしている風景が映る。
アメリカ帰りという謎の経歴があるミスター鈴木がまな板でタコを小さく切っている横に、先ほど見た者よりかは黒く焦げているタコのような怪物が置かれていた。その足の一本には、切断面があり、まさか……青ざめる。

「では、このタコ型異星人をぶつ切りにしたものを醤油に浸して……」
「キサマラ……タダデスムト――」
「うるさい! ……えー、結構生命力が強いので調理する際はしっかり絞めましょう」

トレーにある醤油へタコ型異星人とやらを浸していると、黒焦げになった彼――性別があるのかは知らないが――が鈍くも動き出す。反撃が始まるのか、と一瞬身構えるも鈴木の鍛え上げられた強靭な肉体から放たれた強烈な右フックによりそのまま鎮圧される。
少し語気を荒げたことを恥じた鈴木は、予定通りかのように話を進め、それに合わせて隣で油の温度を調節していたケイシー、彼女が一つ流暢な日本語で提案する。

「では鈴木さん、タコ型異星人を揚げている間、このテレビをご覧になっている方々へもう一度さばき方の映像をお流ししますね」
「そうですね、では皆さん地球を守り抜くためにも……これの捌き方をお教えします。テレビの前のあなた、これを見たら包丁片手で食材を確保しましょう」


 これは、何も変哲もないサラリーマンが、異星人を相手に毎日のおつまみを作る物語である。




******

こんにちわ、塩糖です。今回は本当に申し訳ございません。
ついついネタに走ってしまい、よくわからぬものが錬成されてしまいました。
浅葱さんは尊敬している方であり、なにか少しでも価値があるものをと思ったのですが私の腕ではこれが限界です。皆さんの作品を見てまなばさせてもらいます……。

Re: 氷菓子を添へて、【小説練習】 ( No.3 )
日時: 2017/09/07 01:12
名前: ヨモツカミ (ID: FHAoO4GU)

こんにちは。浅葱さん、この度はスレ立てありがとうございました。
よっし、トップバッターきめるぞ、と意気込んでいたら遅くなってしまい、2名ほどに先を越されてしまいましたねw
真面目に書きました(当社比)




 今日、全てのテレビ番組がある話題について報道していた。
 居間にいる母が「どの番組も臨時ニュースだわ、なんなのよ」と愚痴を零しているのを聞き流しながら、僕は自分の表面のチョコレートを整えていた。
 きのこ・たけのこ戦争に終止符が打たれてから20年がたった今、僕らたけのこ達にこれといって脅威は無く、戦争による惨禍の事さえも忘れ、里のたけのこ達は平和に暮らしていた。
 きのこさえ滅ぼせば里の皆が安心して暮らせる。誰もがそれを信じて疑わなかったのに。母さんが見ていたテレビ画面の向こうで、ニュースキャスターが信じられない事を口にしていた。

 “隣国のアルフォート達が、武装して里に攻め込んで来ました”と。

 僕も母も同じ顔をしていたと思う。なんとなく聞き流していた筈の僕も耳を疑って、思わずテレビ画面に釘付けになった。いつも落ち着いた様子の男性ニュースキャスターも、今日は酷く口調が荒い。

「母さん、アルフォートが……攻めてきたって」

 母に掛けた僕の声は震えていた。でも、母は返事もしなかったし、振り返りもしなかった。
 窓の外から聞き馴染みの無いサイレンがけたたましく鳴り響いて、ビクリと肩が跳ねる。僕の額に植物油脂が滲む。外が気になったけれど、製造から1ヶ月を過ぎたばかりの幼い僕に、そちらを顔を向ける勇気はなかった。

「アルフォートの国って、すぐ隣だし……避難したほうが」

 母はやっぱり返事をしなかった。僕の不安げな声など聞こえていないのか。
 ねえ逃げようよ。もう一度声をかけるのに。母は頑なに振り返ろうともしないし、返事もしてくれない。一瞬苛立ちを覚えもしたが、母は無視をしているのではない、という事を悟った。明らかに様子がおかしい。ニュースキャスターの繰り返す声にも余裕が無くなっていって、それに煽られるみたいに僕の身体を構成する小麦粉が、カカオマスが、酸化防止剤が粟立つのがわかった。
 外から響くサイレンの音に、たけのこの叫び声が交じる。里のたけのこ達が避難を始めているのだろう。
 僕は母の側に近寄って荒々しくその肩に触れる。

「ねえ、かあさ――」

 ドロッ、と。
 母さんの身体の表面は、僕が触れた部分のチョコレートが剥がれ落ちていた。そして自分の手に纏わりついている生暖かいものは、母さんのチョコレートで、

「あ、ああ、か……か、あさん」

 よく見れば既に母の身体の表面はドロドロとチョコレートが溶け始めていた。僕の喉は引き攣って、悲鳴を上げることさえできない。呼吸はままならず、立つことも困難になってその場に腰をぬかしてしまった。

Re: 氷菓子を添へて、【小説練習】 ( No.4 )
日時: 2017/09/07 01:16
名前: ヨモツカミ (ID: FHAoO4GU)

>>キャプテン・ファルコンさん
読む前に一度、マジカヨと思わず声が漏れて、読み終えてからまたマジカヨ、と思いました。
まずトップバッターで、文字数とっても多くて、さらっと見た感じ、私こんなの載せて大丈夫かな、と思ってしまったのと、最後の一文でゾッとしましたね。こういう裏切られる展開大好きです。

>>塩糖さん
お久しぶり?です。塩糖さんらしい展開で、思わず笑ってしまいました。やっぱりそういうセンスとても素敵です、ビールに合いそうですね。私的には酢ダコにするのが一番です。

Re: 氷菓子を添へて、【小説練習】 ( No.5 )
日時: 2017/09/07 08:17
名前: 浅葱 游◆jRIrZoOLik (ID: 1i.QRMWQ)



*思っていたより、早い段階で参加者さんが来てくださいましたね。
 よいしょされ過ぎて怖い部分がありますが、交流のきっかけになれば良いなと思う次第です。
 というか、他所では浅葱=やばい人(意味深)が浸透しているのは何故なのか。
 

*
>>001⇒キャプテン・ファルコンさん

 初めまして、ご参加ありがとうございます。
 浅葱のことを知っていただけていたようで……恐縮です。

 一文目と最後の文の対比はきれいだなと純粋に思いました。一読者として、巧いまとめ方だなと。個人的にとても好きですb
 若者と高齢者の考え方の違いっていうのも出ていて、本当にこんな感じだなぁと思います。経験を重ねた人の描写は、ある程度苦労されたり、人と沢山接していないと書きにくいんじゃないかなーとか思いながら読みました。

 最後の女の子の台詞に、少し旧知の友を思い出しました。一度「いつか来るかもしんないじゃん。」で止めても良さそうです。前文で「しんない」とあるので、続く会話の「しれない」は省いても読みやすそうです(ω)

 最初に投稿するのは緊張したかなと思いますが、ありがとうございました(ω) またお時間ある時のご参加、お待ちしております。

*
>>002⇒塩糖さん

 初めまして、ご参加ありがとうございます。
 知っていただけていて恐縮です。いろんな方の作品に身近に触れられる場になればと思うので、気負いせず遊びに来て頂けると嬉しいです(ω)

 個人的にテレビ番組はニュースとかが多いのかなぁと思っていましたが(自作もニュースの予定だった)、料理番組で驚きました(笑)
 コメディ要素も入っていて、シリアス苦手な方でも読みやすそうだなと感じました。コメディは読むの好きなんですけど書けないので、書ける方はすごいなと思います。勉強になりました(ω)
 地の文の始まりは、一字下げると読みさすさがあがると思いますよb そういえば、と気になったのでご指摘させていただきました。様々試してみたりして、一番書きやすい書き方を見つけてもらえればと思いますb

 ちなみに浅葱はタコ唐揚げ党の党首です。タコ唐揚げはいいぞ。

*
>>003⇒ヨモツカミさん

 ご参加ありがとうございます。
 併せて、今回の企画原案ツイートありがとうございました。おかげさまでカキコの方々と小説を通して交流できる場が設けられたのではないかな、と思います。ありがとうね。

 作品、本当に当社比で笑いました。安定ですね、うん。 たけのこの里民ですが、アンチアルフォートなので全面戦争しようと思います。
 というか、登場人物(?)が製品そのものなんですね。面白いです。普段植物油脂とか聞きませんもんね(笑)
 タケノコ君のお母さんはお亡くなりになったのでしょうか……。チョコレートって溶けたらおしまいな感じがします。身体を司っているでしょうし、お亡くなりになったのかな。タケノコ君が驚くのも無理はないですね(ω)

 >製造から1ヶ月を過ぎたばかりの幼い僕に、そちらを顔を向ける勇気はなかった。
 この文ですが、「そちらに」の誤字かなと思ったので、掲示しておきますねb
 それと、地の文内で「母」「母さん」が混同していたので、統一感があるといいかなと思いました。

 また遊びに来てくれると嬉しいです(ω)

Re: 氷菓子を添へて、【小説練習】 ( No.6 )
日時: 2017/09/07 10:18
名前: 塩糖 (ID: igJcu3to)

 夜のテンションで書き上げたせいか、誤字や字下げ忘れなど、お見苦しい点が多々あり申し訳ないです。今すぐ修正したいのですが、パスワードを入力するときになにやら間違えていたようで、それもできないです。
すいません


>>キャプテンファルコンさん
 本当にきれいな文章だなぁと思いました。浅葱さんと被る様で申し訳ないですが、始まりと終わりの文章をああして合わせるというやり方は大好きです。
またキャプテンファルコンさんの文を読みたいと強く思いました。

>>ヨモツカミさん
 いつもツイッターの方でもそうですが、小説の方も拝見・拝読させていただいております。
ヨモツカミさんの文章力と独特の世界観が合わさり、シリアスな場面なはずなのに笑ってしまいました。

>>浅葱さん
 指摘されましたところ、修正もできず申し訳ないです。
あとタコから揚げは七味とマヨネーズが好きです

Re: 氷菓子を添へて、【小説練習】 ( No.7 )
日時: 2017/09/07 11:58
名前: キャプテン・ファルコン (ID: l05hAI5I)


感想が三件も頂けている……と感激しています。
返信の前にあと語りをさせていただきます。
その方がスムーズですので。

今回僕が書いた>>1のSSですが、とりあえず僕にとって久々のSSでしたので、自分の初心や、好きだったスタイルに立ち戻ろうという考えで始めました。
僕がSSを書くときに好きだったのは、タイトルを締め、あるいは重要な局面で回収するといったものでした。
今回回収するのはタイトルではなくお題でしたが。
今回の企画の趣旨上、冒頭にお題を持ってくることが決まっているため、最初と最後で対比するように作ってやろうではないかということでこうなりました。

当初の予定は訃報→吉報だったのですが、悲しいかな僕の書くSSは大体バッドエンドが似合ってしまうのであえなく吉報→悲報に。
世界中で同じニュースを取り上げるような状況としては、個人的には戦争や未曽有の危機が最もしっくり来たのでそこから膨らませました。

当初は一人称を男にして、結婚する女性側とかつて懇ろだった設定にしてやろうかと思いましたが情報過多すぎて書くのも読む人も疲れちゃうのでこの形に。
丁度いい長さに収まって満足しております。

さて、ここからやっと返事を書き始めます。(ここまでが長い)

>>ヨモツカミさん

最初の感想、ありがとうございます。
僕の中でSSといえば星新一ですので、最後の最後に少ない文字数でどんでん返しするのが好きなんですよ。
以前の僕の文体は固くてくどかったのでちょっとそのスタイルは似合いませんでしたが、最近あまり書いていなかったことが功を奏してか割とすっきりとひっくり返せたかなと思います。

僕個人の感想なのですが、ヨモツカミさんのも終盤に一気にゾクゾクとした感じがやってくる感じだと思いました。
最初のほうは現実にある微笑ましい戦争の導入からアルフォートの乱入でニヤニヤして見ていたというのに、最後に来る展開は、人でいうと被爆したみたいな感じなのかなと思うようなものでした。
戦慄しているシーンで、ただ鳥肌が立つのでなく原材料の名前を織り交ぜて描写しているのは徹底していると感じました。
第2回があればその時にも投稿してくださるのを待っております。


>>浅葱さん

昔から知っております、名前が果実になるより前から知っておりますとも。はにめろん時代だって知っております。

対比に関しては上のほうに載せた後語りの経緯がありました。
こういうのは長編だと中々できないので、SSや短編でやるのがきれいですよね。

おばあちゃんと私の違いですがこれはあれですね、楽観的な実弟と悲観的、というより消極的な祖母を思い出しながら書きました。
きっと実家では彼らは毎日のように言い争いをしているんだろうなと思いながら。

セリフの下りですが、個人的にはこれがベストだったんですよね。
セリフは地の文のように正確さ、簡潔さよりも、こう喋りそうだ、とか、こう話したほうが語感がよさそう、という考えで書いた方が好きなので。
そのため、「来るかも」で締めるよりも、「来るかもしれない」まで言い切ったほうが歯切れなく口にできると思いこの言葉に。そのセリフの中で全部「、」でセンテンスを区切っているのはなるだけ一息で言っているような感じだからですね。

日本人(というよりカキコユーザー?)によくある、企画のトップバッター苦手症の方たちが投稿するきっかけとなるよう、書いてみました。
嘘です、ごめんなさい。
面白そう、書いちゃえ、からの書きあがったから投下したらたまたまトップバッターだっただけです。
完成度低い文章を無駄に早く書き上げるのが得意技なんです……。
第2回も楽しみに待っております。

>>塩糖さん

綺麗な文章だなんて恐縮です。僕自身、まだまだ修行が足りておりませんので……というよりむしろここ二年ほどあまり書けておらず危機感を感じておりますのでこの先も精進したいと思います。
それに……読み返すと誤字の嵐なんですよね、僕の書いた>>1は……。次回から減らさないといけないですね……。

僕のと違って塩糖さんの書いた作品は複数回イメージが変わったのが面白かったです。
謎の料理番組一斉放送から始まり、謎めいていた状態から始まり、続く巨大蛸型宇宙人の姿を見た絶望的な印象。そして最後に主人公がまるで立ち向かっていくヒーローとなるような締め。
これで一作書けるんじゃないかなと思わせる、読み切りみたいな感じでした。
現実にこれで書き始めると毎回タコを狩って調理するということになりそうなので、難しいとは思いますが←

正直、読んでてとても面白かったのでこの作風を守ってほしいなと思いました。

Re: 氷菓子を添へて、【小説練習】 ( No.8 )
日時: 2017/09/07 17:47
名前: ヨモツカミ (ID: FHAoO4GU)

>>ねぎさん
いえいえ。前からこういうことしたかったですし。なつぞらの文章がみたぁい!というのもあったし。肝心の奴が途中で面倒になって失踪する可能性も高いので、そこだけが今とても心配ですが。

私はたけのこもアルフォートも好きだから、「やめて!私のために争わないで!」って感じで書いてました。全粒粉の入ってるチョコクッキーは美味しいですよ。
ママンは死にました。実は既にアルフォート軍は攻め込んできていたのです。ブルボンと明治、どっちの会社が強いのかは知りませんが、ここでのアルフォートは科学力がめっちゃ進んでいて、よくわからない熱線の攻撃で見えないところから殺しに来ます。というのを今考えました。

わあ、指摘ありがとうございます。そういうのあると、助かります。でもあえて誤字もママンの事も直さないで置きます。教訓として。

>>塩糖さん
わーい、真面目(当社比)に書いたかいがありました。シリアスを書こうとすると気持ちが暗くなってしまうので、どうしてもシリアスよりシリアルを書いてしまいます。というか、シリアルが楽しくて仕方ない。

>>キャプテン・ファルコンさん
人間で言うところの皮膚がベロってはがれてる感じになりますしね。僕がチョコレートの表面整えてるのは髪をとかしてる程度のイメージでしたが。
自分で書いてて酸化防止剤が粟立つってなんだよ……って思ってましたw

Re: 氷菓子を添へて、【小説練習】 ( No.9 )
日時: 2017/09/07 23:37
名前: 流沢藍蓮 (ID: QXYGJewc)

 はじめまして、藍蓮と申します!
 テーマを決めてSSとか、そういった企画、面白そうだったので参加させていただきます!
 何となく浮かんだ詩から派生した、物語です。


 ◆ ◆ ◆


〈或る少年の場合〉


 今日、全てのテレビ番組がある話題について報道していた。





「――世界が終わるゥッ!?」





 その日、流れてきたのは。
 そんな、驚愕の知らせだった。

 近づきつつある巨大小惑星の映像と、残り時間のカウントが、生々しく映される。
 残り時間は、あと一日もなかった。

「前から予測できたことじゃないか。今さら何をそんなにあわてるの、母さん」
「嫌よ、嫌ァッ! 私、まだ死にたくないの!」
「はははははは! 終わるのか、終わる、終わるんだなァ!」

 少年、母、父。
 三者三様の答えが返ってきたある一家。
 少年は、怯える母、狂乱する父に冷静に返した。
「地球の軌道に近づきつつある巨大小惑星の話。その話を聞いた時から、僕はこうなることを予測できていたさ」
 その巨大小惑星が今日、確実に地球にぶつかる軌道に入った。
 そして今の地球の技術では。それを撃墜するすべがない。
 宇宙に逃れる金持ちもいたにはいたが。母星を失って宇宙船だけで旅したって。いずれは餓死か渇死か。そうなるのは目に見えている。どうせ死ぬのなら、みんなで一緒に死んだ方がいいのにと、少年は思った。


 テレビには、近づきつつある巨大小惑星と、この星の残り時間が秒読みで映されていく。
 星は少しずつ近づいて行き、残り時間のカウントが、減っていく。


 ついに父は切れた。

「おりゃぁぁあああああ! どうせ死ぬんならこの星の全てを遊びつくすッ! 金なんていらねぇ! 貯める意味がなくなったからだ! どうせ世界が終るんなら! 遊んで遊んで遊んで死んでやるッ!」

 狂乱して叫んで。そのまま家を飛び出した。
 家では、母親が悲しみのあまり泣き続けていた。

「……馬鹿みたい。大嫌いだ」

 少年は呆れたように、悲しげに溜め息をひとつつくと。
 テレビの残り時間を確認しながら、母を置いて、そっと家を出た。
 大好きな、生まれ育ったこの町を。最後に一目、見て死ぬために。

「……冷静なのは、僕だけなのかな」

 少し虚ろな思いを抱えて。
 少年は玄関の扉を閉めた。

 奇声が、聞こえた。
 悲鳴が、泣き声が、聞こえた。
 いつも人通りがまばらな道は。狂ったような人々であふれていた。

 世界が終わると知って、狂い喚き叫ぶ者。
 世界の終わりを知って、悲嘆にくれる者。
 世界の終焉を感じて、現実から逃げる者。

 日常は、あっという間に地獄に変じた。

 少年は、そんな人間たちを冷めた目で見詰めながらも。
 踵を返して歩き出す。
 幼い日。友人たちと遊んだ公園を何となく目指して。
 どことなく虚ろな思いを、抱えながらも。


 ◆ ◆ ◆


〈或るカップルの場合〉


「今日、世界が終わるんだってさ」
「いやだ、怖いわ……」

 ある小さな公園で。寄り添うカップルが一組。
 男は女を優しく抱いて、言った。

「でも、これで。二人一緒に死ねるじゃないか。どちらが残されるなんてこと、なくなるじゃないか」
「そうね……。ある意味、世界の終りに感謝したくなっちゃうわ」

 この二人のうち男の方は。重い病気を背負っていて、もう先が長くなかった。
 このまま当たり前に毎日が続けば。男が女を先に残して死ぬのは、決まっていたことだった。
 しかし。

「君と死ねるなら、悔いはないさ」
「あなたが死んで、私だけ生きても。私はちっとも嬉しくないもの」

 二人して、空を見上げた。
 女は、呟いた。

「……世界が終わるまでに、あと何回、私たちの心臓は脈打つのかしら――」


 ◆ ◆ ◆


〈或る学者助手の場合〉


「なんですとぉっ!」

 その学者は、掛けていた眼鏡が吹っ飛ぶくらいの勢いで、思わず飛び上がった。
「今日、世界が終わる!? だとしたら――我々人類の貴重な資料は、遺跡は、遺産は――!」

「……諦めましょう、博士」

 彼をたしなめるのは、年若い助手。
「不可能である歴史の保全よりも。最優先事項は、残り時間をどう有効に使うべきか、考えることだと思いますよ」
「決まっている! 宇宙船はないか! モナリザだけでも、ロゼッタストーンだけでもぉ!」
「無理です。全ての宇宙船はみんな、人をわんさか詰めて旅立ってしまいましたよ?」
「人はいずれ死ぬでしょうがッ! そんなことよりも、簡単には劣化しない遺産を乗せて、宇宙に飛ばした方が――!」
「後の祭りです。ご愁傷様です、博士」
 助手は冷めた口調で言って、部屋の外へ出ようと踵を返す。
「どこへ行くのだ!」

「自分の残り時間を有効活用しようと。今さら私の勝手でしょう?」

 言って。外へ出た彼は、駆け出して。
 建物のエレベーターに飛び乗って、最上階のボタンを押して、屋上に出て。





 ――そのまま、飛び降りた。





「自分の命は自分で終わらせてやる。運命なんかに、決められてたまるか」


 ……その日は、自殺者の多い日でもあった。


 ◆ ◆ ◆


〈或る人々の場合〉


 やがて、夜になって。
 誰の目にも、見えた巨大小惑星。
 それ自体は光り輝きはしないが。成層圏に突入したそれは一瞬、太陽よりも明るく輝いた。
「終わるんだ……」
 虚ろな少年はつぶやいた。
「終われるんだ……」
「一緒に死ねる……」
 或るカップルは、囁きあった。
「遺産が、遺産がァッ!」
 学者は未だ、そんなことを喚いていて。





「カウント、ゼロ」





 やがて。辺りを、ひときわ強い、目を灼く様な閃光が覆った。









 ――死は、平等に訪れた。










 星の終わりの、幻想的な炎。
 それを見ながらも。何も感じすに少年は逝った。

 星の終わりの、幻想的な炎。
「綺麗だねぇ……」
「ロマンチックね……」
 それを見ながらも。
 ただ純粋に「綺麗」と思って。カップルは逝った。

 星の終わりの、幻想的な炎。
「人類の遺産がァッ!」
 それを見ながらも。
 ただ純粋に嘆き叫んで。学者は逝った。

 
 衝撃波、強烈な熱線。
 降り注ぐ、悪夢のようなマグマの嵐。
 砕けた岩石、飛ぶ火山弾。

 歴史も自然も関係なく。
 お構いなしに、星は壊れる。
 青い青い生命の星は。この日、宇宙の塵の一つに成り果てた――。


 ◆ ◆ ◆ 

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